2023/8/9 MARANZPRO NM01 試聴
エッジの張替えが終わったので、聞いてみることにした。MZ-S01と比べるとほんと同じ寸法だ。縦は短く横は幅広い。違うのは板厚が厚いのでNM01のほうが重い。ウーハーはコーンの材質も含め全く同じに見える。
2023/8/8 MARANZ PRO NM01 エッジ張替え
ファンテックさんからエッジが届いたので、作業開始。8インチサイズは種類が豊富のようで寸法ピッタリのものが届いた。最初はコーン紙側を接着し、その後フレーム側を接着する。ダンパーが残っていればセンタリングされるので、センター出しはむずかしくないが、接着剤を素早く塗らないと硬化が始まるので、経験が必要だ。シロートでも頑張れば30cmぐらいはできるようになるだろうが、38cm以上はプロに任せたほうが無難だ。数時間で固まるが、自分は完璧を期すので、一晩寝かしてから組み上げる。MZ-S01とどれくらい違うのか、興味津々だ。ebayに注文したICは、ニューヨークを出た表示になっているが、5日経っても日本に到着しない。今時船便なのか?注文したとき1週間後の7/31~8/13に到着となっていたので、1週間なら待っても良いと思ったがまさか最終日が配達日だとは思わなかった。もう2度と注文することはないだろう。DIGIKEYなら金曜に注文すれば月曜には確実に手に入る。古い機器を維持するのは、本当に大変だ。
2023/8/4 B&W SOLID MONITOR
サラウンドトップフロントSPをBOSEからB&W SOLID MONITORに交換してみた。サイズ的にはほとんど同じで樹脂筐体も同じ。違うのはB&Wは2WAYだ。メルカリで1.3万円で購入した。
ウーハーフレームも樹脂製だが形はしっかりしている。ネットワークもしっかり作ってあった。一番いいのは、SP端子がプッシュ式でなく、しっかりしたネジ止めタイプを採用していることだ。プッシュ式だと接触面積が小さいが、これならがっちりケーブルを固定できる。
いつものようにレーザーを飛ばして1cm単位のセッティングを実施。距離なんてディレイがかかるから関係ない、と言うのは間違い。余計な仕事をアンプがすればその分音は悪くなる。だから物理的にきっちりやることが基本だ。テストトーンを聞くと全く違う。BOSEはボソボソと言う感じだがB&Wはスパッと立ち上がり、高い音まで出ている。やはり2WAYのほうが有利だ。こりゃもう1組買って、オールB&Wにせねば。再調整でメインSPとセンターSPのクロスオーバーは80Hzにした。こっちのほうが迫力が出る。スーパーウーハーはアンプの判断値より+4.5dBほど上げている。ここまででだいぶ満足いく音になってきた。
2023/8/3 WADIA DIGILINK40 修理4
原因不明のまま、パーツ交換を実施し、ICは右上の1ケ以外全部交換したが、症状に変化なし。しかしebayは、どんだけ時間がかかるんだ?発送地がピッツバーグでその次がウォーレンデール、フィラデルフィア、フォルクロフト、今はニューヨークの近郊にある。まだ500kmしか移動してない。もう10日経ってるぞ。デジキーなら2~3日でとどくのに。なんたる仕事の遅さ。これで原因はこのICであるとしか考えられないが、これで直らないとお手上げである。このICだけが、ソケットに乗っているのも気になる。
2023/8/3 MARANZPRO NM01 エッジ張替え
MZ-S01を気にいって使っているが、上級機のNM01に興味が湧き買ってみた。エッジ無で¥47500だった。最初はMZ-S01よりちょっと大きいサイズだけだと思っていたが、筐体は重いしツイーターにイコライザーが付いている。イコライザーには2種類あるらしいが、詳しいことはわからない。ユニットは端子形状が違うだけでMZ-S01と同じだ。内部配線とネットワークは少し高級品に見える。果たして音は違うのか?
コンデンサはASCだ。イコライザーは金がかかってます。なんと2ケ所の固定部から中心の丸い部分まで削り出し加工です。何と言う執念!MZ-S01と同じく吸音材は最小限しかない。乾いた音がするのは想像できるが、ツイーター領域がどうなったかだ。MZ-S01のサランネットが取りつけばいいなと思っていたが、サイズが合わなかった。残念!エッジはファンテックさんに発注した。NM01は情報がないらしく、寸法を測って合うサイズを探してもらった。
2023/8/3 MARANZ AV8802A プリアンプ
AVプリアンプをヤマハ CX-A5100からマランツ AV8802Aに変更した。理由は2つ。1つ目は、ドルビーアトモス再生におけるヤマハ独自の解釈があるようで、それを確かめたかった。2つ目は、パワーコントロールを使ってパワーアンプのマランツ MM7705をON-OFFすると、OFF時にノイズが発生するのは、ヤマハのせいではないか?を確かめたかったから。まだ音は出せてないが、2つ目はあっさりクリア。OFF時は無音になった。オシロまで引っ張り出していろいろやったが、やはりヤマハが悪かった。ちなみにONKYOのAVパワーアンプは、ヤマハでもマランツでも問題ない。さすがオーディオ専業メーカーはしっかりしている。マランツのパワーコントロールの動作を見ると、電源ONからパワーアンプが立ち上がるのがゆっくりだし、OFF側もしっかりプリはあとから切れる。ヤマハのプリとマランツのパワーは相性が悪いと覚えておいたほうが良いだろう。こういうのは、買って実際にやった人にしかわからないことだから。1つ残念だったのは、ドルビーアトモスの7.1.4の時、フロントハイトも加えられると思っていたが、できなかった。勇み足で買ったB&W SOLID MONITORが無駄になってしまった。さて調整にはいるか。マランツのグラフィックユーザーインターフェイス:GUIは、ヤマハより非常にわかりやすい。同じことは取説にも言える。ヤマハは、何回読んでもよくわからない書き方が多いが、マランツは読みやすいし、わかりやすい。こういう表に出ない部分も、本当は大切だ。セッティング完了し音出し。やはりこっちのほうが自然だ。フルディスクリートアンプだけあって、SNが良いのがすぐわかる。細かい音や小さな音も良く聞き取れるようになった。一番の違いはなんと「絵」だった。何も変えてないのに絵がクリアなのだ。うちのは疑似4Kプロジェクターなのだが、輪郭が明瞭で色が鮮やかになった。これにはちょっと驚いた。オデッセイの測定では、何故かメインSPが「小」と判定されるので、この辺は今後の研究課題だ。電源OFF時のノイズも解決したし、より自然な音になったし、絵まで綺麗になって今回の買い物は、大成功だった。B&W SOLID MONITORは、天井SPに使って見よう。どうもサブウーハーがうまく機能していない模様。測定時にカットオフ周波数をMAXにするのが正しいようだ。メインとのクロスオーバーを80Hzにするので、最初から80Hzにしたのが間違いのようだ。明日、やり直してみよう。また毎度のことだが、AVアンプを変えるとPCの画面がプロジェクターに出なくなる。こんな時は設定-ディスプレイ-マルチディスプレイ-表示画面を拡張する、を再度実行するとうまくいく。アマゾンプライムの画像も見たが、やっぱり解像度が上がって見える。AV8802Aの映像回路は、なかなかのもんです。
2023/8/1 WADIA DIGILINK40 修理3
今回はマルチプレクサ:MC74HC138ANを交換した。またツェナーダイオード:1N5230も交換したが、状況は変わらずエンファシス表示が点灯しサンプリング周波数はロックしない。まだ原因にたどり着いてないようだ。気になるのは、入力してないBNC1を選択するとデータLEDが点灯することだ。何でこうなるのかはわからないが、データが来て無いのに来ていると表示するのは、アンプ:MC3430Pか入力セレクタ:74HC151当たりが怪しい気がする。MC3430Pはまだアメリカのフィラデルフィア当たりにある。あと2週間ぐらいかかるだろう。ツェナーダイオードは、故障してないことがわかっていたが、念のため交換した。これでXLRのアナログ回路?はシロだ。あとAES3の規格では、正と負の信号は位相が反対で全く同じデータが来てるはずだが、そうなっていないのと、出力電圧は2~7Vppのはずが9~11Vもあるのが気になる。まあこれは110Ωで正しく測定器側が受けてないので、参考値だが。これはXLRコネクタの下流の抵抗が50Ωと100Ωで受けてる影響なのかも知れない。D730のコネクタ直結なら同じはずだ。
2023/7/30 WADIA DIGILINK40 修理2
基板を外そうと思ったら、早速難題が待ち構えていた。XLRコネクタが外れない。これはノイトリック製で最新のものは4つめの穴にマイナスドライバーを入れ左に回すと回転式レバーが引っ込んで外れる。だがこれは旧式で外し方がわからなかった。結局は写真のような板金の山が引っかかっているだけで、叩いて取り外した。ついでに今回は電源部の1000μF 25Vの電解Cも交換する。
怪しいとにらんだWIMAの赤いコンデンサはすんなり外れた。この基板は両面パターンなので慎重にハンダを吸って作業する。基板上測定でOLだった方は470nF の所480.5nFで問題なし。あっさりと当ては外れた。もう片方は491.8nF。電解Cは1120μF。とりあえずこの3つは新品に交換する。次に怪しいのが、1N5230ツェナーダイオード 4.7V 0.5W。WIMAの回りに4つあるので、次はこれを交換してみる。なかなか簡単には直ってくれないものだ。
部材が揃ったので交換する。電解Cは、CORNELL DUBILIER ELEで耐圧を35Vに上げた。容量は実測1090nFで元のと差はないと言っていいだろう。元はパナソニックだった。誰かが交換したのか?WIMAは右が新品でサイズが少し小さくなった。
容量はこちらも大差なく、ほとんど劣化していないと言うことだろう。
期待はしていなかったが、やはりDACは認識せずだ。やはり原因を特定しないときびしいか。次はWIMAの左側にあるツェナーダイオードを交換してみる。再度バランスドデジタルの入力から最初のIC:MC3430Pの入口まで波形を見てみるとコンデンサ、抵抗、ダイオードはきちんと動いているようにみえるので、この際、積んでいるIC全5ケを全て交換してみることにする。全部交換しても¥2500程度だ。運よく全部見つかったので、やるなら今しかないだろう。すでに何十年も経っているので残り在庫が2ケのものもあった。これで直らなければ修理に出すか、売りに出すかのどちらかである。3端子レギュレータもキッチリ5V出ているので、給電系も問題ない。
2023/7/25 WADIA DIGILINK40 修理1
昨日までMOTOROLA MC3430Pが怪しいと思っていたが、良く調べたら出力が出ていないのはTOSだった。なのでMC3430Pは正常だった。入力から順番にICのピンアサインを調べて出力が出ているかを見たら、XLRも出力は出ているのが確認できた。と言うことはICは動いているようだ。さらにXLRの入力から順番に周波数を徹底的に調べてみた。赤いWIMAのコンデンサの左にXLRの+、右に―が入力される。周波数の測り方は、インピーダンスも合わせてないので当てにはならないが、目安にはなる。+側は周波数が3ケタも変動するが、―側は変動しないのがわかった。同じことをBNCでも見たが+側は変動しない。試しに実装状態だが、コンデンサの容量を測ってみると、+側の左のコンデンサはOLで、―側の右のコンデンサは463nFと測定できた。出力される周波数が変動してはサンプリング周波数にロックできない説明がつく。コンデンサの下流の抵抗は表示どおりの値が出てるので、パンクしてないようだ。なのでWIMA 0.47μF 63Vを手配することにした。シロート修理は、動かない、光らないなら、なんとかなるが、動いていて正しく動作しないのが、一番難しい。
2023/7/24 WADIA DIGILINK40
動作未確認品を36620円で買った。通電も未確認なので博打である。電源を入れるとPOWERが点灯した。生きてる!入力選択するとCH1~4にLEDが移動する。セレクタも生きている。さて問題は出力だが、CH1,2のBNCは出力して音が出る。CH4はTOSなのでパス。問題はCH3のAES/EBUである。DATAのLEDが点灯するので入力を認識して動いているはずなのだが、DACのWADIA2000 Ver96のサンプリング周波数が表示されず、何故かエンファシスが点灯し音が出ない。本機は単純な入力をリレーで切り替える方式だと思っていたが、さにあらず入力レベルを整えたり、インピーダンスを合わせたりしてST光変換モジュール AT&T ODL50に送り出しているようだ。一番使いたかったCH3が使えないのはガッカリなので、シロートながら修理に挑戦してみる。
だいだいの構成がわかった。入力のあとにアンプがあってその後どれを選択するかのICセレクタがある。その信号がロジックカウンタとインバータを通って光変換モジュールに行っている。試しに最初のアンプ:MOTOROLA MC3430Pの出力をデジタルオシロで当たって見る。
このアンプは内部に4chあるので、どれがどれかはだいたいわかる。出力の3と5がBNC入力。出力13がAES,11がTOSらしい。1つ1つ見ていくと出力13から矩形波が出ないことがわかった。右がDIGILINK40の電源ONで入力を選択していない状態。
アキュフェーズT-1100のデジタル出力を入力すると、左のように矩形波らしい波形がでるが、右のSTUDER D730からXLR端子で入力しても出力13からは波形が出ない。MC3430Pの4つのアンプのうち1つが動作していないのは間違いない。シロート判断でうまく行くとは思えないが、とりあえず怪しさ満載だがebayから送料込み¥3680で買ってみることにした。製造中止で日本では手に入りそうにない。ほかにコンデンサ、抵抗、ダイオードを見たが壊れている様子はない。ダメなら順番に交換するまでだ。しかしたかがセレクタで削り出し筐体を使い中はスカスカ。お高いのだけは、納得できます。見た目よりメチャクチャ重いです。
2023/7/21 B&W ASW700
メルカリでASW610が7.5万で出品されていた。5.5万でどうか?と言ったら6.5万以上で売るとのこと。折り合いつかなかったのであきらめていたらハイファイ堂でASW700が6万以下で売るに出ていたので、飛びついた。待つといいこともあるのである。ハイファイ堂は業者だけあって、梱包はキッチリやってくれるし希望時間に配達もしてくれる。さらに保証も1年もついて至れりつくせりだ。今回サブウーハーを買ったのは、FOSTEXのCW250Aには、オートパワーONが付いてないからだ。背面にあるスイッチをイチイチ入り切りするのが面倒だからだ。さきのASW610と700は同じ25cmウーハーの密閉型を採用している。CW250Aも同じである。筐体寸法は、ほぼ同じサイズだがCW250Aは18kg、ASW700は26kgと断然重い。同じ口径のウーハーだし、音は変わらないだろうと思っていたが、全く違う。ASW700の音は、塊りで飛んでくるようなソリッドな音だ。フワーっとした低音ではない。質量があってハイスピードなのだ。CW250Aのほうが、スピードも遅いし塊り感も少ない。CW250Aは10.5万、ASW700は25万。やはり値段の差か。同じソフトでも、サブウーハーのキレが良いので、今まで聞こえない音が聞こえてきた。CW250Aを入れた時も感動したが、こいつはそれを完全に上回る。ただし重量級の筐体を持ってしても、動作中は筐体がビリビリ振動する。これは音のエネルギーが振動エネルギーに変換され、本来の音が出ていないと踏んだ。ここは安物でもいいのでスパイクを付けてみたい。スパイクは形状から電気パーツのダイオードと同じで振動を1方向にしか流さない性質がある。床にぐっさりと刺して聞いてみたい。良い音は土台が重要だ。しっかりと振動を受け止めれば、さらに良い音になるだろう。ちなみにエッジを触ると、FOSTEXのほうが柔らかくB&Wのほうが硬い。同じ密閉型だが、B&Wのほうが押すと弾力性があり、内圧が高いように感じる。アンプの出力はASW700が500W、CW250Aは300W。ASW700はマランツ製のアンプを内蔵している。これで我が家は、天井SPを除く7chがすべてB&Wで統一できた。サラウンドをやるには音色の統一が重要なことだと、段々とわかってきた。
2023/7/19 逆起電力吸収器の自作2
パーツが届いてちゃちゃっと完成。いきなりつないで壊れるのが怖いので、まずはテスト用のSPにつないで試験する。パワーコントロールONでMM7025の電源が入りプロテクターも解除されたので逆起電力吸収器に不具合はない。音もきちんと出ている。プリをOFFすると残念ながら盛大にボコッと音が出る。どうやらこの程度の吸収器では効かないようだ。試しにパワーコントロールを使わないでパワーアンプの電源スイッチでOFFすると無音だ。と言うことはヤマハとマランツの相性の問題だと思う。AVパワーのONKYOでは問題なく動作するので、MM7025側のシーケンスとヤマハ側のシーケンスが合わないのだろう。結局2台のMM7025のどちらを使っても、HTM1のボコ音は発生するので、やはりシーケンスの問題なのだろう。これはマランツのAVプリを使ってみないと結論は出ないだろう。今回うまく行ったら、オイルコンデンサで音が変わるのか等をやってみたかったが、興味がなくなった。
2023/7/15 逆起電力吸収器の自作1
MARANZのMM7025をセンターSPに使うにあたり、電源OFF時のボコ音を対策しなくてはならない。そこで逆起電力吸収器を自作することにした。余りもので作るので見栄えは気にしない。適当なコンデンサと抵抗を組み合わせるだけだ。自作品とメーカ品を比べてみるのも面白いだろう。勝とうなんて思ってない。不具合なく使えれば良い。センターSPを壊すと痛いので、自作品はMZ-S01のほうにまずは使って見ることにする。故障や異常にすぐに対応するため、カバーは付けない。ただし一応温度ヒューズを付けるし、抵抗は放熱性が良いメタルクラッド抵抗を使う。抵抗は汎用品だ。あくまで音質を狙うのでなく、電源OFF時対策が目的である。基板は秋月の定電圧電源用の余り。端子も真空管アンプを改造した時の余り。配線は太くして電気抵抗を少なくしている。なので1台当たりのパーツ代は1000円前後しかかからない。これで対策できれば大成功だ。ナショナル クーガでラジオを聴きながら記事を書いていたが、パソコンを付けたら「ジュルジュル」とラジオの音が悪くなった。パソコンはKHz帯に影響するいろんな電磁波を出していることを実感した。パソコンを使った音楽ソースは、少なからず音に影響を与えていることを認識すべきだ。デジタルだとわからないことが、アナログのラジオだとわかるのだ。CELLOのプリアンプに違法なダンプ無線の音が入ったと聞いたことがるが、今時のアンプは昔よりノイズ源が増えているので、ある程度の無線帯域シールドも必要だろう。
2023/7/13 MARANZ MM7025 修理3
正常だと思っていたアンプをセンターSPにつないでみると、なんとボコッと音がでた。どういうことか、さっぱりわからない。これは電気的シーケンスがどうなっているのか調べるしかない。デジタルオシロをつないで見る。左がNGアンプで右がOKアンプ。全く同じだ。黄色がSP出力リレー、青が入力MUTEリレー、桃と緑がSP端子だ。本来はSP出力リレーが切れる前にMUTEリレーが切れるべきだと思う。プリアンプからの入力をまず切ってノイズが来ても切断されていれば良いはず。その後SP出力リレーが切れるべきなんじゃないか。どちらも同じ波形ということは、どちらも正常と言うことだ。問題なのは、SP出力リレーが完全に切れる前に4.1Vもノイズが出っぱなしになっていることだ。これは直しようがない。同じパワーコントロール機能を持つマッキントッシュは、全く無音で電源が切れる。このへんが歴史あるパワーガードと汎用アンプの出来の差だろう。
ここでアイディアが浮かんだ。CELLOのMONOPOWER3の電源OFF対策で買ったSPECのRSP-C3はどうか?逆起電力を吸収するなら、効果があるかも。やってみる価値はある。
これは凄い!4.1Vもあったノイズが綺麗になくなっている。0.7Vまで下がっている。実際にMZ-S01につないでみると、全く気にならないレベルまでボコ音は減少した。これは使える。こんな使い方ができるとは思わなかった。
2023/7/12 MARANZ MM7025 修理2
リレーが届いたので修理開始。ついでにこのリレーを動かすトランジスタも交換する。ファンはご覧の通りホコリまみれ。取り外したリレーは予想に反して接点は異常なし。駆動用TrはKTA1267と言う汎用性にないもの。規格を調べて2SA1015と交換。
ついでに手持ちのコンデンサを交換し、バイアスを調整。リレーは試験したら17VでON。5VでOFF。問題なし。これで完成したら、やはり全然直ってなし。するとSPリレーでなくタイミングの問題か?12VのトリガーがOFFしたら、最初に入力リレーがOFFしてプリからの信号をカット。続いてSPリレーがOFF。最後に電源がOFF。この順番になっていればボコッと言うノイズは出ないはず。2台のうち1台は全く無音で電源が切れるので、あきらかに以上だ。さて次はどこをあたろうか?
2023/7/10 MARANZ MM7025 修理
センターSPにラックスマンのM03を使っていたが、パワーコントロールで入り切りしたくなり本機を購入した。高域がすっきりして聞きやすくなったので満足である。ところが電源OFF時に盛大にボコッと言う。CELLOじゃないので、AC電源とは無関係だろう。早速健康診断。近頃のアンプはDCオフセット自動調整のようで、ほとんどズレがない。と言うことは出力リレーが犯人だろう。見るとOMRON G5PA-28-MC 2接点の5A仕様。調べたらすでに生産中止。OMRONの代替品を見ると、取付寸法が違っているのが載っていた。取り付け寸法が違うということは「代替品」ではない。どこを探しても無い。このアンプは比較的新しいほうなのに、もう無い。困り果ててたら、秋月電子にあった。OMRON製じゃないが、背に腹は代えられない。981-2A-24DS-SP7 1ケ100円。これで直ればラッキーだ。あとは怪しい輸入品しかない。このリレーは通常より全長が5ミリほど短い。5ミリ長ければ同じ性能のものはあるが、実装できない。しかもこのアンプ、ホコリまみれだ。余程ひどい環境で使っていたんだろう。早速エアダスターを手配した。7025のマニュアルはないが7055は見つかった。これでアイドリング調整をやってみる。このアンプは定格140Wat8Ωだ。P=Eの2乗/8Ωで計算すると33.5V。33.5X5A=167.5W 167.5/140=1.2 定格なんて出さないがこのリレーだとちと余裕が足りない気がする。分解して接点を見ればわかるだろう。このアンプは普通のヒートシンクによる自然冷却でなく、チムニー型の放熱器にファンを内蔵した強制空冷タイプです。ファンは10℃で高速で回る仕様ですが、見た感じ凄くゆっくりでほとんど無音で映画鑑賞の妨げにはなりません。
2chと5chの違いで基本設計は同じだ。調整箇所はすぐわかったがピンでなくコネクタになっている。必死でコネクタを探したが見つからない。あきらめようとしたとき「コネクタじゃなくて、コンタクトを刺せば良い」と気づいた。適当なサイズをカシメて完成。これで調整できる。調整値は、30分後で1.5mV±0.2だ。このアンプはコネクタ接続を多用しているので、簡単に基板がバラせる。ハンダ付けやワイヤーラッピングだと、やる気も出ません。
2023/7/7 SPEC RSP-C3
リアルサウンドプロセッサー RSP-C3を試してみる。逆起電力を吸収し本来の音を出すものらしい。本品はPIEGAの電源OFFノイズ対策で買ったがすでに解決してしまったので、まずは製品のスペック調査と音質の変化のレポートを実施する。この手のものは表示も何もないので、動いているのか、接続していいのか、判断が付きにくいのでまずは健康診断からだ。抵抗値は両方ともOLで問題なし。これは予想どおりで導通があったら保護回路が働く。つぎに容量値は、1.02μFと1.007μFで精度の高いコンデンサが入っているようだ。逆起電力を吸収するのは「バリスタ」が入っているのだろうか?とりあえずつないでも問題なさそうだ。
接続するには、ケーブルとバナナプラグが必要なので、工作した。音の変化だが、音色は一切変化しない。背景が静かになったようで、音量が上がったように感じる。低域もスピード感が上がったように聞こえる。新品は結構お高いし、スピーカーによっても効果の違いがあるので、オススメ製品ではないが、インピーダンスが低くて、上下が激しいスピーカーには効果があるだろう。因みに電源OFF時のノイズは、パチッがプチッと変化したので、逆起電力は吸収されているようだ。SPに対し優しいので、接続したままにしておく。
2023/7/5 パワーコントロール切り替え器
映画を見る時は、ONKYOのAVパワーアンプ、プライムビデオはMARANZのMM7025を使っている。YAMAHAのAVプリのパワーコントロールは切り替えがついてないので、どちらか1つしかリモートで電源ONできない。ならば切り替えられるようにすれば良いと思い切り替え器を作った。3.5mmのステレオミニジャックのメス3つと、2接点切り替えスイッチが1つでできる。AVプリの出力を測るとセンタープラスの12Vで、マイナスは一番手元のほうを使っていて、中間は使っていない。これと同じに配線しプラス側にスイッチを入れれば良い。材料費は¥1000程度だ。12V抵抗入りLEDも実装しようかと思ったが、余計な光は要らないのと、余計な電流が10mA程度流れるので、シンプルに表示だけにした。これでいちいちパワーアンプの電源を入れにいかないで済む。
2023/7/3 PIEGA TP5 ネットワーク修理
AUDYN CAPの両極性電解Cが届いたので修理開始。これはドイツ製とのこと。とりあえずネットワークが落下した右側だけ電解Cを交換しネットワークを再貼り付けする。貼り付けはブチルゴムを採用した。オリジナルが黒いネバネバなので相性が良いと判断したからだ。容量は82μFに対し105と103.4μFで、128%と126%なので規格値の10%を大幅に越えているが一応新品なので、気にしないことにした。
コンデンサをハンダ付けし、ヤバそうな所はレジストを塗った。ブチルを貼って圧着して完了。
底板を取り付けて完了。音は問題なく出た。電源OFFでボコッとは言うがバチッとは言わなくなった。やはりネットワークが落下し筐体に接触していたのだろう。片側しかコンデンサを交換してないが、違和感はない。自分の耳では感知できない変化量なのだろう。左側も交換しれからインプレする。1時間ほどエージングして左側電源OFF 全く何も聞こえない。右側はボコッと言うし、わずかにバチッと言う。コンデンサを交換しても完治しないということは、バチッと言ってた時にネットワークのどこかが傷んでしまったのだろう。コイルかもしれないし抵抗かもしれない。ただしこれ以上は修理できないのであきらめるしかない。
他のアンプでPIEGAを鳴らすとどうなるかやってみた。MARANZ MM7025で鳴らし電源を切ると無音。これってPIEGAは正常ってことなのか?問題の出ているRch側のMONO3でMARANZ MZ-S01だとボン言う。MZ-S01はローカットコンデンサしか入ってないので、悪いのはMONO3と言うことになる。Lch側のMONO3でPIEGAを鳴らすと小さくボンと言う。Rch側のMONO3でPIEGAの左chを鳴らすとボンが出ない。最後にボンと出る方のMONO3を左のPIEGA、ボンと言わないほうのMONO3を右のPIEGAと組み合わせると電源OFFで左は無音、右はバチッと言った。結局、よくわからないが、アンプもSPも正常な気がする。電源環境か?分かったことはPIEGAとMONO3の電源OFF時の相性が悪いと言うことだ。音は最高の組み合わせなんだが。どうもしっくりこない。
1つアイディアが浮かんだ。PIEGAの電源OFF時のボン音対策で、逆起電力を吸収できれば改善できるかもしれないと思った。そこでSPEC社のリアルサウンドプロセッサー RSP-C3だ。これはスピーカーの逆起電力を吸収し、インピーダンスを平坦化し音質を向上させるとある。以前使った時は音質効果を感じなかったので手放した。少しでも効いてくれればいいが。
RSP-C3が届く前に何故右chだけ問題なのか考えた。1つだけ違うのは電源の取り方だ。どちらも200V⇒100Vのダイトロン降圧トランスを使っているが、左は3KW,右は5KWだ。長いACケーブルを探して3KWから右のMONO3に電源供給してみた。さてどうなるか?結果はダメだった。バチッと言って2~3秒後に小さくボコッと言う。闇は深い。ダメ元で降圧トランスをやめ、壁コン100Vから3P接続でやってみると、なんとほとんど音がしない。やはりアンプ側の電源の取り方が問題のようだ。さらにやってみる。結局MONO3の電源は3P 100Vから取りアースと切り離さないのが、うちでは正解のようだ。
2023/6/30 PIEGA TP5 ネットワーク落下
結果から言うとPIEGA TP5の右chのMONO3電源OFF時のノイズは、たぶんネットワーク落下が原因だ。ネットワークが落下し基板面がアルミ筐体と接触したために大きなノイズが発生したのだと思う。SPの底板を開けて、ネットワークが斜めに見えた時は、何が起きているのか、わからなかった。写真はパターン面が上になってますが、最初はパターン面が下でした。パターンは両面テープで接着されてます。これは点検して良かったです。
ネットワークを見ると壊れそうなのは無極性の電解Cだけ。82μF 100V etmと書いてある。実装状態で容量はOL。外してみたら92.5μFで劣化している。同じものは手に入らないのでAYDYN CAPと言うのが見つかったので、楽天に注文した。2ケで¥3300。両方とも交換する。まず間違いなくこれで直るはずだ。JBLのような木製の筐体なら落下しても問題ないが、PIEGAは金属製。もっと金かけて確実な固定にしてほしい。また落下しても不具合が起きないように何か対策せねば。これだけのSPを捨てるのはもったいないことだ。MONO3の故障でなくて良かったが、まさかネットワークが落下するとは想定外だ。メーカーも想定してないだろう。落下するかもと思っていたら、こんな設計にはしない。重いものを両面テープで固定するときはどうするか?と言う機械設計ができていない。自分なら底板にステーを立てて、それにインシュロックで固定する。落下しないから故障もしない。
2023/6/30 CELLO ENCORE MONO3 電源OFF時のノイズ
MONO3をPIEGA TP5につないで聴いていたら、右側アンプをOFFしたとき、結構大きなノイズが発生するのがわかった。まずは健康診断。左右のDCオフセット電圧を測ってみる。左が-2.1mVで問題の右は0mVでいたって健康!
次はデジタルオシロをつないで、電源OFF時の波形と逆起電力を見てみる。左が1.5V、右は1.6Vで誤差範囲だ。音からするともっと大きな差になるはずだ。左右のアンプを入れ替えたら、なんと現象移らなかった。と言うことはPIEGAの右SPが悪くcelloは悪くなかった。アンプに異常がないのは分かったが、気持ちが悪い。
2023/6/29 CELLO ENCORE1MΩ 不調+他 → 復活!
CELLO 1MΩプリでPIEGAを鳴らそうと機器を入れ替えた。まる1日かかった。さあ音を出そうと、1MΩプリの電源部にACケーブルをさした瞬間、バチンとオーディオ専用の漏電ブレーカと家のメイン漏電ブレーカーが落ちた。我が家では、めずらしいことではない。CELLOを買った時からの悩みの種である。DUET350も100Vから電源を取るとブレーカーが落ちる。ブレーカーを交換したり、漏電を調べたが原因はわかっていない。確実なのはCELLOだけうちの環境では普通につなぐとうまくいかないと言うことだ。ACケーブルは3Pだったので、2Pにしたら電源が入るようになった。今度はPOWER MONO3の電源を入れる。こちらもACケーブルは3P。電源は入るがジージーとノイズが乗る。2Pに換えるが変化なし。試しにプリからの入力ケーブルを外して電源を入れると、なんと無音でノイズなし。犯人はプリだとわかったが、これを解決するのは結構大変だ。CELLOは、毎回少しでも環境を変えるとノイズや電源が落ちたりするのが、苦痛である。レビンソン、クレル、AYRE,マッキントッシュなどでは全く問題は無かった。プリは3P接続時のアースに問題があるようだ。
ラックの前にある「コンセントセンター」のACプラグを全部外してから、encore1MΩ用のACケーブルを刺すとパワーアンプを入れても無音になった。と言うことは何かほかの機器との相性が悪いのだろう。1つ1つ刺していくと原因がわかった。犯人はVICTORの4Kプロジェクター DLA-X700Rだった。こいつを刺したらジーっと言った。こいつをなるべく遠いコンセントに2Pにして刺すと無音になった。良かった。これでやっとencoleのプリとパワーが復活した。PIEGAとの相性は抜群だ。MONO3は、もともとパワーがあるわけではないので、鳴らすスピーカーと音楽を選ぶと思う。PIEGAは細身の筐体だが、見た目より低域がしっかりしているし、反応が早い。なんと言ってもリボンツイーターの繊細感が魅力だ。これで「アルディメオラ」の「地中海の舞踏」を掛けると、キレの良いギターが左右に広がる。指の動きが見えるようだし、音色もストレートでギターの良さが伝わる。半年ぶりにcelloを復活させたが、この繊細感はcelloでしか出せないものだとさ認識した。自分で直した59接点アッテネータもクリックノイズもなく快調だ。しばらく鳴らしてみよう。
今度はTASCAMのCDプレーヤのトレイが故障した。ただし、こんなのは故障のうちに入らない。ボランティアでおもちゃドクターやってる時に頼まれてCDプレーヤをバラしているので経験済だ。この手のメカはプロ用も民生用も同じだ。ベルト1本でカムを利用してメカ回転部を下から持ち上げるようになっている。今回は回転部が落ちる前にトレイが出て来て挟まったようだ。早速分解。カバーを開けてCDディスクを確認。無理に取らずブリッジを外せば簡単に出てくる。ついでに簡易分解し、摺動部にシリコングリスを塗布した。グリスが切れていて、負荷が増えて止まったのだろう。開閉テストをすると今までよりスムースに動くようになった。これで完了。ランニングでも問題なし。故障してもSTUDER D730とAYRE D1Xがあるので全く問題はない。
2023/6/26 CELLO DUET350を鳴らすには
久しぶりにCELLOを鳴らしてみたくなり、DUET350とアンコール モノパワー3を引っ張り出してみた。すでにマッキントッシュMC252が2台鎮座しているので、センターSPの前しか場所がない。ところがDUET350は背が高いので、かなりリスポジに近づけないとセンターSPとかぶってしまう。これはマズい。リスポジから見るとスコーカーの下がケラレている。暗くなったら、センターSPを少しだけでも持ち上げられるかやってみようと思う。100インチスクリーンを小さく使えばいくらでもセンターSPを持ち上げられるが、それはやりたくない。狭い部屋で、いろんな条件を同時に満たすのは、大変だ。ここで面倒なのは、N801のAPEQのデータはMC252で測定したものなので、DUET350で再測定しないとダメだ。APEQはパワーアンプ込みで、時間軸、位相を補正しているので、アンプを変えたら内蔵データも変える必要がある。APEQには、データが1つしか入らない。複数入るともっと便利になるのだが。
2023/6/25 MARANZ MM7025
歳を取ると何でも面倒になってくるものだ。映画を見る時、パワーアンプの所まで行って電源を入れるのが面倒になった。そこでMARANZのMM7025という2chのパワーアンプを買った。なんでこの機種にしたかと言うと、2chのステレオアンプでパワーコントロールが付いていたからだ。しかもバランス入力もあるし、オートスタンバイモードもあり、万一切り忘れても30分で電源が切れる。このアンプは型番からもAV用なのだが、なかなか気合が入っている。デカイEIコアトランスを積んでいるし、チムニー型のヒートシンクは温度制御のファンも装備されている。早速ヤマハのAVアンプとパワーコントロールケーブルでつないでみた。メーカーが違っても動作電圧が合っていれば動きます。どちらもDC12Vトリガーと書いてあるが、たぶん5~15Vぐらいまでは動く。ヤマハの電源ONでMM7025のリレーがカチッと言って電源が入った。思った通りうまく行った。音質はSONY TA-N330ESとの比較ではSONYのほうが太い感じだ。MARANZのほうが、解像度が高く中高域が伸びる感じだ。SNも問題ない。1時間ほどFMを聞いてみたが、ファンは回らない。天板に手を当てても熱くない。発熱も少なく使いやすい。ついでにAPEQをラックに入れてすっきりさせた。ちなみにパワーコントロールケーブルは3.2mmステレオミニプラグがそのまま使えます。これはありがたい。自分は10mで使ってますが、問題なく動作しております。プリのリモコン1つでパワーアンプの電源入り切りができるのは、使って見ると本当に便利です。なのでマッキントッシュもやめられない。ただしマッキントッシュの場合は、そのままでは動作せず加工が必要です。
リモコンが増えたので、学習リモコンを買った。2台で¥780。一番の目的はWADIA2000 Ver96のリモコンをコピーしたかったからだ。この機種はリモコンが壊れると本体にキーがないので、鉄クズ?と化してしまうからだ。期待はしていなかったが、1台が動かない。1台返品するから交換してほしいとメモしたがちゃんと交換してくれるのか不安だ。「返金」は選択できるが、「返品」と言う項目がないので、メモを読んでくれないと¥780が返金されてしまう。さてどうなるか。カスタマーセンターと話をしたら、この商品は第3者出品なので交換はできず返金になる、と言われた。さらに返金するから、再度、注文してくれ、と言われた。アホか?動かないものを何で2回も買うの?さらに手元の1台も返品しろ、WEBでできると言われたが、WEBは返品完了になっており、再返品はできない。オペレータの指示もいい加減だ。結局、安物買いの銭失いなので、日本製を買うことにした。
2023/6/22 B&W フェイズプラグ
今までいろんな記事で、B&Wのスコーカーのフェイズプラグを替えると音が変わると言うのを読んでいたが、やっと価格が下がってきたので試してみることにした。購入したのは、銅の削り出しでネジまで一体式なので、結構削っている。純正は樹脂モールド+金属ネジなので、重量は全然違ってズシリと重い。自分は材質の違いより、質量の差のほうが大きいと思っている。重さが増せば剛性自体も変わるし、固有振動数も変わる。左が純正。右が銅製。ピカピカでカッコは最高だ。
取りつけると、結構見た目の雰囲気が変わる。さて聞いてみよう。確かに音は変化する。12弦ギターは、立ち上がりがシャープになる。一番の違いは、ハイハットやシンバルだ。純正がチーンだとすると、銅はシャーンと言う感じでやや柔らかくなる感じだ。ボーカル帯域に変化は感じない。自分はロックやポップスを主に聞くので、もう少し硬めの音でもいい気がする。高くて手が出なかった真鍮製のものも試したくなった。純正は非常にバランスが良いのも再認識した。なかなか面白いアイテムだと思う。とりあえずこのまま付けておくことにする。センタースピーカーを買った時、ステンレス製のものに変わっていたので、この機会に樹脂製に換えてみることにした。ステンレスは削りやすく錆に強いだけで、音質的には雑味が増えるようであまり好きじゃない。鋳鉄、銅、真鍮などの柔らかめの材質のほうが好みだ。
2023/6/6 National クーガ
高校生の頃、短波の聞けるラジオが流行っていた。SONYのスカイセンサーとNational クーガだ。洗練されたデザインのSONYに対し、メカメカしく戦闘機のコクピットのようなNationalのほうが好きだった。上部のAMアンテナがカチカチと音を立てて回転する様には、惚れたもんである。クーガを手に入れて整備したくなった。良くみると、実にうまく設計されているのがわかる。自分のは完全オリジナルで、全て正常に動作する。
POWERスイッチの左下に照明ボタンがあり、ちょうど左手の親指で扱いやすい場所にある。丸いダイヤルが回転する周波数表示はFM,AM(MW),SWが同心円上に配置されている。バンド切り替えは上下レバー式。これも右手の親指で操作しやすい。音量を決めてしまえばあとはいろんな操作が、手の感触だけでできるようになっている。こう言うのが本当のマンマシンインターフェイスで、今の企業から薄れてしまった技術である。体が路面の凹凸で常に動く車に、流行を追ってタッチパネルを採用したものに乗ったが、押したい所が押せず最悪だった。古い例だが暗黒の状態で、マガジンを引き抜かなくても残弾の確認ができる「ワルサーP38」のような気配りができるのが、本当の設計者だ。
一番良くできているのが、このチューニングノブだ。小さいほうを親指と人差し指でおおまかに回し、今度は親指で大きいほうを回すと、メカ的にファインチューニングができるのだ。これは素晴らしいアイディアだ。自分のは、アルニコスピーカーのヨークの押えスポンジまで残っているもので、たぶん一度もカバーを開けてないものだろう。この機種の記事は、パーツ交換は見つかるがサービスマニュアルに基づいてきちんと調整した記事は見つからなかったので、自分で作ってみようと思う。サービスマニュアル も有料サイトはすぐ見つかるが、やっと無料サイトを見つけPDFをダウンロードした。さてこれから頑張ってみよう。
実はRF-877には、2種類存在するようだ。RF-1120と同じ基板が2枚で分離型の後期型と自分の基板1枚型の前期型だ。入手したSM:サービスマニュアルは、基板分離型なので、TP:テストポイントの位置が違う。いくら探しても見つからないので、2種類あることがわかった。しかもこの基板は、パーツ面にもパターン面にも、パーツ名も極性表示もないので、回路パターンを追うのがめちゃくちゃ大変なのだ。こうなると回路図に書いてあるのを信用するしかない。壊しても自己責任だ。ということでもう半日以上基板とにらめっこしているが、TP3が見つからず悪戦苦闘中。結局、TP3らしきものに到達したので、SGで信号を入れたが、波形が出ない。どうやら間違っているようだ。AMだけは音量調整なので調整できたが、FMはできなかった。やはりドンピシャのSMがないと無理である。自分のSMは形は初期型RF-877だが、中身はRF-1120だと判明した。コンデンサの交換も考えたが、狭い基板でパーツ名表示もなく作業ミスの可能性のほうが高いので、このまま使うことにした。
2023/6/2 FOSTEX CW250A
映画を見ていて、イマイチ低域が迫力不足なので、スーパーウーハー:以下SWを導入してみた。メインSPは、N801で38cmウーハーを搭載しているので、低域も十分出るが間違って大入力でスピーカーを壊すのが怖いので、ローエンドは抑えていた。SWを入れてメインSPとのクロスオーバー周波数を80Hzに設定し、メインSPの動作に余裕を持たせた。N801が38cmウーハーなので、25cmで大丈夫か?と思ったが、全く問題はなかった。本来はB&W ASW610が欲しかったが、メリカリで専用出品にしてもらったら、横からかっさらわれてしまった。自分は専用出品したら自分しか購入できないものと思っていたら、さにあらず。メルカリに専用出品などど言うルールはなく、出品者が勝手にやってるローカルルールだと事務局に問い合わせて初めて知った。そこでASW610の代わりにCW250AをAVACから買った。どちらも25cmウーハーの密閉型だ。大昔YST-SW1000を使ったことがあるが、低域が遅れて使い物にならなかった。なのでバスレフでなく密閉型を使って見たかった。この機種は、ホワイトノイズが大きいとか、音色がイマイチなど言われているが、自分の個体は全く問題ない。メインSPと違和感なくつながるし、遅れて音が出てくる感じもない。これは大正解だ。唯一リモコンが無いので、音量調整や位相反転などは、プリ側で制御するようにした。これを入れて気が付いたのは、普通のシーンでも結構低い音が効果音として入っており、より映画に没頭できるようなった。定位の方向性の問題も感じないが、左右か前後に2台使ったら、どうなるんだろうと悪い虫が騒ぎ始めた。CW250Aは、非常にコスパの良い製品である。試聴後、サラウンドバックに違和感を感じた。測定器の自作ラックが右側のスピーカーにかぶっていた。これじゃスムースに移動感が再現されるはずがない。再測定するついでに今までいじって無かったドルビーアトモス+ヤマハ シネマDSPを試してみることにする。ヤマハのYPAOは、通常4ポイントで測定するが、取説を見ても、どの位置に試聴ポイントのマイクを置くのか明確に書かれていない。なので今まで1番の位置に試聴ポイントが来るようにしていた。これだと残りの3ポイントは試聴位置より後ろになる。調べたらどうもこれは間違いのようで、1から3ポイントの中央が試聴位置になるのが正しいようだ。この方法で測定し聞いてみたら、あらビックリ。自分の回りに音の壁が出来て、自分がその中心にいる感じになる。これは初体験。やはり正しく使わないといくら性能が良くても、本来の性能は発揮できないようだ。ドルビーアトモス+ヤマハ シネマDSPもかなりイケてるのがわかり、収穫があった。
2023/5/25 石川紅奈 kurena
新聞に記事が出てたので、面白そうなので買ってみた。この方、ウッドベースを弾き、歌を歌う。なかなか個性的だ。一応、ジャズっぽいアルバムだが、周りが有名ミュージシャンなので、音は良いし、演奏も良い。では歌はどうかというと格別うまいわけでも声に特長があるわけでもない。聞きどころは、マイケル ジャクソンの「OFF THE WALL」をウッドベースだけで演奏するもので、うちのマッキントッシュ MC252では、0.5から5Wぐらいの出力で聞いて、CDラックの一部が、ブルンと震えるような低音が出る。うちでは、APEQ2 PROでほぼ完全に定在波をコントロールしているので、低域がだらしなく膨らんだりしないので、キレの良いウッドベースの演奏が聴ける。オーディオ的に、なかなか面白いアルバムだ。聞き終わったあと、本物のジャズが聞きたくなりジョン コルトレーンの「LOCOMOTION」を聞いた。
2023/5/25 Marantz Pro MZ-S01
正直言って、マランツにプロ部門があるのは知らなかった。調べると結構手広くやっているようだ。FM用のスピーカーを探していたら、これが目に留まった。元マランツの鈴木哲氏の設計だと言うことで興味が湧いた。大きさは、BOSE 301MMと同じくらいだが、こっちのほうが重い。フルレンジ+ツイーターの構成。まずルックスが良い。余計なものはなく、ツイーターがバッフルから1段落とし込んで、時間軸を合わせているのがカッコ良い。バスレフだが、丸いポートでなく、バッフルの上下にスリットがあるタイプ。もともとレコーディングモニターとして設計されたので、置き場の影響を受けない構成にしたのだろう。ウーハーもツイーターもコーン型。自分のはウーハーエッジがゴム製に交換されている。
ウーハーは8インチ 20cmのようだ。センターキャップの頂点が平になっているので、BOSE 301MMと同じウーハーか?ツイーターは3インチ 7.6cmのようだ。こちらはフィックスドエッジのようだ。音は301MMとの比較では、カラッとしているが湿り気がない。乾いた音だ。レンジは結構広くBOSEよりドンシャリ感はない。低域も支えがしっかりしている。全体に非常に色付けのないスッキリした音だ。あとでじっくり中身を確認してみよう。
ウーハーとツイーターを取り外してみた。どちらもマランツ製のユニットだった。さらにどちらもキャンセリングマグネットが付いた防磁型である。AV用も考慮したものらしい。マグネットは大型のものが使われており、手抜きはない。
内部構造もまた特長がある。必要最低限の吸音材しか入っていない。ネットワークも最小。形式的には、バスレフらしいがフロントバッフルの上下にスリットがある構造になっている。ウーハーの音圧は、ツイーターにかかるようになっている。ウーハーはフルレンジ駆動なので、エネルギーロスがない。高域はコンデンサ3ケとセメント抵抗が1つだけのシンプルな回路だ。
ファストン端子とハンダで処理されているので、ケーブルの交換はやめたほうが良いだろう。ここで発見したことがある。このスピーカーはJBL4344と同じでウーハーが逆相接続されているのだ。つまり音が出た時にウーハーが引っ込む動きをするので、正確に言うとワンテンポ低域が遅れてスリットから出てくることになる。だからある程度、音量を上げないとレスポンスが取れないと予想する。以前4344のウーハーを正相にしてみたことがあるが、なんともまとまりのない音になった記憶がある。鈴木哲氏のこだわりと手抜きしない姿勢には共感を覚える。でなけりゃ、入力が1つしかないプリアンプなんて作らんわな。なので接続を正相にすることはしない。ただし外装は樹脂フィルムを貼っただけで、安っぽい。音だけで勝負する姿勢が潔い。いろいろわかってきたので、ここはきっちりスタンドに置いて、APEQを入れてイコライジングしてみようと思う。高域のスッキリさは、DALI ZENSOR3のほうが勝っているので、イコライジングでどうなるか楽しみである。このスピーカーは不思議と前後感と広がり感が良く出る。この辺は、さすがモニター生まれだと思う。
2023/5/22 CELLO仲間が出来た
ブログをやり始めて2年ぐらい経つが、今まで連絡用のメルアドに連絡が来たことは無かった。まあこんなマニアックな中身じゃ誰も興味を持たないだろうと思っていたが、初めて連絡をもらった。それも同じCELLOユーザーだった。いろいろやってここまでたどり着いたとのこと。情報交換したら、やはり収穫があった。自分はCELLO ENCORE 1MΩ PHONO付きを使っている。この機種は電源環境に敏感で、環境が良くないとノイズが出る。詳しくは、以前のブログに書いた。有名オーディオショップの人も「CELLOが特別電源に敏感だとは、聞いたことがない。2Pプラグにしてみたら」と言っていたので、自分だけの個別の問題だと思っていたが、その方も同じような経験をされているそうだった。初めて自分だけじゃないと言うことがわかって、とても嬉しかった。やはりいろんな所からいろんな情報を得ることは大切なことだ。自分もブログをやっていて良かったと思うし、続けることも大切なことだ。今やオーディオ自体の趣味人口は少ないし、同じ機種を使っている人に会う確率も低いから、こういう情報を得ることは、とても重要なことだ。
2023/5/15 Mcintosh C46 ディスプレイ清掃
買った時から、C46のディスプレイが汚れていたので、清掃しようと思いフロントパネルを外してみた。カバーはサイド4本、リア2本のネジを外す。フロントパネルは、上部がサラネジが6本、下部がナベコが3本で固定されている。フロントパネルには、右側の電源SWケーブルと、左側にフラットワイヤが接続されているので、注意が必要だ。ディスプレイは内側に汚れがある。ツマミを外したら、接着してある樹脂パーツが取れてしまったので、エポキシで接着した。
めでたくフロントパネルが外れた。白い部分はLED照明用の光ファイバーだ。見た目はレトロだが、中身は最先端だ。フロントパネル中央の青い部分がディスプレイだが、残念ながら接着してあり、剥がすと壊れそうなのであきらめた。製造段階できちんとした清掃をしていないようだ。このへんはチリ一つも混入しない日本製との違いだ。ただしこの面と蛍光表示部は静電気が起きるようでホコリがあったので、拭いておいた。メイン基板は1枚だが、レイアウトを工夫すればあと10cmは全長を短くできると思うが、この機種は基板サイズが決まったあと、筐体設計をしたようだ。トランスと電源部を離せば、全長を短くできるのに、最短距離でレギュレーションをするためこのようなレイアウトになっているようだ。ほかのパーツも配置に余裕があり、電気的にも熱的にも有利な設計だ。この辺が長寿命の秘訣なんだろう。
2023/5/10 FMブースター 改造
PANASONIC TY-BAVM35Gをメインのブースターにすることに決定したので、健康診断と改造を実施した。電源の電解Cは、完全にヘタっていたので、ニチコン FGにして容量同じで耐圧アップを実施。
整流ダイオードを一体型に変更。基板の中に1つだけヒートシンクがついていたので、新たにアルミヒートシンクをつけた。ついでに電圧がズレていたので15Vぴったりに調整し終了。音を出してみると、プチプチノイズが無くなっている。電波環境かブースターのせいかはわからないが、音が良くなったことには変わりない。この機種は電源部だけしか電解Cを使っていない。電解Cは小型になってヒートシンクから離すことができたので、当面安心して使うことができる。このブースターはなかなか良い感じだ。
2023/5/10 FMブースター 聞きくらべ
今使っているFMブースターは、マスプロの汎用品。ブースター分離型で、ゲインが25~31dBで、今時のレベルからするとゲインが低い。調べたら業務用と言うのがあるらしくたまたま格安で出品されていたので、試しに買ってみた。日本アンテナ:S357S ゲイン35dB とPANASONIC:TY-BAVM35G 34~38dB。どちらを使っても今よりは、ゲインが上がるはずだ。日本アンテナは業務用でCATVの上りまでついているし、調整項目も多いが、実力はいかに。PANAは、そっけないが余計な機能がないのが良い。
屋根に登って、マスプロのブースターを外してケーブルをアンテナに直接接続した。以下がゲイン一覧表。なんと日本アンテナはマスプロに負けている。やはり中古はダメか。いやな予感が走る。今度はパナを接続。これは素晴らしい。どの局も最高値を記録している。NHKのニュースは、アキュフェーズT-1100で聞くと、原稿めくりの音がメチャクチャリアルに聞こえる。ちなみに日本アンテナは4550円、パナは送料込みで2000円だった。今回の買い物は、大正解だった。ただしゲインが増えるとノイズ成分も増えるので、C-FT50で聞くとプチプチノイズが気になってくるので、アキュフェーズのマルチパスリダクションが必須になった。
2023/5/9 SONY TA-N330ES 2コ1作戦
SONY TA-N330ES 2コ1作戦を実施した。最初に買ったのは、電源は入るがプロテクターが外れず、いつものA級ドライバー:STK3102Ⅲが逝かれたと思って交換したら、出力Trが飛んでしまった。考えたら、これが壊れると56Vが減圧されずそのまま下流に流れるので、ドライバーと出力Trが飛んで当たり前なのだった。ここまで行くと結構大修理になる。出力Trのペアだけ買ってもヘタすると5000円ぐらいになってしまうので、賭けに出てジャンク品を買った。ヒューズ抵抗も飛んでいるので、抵抗だけ買っても送料だけで1000円近くになるので、ジャンクならパーツが使えるので、買ってみた。買ったものは、通電確認のみと書いてあったが、届いたものは通電もしなかった。パイロットランプが点いている写真がないものは、文章を信じてはいけないし発送まで何の連絡もなしで8日もかかった出品者だから、次の取引はないだろう。ただし動かなくても、出力Trは生きていたし、ヒューズ抵抗も生きていた。目論見どおりだ。さらにこいつは初期型でEI型トランスが載っている。後期型のトロイダルよりこっちのほうが音が良いのだ。外観はボロボロ、天板には何故か穴を開けた跡がある。中身は全くいじってない。これはラッキー。
まずはトランスを外す。ジブラルタルシャーシは樹脂なので、直タップは3回ぐらいが寿命だ。何回も締めると、タップが逝かれるので注意。トランスだけはナットが鋳込んであるので、問題ないが緩みやすいので増し締めが必要だ。結局、これだけパーツを交換した。A級ドライバー、プリドライバー、出力Tr、ダイオード、INPUT1基板を交換した。2コ1で生き返って良かった。30分以上エージングしてバイアス調整し、試聴。無事音が出た。めでたしめでたし。この機種は、A級ドライバーのSTK3102Ⅲが放熱できなくて故障して下流のパーツを壊すパターンがほとんどだ。なのでヒートシンクを大量につけて放熱すると安定して動くようになる。今回は、これを4つ付けた。触ると結構熱いので、ヒートシンクなしでは、ギリギリの設計なのだろう。特別音が良いアンプではないが、ここだけ直してやれば、長く使えるアンプだ。モノブリッジもできるし、A+Bもできるし、入力ボリュームも付いているので、なかなか使えるアンプだ。アンプ自体の初滅は少ないので、サラウンド用には、うってつけだ。
2023/5/6 DALI ZENSOR3 セッティング
BOSE AS-3と言う高さ60cmの木製スタンドに置いていたが、イマイチ合わない感じなので、TIGLONのTIS-70と言う支柱がマグネシウム製のもに換えてみた。上下の板は鉄製である。支柱の軽さは驚くほどだ。アルミより軽いのは凄いことだ。高さも70cmあるので、見た目もスッキリした。音は激変はしないが、これで良しとしよう。スパイク受けが8ケ同じものが揃わなかったので、TAOCの混成部隊を使っていたが、メルカリで「創樹」と言う真鍮削り出し品が売っていたので、これを買った。大きさも価格も手ごろだし、精度、仕上げも申し分ない。真鍮は、ステンレスより音がきつくならないので、良い素材だと思う。
2023/5/5 ELEKIT TU-870
持ち運べるプリメインアンプが必要になり、ELEKIT TU-870を買った。ハードオフで¥17300。説明文には870Rと書いてあったが実物は870であった。これはラッキーだ。何故なら870のほうが断然良いからだ。870Rはコストダウンバージョンだ。まず筐体の放熱穴が無くなった。さらに真空管ソケットも安物になった。内部パーツも微妙に違う。内部の写真が無かったので、心配だったが、音はちゃんと出た。しかも結構いい音なのだ。筐体に傷らしい傷もないし、内部もオリジナルのまま。これはラッキーでした。このキットは、足も3本と4本があり、4本のほうが安定性が良い。3点支持で平面を出すことと、4点支持で安定性を出すことは別問題だ。自分のESOTERIC DD-10も3点支持でスパイク一体型の足がついているので、クソ重い筐体を移動するたびに、ラックが傷が付いて困っている。重量物が絶対4本以上の足で受けるべきだ。
内部は、ホコリも無く綺麗だし、足も汚れてない。ソケットもピカピカで言うことなし。せっかくなので、少しだけ改良することにした。筐体にスリットがあるのが870だ。真空管アンプは、熱を出すので、熱性能を犠牲にするのは、良くないこと。足も違う。Rは底板にスリットが入っているのは良いことだが、熱の逃げ場がないのはダメだ。
元に戻せない改造はしない主義なので、細部の変更に留める。左の下が元のパーツで上が交換したもの。整流ダイオードを1JB42からAM1510に変更し、耐圧と電流値に余裕を持たせる。基板から離れて実装するので、熱にも有利になる。リップル低減用に33μF 350VのJACKCONを追加。220μF 35Vを63Vに変更し耐圧アップ。あとは一通り再ハンダしたのと、AC線をよじって配線して完了。これぐらいの改造でも、明らかに低域は太くキレが良くなったのがわかる。シンプルな回路は、効果がわかりやすいのだ。出力は2W+2Wだが、十分な音量は出せる。自分は、セパレーションは気にならなかったので、左右独立電源化やコンデンサーの容量アップは、行わない。無理やり高性能を狙うような機種ではない。小排気量の車にバカでかいターボを付けても、乗りにくいだけ。何事もバランスが重要だ。今回は、手持ちのパーツがあったので改造費はゼロ円だった。845のモノラルアンプも持っているが、5月からこの暑さじゃ、出番はないだろう。真空管アンプは、シンプルで本当に面白い機器だ。
ちなみに無負荷、無入力時のDCオフセットは、L:0mV、R:0mVであった。素晴らしい個体だ。
2023/4/24 DALI ZENSOR3
FMを一日中流す専用のスピーカーを購入した。DALI ZENSOR3だ。小型の部類だが、そこはデンマーク製、作りに手抜きはない。下位のZENSOR1よりも大きな筐体に大きなウーハーを積んでいるので、重低音は十分に聞ける。パワーも入る。中高域は素直な質感で、きつさがないので、長時間聞いても疲れない性格なのが良い。ツキ板は、上位機種のようなリアルウッドではないようだが、安っぽく見えないのが良い。ウッドワックスをかけてやろうと思う。BOSEで失敗したタバコ臭は、皆無で快適だ。なかなかの性能なので、しっかりしたスタンドに置けば、また変化するだろう。BOSEの純正スタンドは、何年も未開封だったものだが、天板が反っていてスピーカーがグラつく。これにはガッカリ。こんな所もアメリカ製だ思った。おしゃれで良いスタンドに換えたいものだ。スピーカーはちょっとでもガタついたらダメ。これは鉄則だ。
2023/4/22 FM電波受信状況
せっかく高性能なスペクトラムアナライザーを買ったので、何か面白いことができないかと考えていたら、ふと思いついた。FM電波をそのまま入れてみたら、何かわかるかもしれない。可視化は問題解決の重要な手段だ。早速やって見たら発見があった。これが我が家の受信状況だ。画面の左端が75MHzで右端が85MHz,中央が80MHzを表示している。ここで良く見て欲しい。中央の80.0MHzはTOKYO FMである。その隣の80.3 MHzのNHKの山がデカすぎて埋もれている。これじゃ、どんな高性能チューナーだってTOKYO FMを拾い出すことは困難だ。さらにTOKYO FM は低い東京タワーから送信されるので、マルチパスも半端じゃない。うちではTOKYO FMより電波強度が弱いNACK5のほうが良く聞けるのは、この図を見ると良くわかる。山が独立して立っている放送局は良く聞こえるのだ。だから良く聞こえるのは、RADIO BERRY、NACK5、NHK,J-WAVEの4つだと言うことがわかる。J-WAVEの上にもどこかあるので、後ほど調べてみよう。そう考えるとアキュフェーズ T-1100は、たいしたもんだ。こんな環境でも、なんとか TOKYO FMを拾いあげている。たぶんの話だが、フルデジタルチューナー C-FT50の上位機種には、FPGAの学習型マルチパスキャンセラーが搭載されている。このキャンセラーがどのくらいのもか、試してみたいものだ。
2023/4/18 FM信号発生器 VP-8131A
目黒の信号発生器がイマイチ調子が悪かったので、キッチリ動くのが欲しくなりパナソニック VP-8131Aを買った。さすがに新しいだけあって、動作に問題はない。周波数も変調もしっかりできる。何より出力インピーダンスが50Ωと75Ωに切り替えられるのが便利だ。測定器は50Ωだが、FMチューナーは75Ωなので、50Ω出力だとインピーダンス変換器が必要になる。そうなると抵抗減衰分の補正が必要になるので、シロートには面倒だ。機能が多く使いこなせないのと、FMチューナーの探求が一通り終わったのであまり出番はないだろうが、持っていて困るものではない。ファインチューニングできる機種を買ってみたが、思ったとおりにはならなかった。ファインチューニングすると、もっとも入力感度が高い周波数が見つかると思っていたが、そうでなく、最大入力感度の数値は変わらず、チューニングが外れると、ガクッとレベルが下がるだけであった。マルチパスの多いTOKYO FMで効果を発揮すると期待したが、期待はずれだった。結局、アキュフェーズと港北ネットワークには勝てず、処分するしかないようだ。
2023/4/15 FM専用システム
家にいる時間が長くなったので、一日中FM放送を流しっぱなしにすることにした。その場合、聞き流しなので大げさなシステムは要らない。電気代のかからないシンプルなシステムを構築した。送り出しはC-FT50で、ボリューム調整はプリアンプを使わずアルプス製のボリュームを内蔵したユニットを使うことにした。入力は1つで十分なので、入力切替機能は、いらない。その先にイコライザーのテクニクス SH-8075とソニーのパワーアンプ TA-N333ESとした。これでJ-WAVEとRADIO BERRYをリモコンで切り替えて聞く。TOKYO FMを聞くときだけ、アキュフェーズ T-1100を使うことにした。ここで問題が起きた。スピーカーにPIEGAを使ってしまうとプライムビデオを見る時に使えなくなってしまうことである。そこでFM専用にもう1組のスピーカーを購入することにした。FMで大切なのは、人の声の帯域を過不足なく出せること。高域は聴き疲れしないこと。低域は、反応が早いこと。3WAYでなく2WAYで十分だし、大型のものは必要ない。現状は、イギリス、スイスのスピーカーを使っているので、今度は、どこになるでしょうか?
2023/4/13 FPGAチューナー C-FT50
アキュフェーズのT-1100の性能の高さは、従来のチューナーとは全く異なるデジタル処理を採用したことが大きいと思う。そこで世の中には、フルデジタル FPGAで処理するチューナーがあると知って、興味が湧いたので導入してみた。定価は¥104500である。今時では、超高額機の部類だ。デジタルチューナーだけあって、パネルはシンプルでツマミは存在しない。さらにリアパネルに特長がある。ツマミを回して選局すると言う概念はなく、チューナーに選局する周波数を最初に覚え込ませないと音は出ない。たった4つしかないボタンでこの操作をするのは、少々面倒だ。何故なら、打ち間違えた時、戻るボタンがないからだ。周波数も1ケタ1ケタ数字を選んで入れて行く。表示される情報より、バンドワイズやサンプリング周波数も選択できるので、結構時間がかかる作業だ。
さて音質はいかに。内蔵するDAC出力でも、普通には聴ける。あくまで普通に音が出ると言うレベルである。問題はチューナーとしての性能だ。アキュフェーズ T-1100と比較すると、チューナーとしての性能は、アキュフェーズにかなわない。ただし電波の強度が75dB以上あって、マルチパスが無ければ、素晴らしい音が聞ける。セパレーションが良く、一音一音の粒立ちが良い。CD並みの音質が聞ける。帯域も上下に伸び、詰まった印象は全くない。まさに放送局直結のクオリティーだ。でもマルチパスがあるとブチブチと雑音に悩まされることになる。T-1100の場合、マルチパスリダクション回路と可変IF帯域回路の出来が素晴らしく、マルチパスが少々あっても、スーっと綺麗に取り去ってくれるのでストレスなく聞ける。自分のは最下位のモデルなので、上位モデルのマルチパスキャンセラー搭載モデルなら、また違った評価になるだろう。ただし上位機種は、お値段も高く¥23.1万と¥33万である。C-FT50のリアパネルには、デジタル出力がある。サンプリング周波数を変えられるのは、そのためだ。バランスドデジタルまで搭載しているので、気合が入っている。一番条件の良いFM局で、WADIA経由で聞いてみると、面白いことにC-FT50のほうが、最低域が厚い。FMを聞くうえでは、マルチパスは避けられない。自分の興味は今更だが、100KHzごとにチューニングできるファインチューニングモデルが、どのくらいのマルチパス性能か確認したい。ファインチューニング搭載モデルは少なく、自分の知る限りヤマハとパイオニアしかない。マルチパスリダクションと精細な周波数を選ぶのとどちらがマルチパスに有効なのか、やってみるしかないだろう。C-FT50は、フルデジタルチューナーなので、従来のチューナーのように、調整の必要ないのは、所有する側にとっては良いことだ。しばらく聞いてみよう。最近になってわかったことがるある。10素子アンテナは、東京タワーの方向に向いている。自分の家からは東京タワーでもスカイツリーでも、方向的には同じで誤差範囲だ。アンテナは地元の宇都宮の方向に向いてないが、RADIO BERRYが入力強度:81dBで、TOKYO FMが69dBでノイズ交じりになる。C-FT50の表示電界強度は間違いなく高精度だ。TOKYO FMは東京タワーから発信され出力10KWと強力だ。RADIO BERRYは1KWしかない。ここでJ-WAVEを聞くとなんと72dBでノイズなしでクリアーに聞き取れる。スカイツリーから7KWで発信されている。この差は何だ?と考えてみると高さしかない。東京タワーは出来たときは高かったが、今では同じような高さのビルは山ほどありマルチパスだらけで当たり前だ。その点スカイツリーは、634mで孤高の存在だ。100キロ以上離れても高い所から電波が出ればマルチパスは起きない。J-WAVEがメインの試聴放送局になりそうだ。
2023/4/11 測定器用の棚を作った
測定器が増えて棚に入らなくなったので、新しい棚を作った。相当な荷重がかかるので、断面二次モーメントを考慮して設計した。剛性が十分確保できたので、棚が歪むことはない。外からは見えないが、中にLED電灯を仕込んでいるので、手元が明るく作業しやすい。蛍光灯では、こうは行かない。技術の進歩はありがたいものだ。
2023/4/7 アキュフェーズ T-1100
アキュフェーズ T-1100を導入した。結論から言うと「スゲー」の一言だ。今時、定価で30万以上もするFMチューナーを買う人は、ほとんどいないだろう。きっかけはKENWOOD L-02Tが故障し自力で直せなくなったからだ。その後、VICTOR T-X55,PIONEER F-120D、アキュフェーズ T-107を買った。自分の聞きたいTOKYO FMは100キロ以上離れているので、電波が弱く綺麗に受信するのが難しかった。T-107で良い所まで行ったが、残念ながらノイズが大きく途切れる。そこでT-1100を導入した。TOKYO FMは、シグナルメータで3.9程度まで行っているが、4以上は欲しいところだ。
問題は信号強度でなく、マルチパスだ。T-107でマルチパスはゼロだったので、マルチパスは問題ないと思っていたが、T-107の検出能力の問題だったのだろう。T-1100の場合、1以下でないとダメで値は変動するが、2に近いときもある。この状態で聞くとT-107と同じでブチブチ音が出て聞きずらい。そこでマルチパスリダクションを入れると右の写真のようにゼロになる。これは凄い効果で、音もブチブチ音が全くと言っていいほど、入らなくなる。さらに仕上げでIF帯域切り替えを少し狭めて500KHzから150KHzに狭めると、もうほとんどノイズは気にならなくなる。これは凄い技術だ。買って良かった。IF帯域を狭めると、音は詰まる方向に行くが、ノイズが無くなるメリットのほうが、はるかに上回る。この快適さは、一度使ったら手ばなせなくなる。
T-1100には、RCAとXLRの出力があるが、XLRのほうが音が良い。バッファーアンプは、しっかり作っているようだ。さらにこの機種には、SPDIF RCA端子のデジタル出力がある。WADIA2000 Ver96 スペシャルには、入力が2つあり、BNC入力はCDプレーヤに使っている。もう一つはSTリンクなので、このままでは接続できない。そこで眠っていたESOTERIC DD-10 デジタルインターフェイスコンバータを引っ張りだして、SPDIFのRCAをSTに変換し、STリンク光ケーブルでWADIAに入力することにした。狙いは当たって、WADIAはT-1100を認識してくれて「48K」でロックした。いくらアキュフェーズと言えども、チューナーの中のDAコンバータに無制限に金はかけられない。WADIAにつなぐと、声はより生々しく、重心がグッと下がり、電波の質が良ければ、ノイズレスのスタジオブース直結の音が聞ける。WADIAでチューナーの出力をDA変換するとは、思ってもみなかった。ここでL-02Tとの比較だが、雑音除去能力はアキュフェーズに軍配が上がる。アキュフェーズの音はリアルだが、音が綺麗な感触で、L-02Tは、もうすこしゴツゴツした印象だ。強電界地域では、良い勝負。弱電界地域ではアキュフェーズの圧勝だ。安定性や使い勝手も考えると、総合力でアキュフェーズの勝利だろう。メンテ性もL-02TとT-1100では、ほとんどをデジタル処理し、調整するところがほとんどないアキュフェーズの勝ちだ。古いものを、当時の性能を維持したまま使うのは、大変なことだ。CDプレーヤには、マスタークロックを付けてくれないアキュフェーズだが、チューナーにデジタル出力を付けたくれたのは、ありがたい。
2023/4/5 FMアンテナ張り替え
ブースターを挿入する位置が、アンテナ直下にないと本来の性能が出ないとわかったので、新品のケーブルを買って、接続コネクタなしの直結でブースターとチューナー間を接続した。何年かぶりに屋根に登ったが、体力の低下を感じた。なんとか張り終えて電源ON。シグナルメーターを凝視する。どう見ても針1本分も変化なし。がっかりだ。理論と実際は、違うもんだと認識した。相変わらずジュルジュル音は、変わらない。すでにアキュフェーズ T-1100は購入した。あとはT-1100の「可変IF帯域フィルター」に期待するしかない。マルチパスは、全く検知しないので、電波が弱いだけだ。さて最強のチューナーでどうなるか?T-1100でダメなら、どんなチューナーを持ってきてもダメだろう。アキュフェーズは、T-1000に搭載していた100KHzごとにチューニングできる「ファインチューニング」を辞めて、周波数を細かく合わせるより帯域を変化させる「可変IF帯域フィルター」を採用した。「可変IF帯域フィルター」が弱い電波に強いことを祈るばかりだ。
2023/4/4 アキュフェーズ T-107
アキュフェーズのシンセサイザーチューナー T-107を導入した。T-1000以前では最強、と言われている名器だ。FM専用機なので余計な機能がない。チューニングメーターも、信号強度のデジタル表示もない。ラッキーなことにプロのアンプ製作者が調整してくれたものだった。¥45000でした。聞いてビックリ、過去最高のクリアーさで音がリアルだ。セパレーションも良く、声はビシッとセンターに定位する。一番驚いたのは、FMってこんなに低音が入っていたんだ、と思うほど下がしっかり出る。これはL-02Tでもかなわない。感度も良くT-X55と信号強度は変わらなくても、ノイズが入ることがない。TOKYO FMはT-X55では52dB程度、T-107では50~62dBぐらい。30dBでもステレオが維持される性能は凄い。さすがアキュフェーズだ。ただ信号強度の変動が大きく、時々音が途切れる。この辺は100キロ離れて10素子アンテナで受信しているので限界だろう。あとは距離が遠いので、周波数ズレが発生しているのは間違いないので、ファインチューニング搭載機が必要かもしれない。やはりT-1000しかないのかもしれない。
内部にホコリ混入は無し。左側中央のメモリー電池は新品。基板は紙エポキシ。T-108からガラエポになる。T107からT109まで基本設計は同じ。なので一番シンプルなT-107を選んだ。電解Cは純正のまま。整流ダイオードは、足にサビが出始めているので、交換したほうが良いだろう。底板は開かないが、電源トランスからの配線も含めて、すべてコネクタ接続になっているので、基板は簡単に取り外せ、整備性は、すこぶる良い。このへんもワイヤラッピングを多用するどこかのメーカーとは、発想が違う。基板のパーツの並びも含め、アキュフェーズは製品の熟成度が違う。どこにもジャンパー線がないし、見事だ。音は本当に良い。条件が良ければ「CDをかけている」と言っても、普通の人には、わからないだろう。今までKENWOOD KT-2020 L-03T L-02Tなどを使ってきたが、間違いなく最高の性能のチューナーだ。このリアルな音は、そう簡単には、越えられないだろう。
T-107は感度が良いので、ポツポツノイズも結構拾う。TOKYO FMの入力60dBぐらいだとポツポツ言うのだ。RADIO BERRYの68dBだとスカーッと晴れ渡って素晴らしい音になる。でもそこは田舎の栃木で、放送の内容が乏しくTOKYO FMの放送を流してるのが多いし、アナもコメントのレベルが低いので聞く気になれないのだ。なんとか信号強度を上げたいと、いろいろ見直していたら、エライことに気づいた。本来アンテナ直下の屋外に取り付けるべきFMブースターがなんと、チューナーの手前についていた。これじゃ長いケーブルで減衰した後に増幅するので、信号強度を上げるには正しくない使い方だ。それと5C2Vのケーブルをコネクタで結合しているのも見つけた。時間が無かったのか、何かの都合かはわからないが、これで相当損しているのは間違いない。また5C2Vは以前は標準ケーブルだったが、今ではもっと減衰の少ない「S5CFB」と言うケーブルが主流なようで、100MHz入力で100m使った場合、1.1dBの差が出る。実際には30mほどで済むはずだが、それでも無視できない数値だ。ここはまずS5CFBケーブルで再配線し、ブースターも屋外に持っていって、どうなるか、やって見ようと思う。その結果で、ファインチューニング搭載機にするか、T-1000にするかを決めようと思う。
2023/4/1 周波数カウンター校正
自分は2台の周波数カウンターを所有している。昔はとんでもなく高価な基準信号発生器がないと無理だったが、今はサイバーシャフト社の10MHzマスタークロックを使うことができる。なんと10の6乗で、小数点以下12桁まで完璧に調整されたクロックである。自分のは6桁と7桁なので、十分な精度で校正できる。岩通のSC-7102はOCXO搭載、菊水はTCXOである。気温20℃で1時間以上アイドリングしてから、トリマーを回して調整する。調整前は誤差6Hz、調整後は誤差ゼロになった。
菊水のほうが、TCXOなのでトリマーの調整がよりシビアだ。岩通は、とても調整範囲が広いので、やりやすい。自分が使うのは、チューナーの基準発振器の38KHzとか76KHz程度なので、これぐらいの精度が出ていれば、十分調整に使えるレベルにはなるものだ。長期間調整しないと必ず調整値は、ズレてくる。アンプのバイアス電流は、少々ズレても音は出るが、チューナーは基準周波数:VCOとV-CENTERがゼロVになってないと、音が出なくなる。なので調整がキマると、凄くいい音が出る。
2023/3/31 PIONEER F-120D
パイオニアのシンセサイザーチューナー:F-120Dを5400円で購入した。オプションのサイドウッド付きのブラックモデルである。高性能なモデルで欧州の放送局で採用され人気があった。さてビクターに比べてどうだろうか?大きさは、やや大きいし重く筐体はしっかりしている。
表示は小さな窓に周波数が出るのと、その下に入力レベルが3段階で表示される。あとは帯域切り替えのNARROW 表示とステレオ表示だけでさっぱりしている。帯域切り替えは手動。メモリーは8つある。肝心の音質だが、入手した情報どおりセパレーションが良くステレオ放送の奥行が出る。T-X55は、全体に分離が悪くステレオ感がない。この辺は大きく改善された。ところがこれも情報どおりでパルスカウント方式は、強電界地域では威力を発揮するが、電波が弱いとWIDEで受信できなくなる。自分が一番聞きたいTOKYO FMがWIDEで全く受信できず入力レベルは1つも点灯しない。写真中央がその状態だ。T-X55にはデジタル電界強度表示がある。RADIO BERRYが63dB、TOKYO FMが52dB、NHK FMが60dBである。これが正しいとするとF-120Dの入力レベルは60dB で3つ点き、52dBで全く点かないことになる。たった8 dBしかレンジがないのか、調整が狂っているか、どちらかだ。F-120DはWIDE受信時は抜群に良い音だが、NARROW受信だと普通の音になってしまう。これは困ったことだ。またWIDE受信でも車に例えるなら、高回転型のDOHC4気筒2000CCエンジンのようだ。低速(低音)のトルクがなく、高回転まで回してレスポンスで勝負するような感じである。やはりアキュフェーズあたりの超高性能機を手に入れないとダメなのだろうか?L-02Tと比べても、キレはあるがまだまだ余裕というかまったり感は出ていない。音質はただSNやセパレーションが良いだけでは、語れないものだと再認識した。今度は信号発生器を買って調整するか、新しいチューナーを探すかだ。なかなか深みにはまりそうな気配がする。
内部を点検してみた。大きな基板にパーツが配置され作りは良い。残念ながら底板が外れないタイプなので、パーツ交換は面倒だ。トランスもしっかりしている。8.8V 1.5A仕様だ。
良く見ると整流ダイオードの足が黒くなっている。劣化が進んでいるようだ。実装が悪くダイオードと当たるので、超斜めにコンデンサが付いている。こりゃダメだ。接着剤を除去してとりあえずおしまい。試聴したらNARROWモードでは、T-X55より音が悪い。なんと音がブツブツと途切れることがある。T-X55のほうは、ブツブツ音は出ない。これは参った!強電界でしか使えないのでは、自分の使い方ではダメだ。なんとかせねば。
2023/3/29 VICTOR T-X55 修理完了
MPX回路を司るIC401周りの電解Cが届いたので、これで絶対直ると思い交換し電源ON。何で?QSCもSTマークが点灯しない。ただし全部の電解Cを交換したので、これからも問題なく使えるだろう。
と言うことは、こいつでなくその上のQSC用のIC201か?早速、全16ピンの電圧を測ったが、おかしいのは、ゼロセンター電圧が5.8V⇒8.4V。FMシグナル電圧が0.8⇒0V。ここで気が付いた。ひょっとしてゼロセンターがズレているから、受信できなくてFMシグナルがゼロなのか?。
ゼロセンターを合わせるために、アナログテスターをテストピンに接続した。ここではFM受信状態で調整しろ、と書いてある。チューナーをプリアンプの位置まで移動しアンテナを接続して、測定すると約0.24Vと表示された。これをゼロになるようにすると、初めて
STランプが点灯した。ひょっとしたら、どこも壊れてなくて、ゼロセンターがズレていただけかもしれない。自分は回路が生きれば、QSCが点灯するものと思っていたら、どうもそうではなく、調整がダメだと表示されないものらしい。
ついでに歪調整もやってみたが、トリマーを動かしてもあまり反応しない。歪率0.8%だ。
最後にもう一度VCOを76KHzに調整して、試聴。一番右の赤いSTランプが点灯している。TOKYO FMが入力感度:61dBになった。モノラルでしか音が出なかったときは52dBだったので感度も上がっている。フロントエンドは信号発生器がないので、調整していない。信号発生器で調整したら、もっと良くなるだろう。T-X55は、高性能なモデルではない。上も下も伸びないし、セパレーションも良くない。L-02Tのバリコンチューナーのほうが音が良い。でもこの機種で、飛んでくる電波を拾って聞くFMが楽しいのだ。もっと感度の良いチューナーが欲しくなった。この機種が直せなかったら、新しい機種を買うのをやめようと思っていたので、直せたのは、素直に嬉しい。次もシンセサイザーチューナーを買ってみたい。T-X55は¥2500で購入した。購入額よりパーツ代のほうが上回ったが、勉強になったので良かった。今度は、もっと良い音質で聞きたくなったのでPIONEER F120Dを¥5400で購入した。さてどうなるでしょうか?
2023/3/26 VICTOR T-X55 修理1
L-02Tの修理途中で、アンテナの電界強度が知りたくなって本機を買った。この機種は、電界強度をデジタル表示できるのが特長である。特別高性能でも音が良いわけでもない普通の機種であるが、これが3回目の購入になる。シンプルでカラフルなデザインが好きなのと、整備性が抜群に良いのだ。基板は、コントロール、表示、電源信号処理の3枚で、コネクタ接続になっている。一番の特長は、筐体の底が外れるアクセスパネルになっているので、これでほとんどのパーツが交換できる。これはありがたい。ただしこの構造のおかげで、筐体の剛性はない。金の掛けられない普及機だから仕方ない。今回購入したものは、QSCが外れなくステレオで音が出ない。モノラルにすると音が出る。いじるまえに各部の電圧を測ったら、MPX回路のQ405とQ712の電圧が異常だった。MPXのIC401はステレオ音声を出すICなので、これが働いてないのだろうと推定した。まずはこのICに付いている電解CのC411とC412の22μF 25Vを交換してみることにした。ほかにも電源部の電解Cは、接着剤で固定されているが、ボロボロと粉が出てくるので、全部交換することにした。やはり基本を身に着けないと修理・調整はできないので、測定器も買ってきちんと整備することにした。きちんと整備出来たら、ヤマハのファインチューニング搭載機を買いたい。
基板は紙。トランスも小型のEIコア。オーディオ出力もオペアンプなし。右がガバッと外れるアクセスパネル。これは便利。真ん中に柱がないので、ゆがむし弱い。でも整備性が最高だ。SONYは整備性と性能を両立させるのがうまい。VICTORは、真面目な設計だ。素晴らしいのは、基板のどこにもジャンパー線も外付けパーツもない。社内で徹底的に評価してから発売したことがわかる。これはJVCケンウッドにもつながるこの会社の財産だ。素晴らしいことだと思う。
2023/3/26 KENWOOD L-02T 修理8
MPX基板の供給電源+15Vが、マイナスになってしまうので、どこからかマイナス側が回り込んでいるものと推定したが、結局進展は見られなかった。これ以上の修理はMPX基板を外さなくてはならないが、電源基板と短い配線で結ばれているので、ハンダを取り外せても、今度は取りつけることができないと判断し修理を断念しました。良い機器だが整備性の悪さも凄く、シロートにはどうにもならなかったと言うのが、本音である。
2023/3/22 KENWOOD L-02T 修理7
再度、徹底的に電源基板の電解C,ダイオード、トランジスタを交換した。今回は、セラミックCまで交換して万全を期した。取り外したパーツはどれも簡易テスターでは、問題なし。ちょっと不安になったが、組み込んでみる。すると進歩があった。簡易テスターはあくまで簡易テスターで、実装状態できちんとした性能が出るとはかぎらないことを学んだ。簡易テスターは、故障している場合は、信用できるが、正常かどうかは怪しいのだ。結果はシグナルメーターが元の50dBまで触れるようになった。前段に正規の電圧がかかった証拠だ。ノブを触ってもリレーがカチカチ言わなくなった。タッチセンサーにも電圧がかかったようだ。サーボロックもする。ただし相変わらず音は出ない。調べるとCN3の5PINが-7.2V,6PINが-25.6Vになっている。直した電源基板がおかしいとは思えないので、MPX基板のLchの部品故障と断定した。おかしな電圧がかかる部分のパーツを抵抗を除いて交換してみることにした。CN3の5PIN,6PINは、自分の作業ミスが原因だと思っていたが、そうではなくどうも接続先のMPX基板が原因だとわかってきた。今度こそMPX基板のパーツを交換すれば良いはずだ。これまでにもう修理代ぐらいは、つぎ込んだので、何とか復活させたいと思うようになってきた。
2023/3/14 KENWOOD L-02T 修理6
ツェナーダイオードを交換したら、Q1が+7.2V,Q2が-7.8Vの規定値になった。やはり簡易テスターでツェナー電圧が出ていても故障していたようだ。MPX基板のほうもQ1が+8.2V,Q2が-7.8Vの規定値になった。こちらもトランジスタの交換で直った。これで全部直ったはず。さっそくセットして聞いてみるが、やはり音が出ない。やはりどこかおかしい。チューニングノブを触ると、カチカチとリレーがハンチングする。シグナルメータが振れてないのに、最初から「STEREO」が点灯する。サーボロックが安定しない。サーボロック関係のIC5の7PIN電圧は普通が7Vでタッチすると-6.4Vになった。5PINの電圧は1.2Vだが、1Vしか出てない。タッチすると0.4Vになる。そこでコイルを回したが、1.12Vにしかならなかった。これでタッチすると0.84Vになった。だが改善は見られなかった。いよいよ手詰まりか。
2023/3/13 KENWOODL-02T 修理5
壊れていたQ2:2SA733を交換してみたが、電圧が-2.4Vしかでない。仕方なしにツェナーダイオード:D1を外して簡易テスターで調べたら、ツェナー電圧は8.7V出ていて問題ない。D2も8.7V出ている。簡易テスターがOKでも、故障している場合もあるかも知れないので、明日、新品のツェナーダイオード:1N5238B:8.7Vが届いたら交換してみる。本来のツェナー電圧は8.6Vだが、見つからないのでこれで代用する。ついでにMPX基板のCN1 2、3PIN電圧の6Vも出ていないので、2SA733と2SC1685,100μFコンデンサ8本を交換した。2SA733と2SC1685は、簡易テスターで抵抗表示になっているので故障していた。これで電源系は、すべて直したことになる。本当は、MPX基板のTRIOの専用ICも交換したかったが、この機種は、コネクタ接続でなく、電源基板とラッピング接続され、ジャンパー線飛ばしまくりで、とてもシロートではMPX基板を外せない。明日のツェナーダイオードの交換で直らなければ、あきらめることにする。次に買うなら、音質より整備性の良い機種にする。ここで少し考えてみた。業界的には新規のチューナーを開発、販売する会社は、絶滅状態だろう。ユーザー側も、自分のように10素子アンテナを立て、FMチューナーで聞くユーザは激減しているはずだ。FM放送局はあるが、今ではPCで無料で聞ける局もある。余程のことが無い限り、チューナーを使う必要がない。音楽は、パッケージを買う時代は終わって、携帯で聞くことが主流になった。昔のようにFM放送をエアチェックしカセットデッキに録音すると言うスタイルは無くなった。録音は昔は重要な役目を担っていたが、オープンリール、カセットデッキ、MDと進化したが、すでに絶滅してしまった。チューナーも録音機器といっしょに絶滅してしまったと言っていいだろう。世の中が変わって音楽の聴き方も変わった。すでにチューナーの時代は終わった。生き残るのは、PCを積んでない車の移動時間だけなのではないか?利便性ではPCにかなわないし、音質もそこそこ良い。こいつが直ったら、PCとチューナーで音質の勝負をしてみたかったが、どうなることやら。明日には結論が出そうだ。今はエアチェックもしないし、ながら聞きするだけなので、すでに音質はどうでも良いし、修理に金を掛けなくても良いのだ。でも無いと何か寂しい。オーディオマニアだからか?
2023/3/12 KENWOOD L-02T 修理4
ここ2~3日、修理するか、あきらめるか悩んでいたが、回路図を眺めながら、徹底的に電圧を見て行ったら、わかったことがあった。シロート考えで、電源部のコンデンサとダイオードを交換すれば治るだろうと思ったのが間違い。故障個所を突き止めないと直らない。電源電圧を測っておかしいのは、CN1 1PINの-8Vが-14Vになっていた。この原因を突き止めないで、MPX基板を調べ始めたのが、回り道になってしまった。ここのTrはQ2:2SA733。コレクタとベース電圧はきちんと出ていて、エミッタ電圧だけがおかしい。取り外して簡易テスターで調べたら、ダイオードモードが表示されたので、故障しているのは間違いない。
次が、CN3 5,6PINの電圧が片方が5Vで片方が25V。±15V出る所なので、波形を取ってみた。これの原因が下流のMPX基板だと思って調べたが、おかしい所はわからなかった。再度、電源基板を外して、コンデンサ:C14の頭を触るとグラグラする。+側のハンダが付いてなかった。なのでコンデンサにチャージされず、平滑にならないし、中点がズレるから、上下の波形も対称にならないわけだ。自分の作業ミスとは、思わなかった。ガッカリ。MPX基板は、リレーが動いてなかったが、8Vto15Vの電圧が正しくかかれば復活すると思う。電源基板のコンデンサを交換するときに、CN3 5,6PINの電圧を測っていれば、もっと早く気が付いたはずだ。調査段階で手抜きした結果だ。コンデンサを交換しても、電圧の変化は無かったので、ヘタってはいたがコンデンサは仕事をしていたようだ。
2023/3/8 KENWOOD L-02T 修理3
コンデンサを全部交換、ブリッジダイオードも交換
これだけのパーツを交換したが、結果は変わらず。ということは電源部以外のどこかが逝かれたのだろう。今の世の中、ラジオをワザワザFMチューナーで聞かなくても、パソコンで聞ける。けどやっぱりFMはFMチューナーで聞きたいと思うのは、昭和世代だけだろうか?
2023/3/8 tiny SA スペアナ
1万円以下で簡易型のスペクトラムアナライザーが買えるので、試しに購入してみた。スペアナは新品高性能品は、軽く車が買える値段だし中古で最低15万はする機器だ。スペアナは現象を可視化できるのが素晴らしい。同じ可視化する機器のオシロも可視化できるが、周波数を横軸に取ることはできないので、スペアナはオーディオ向きの測定器ともいえるだろう。早速開封してみた。思っていた以上に小さいが、思っていた以上に使える機器だ。
早速試しに、サイバーシャフトのOCXOと中国製の信号発振器を10MHz 1.6Vppの全く同じ条件で測定してみた。ケーブルは50Ωの同軸ケーブルを使用した。左がOCXOで、右が発振器だ。両者ともピークは10MHzと表示されている。現職のエンジニアに見せたら「右の発振器のほうが優秀だ」そうだ。何でかというと右のほうが高調波が少ないからだそうです。確かにそうですが、オーディオ的には違うと思います。左の写真を良く見て欲しい。ピークと最低ノイズの差が70dB以上あります。発振器は60dBです。マスタークロックとして重要なのでは「CN比:キャリア ノイズ比」です。この10dBの差は、どうやっても埋められませんが、10MHz以上の高調波は、ローパスフィルタを使えば影響を少なくすることができます。サイバーシャフトのマスタークロックは音を聴けばその優秀さがわかります。スペアナを使って見たら、今まで知らなかったことが見えてきます。これからもいろんなものを測ってみます。友人に貸し出している自作のルビジウム発振器が、どんなものか見てみたいです。検査成績書じゃないので、絶対値の正確さは要らないし、比較ができることで、いろんなことが見えてくるのは、面白いです。このスペアナはスタート周波数がゼロHzからなので、直流も測れるのか、自作の安定化電源も測って見たいです。ただし入力はMAX DC10Vなので気を付けなければいけません。
2023/3/7 KENWOOD L-02T 修理2
電源基板の電解Cは、全部で30ケある。全部取り外して全数容量チェックした。CN1 1PINの電圧が高い電源は、C22の470μFが怪しいと思っていたが予想どおり524μFに増加していた。並んでいるC2も559μFに増加していた。原因はこのコンデンサで間違いないだろう。CN3 4PINの電圧が低い原因は、C12の3300μFが怪しいと踏んだが、3317μFで問題なかった。ただし静的な容量は当てにならず、実際の電圧がかかった時の動的な容量が問題だ。C14,C15は、3018μF ,3042μFと大幅に容量が抜けている。D1~D4の整流ダイオードは、数値上は問題なかったが、すでに足が黒くなっており、交換するのが妥当だろう。容量はまともでも接着剤がどんな悪さをしていたかは、わからないが、綺麗に取り除いてから電解Cは、全数新品に交換する。
2023/3/6 KENWOOD L-02T 修理1
ケーブルにマーキングしたので、1つ1つラッピング配線を外して行く。全部ラッピング配線だと思ったら、何本かはラッピング+ハンダ付けだったので、作業が難航したが、なんとか全部の配線を外せた。これが電源基板単体だ。ダイオードは、整流用ダイオード 1000V1A 1N4007と本来は長方形だが入手できないので、丸型ブリッジダイオード AM1510 1000V1.5Aに交換する。コンデンサはニチコン、ルビコン、VISHEYの混成部隊だ。この基板の裏側にも、接着剤が使われており腐食は始まってなかったが、綺麗に取り除いた。ラッピングのピンも外す時の負荷で、ハンダが取れている可能性があるので、全部ハンダをし直した。ここからじっくりとコンデンサを外していく。
2023/3/5 TRIO L-02T 故障
やっとプリが直ったと思ったら、今度は愛機 TRIO L-02Tの音が出なくなった。これは後にも先にも、最高のFMチューナーである。アナログチューナーで7連バリコンを装備し、放送局のブース直結のリアルな音は、ほかのチューナーとは一線を画すものだ。今まで問題なく音が出ていたが、突然でなくなった。正確には、音は出ているが、ものすごく小さな音しかでない。アンテナからの入力は、きちんと受けられており、シグナル強度やチューニングは正常に針が振れているので、信号の選択・増幅は出来ているようだ。だとすると、音声信号の増幅が出来ていないと想定した。意を決してパネルを開けて、電源電圧を測ってみたら、大きくズレている所が2ケ所あった。CN1 1PIN -8Vの所-14V。CN3 4PIN -15Vの所-7.8Vであった。この機種は、電源の品質に相当こだわっており、ACケーブルはこの当時で極性表示付き、トランスを2台積み、各部独立給電している。問題は電解コンデンサだと思う。以前、TRIOのL-07CⅡと言うプリアンプを所有してて同じ現象にあった。この頃のコンデンサは薄い茶色の接着剤で基板と固定されている。実動状態でのコンデンサの微振動による歪対策と聞いているが、経年劣化でこの接着剤が足を腐食させ、導通不良やショートなどの問題を引き起こす。たぶん今回も同じだと思っている。ただ問題なのが、この電源基板が、コネクタでなく配線を棒に巻き付けるラッピングなのである。これは、全部の配線を記憶し、元に戻さないと一発アウトになる。どうするか迷ったが、縁があってうちに来たので、なんとか直してみることにした。電源部のダイオードと電解コンデンサを全部交換して直らなかったら、ジャンク品になるだけだ。これが裏板を外した所。左端が電源部。下の黒い部分にトランスが2基入っている。技術者が持てる技術力を全て注ぎ込んだこいつは、何層にも重なった基板と複雑な配線で組み上げられ、恐ろしいほどたくさんの調整作業のあと、驚異的な音質が得られるのだ。1982年頃の発売で、定価は30万。初任給ぐらいでは、とても買えない超高額器だったのを覚えている。デザインも性能も最高で、物凄い物量が投入されており、もう2度とこんなチューナーは生まれないだろう。かなうならL-02TNを見たいものだ。
左側がラッピング配線。右側は、バラす前に全部の配線に番号を降った。外すことは時間をかければできるが、果たして元どおりに組み上がるか心配だ。コンデンサのまわりにベターっと何かを塗ったように見えるのが、諸悪の根源の接着剤だ。これを除去するのが、一番手間がかかる作業だ。やらないとまた腐食し、壊れてしまう。
2023/3/2 マッキントッシュ C46
去年の11月に購入し音出し一発目で異常が発生し、3ケ月に渡ってエレクトリで修理してたマッキントッシュC46がやっと帰ってきた。症状はボリュームノブを触っただけで、バチバチ異音が出るものだった。エレクトリでも1度だけ症状が出たそうだが、その後再現しなくなって工場出荷状態のオールクリアをして戻ってきた。原因は「静電気によるコントロールICの誤動作」ではないかとのこと。今は問題なく動作しているので、静電気が原因の1つだったのだろう。とりあえず、あと6ケ月保証がある。C46が来て今まで代理で使っていたPASS X2.5との違いが良くわかった。WADIA2000 Ver96が低音部が出過ぎる原因だと思っていたが、そうでなくC46にしたらフラットである。透明度も分解能の高く、昔のボテッとしたマッキンサウンドではない。自分にとっては、ベースの膨らみと締まり具合のバランスが最高に良い。CELLOのような超微粒子サウンドではないが、キレもコクもある。マッキントッシュが素晴らしいのは、その使い勝手である。プリの8バンドイコライザーは、曲ごとに表情を変えられるし、回路をパスすることもできる。何と言っても「パワーコントロール」が便利だ。ステレオミニプラグを使って、プリとパワーを接続すると、プリ側でパワーアンプをON OFFできる。これはいちいちパワーアンプの所に行かなくていいから超便利です。自分はパワーアンプを2台使ってますが、1台目にON信号が入ると、2台目にディレイがかかってONするさまは、カッコいいです。同時にONすると家庭の電力系に負荷がかかるので、それを防いでいます。アメリカ製にしては、細かい技が冴えます。このコントロールケーブルは純正では1mで1万近くします。なので自分は6m物と2m物を自作しました。プリのグリーンとパワーのブルーアイズを眺めながら、酒を片手に聞く音楽は、最高です。
2023/3/1 EMT982 修理
これも友人に頼まれたものだが、EMT982のACインレットが壊れたので、交換して欲しいとの依頼だ。ACインレットが壊れるなんて初めて聞いたが、見たら本当に壊れていた。上から力がかかって樹脂部分が割れたらしい。いかにも放送局で使うプロ機の顔です。パッと見ると、スタートがどれかもわからない。右端にモニターSPとヘッドホン出力があるのが特長です。興味深いのが背面にマスタークロック入力端子がありますが、ロック表示がない。クロックを入れると音が変わるか、楽しみです。内部は19インチラックの横幅いっぱいに使った基板配置で、各ブロックごとに基板を起こしています。割り切りなのか、電源は台湾製のスイッチング電源で、15Vと5Vを使ってました。左端の基板がアナログ回路で見たことのない韓国製のオペアンプでバランス出力を得ています。その右がデジタル入出力基板で、これも名前のないICとかがあるので、壊れたら修理不能な気がします。
これが問題の割れたインレット。横から見るt相当傾いているのが、わかります。これって設計ミスだと思います。実測1.5mmのアルミ板に直タップ切って、皿ネジ固定。これじゃ負荷がかかったとき負けます。なので自分は、長いネジに交換して平座+バネ座+ネジにしました。一番右が交換後です。これならナット側の座面が大きいので、負荷がかかっても面圧が低いので負けません。実際取り付けてみても剛性感が全く違います。さて貴重な機会なので音を聴いてみますか。使い勝手ですが、ボタンをちょっと押したぐらいでは、反応しません。この辺もプロユースなんでしょう。押し込む感じで操作すると動き出します。停止も同じでグッと押します。音はプロ機そのものですね。綺麗さとか、華やかさとは無縁の飾り気のない音です。入っている信号は加工せず、すべてそのまま出すと言う印象です。左右の広がりや奥行表現も普通です。1つ発見したのは、マスタークロックを受けるとVARISPEEDの黄色いLEDが点灯します。音も俄然違ってきて、フォーカスが合い躍動的になります。この機種をお使い方は、是非クロックを入れることをオススメします。同じプロ機のSTUDERも持ってますが、STUDERのほうが民生よりの気がします。EMTはアルミの筐体のペラペラ感がどうにも気になりましたが、中身で勝負なんでしょうね。
2023/3/1 JENSEN RP302 ツイータースタンド製作2
スタンドの加工に入った。表札が硬くで参りました。おかげで腕がヤスリかけでパンパンです。表札はリューターで彫り込んで行ったが、リューターの幅より削る幅のほうが広いので、全部を削ることができない。仕方なしに人力で削ったが、次回はもっと利口な方法を考えなくてはならないだろう。指示どおりに作ったが、これで友人が喜んでくれればいいが。RP302は抵抗が15.2Ωだったので、たぶん16Ω仕様なんでしょう。環境がないので、音は出しません。
2023/2/27 JENSEN RP302 ツイータースタンド製作1
友人に頼まれて、JENSEN RP302のスタンドを作ることになった。友人はウエスタンエレクトリック:以下WEが好きで、WEのデカイモノラルのホーンで聞いているが、ツイーターを追加してみたくなって自分に依頼が来た。これがRP302 自分にはどれくらい価値のあるものかは、わからないし、調べないほうが幸せだろう。
バッフル板には、米松合板を使用する。厚さが24mmもある。茶色は、バッフル板を保持する板だが、表札らしい。バッフル板のサイズは800mm×130mm。これにφ70mmの穴を開けてツイーターを固定する。これだけの長さがあると、丸ノコと長さ1mの丸ノコ定規を持ってないと、加工が出来ないだろう。表札を彫り込むには、リューターもいる。構造は簡単だが、加工は面倒だ。米松合板は、フシや割れが多数あり、綺麗な使えそうな場所は、1ケ所しかなかった。
2023/2/26 MUTEC MC3+ ノイズ測定
自分のMC3+は、外部からDC5Vを供給できるように改造してあるので、内臓のスイッチング電源を取り外してある。ちょうどいい機会なので、電源ノイズを昨日と全く同じ条件で測定してみた。これがスイッチング電源で非常にコンパクトに出来ている。
測定結果を見て、びっくり。シロートが見ても「これで直流なの?」と思うほどに、電圧は縦にも横にも乱れまくっている。たまたまトリガーがかかったタイミングで42.4mVだったが、実際にはこの画面いっぱいまで波が上下している。自作の安定化電源は、下記の5V3A品で8.4mV ノイズは1/5以下で時間軸も安定しているのがわかる。5nsで見ると、時々ピーンとピークが出ているのがわかる。MUTEC MC3+は良い製品だが、素の状態では、その性能を十分に発揮できていないのは明白だし、実際に音を聞けばその差は確実にわかる。改造自体はオススメしないが、スイッチング電源で駆動されているものは、その性能を発揮出来ていないと認識すべきだろう。しかし実際これほど違うとは、思ってもみなかった。改めてオーディオは、電源だな、と思った。
2023/2/25 安定化電源 再測定
安定化電源のノイズ測定で間違いがあったので、再測定した。どうも10:1のプローブで測定すると、プローブ自体が20mVぐらいのノイズを持っているので、正しく測れないらしい。測定には「パワーレールプローブ」と言う1本70~100万円もするものが必要らしいが、そんな金はない。調べたら「50Ωの同軸ケーブル」を使うと周囲のノイズを拾いにくくなると書いてあった。今までいろんな電源を作ってきたが、どれもノイズレベルが16~20mVの値になるのは、何か変だとは思っていたが、プローブせいだとは知らなかった。早速50Ωの同軸ケーブルを使って簡易測定をしてみた。今度は、明確な差が出た。最初は一番凝った設計の14V3A品。中央がいつも測定している条件で7.2mVとなった。数値は今までの半分以下で波形も綺麗だ。右がオシロの限界最高周波数での測定値。大きなうねりがあるのがわかるが、1目盛り5nsの世界だ。
次が12V1A品。これはたった2.4mVしかない。線が細いのでノイズの少なさが感覚的にわかる。うねりの周期は14V品と同じだ。
次が5V3A品。これは8.4mVで電圧が低いからと言って、ノイズレベルが下がるわけでもなさそうだ。
最後がサイバーシャフトのOCXO用の電源。15V品だ。これは3端子レギュレータではない素子を使っている。ノイズ電圧としては14.4mVと自作電源よりは悪い数値だ。時間軸方向が綺麗に見えるが、5nsで見ると大差はない。
以上より、3端子レギュレータ方式でも十分静かな電源を作れることはわかったが、ノイズの大小の要因は良くわからなかった。トランスによるのか?3端子レギュレータに入る電圧なのか?わからないことが多い。レギュレータのあとにパスコンをたくさん入れた14V品より、何も入ってない12Vのほうがノイズが少ないのは、パスコンが効いてないことなのか?それとももっと支配的な要因があるのか、わからない。あとはフィードバック型の電源と、充電式電源を手に入れて、調べてみたくなった。自分の場合絶対値はどうでもよくて、傾向が知りたいのだ。今回の結果からは、OCXO用の電源は自作14V品を使うべきだろうし、12VアコリバのDSIXは、フルに性能を発揮しているはずだ。WADIAの慣らしが終わってから、じっくり聞いてみよう。
2023/2/23 10MHz用外部電源完成
今回の外部電源は、2段レギュレータと高分子ポリマーコンデンサが売りだったが、思ったようには行かなかった。パーツもVISHEY,WIMAなど手に入る高性能パーツを投入した。
左が整流直後でDC28.4V出ていた。中央が1段目のレギュレータ後の電圧でDC16.5V。右がノイズ成分のAC波形で17.6mVだった。
左が2段目のレギュレータ後の電圧で、目標どおりの14Vが出ている。右がノイズ波形で、残念ながら19.2mVで1段目より悪化している。自分の目論見としては、2段目のレギュレータはノイズが少ない状態で、仕事をするのでさらにノイズが少なると予想したが、どうもそうはならないようである。フィルムコンデンサや高分子ポリマーコンデンサも、効果があったようには見えない。フィードバックなしで、ノイズ対策をするのは、この辺が限界のようである。今回は、調整トリマーなしで、14Vが出せたことで良しとしよう。あとは、音に変化があるかどうかだ。
2023/2/22 WADIA2000 Ver96 メンテ8
パーツが全部揃ったので、いよいよ仕上げに入る。まずは電源部。両面ハンダ付けのフィルムコンデンサは、 WIMA 0.1UF 10% 250VDC 【MKP1F031004B00KSSD】を使う。このコンデンサは、取りつけピッチが15mmで、基板ピッチが13mmなので足を曲げる必要があり、さらに表面もハンダ付けをするので、狭いスペースでの作業は、なかなか困難だ。リールで200ケ以上買えば、足の長い物が手に入るが、個人で200ケは使いきれないので断念したが、足が長ければすごく作業が楽になるのは、間違いない。WIMAの赤がカッコ良い。電解Cは、VISHEY 6800μF 63VとVISHEY 1000μF 100Vを使った。これなら2次電圧が、AC26.7Vと52.8Vなので、耐圧も十分余裕がある。今後10年以上は、余裕で常時通電で使えるだろう。停電復帰の突入電圧にも余裕がある。
続いて本体部。右側の写真がデジタル入力部で、WIMA AEC-Q200 フィルムコンデンサ 40 V AC、63 V DC、1μF、±10%【MKS2C041001F00KSSD】を3ケ使用した。ここは最初に信号を扱うので重要だ。純正はEROでした。
問題は本体部だ。フィルムコンデンサとリレーを交換した。フィルムCはWIMA 0.1UF 20% 400VDC【MKS2G031001K00MSSD】 リレーは、【EA2-5NJ】5V 1Aを使用した。この機種は、電源を落とすと自動的にリレーがOFFになりミュート状態になる。解除するにはリモコンが必要になる。ミュート解除状態ではリレーはずっとON状態になっているので、接点はヘタらないが、それでも劣化はあるだろう。フィルムCの取り付けピッチは5mmですんなりと付いた。某サイトでは、ここに大型のコンデンサを使って足を曲げていたが、ほかの部品との干渉を避けるため、大きさは守るべきだと思う。干渉を避け足が浮いて、固定が不安定では、元も子もない。今回一番大変だったのは作業中に0.22nFのコンデンサがポロッと取れてしまったことである。取れたのはこの写真の左側、上から2列目の左から3番目の赤いWIMAの右にある丸い形状のコンデンサである。これは4層基板にハンダ用のランドがあって、そこに手でハンダ付けするようになっていた。めちゃくちゃクペースが無い。細い30Wのハンダコテがあったので、なんとか付けられた。想定外のことが起きた時、対処できるか、できないかが本当の技術力である。「大地震が来るなんて想定してません、だから原発が壊れても責任はありません」なんて言うなら「最初から作るな」と思う。最後まで逃げないのが、本当の技術者だ。さてこれでメンテは完了。片チャンネルにバーブラウンのPCM1704を4ケも使った贅沢なDAコンバータと、パワーアンプ並みに低出力インピーダンスを追求したバッファーアンプのコンビから生み出されるパワフルで繊細なサウンドは甦ったか?。電源を入れるのは、いつも緊張の一瞬だ。青いLEDがほんわりと点いて通電OK。システムに組み込んで試聴開始。このDACは、直接音を重視した音作りだと思っていたが、メンテ後は、音場がさらに晴れ渡り、微小な音の重なりがより一層聞き取れるようになった。まろやかさが出て聞きやすい音になった。全体の周波数バランスに変化はないが、間接音が良く耳に入る。一言でいうと分解能が上がったのだろう。コンデンがなじめば更に良くなるはずだ。こりゃ、DAコンバータは、こいつで決まりだな!憧れ続けたVer96は、やはり素晴らしいDAコンバータだ。
2023/2/20 10MHz用外部電源仮組み
2段レギュレータの構想をしてたら、筐体を新しくするとどうやっても1万から2万近くかかるのがわかった。貧乏性の自分はなんとか今の筐体に入らないものかと考えた。基板を変則な形にして、電解コンデンサの配置も工夫すればなんとかなるんじゃないかと思った。基板をノコギリで切って、入れてみたらなんとかなりそうだ。WADIAじゃないが、余裕のある筐体にしておけば、あとあと何とかなるものである。レギュレータも筐体に固定し、放熱もできる。あとは高分子コンデンサとレギュレータが届けば、配線作業に入れる。今回は、過去最高の高密度実装なので、表側にスズメッキ線で仮配線を敷いて、どうすれば無駄のない配置にできるか、何度も繰り返し検討している。そうすれば間違いも起こりにくい。仕事は、段取り7割りだ。
2023/2/20 WADIA2000 Ver96 メンテ7
今日は電源部の1000μFと6800μFのVIDHEY製電解コンデンサを仮止めした。まだWIMAのフィルムコンデンサが届いてないからだ。WIMAも両面ハンダ付けが必要なので、大きなコンデンサがあると邪魔になるので、まだハンダ付けはしない。焦ってはだめだ。青いVISHEYが載るとカッコええなぁ。
2023/2/19 WADIA2000 Ver96 メンテ6
今日は電源部の1μF 100V 電解コンデンサをVISHEYに交換した。青いコンデンサを付けただけで、結構貫禄が出るものだ。両面ハンダ付けなので、付ける順番が重要なので、この作業だけで2時間はかかった。この後は、WIMAのフィルムコンデンサを付けて最後にまたVISHEYの電解コンデンサを付ける。小さなパーツから付けていくほうが、大きなパーツが邪魔しないので、作業がスムースに進む。電解コンデンサは、成田までは飛んできたので、もうすぐ届くだろう。デジキーは本当に便利だ。パーツがどこにあって、どのような状態かが細かく表示されるので、凄く安心感がある。また一定以上買うと、国内の送料も無料なので、国内のパーツ屋を使うより安くなる場合がある。また購入数量の国内パーツ屋のように、制限があるものが少ないのも魅力だ。高いパーツを1つしか使わないのに、5ケしばり、10ケしばりで買わされると、結構痛いものだ。
2023/2/19 10MHz用外部電源バージョンアップ計画
サイバーシャフト社のOP14 10MHzマスタークロックは、当初、指定の低ノイズリニア電源で駆動していた。低ノイズと言われているが、数値は公開されてない。TOPPING P50と言う機種で一応はスイッチング電源でなくアナログ電源であるが、狭い空間に押し込まれた設計である。自分の作った外部電源は、3A流せるEIコアトランスを使い十分な余裕を持ってパーツを配置している。このトランスはすでに製造中止で、最後のロットで手に入れたものだ。この第1号機の回路は秋月のキットをそのまま使い、ニチコン、WIMA,コパルなどのパーツを投入したものだ。初めて作ったので回路も定数もいじっていない。
久しぶりに自作電源とP50の出力波形を見てみた。結果は自作電源の勝ち。左が自作電源で16.8mV、右がP50で18.8mV。低ノイズだが、フィードバックを掛けてないので、数mVまでには至ってない。自作電源だが、今はいろんなことがわかってきたので、もっと良いものができる。まずはトランスはやっぱりトロイダルトランスが良い。スペース効率と鳴きがない。ただし、採用するかというとそうでもない。今のトランスは20Vで3A流せる。これはなかなかのスペックだ。そして一番やってみたいのは、ダブルレギュレーション、2段整流方式だ。3端子レギュレータを2ケ使い、1段目で20Vを17.5Vぐらいに落とし、2段目で15Vに落とす。こうすることで、多分測定上は、そんなに変化はないが、音は絶対に良くなる。何故なら、KRELLやWADIAは、2段整流しているのだ。わざわざ金を掛けて、こんなことをするのは、最高の音質を追求しているからだ。そしてノイズを低減させるには、通常の電解コンデンサでなく「高分子コンデンサ」が良いらしい。インチキ電源に、ちょっと高いコンデンサが付いていたが、全然ノイズ低減には効いてなかった。うたい文句に騙されててはいけない。この高分子コンデンサを1段目、2段目のレギュレータの前後に置いてみるのである。高分子コンデンサは、結構高いので、たくさんは使えない。ほかにも間違って買ったVISHEYやWIMAなどの高性能パーツを組み合わせれば、結構、イケそうな気がする。2段レギュレータ方式は、パーツも2倍になるので、基板も大きくなり筐体も作り直しになるが、やってみる価値はあると思う。
2023/2/18 WADIA2000 Ver96 メンテ5
今日は電源部のフィルムコンデンサを取り外した。これはすんなりと取れた。0.1μFの容量は、0.099~0.103μF と思いのほかヘタっていなかった。ずいぶん基板がスッキリしてきた。ちょっと前なら調子に乗って、抵抗やトランジスタまで交換したが、今は余程の変色や変形、焼けが見つからない限り交換はしない。まだパーツの入手日が確定しないので、当分このままだ。
2023/2/17 WADIA2000 Ver96 メンテ4
今日は、電源部の電解コンデンサを取り外した。電源部の基板は通常の2倍以上の厚みがある。大きい方のコンデンサは、スルーホールにたっぷりハンダが入り込んでいるので、簡単には取り外せない。小さいほうもやっかいで、基板の両面にハンダ付けされているので、こちらも簡単には取れない。熱量のあるコテを使って根気よくやるしかない。慌てるとパターンごと剥がれてしまう。慣れないうちは良くパターンを剥がしたが、焦らなくなってからは、ほとんど剥がれることはなくなった。練習あるのみだ。
ついでに容量を測定した。6800μFは6638μFでヘタっていた。1000μFは、1039~1084μFでまあまあ。1μFは、0.07~0.975μFでヘタっていた。経験上、容量の小さいものほどヘタるようだ。総じて電源の電解コンデンサはヘタっていると言えるので、電解コンデンサを新品にすることで、音もリフレッシュされることだろう。たぶんフィルムコンデンサもヘタっているだろう。フィルムコンデンサもオリジナルとは違うメーカ不明のものが付いていて、外皮が剥げている。ここは音質上重要なので、WIMAを使うことにした。電解コンデンサは、VISHEYを使う。赤いWIMAと青いVISHEYが並ぶと、たぶん見た目が相当変わると思う。今はフィルムコンデンサが古ぼけて見える。デジキーの発送が遅れているので、いつ組めるかまだわからない。
2023/2/15 WADIA2000 Ver96 メンテ3
最初は、電源部だけメンテするつもりだったが、DAC部分もやらないと意味がなかろうと、意を決してデジタル処理部、DA変換部もメンテすることにした。まずはデジタルインプット部から。通常のVer96は、STリンク入力が1つだけだが、自分のはスペシャルバージョンなので、AES/EBU,SPDIF,STの中から1つ選べるようになっていて、BNC入力が付いている。この部分も贅沢な設計でSTとBNCには、独立給電を行っている。電解コンデンサは、ニチコンの10μF 50Vが4つ付いていたので、ルビコンの同仕様に交換する。取り外したコンデンサの容量は、11.07,10.66,10.86,11.09μFと容量大側になっていた。やはりヘタっているようだ。 ルビコンは9.71,9.62,9.71,9.76μFと新品なのでバラツキも小さい。しかもこちらのほうが低リップル品だ。
次はWADIAの誇るデジタル処理部だが、電解コンデンサが1つあるだけだ。使っているのは、2200μF 35V。容量は2063μFで明らかにヘタっている。交換したのはルビコン 2200μF 50Vで耐圧を上げた。105℃なので寿命も長い。直径が細くなっている。誇らしげに「4層基板」とプリントしてある。まさにデコーディング コンピュータだ。
今日は、ここまでだが、DA変換基板のコネクタを見てみた。背面のXLR,RCAのコネクタは、簡単に筐体から外すことができて、基板からの出力ケーブルのハンダを外さなくても、基板がスッポリ取り外せるのである。これは最高にメンテしやすい構造だ。素晴らしい!XLER端子のピンが裸になるので、ついでに磨いておいた。普通の構造だとまず綺麗にできない。筐体の底にはアルミブロックから削り出した時のエンドミルのツールパスが綺麗で、かなりの時間をかけて掘り込んだ筐体だとわかる。普通、どうでもいい所は、切削速度や回転数を上げるので、表面がザラザラするものだ。しかし飛んでもない筐体であるのは間違いないし、Ver96は筐体以外を全部捨てて、バージョンアップすると言う、これまた飛んでもないことをやってのけたものである。あくまで頂点を目指すWADIA社の執念には恐れ入る。最終的には、WADIA9で頂点を極めて、その後、表舞台から姿を消した。
2023/2/14 WADIA2000 Ver96 電源部メンテ2
純正のLEDは、緑色である。自分は、パイロットランプは青色が好きなので交換することとする。このLEDは、途中のプラス側に抵抗を入れて電流を絞っているようだ。何V仕様のLEDかはわからない。抵抗の両端電圧を測ったら7.4Vあったので、5V品ではないだろう。手持ちにKRELL KBLのLEDを交換した時の12V仕様の青色LEDがあったので、とりあえずそのまま実装してみた。左が純正で右が交換したLEDだ。見てわかるように明るすぎるので、33KΩの電流制限抵抗を入れてみた。
LEDが実装される基板に抵抗を付けてみた。見た目には、改造したとはわからないだろう。会社に入ったとき大先輩に「追加工は追加工とわかってはダメだ。製品と同じレベルに仕上げろ」と教わった。これでずいぶんボヤーっと点灯するようになり、大満足だ。今回、電源を調査していろんなことがわかってきた。この電源部は、デジタルとアナログを専用の2本の電源ケーブルで電力供給している。電源基板には、ヒートシンク付きのレギュレータが8つあるので、8つの安定化した電力を供給していることがわかった。出力端子部で電圧を測ってみると、たぶんデジタル用が、+7.79Vと-9.76V。アナログ用が+20.1V,-20.37Vであった。電解コンデンサを交換すると、どう変化するか楽しみだ。最初にデータを取っておくと何かと役に立つ。ただしデジタル用は、これでもまだ電圧が高いので、DAC本体で、もう一度、安定化させて5Vか3.3Vに調整している可能性があるので、本体側のコンデンサも交換しないと意味がないだろう。出力電圧が最高でもDC20V程度なので、本体側のコンデンサが正しい選択かどうかの判断ができるようになったのは収穫だ。
2023/2/13 WADIA2000 Ver96 電源部メンテ1
自分のWADIA2000は、動作的には全く問題がないのだが、電源部に気になることがある。平滑用の電解コンデンサとリップル除去用の電解コンデンサに「ニチコン」が付いていることだ。WADIAが最初からニチコンを使うことなどあり得ないので、どこかでメンテを受けたが、その時に適当なパーツを使ったと言うのが正解だろう。となると耐圧が気になる。大きな黒いコンデンサが並らんでいるが、一番右だけが容量が違い6800μF 25Vで、その他は、1000μF 100Vだ。パーツを交換するとき、容量は合わせるのがセオリーだが、適当なものが無いと、耐圧を勝手に下げることがあるので心配になった。
基板のパターンを見ると、どうやら6800μFと1000μFで、別々に安定化しているのがわかった。基板実装タイプのダイオードが付いているほうが1000μFのほうだ。ダイオードにかかっている整流前のAC電圧はAC52.8Vであった。整流後は1.4倍の73.9Vになるはずで、耐圧100V品なので約1.35倍の余裕があることになる。これは問題ない。
問題は、こちらのほうでダイオードにかかっていたのは、AC26.7Vだった。整流後は37.4Vになるので、耐圧オーバーしている。基板の裏パターンをまだ見てないので、何とも言えないが心配になった。裏パターンを見たら2つのダイオードは出力側が接続された後、6800μFのプラス側に接続されていた。こりゃダメだ。すでにコーネルダブラーの6800μF 25V品を購入してしまった。アホでした。再度、パーツを調べてみることにする。37.4Vに同じ安全率の1.35倍を掛けると、50.5Vなので50Vか63Vが必要だ。幸いにも50V品で実装できそうなものが見つかった。中古を買って、パーツが交換されていたら「オリジナルと違う」と思うべきで、「人の仕事は信用するな」は鉄則である。壊れる前に発見できて良かった。結局、本来の倍の18000円もかかってしまった。ガッカリ。でもこれでオリジナルのVISHEYの電解コンデンサとWIMAのフィルムコンデンサになったので良しとしよう。交換後は、見た目が相当違うし、本来の音になるはずだ。某有名ショップのオーバーホールでもオリジナルのVISHEYに換えて、コーネルダブラーを使っているが、文章では触れていない。自分はオリジナルがあるなら、オリジナルにこだわるべきだと思う。何故なら、それが設計者の意図した音だからだ。少なくとも電解コンデンサーは、そうするべきだ。ただしフィルムはWIMAなどの高性能なものが出て来たので、そちらのほうが良いと思う。
2023/2/11 アコリバ DSIX-1.0 その4
安定化電源が完成した。電圧は計算値が12.18Vで実測値は12.08Vで思ったとおりに出来た。実装も思ったよりは、うまく出来た。もともとLM350Tは3A流せば放熱が必要だが、1A程度では、そのまま使えるが、今回は放熱させた。DSIXにいつまでも電流が流れていると、機器を落とす際に故障する可能性があるので、放電のためLEDを付けた2~3秒で消える感じだ。明るさもデッカイ抵抗で暗くしている。暗いぐらいが夜に映画を見る時、ちょうどいいのだ。トランスは115V入力で15V出力だが、100Vでも15Vが出ていた。この辺は良くわからないが。
今回、基板実装タイプのトランスを初めて使ったが、固定金具やボルトがいらないので、工作が楽だった。裏面にピン配置指示があるものと思っていたが、それはなく天面に書いてあるだけだった。ショットキーバリアダイオードと3端子レギュレータは、なんとか並べて配置することができた。側面に放熱グリスとマックエイトを入れて固定した。
一番大切なのは、電源の品質である。一番左の黄色が純正のスイッチング電源、緑色が自作の安定化電源の電源ノイズ波形だ。この写真はオシロを止めて撮影しているが、スイッチング電源のほうは、絶えず上下にふらついている。スイッチング電源のノイズ成分は36.8mV。中央の写真で安定化電源のノイズ成分は約半分の18mVなのがわかる。右が時間軸を変えた写真で、1マスが5msなのでスイッチング電源
は、だいたい9msぐらいの周期で、ノコギリ状に変動しているのがわかる。これで安定化電源のほうが、ノイズも少なく、時間軸に対する変動も少ないのが良くわかると思う。LM350Tは、普通に作ると18mVぐらいのノイズで製作できるようだ。さて、少しエージングして音を聴いてみよう。やはり音の雑味が取れ、細かいニュアンスが聞き取れる。やはりアコリバは、ストレート系で自分には、こちらのほうが好みの音になる。音も途切れないし安定しているので、電源改善は成功したようだ。さて次は、いよいよWADIA2000 Ver96のコンデンサを交換してみるか。
2023/2/10 アコリバ DSIX-1.0 その3
12V安定化電源を作り始めた。回路はいつものLM350Tの推奨回路。パーツは手持ちのものを極力使う。平滑用コンデンサはニチコン FGの470μF 50Vを3つ並列接続して、1410μFを得る。1Aしか流れないから、こんなもんで十分だろう。整流用のダイオードはショットキーバリアダイオード 200V15A D15XBN20を使う。これとLM350Tは、側面のアルミ板に放熱する。インチキ電源のケースが使えそうなので、改造して使うことにした。インチキ電源は、底板放熱で全然冷えないので、基板上の実装を変えて、放熱できる配置に配線した。配線は、全部、手配線なので、どんな配置でもやろうとすればできる。今回は1Aと容量が小さいので、パッケージ型のトロイダルトランスを使うことにした。大雪の影響か、これだけまだ入手できていない。DSIXには通電表示がないので、電源SWとLEDを追加した。DSIXは、トランポの電源が入った状態でDACの電源を切ると故障の恐れがあると記載されているので、うっかり電源を落とす順序を間違えると命取りになる。今回は前後長の制約がある中で、整流ダイオードと3端子レギュレータ、平滑コンデンサを並べなくてはならないので、配置には苦労した。すこしでもスペースを取るため、コンデンサをジグザグに並べている。配線ミスを少なくするため、パーツの実装は回路図と同じにしている。穴加工も終わって、あとは電源トランスを付ければ完了である。今回は、電圧調整抵抗に、120Ωと1050Ωを使った。これだと計算上は、12.18V出る予定である。問題は、どれだけ綺麗な電流になったかどうかだ。
2023/2/9 アコリバ DSIX-1.0 その2
音を出す前に、きちんと動作しているかを見てみる。いつものようになんちゃって発振器を使って、44.1KHz 1.5Vppを出し、T字コネクタで2分割する。本来はDACに行くラインで測定すべきだが、複雑な組み換えが発生するので、この方法でやってみる。黄色が44.1KHzで緑がDSIXの出力だ。予想に反して、出力波形は矩形波になっていない。これはインピーダンスマッチングも取れてないし、測定も簡易測定なので、仕方のないことなのだろう。仕様では、出力電圧は1.75Vppのはずだが4.5Vppも出ている。ただし入力電圧を0.5~2Vに変化させても、出力電圧は一定で変化しなかったので、機能は正しく働いている証拠だ。右は時間軸を短くして50nsで立ち上がりを見てみた。綺麗にまっすぐ立ち上がっているが、若干傾きは、寝ているように見える。見やすくするために、電圧スケールとポジションは変えているので、中央の波形をそのまま拡大したものではない。DSIXの波形は、線がやや太くノイズも乗っているように見える。12Vを安定化したら、改善できる気がする。問題は、CARDAS LIGHTNING15に対し、良くなったか、悪くなったかである。では、聴いてみよう。CARDASは、独特の美音系だが、アコリバはストレート系だ。アコリバに変えると、ボーカルの唇の濡れ具合まで、わかるような音になる。ノイズ感もないし、動作も安定しているのは、安心要素だ。低域のボリュームはCARDASのほうがあるが、アコリバは締まって自分には都合が良い。これでもう少し浮遊感のようなものが出ると完璧だが。結論としては、メインケーブルに昇格なので、12Vの安定化電源を作ってみることにする。電源の質は、必ず音に反映されるはずだ。
2023/2/8 アコリバ DSIX-1.0 その1
アコリバのDSIX-1.0 BNCバージョンを手に入れた。デジタルケーブルであるが、ただのデジタルケーブルではない。ケーブルの両端にテスターを繋いでも導通しない。アイソレーショントランスで、入力と出力を絶縁しているからだ。これでCDプレーヤとDAコンバータ間のケーブルによるループはできないのが特長1。さらにパルスアンプでデジタル信号の波形整形と増幅を行うことが特長2。出力は75Ω負荷で、1.75Vpp出る。電源は秋月通商製(中国製)の12V:1A 簡易ACアダプタなのでスイッチング電源だろう。ただしDSIX本体内で安定化されるような作りになっている。どうも聴く前に、この電源が気になったので調べてみた。テスターで電圧を測るとDC12.10Vで、まともだったが・・・・
オシロで波形を見てびっくり。10Vレンジで波形を見ると、これが直流か?と思うほど不規則にウネウネしている。20mV 500μs/divでいつものようにAC INPUTで見てみると、残留ノイズどころでなく、大きなうねりが観測された。音はまだ聞いていないが、こんな電源じゃいくら内部で安定化してもノイズは消えないから、良い音なんてしないんじゃないか?と思った。こりゃ急遽12V安定化電源がいるな。今回、初めてスイッチング電源の波形を見てみたが、こんなレベルだとは思わなかった。まともにオーディオをやるなら、質の良い安定化電源は、必須です。
2023/2/7 安定化電源 改良
3端子レギュレータのメーカーの推奨回路どおりに製作してみた。安定化後の金色のニチコン FGコンデンサは2ケは削除、ダイオードも2つから1つへ。非常にシンプルな回路になった。以下は変更前の基板。中央が無負荷の出力ノイズ波形で18mV出ている。MUTEC MC3+をつないで負荷を掛けると、16.8mVになった。これが基準値になる。
これが変更後の基板。変更後の基板は、電圧調整抵抗の390Ωと並行に、薄い水色のVISHEYの10μF 低リップルコンデンサが実装される。その下の金色のニチコン FG 1μF は3端子レギュレータからの出力のリップル除去用だ。スペース用に余裕が出来たので、チェックピンも実装した。中央が無負荷の出力ノイズ波形で16mV出ている。ごちゃごちゃとパーツを並べたインチキ電源より2mVもノイズが減っている。しかも負荷をつないでもノイズは16mVで増えず安定している。ノイズが5%以上減ったことになる。やはりメーカー推奨値で設計、製作するのが正しいことが証明された。数値やデータも示さず「これを付けると、良くなります」の形容詞に騙されて、おかしな物を買ってはいけない。基本に忠実に作ったほうが、間違いない。今回、設計値では出力電圧が5.23Vの所、実測値は5.27Vで誤差1%以下である。正しく作れば、シロートでもそれなりの性能は出せるものだ。これでヒューズも入れたし、トリマーも固定抵抗にして経時劣化もないし、異常にデカイ容量のコンデンサも変更したので、安心して常時通電で使える。次は、Wadia2000への入力用デジタルケーブルもCardas LIGTNING-15 から波形生成機能のあるアコリバ DSIXに変更してみます。
2023/2/5 安定化電源 試聴
5V安定化電源が完成したので、MUTEC MC3+をつないで聴いてみた。音により深みが増しているのが、すぐにわかったし、音場の透明度も増している。ご老体のWadia2000 Ver96は、やはり名器だと惚れ直す。ここで知り合いのスーパーエンジニアさんから、「3端子レギュレータ回路が、メーカー推奨と違うけど」と指摘を受けた。そんなはずはないと思ってしらべたら、某電子通商もインチキ電源も基準抵抗値を120Ωから200Ωに変更しているし、コンデンサの使い方も違っている。データシートを見直して、リップル除去を含む回路に再度変更することにした。120Ωは一番大切な抵抗なので、1%抵抗を使う。電圧値が計算と合わなかったのは、そもそもの計算式が違っていたと判明した。正しい回路に戻します。また無負荷状態での電源ノイズ測定は、あまり意味がないとのことで、負荷がかかった状態で測定できるよう基板を改造します。しかし今更ながら、エライことになってしまった。市販品でも、鵜呑みにしては、いけません。抵抗もコンデンサも良いものを使って、再度製作開始です。
2023/2/4 安定化電源 完成!
今回、作り直すに当たって、留意したのは安全性と安定性だ。インチキ電源は、平滑用のコンデンサの耐圧が低く、それだけでも危険だが、もっと危険なのは、その容量だ。33000μFもある。パワーアンプじゃないんだから、こんな容量の大きいのを使ったら、電源OFFでも長時間に渡って出力が出続けて、下流側の機器にもう電流が流れてないだろうと、接続を切ろうとした瞬間に逆起電力が出て機器が壊れます。なのでVISHEYの1000μFを4本を並列接続し、容量の適正化と電源インピーダンスを下げるようにしました。整流用ダイオードもショットキーバリアの200V 30A品に変更します。「逆共振なんちゃらコンデンサ」は、削除。3端子レギュレータは、LM350T 3Aに変更し、ノイズ抑制効果を上げます。保護用ダイオードは、ソフトリカバリの超高速タイプにし、ここでもノイズ低減を狙っています。安定性は、電圧調整トリマーをやめ、固定抵抗型にしました。設計値:5.22Vのところ、5.37Vになりました。MUTEC MC3+は、ぴったり5Vじゃないと動かない機器では、ありません。5V以上出ていれば、問題ないはずです。整流用ダイオードと3端子レギュレータは、基板の左右に振り分けて、筐体側面に放熱します。インチキ電源は、自然対流がほとんど望めない底板に放熱、しかも整流用ダイオードと3端子レギュレータを底板に放熱していたので、熱くなってました。出力波形ノイズは、18mVで過去に作ったものと、同レベルです。基板は、片面ガラエポ基板を、ノコギリで切って使います。
ACインレットには、TDKのノイズフィルタ付きを使用した。青いのがVISHEY、金色がニチコン FG オーディオグレードコンデンサ。赤い四角は、WIMAのフィルムコンデンサ。整流ダイオードと3端子レギュレータには、アモビーズを入れた。ケーブルは極力太いものを使っている。
1時間エージングしました。インチキ電源と違って発熱してません。インチキ電源は、200Ω抵抗が42℃になりましたが、今回は28℃。保護用ダイオードも45℃⇒28℃。インチキ電源は整流用ダイオードと3端子レギュレータが底面にあったので測定できませんでしたが、整流用ダイオードは28℃、3端子レギュレータが一番熱くて31℃です。測定開始時は室温21.5℃だったので、最高温度上昇値は9.5℃になります。インチキ電源の最高温度上昇値は22℃ですから、今回のとは全く違います。やはり最初から故障していたのは、間違いありません。顔の見えない人が作ったものとは、こういうものです。いい勉強になりました。さて音を聞くのが楽しみです。
2023/2/2 安定化電源作り直し その1
最初から不良品で、あちこち気に入らない所があるので、パーツをバラして、手配線して組み直すことにした。ハンダは安物だし、ハンダ付けの技量も小学生レベルである。熱収縮チューブに隠れて見えないだけだ。専門家に教えてもらって「反共振なんちゃら」は、怪しいので削除します。三端子レギュレータは、よりノイズの少ない小容量のLM350Tに換えます。WIMAは、もったいないので、使えるものは使います。だいたい電源装置でヒューズも入ってないので、危なくて使う気がおきません。この基板、なんか変で普通の基板より穴が小さくて、パーツを抜くとパーツの足に樹脂かスルーホール見たいなのが、こびりついて来ます。トロイダルトランスは、RSコンポ製ですが、ほかは中国製のような気がします。今のは放熱が悪かったので、今度は放熱に気をつけてパーツレイアウトしようと思います。シャーシは、マスタークロック増幅器が使わなくなったので、これを使います。使ってる配線も細くて頼りないものです。ちゃんと作るとこうなる、と言うのを見せてあげます。インチキ安定化電源は、使うと危険です。特に自分の買った5V仕様は、平滑用コンデンサに耐圧がたった16Vしかないものが使われています。2次側のAC電圧は9Vですから、平滑後は1.41倍の9×1.41=12.7Vになります。ただしこれは定常状態の値であり、電源ON時はこれの2倍はかかると考えるべきです。この場合、コンデンサは過電圧でパンクして「パンッ!」と破裂し大変なことになります。シロートの興味を引くような容量のことは書いてありますが、一番大切な安全設計がシロート以下です。いつか必ず事故が起きるでしょう。ここは最低でも耐圧25V以上あるコンデンサを使うべきです。他にもヒューズが入ってないので、もし故障しても電流が流れ続け、最悪、火災が発生する恐れがあります。なので自分は、容量より耐圧を取りますし、ヒューズも入れて設計します。そして底板にしか放熱してないため、筐体全体が高温になるのを防止する放熱設計も行います。大切なのは、安全性と安定性です。長く安心して使えるものが、本当に良い製品です。
2023/1/30 MC3++外部電源
とんでもないものをつかまされたが、根性で直した。どこが悪かったかは、敢えて書かない。検査もまともやらずに売ってる業者は、必ず痛い目にあうだろう。自分に起きたことは、ほかでも確実に起きる。出品者は、何も言って来ない。さて外部電源化の効果だが、予想以上だった。音場は澄み渡り、一音一音が綺麗に定位する。とげとげしさが無くなり、よりナチュラルな表現になる。たぶん大型SPのほうが効果がわかりやすいだろう。予想外だったのは、低域がより締まるのだ。でもスピード感は増している。これは想定の話だが、MC3+よりMC3+USBのほうが、外部電源の効果が出やすいだろう。MC3+USB
は6.3Vとより高い電圧を必要とするし、USB接続するのでよりノイズの多い環境での使用になるからだ。仕様上の消費電力は10Wでいっしょだが、基板が1枚追加されているので、間違いなく消費電力も上がっているはずだ。もしくは消費電力を同じにするため、使用電圧を上げたのかも知れない。5Vなら2Aも流れるが、6.3Vなら1.6Aで済む。この電源は、いろいろと問題があるので、作り直そうと思う。そうすればもっと良くなるはずだ。しかしMC3+は丈夫だ。5Vの所、11.7Vも入力されても壊れて無かった。外部電源が熱くなるほどの電流が流れたのに平気だった。やっぱりドイツ人は、しっかりした物作りをするようです。
2023/1/30 安定化電源は不良品だった
ヤフオクで買った安定化電源は、とんでもない不良品だった。匿名配送なので文句も言えない。やっぱり自分で作るべきだった。電圧は5V仕様を買ったのに、最初は11.7Vも出ていた。なんどかスイッチを入切りしてたら5Vになったので、MUTECにつないで見たが、どうしても10MHzを認識しないし、データも出力しない。おかしいと思って再度電圧測定したら、また11.7Vになっていた。MC3+は5Vで動くので、壊してしまったかも知れない。商品を信じて、自分と同じ目に会わないようにしてください。
内部を見れば、どの出品者の機種か判別できます。この手の3端子レギュレータは、電圧調整抵抗の値で決まるから、Vo=11.74Vだと1.25V×9.39倍になる。固定抵抗は、200Ω(実装状態で154Ω)でパンクしてない。となるとトリマー抵抗は1678Ωある計算になるが実装されているのは、1KΩなので、あり得ないことが起きていることになる。11.74Vが出ているとき、トリマーは全く効かないので、配線かハンダ不良の問題だと思う。自分でも直せると思うが、今日1日待って、出品者から連絡が無かったら、分解するとしよう。説明には免責事項として「安全性・耐久性ともに細心の注意を払い設計・製造していますが万が一こちらの製品を使用した上で発生するいかなる損害に対しても当方は一切の責任を負いませんので予めご了承ください。 また、いかなる理由であれ返品・返金をお受けすることは出来ませんがご購入後の質問相談には誠意を持って対応します」と書いてある。つまり何V出てても不良じゃないし、、機器が壊れても知らねーよ、と言うことだ。MC3+が壊れてないのを祈ろう。今回の機種には、使わない1.6KΩの抵抗が実装され、それをジャンパーしていたりと不可解なことがあった。検査したなら数値を見せるべきだが、シリアルナンバーもないので、できるはずもない。たぶん大丈夫だ、で出荷したに違いない。シリアルナンバーもないような製品には手を出してはならない。サイバーシャフト社など、BNCケーブルにさえシリアルナンバーを付けて検査成績書も同梱している。これが本来の姿だ。
2023/1/27 安定化電源発注
MC3+用に5V5A仕様の安定化電源を発注した。自分で作っても良かったが、載っている抵抗と回路から、5V前後で十分に電圧変更が可能なこと、ショットキーバリアダイオードやファインメットビーズ、精密抵抗やWIMAのコンデンサなどを載せる場合、自分で買ったほうが割高になることがわかったので、買うことにした。個人では1ケ単位では買えず、最低購買数量が5ケとか10ケとかに制限されるので、必要数を買おうとしても必要ない量まで買わなくてはならないことがあり、大量に購入する業者や企業には勝てない。またいつまでもMC3+のフタを開けておくのも良くないので、ここはスピード重視にした。現行市販品のエルサウンドだと5V2A:10W仕様で29700円、オーディオデザインだと5V1A:5W仕様で39600円と結構なお値段になる。エルサウンドは設計が古く最新パーツを使っていないのと、オーディオデザインはフィードバックをかけて見掛け上の特性は良いが、電源トランスもコンデンサの容量も、小さく5Wしか出ないので使えない。基本特性がしっかりしていないのは、使いたくない。やはり電源はデッカイトランスとデッカイコンデンサで決まる。今回購入したものは、オプションで高性能パーツを付けたし、5V5A=25W相当で2万円以下なので、コスパも良い。来週には届くだろう。今回は、回路図を勉強するためにも買った。どこにどんなパーツをどのくらいの容量、大きさで付けるのが良いかがわかるからだ。回路がわかったら、あとはディスクリートで組めば良い。プリント基板を使わない分、基板面積は増えるが、そのかわり太い配線が使えることがメリットだ。大抵のプリント基板のパターンの幅、箔の厚さより、配線のほうが断面積が大きいので、抵抗が減るのは間違いないし、きっちりハンダ付けできれば接続やノイズも問題ない。
2023/1/25 MUTEC MC3+ 改造その1
MC3+を改造して外部DC電源化することにした。まずは内部構造の確認と、DC電圧測定。5.03Vに調整されている。
つぎが、DC電源の性能を見てみる。これは10:1プローブで感度:1V 5ns時の波形だ。スイッチング電源なので、こまかい波形の乱れがある。160mVppなので、決して小さいとは言えない乱れだ。この測定法が正しいかは、疑問だが。
基板上の配線がわかったので、ACプラグを作る。+側を間違えないようにすれば問題ない。ACプラグはフルテックのFI11を使った。フルテックは細いケーブルでも確実に抜けないように固定できるので採用した。レビトンだとここまで細いケーブルには帝王できない。もう一方のプラグはオヤイデの金メッキ品:DC2.1Gを使う。ケーブルはハイプレン 0.5スケを使う。
では基板を外してみよう。左の写真を良く見て欲しい。上の端子と下の端子のナットが干渉しているのが、わかると思う。この端子を外すには、対辺14mmのディープソケットが必要だが、ソケットが入らないのである。工具が入らないなんていうアホな設計は機械屋なら絶対にやらない。この端子は上下2列が1つになっているもので、良く考えないで電気屋が作ったものだろう。これを外すには、それなりにスキルが無いと外せない。困ったもんだ。スイッチング電源部の4つのポストを外すのも大変だ。温度固定式のハンダコテでは無理だろう。ここも結構大変だ。30分以上かかってなんとか外すことができた。右が新たな配線を施した所だ。
これで本体とDCケーブルの製作は完了。外観は全く同じだ。あとは安定化電源の到着を待つばかりだ。安定化電源の仕様を見ると、5V5Aと書いてあるが、これは間違いだ。5Aはあくまでレギュレータの最大電流値であって、トランスが5A仕様なら間違いではないが、トランスを調べたら671-9097と書いてあった。これは9V出力時に2.8Aが最大出力電流である。よって正しくは5V2.8A仕様と書くべきだろうと思ったが、9Vの2次巻き線が2つあるので、並列駆動で2.8AX2=5.6Aだせる。レギュレータのほうが5AMAXなので、正しいことになる。ただしどのトランスが載っているかは、現物が来るまではわからないし、5Vがきちんと5Vに調整されてくるかも興味がある所だ。
2023/1/25 CARDAS LIGHTNING15
最後にCARDAS LIGHTNING15を試した。やっぱりCARDASは、凄いと思った。一音一音の粒立ちが生き生きとして、音に躍動感がある。低域も膨らまず、アタックはスピードが乗っている。左右のスピーカーいっぱいに音場が広がり、その中を音の粒子がいっぱいに詰め込まれる感じである。結果はやっぱり値段相当と言う感じで面白くないが、とりあえずデジタルケーブルはこれで決まりとしよう。Iluminations D-60は、クロックケーブルに使って見る。こちらは、TIMELOADのABSOLUTEやSAECなど強豪揃いだから、面白い闘いになるだろう。
2023/1/23 デジタルケーブル聴き比べ
今回は、MUTEC MC3+とWadia2000との接続用の75Ω同軸デジタルケーブルの聴き比べを行った。Wadia2000は低域のボリュームがちょっと有り過ぎるので、少し量を減らしたいのが目的である。
現在使っているのが、kimber Iluminations D-60。当時、一世風靡した名器である。広帯域、高解像度、フラットレスポンスを誇る。定価は忘れたが、相当高額だった記憶がある。化粧箱付きのケーブルなんて、そうはない。MC3+の出力がRCAのため、見ての通りRCA変換アダプタを使っている。そこで変換アダプタ無しにするとどうなるかと思った。
そこで手に入れたのが、BELDEN 1505A BNC-RCAタイプ 3260円だった。接点が減ることで低域の締まりを期待したが、残念ながら、もっと膨らんでしまった。
次はオヤイデ DB-510 20680円。これも導体が銀だ。締まりがあって銀らしい音だ。悪くはない。ただD-60のほうが締まりも情報量も上だ。
最後が、カナレ L-3CV2VS 2350円。残念ながら情報量が少なく、音圧が下がって聞こえるマットな印象。低域の膨らみには、効果が無かった。結局、最初のD-60が一番良いと言う結果だった。接点の多さより、ケーブルの質のほうが効くようだ。ここでケーブルストックを見てみたら、なんとCARDAS LIGHTNING15 デジタルケーブルが出てきた。最後にこれを試してみよう。定価:47250円なり。
MUTEC MC3+ 高音質化計画
3月になると、蜜蜂の分蜂捕獲準備で忙しくなるので、今が一番時間が取れる。前々から暖めていた考えがまとまったので、計画を実行に移そうと思う。MUTEC MC3+を外部専用安定化電源にする計画だ。MC3シリーズは、どれも同じでAC100VをDC化するスイッチング電源が載っている。これが良いか、悪いかはわからないが、外部電源化の改造記事が多数あることからも、問題なのは確かだろう。欲しいのはDC5V。MC3+は100Vのインレットからマザーボードに配線され、これがスイッチング電源基板に接続されている。スイッチング電源 で生成されたDCは、再びマザーボードに戻されるようになっている。ネットではスイッチング電源基板を取り外すか、そのままにして、配線をDC線と接続し、外に出す所謂「しっぽ出し」が主流のようだが、自分はこの方式がカッコイイとは思わないので、違う方法を考案した。スイッチング電源基板を取り外し、AC入力とDC出力部を配線で結合する。ACインレットはそのまま生かして、DC供給を可能にするのだ。簡単に言うと、専用電源からのDC線とACインレットを配線し、DC供給する。3Pインレットなので、プラスとマイナスが逆転することもない。こうすると外部からは改造したようには、見えない。今回は、効果を手っ取り早く試すため、安定化電源はネットで買って、内部のパーツは後日、高性能パーツに置換することとする。こうすれば無駄な出費も抑えられるし、自分専用なので好きなパーツを使える。VISHEYでもWIMAでも何でも有りだ。最初に買う安定化電源の基板や配線を見て、使えそうなものを選べば良い。まずは作ってみよう!
2023/1/19 PASS X2.5+WADIA2000 Ver96 1日経過
今回のプリもDACも、電源SWがない。この手の機器は、一度電源を落とすと復活するまで、1日から1週間近くかかるのが常である。昨日は、プリが悪いのかDACが悪いのかわからなかったが、低域が膨らんでボワーンとし、音像も全然浮かばなかった。本来のWADIAなら強烈な分解能と低域のキレが持ち味であるが、微塵も感じなかった。そこで1晩経ってどうなったか、興味が湧く。1曲目から、なんだこりゃ、と思った。昨日とは違って、低域の膨らみは消え、音像も浮かんできた。これよ、これ。やっぱり1週間ぐらいたたないと、真価を発揮しないと見た。MUTEC MC3+でWAIDAとSV192に信号を分配できるので、比較試聴するとき凄く便利になった。このほうがESOTERIC DD-10を使うよりいい結果になる。ここは時代の違いで高精度のOCXOを受けられる恩恵が大きい。MUTEC MC3+は、10MHzを入れると、入れないでは全然性能が違います。使っている方には、是非、性能の良い10MHzを試して欲しいです。間違いなく、驚くことでしょう。
過去、いろんなDACを使ってきたが、Wadiaは特別である。2000Sから始まりPRO、WT2000S、12などを使ってきたが、どれも一貫して同じ音質だった。キレと力感に優れた音で、所謂わかりやすい音だ。dcsも950,952,954、954Ⅱなどを使ってきた。こちらは、どちらかと言うと格調高く自然で押しつけがましい所が全くなく、どんな音楽でもそつなくこなすタイプであった。万人受けするタイプで、事実Wadiaは駆逐された。ただしdcsが万能かと言えばそうとは思わない。膨らまず締まりがあり、なおかつ弾力性のあるベースの音などは、Wadiaにしか出せない音だ。Wadia2000 Ver96は、CD再生における一つの頂点を極めたと言っていいだろう。Wadiaで聞くロックは、非常に気持ちが良い。また持前の低域の分解能とボリューム感で、URUのファニーバニーを聞くと、ほとんど録音に埋もれそうなピアノのハンマーのゴソゴソした音が再生される。この曲で、ゴソゴソ音がここまで再生されたのはdcsでも聞いたことがない。以前として、スッキリとした感じは、SV192が上だが、曲によってDACを切り替えると言う使い方をしている。これは、なかなか面白い。
2023/1/18 PASS X2.5 プリアンプ
いつまで経っても、修理からプリアンプが上がって来ないので、新しくプリアンプを導入した。PASS X2.5である。この前身のX2を使ったことがあったが、音は良かったが、抵抗手動切り替え式のボリュームのステップ数が粗く、好みの音量に出来なかったので、手放した。X2.5は、ステップ数が32あるので、好みの音量にできるのはありがたい。ボリュームノブには信号は流れず、光学式エンコーダを動かすだけなので、無限回転する。固定抵抗切り替え式アッテネータ、完全バランス増幅+伝送、操作は表示式などレビンソンのNO38Lが出るずっと前にPASSは、実現していた。実力が高いが人気が出なかったので、安く買えた。出力端子もバランス入力が3つもあるのが助かる。音は問題なく出たが、ゲインをハイにするとLchのノイズが出るのと、Lchの音量切り替え時にノイズが入る。音量調節基板がいかれかかっているのだろう。
内部を点検する。電源部のコンデンサの液漏れはないが、てっぺんが膨らんでいる。ほかのコンデンサもそろそろ寿命だろう。一度、総交換が必要だ。増幅回路はたったこれだけ。チャンネル当たり8つのFETを使っているので、バランス増幅しているのがわかる。チップコンデンサを使っているので、シロートには修理不可能だろう。
これが回路全体。右に電源部、中央に増幅部、左に2階建ての音量切り替え部を持って、入力は黄色いリレーで選択する。PASSらしく電解コンデンサが林立する様子は、見事だ。筐体も凝っている。すべてアルミの厚板を使って組み上げている。やわな筐体じゃいい音はしない、と言う主張だ。音は取説に「10時間以内に所定の性能になる」と書いてあるが、実際はもっとかかるだろう。Wadiaも無事にノイズがなく音が出て、STもBNCも使えることがわかったので、これから機器をセッティングしよう。現時点では、以前のWadiaに感じた押しつけがましさがなく、非常に自然な音だ。PASSはまだ寝ぼけているが、クセは無さそうだ。
Wadia2000 Ver96の中身を見てみた。以前の2000Sの面影は全くない。筐体は4つの部屋に削り出されている。これじゃほとんどが切り粉になってしまう。なんと贅沢な。通信機レベルの構成です。以前は右上にDAコンバータチップがあったが、がらんどうだ。左上がINPUTセクション、左下デジタルI/O、右下がDAC部分だ。DAC自体は、汎用のICチップを使っている。給電はデジタル部とDAC部に独立給電していることがわかる。XLRとRCAの出力は、同時に使っても問題ない。
左がINPUTセクション これを見ると標準仕様がSTリンク入力が2つであることがわかる。自分のはスペシャルバージョンなので片方のSTリンクは使わず、BNCの端子が載っている。XLRも選べたようだ。BNCの端子自体は、樹脂製で高級品ではない。中央が独立給電の配線には大量のフェライトコアが付いている。少しでも品質の高い電源供給を目指していることがわかる。右がXILINXの高速FPGA。こいつがキーパーツなんだろう。
PASS X2.5とWadia2000をセットして音を出した。やはりWadiaの音だ。バスドラよりもっと低い音の音量がグワーンと出てくる。以前のような一本調子ではない。SV192と比較するとSV192はドミナスを使っているので、同一比較にはならないが、SV192のほうが音場の見通しが良いし、ボーカルもポッと浮かぶ感じが良い。いくら200万もしたDACでも、技術の進歩には勝てないようだ。だが修理中のプリアンプが来れば、状況は変わるかもしれない。X2.5には、全くコントロール機能はないし、CELLOのアンコールよりも低域の量が多いのは、間違いない。トランポをD730に替えても大きな変化はない。やはりWadiaが盛大に低域を出しているのだ。ためしにBNCデジタルケーブルをイルミナティ D60からオヤイデの銀線に換えたら、余計にひどくなった。何かを変えるとバランスの取り直しになる。オーディオは難しいものだ。
2023/1/17 Wadia2000 Ver96 Special
Wadia2000が出現した時のインパクトは、計り知れないものがあった。当時の国産機はCDプレーヤが主流で、デジタルフィルターで4倍だ、8倍だと数値を競っていた時、単体のDAコンバータで「デコーディング コンピュータ」を名乗り、なんと64倍のオーバーサンプリングを実現したと謳っていた。しかもその方法が「デジマスター」と言うソフトウェアで駆動され、前後のデータから中間データを補間すると言う画期的なものであった。当時の定価は確か200万近くした記憶がある。当然買えるはずもなく、何年か経ってから、Wadia2000Sと言うモデルを手に入れた。筐体はアルミブロックから削り出されたもので、デザインは素っ気ないが、どこか凄味を感じた。音は国産機とは全く違い全帯域に渡って強烈な分解能を誇った。特に低域の押出し感は独特ですぐ虜になった。取説には「本機はコンピュータなので時々電源を切って、リセットしてください」と記載されていたが、一度もラッチするようなことはなく、動作は安定していた。その後、いろんなDACを聞いたが、こいつのVer96モデルがずっと欲しかった。筐体だけ使って中の基板を全交換すると言う、荒技を繰り出したものだ。国産のメーカでは、絶対に思い付かないだろうし、それだけWadia2000の基本設計の質が高かった証だろう。内部を見るとわかるが、2000とVer96では、中身が全く違う。どんな音なのか興味津々だが、プリアンプが修理中で音が出せない。そこで明日、ピンチヒッターを手に入れることにした。
Ver96は、すべての操作をリモコンで行う。リモコンが無いと音は出せない。電源を入れるとMUTE状態になるからだ。Ver96の本体は有ってもリモコンが無い個体が多い。自分のは幸いにもリモコンが新品のような状態だったが、壊れないうちに学習リモコンにコマンドを覚えさせたほうがいいだろう。通常のバージョンはINPUTがSTリンク1つだが、自分のはスペシャルなのでINPUTが2つあり、BNCが付いている。これは助かる。今時、STリンクも簡単には手に入らないし、AT&T ODL50 光変換モジュールも製造中止だからだ。
一番右がSTリンク、その左がBNCだ。どちらも切り替えに反応したので生きている。自分の買ったものにはDIGILINK40が付いていない。通常のSTリンクだけだと、トランポ側にSTリンクが無いと接続できない。そこでもう何年も前から、いつかVer96を手に入れた時に使うため、ESOTERIC DD10を所有していた。DD10はフォーマットコンバータでDIGILINK40より機能も性能も上だ。STリンクを出力できるし、同軸出力もできる。やっと使える日が来て本当に良かった。MUTEC MC3+もXLR入力とRCA出力があるが、相互変換は試したことがない。もしXLR入力でRCA出力が出来れば、同時にリクロックもやってくれるので、最高の音質が期待できる。オーディオ機器は、クロック入力やフォーマット変換が出来ると、楽しさが倍増する。国産メーカももっとクロック入出力に積極的になるべきだ。MUTEC MC3+のような製品が出て来ないようでは、国産オーディオ界の成長はない。
これは電源部の内部写真。ニチコンのコンデンサが載っていた。液漏れや膨らみは無かった。ほかのパーツも焼けや不具合は無い。ただフィルムCの外皮がやれているので、交換したほうが良いかも知れない。自分は、やっと手に入れたこの個体を自分でメンテして壊れるまで使うつもりだ。
MUTEC MC3+で入力XLRと出力BNC(正確にはSPDIF)の相互変換ができるのかを、やってみた。結論から言うとあっけなく出来た。右上がMC3+で、入力がXLR、RECLOCK、サンプリング周波数44.1KHzでLOCKを表示している。左下がINPUTがBNCでサンプリング周波数44.1KHzでLOCKを表示している。AYRE D1XからのCDの信号をMUTEC MC3+でリクロック フォーマット変換し、WADIA2000が受け付けたことを示している。今までトランポはSTUDERのD730を使っていたが、WADIAと合わせるならAYREのほうが年代が近いかなと思った。D730は1993年発売、AYREは2000年頃か?。WADIAは、ゴリッとした音だったので、トランポはスッキリ系のD1Xのほうが合うかなと思った。D1Xは、トレー開閉ベルトに1品物の特殊配合ゴムを作ってもらったので、これも壊れる使わないともったいない。と言うことで、CDの音は、わざとちょっと古めにし、D730とDACのSV192PROⅡは、一休みしてもらうことにしました。ただし明日、プリアンプが届いて無事、音が出ればの話ですが。もう少なくとも27年も経つ機器なので、どこか不具合が有ってもおかしくはないですから。
12/27 MUTEC MC-3+ 内部公開
内部構造が気になったので、カバーを外してみた。
基本的には、MC-3+USBと同じだと思っていたが、設計の新しい+USBとはメインの基板自体が違っていた。+USBのほうは機能が追加されているので、より表面実装化が進んでいる。メインの基板に背の高いコンデンサは積んでなく、USB入力の基板が2階建てになっているが、MC-3+はよりシンプルだ。当初は安定化電源化も考えたが、メイン基板に容量のあるコンデンサを積んでいるし、スイッチング電源の電圧も+USBはDC+6.3Vのようだが、こちらは実測値:+5.02Vとより低い電圧で動作させている。他の方の記事にあった聞き疲れするのは、スイッチング電源のせいでなく、そもそもUSB対応したからではないのかと想像する。自分は聴き疲れを感じないし、やるならまずMC-3+に専用のクリーン電源を使ってみるべきだろう。ちょうどPSオーディオのパワープラントプレミアが余っている。ただし配線を見ると3Pのアースはシャーシに落としているので、アースループ処理は重要だ。基板上の電解コンデンサを替えてみるのも面白いかも知れない。 スイッチング電源自体も安物でなくしっかり作ってあるので、これがノイズ源で、全体の品位を落としているとは考えにくい。スイッチング電源自体はアッセンブリーで1枚基板になっているので、これを取り外して、綺麗な形で安定化電源を付ける方法も思いついた。
中央の銀色の箱が、1000MHzと書かれた発振器だ。1GHzでリクロックすると謳われていたが、専用の発振器を積んでいたとは知らなかった。しかもこれ以外に27MHzの発振器も積んでいる。筐体の板金の曲げ加工精度や穴位置精度なども、日本製と遜色ない作りだし、この内容でこの価格は驚異的だ。安くて良いものも、世の中には、あるんだなと思った。
12/12 MUTEC MC-3+ 試聴
マスタークロック MUTEC MC-3+が届いた。自分の環境ではUSB入力は必要ないので、余計な機能がないMC-3+を選択した。最初は、リクロック機能から。確かに効果はある。音の細部が聞き取れるようになるが、イマイチ平面的に聞こえる。これだけ聞くと絶大な効果とは言えない。次にDACにMC-3+からクロックを供給し、同期運転させる。おお、やっぱり同期を取ると違う。バンドで言う「縦のライン」リズムの一体感が出てくる。細かい音の定位が良くなり、音場が左右のSPいっぱいに広がる。これがMC-3+の内部クロックを使って、リクロックした状態だ。一番左のINTERNALとRECLOCKが点灯する。ワードクロックは44.1KHzを供給している。
次がいよいよ自作ルビジウム10MHzマスタークロックをMC-3+に入力する。一番左のEXTERNALとRECLOCKが点灯し、その右の10Mが点灯して入力があることを認識する。右から2列目の青いLEDがLOCKで10MHzをロックした状態を示している。ここでMC-3+は激変する。より細かい音が立体的に展開する。細部まで見通しが良くなるので、音楽により浸れる。ボーカルもポッと空中に浮かぶ。刺激的な音は出ない。アタックはより鮮明になりスピード感は最高潮に達する。聞いていて気持ちが良い。B&W ノーチラス801にマッキントッシュなんて、組み合わせてアホなヤツだと思う方もおられると思いますが現代のマッキントッシュは、トロいもっさりした音ではありません。透明感もスピード感もあります。出力トランスを積んで、インピーダンスマッチングを取った制御された音は、他では得られない音です。ブルーアイズの針が右に振れれば振れるほど、音楽と自分がシンクロし、至福の時を過ごせます。
12/11 TUNAMI NIGO V2 試聴
ようやく完成したTUNAMI NIGO V2。試聴して最初の感想は、中高域が非常に綺麗で雑味がないことだ。5.5スケの先入観でズドーンとした音を期待していたが、良い意味で裏切られた。低域のベースの帯域は、膨らまず弾力のあるベースが聴ける。その下のバスドラがズシンとい来る感じだ。これは自分好みのバランスだ。定位も決まるので、音楽の動きが良くわかる。オヤイデを秋葉原のガード下の電気屋と思ってはいけない。たぶん彼らは、5.5スケを選んで十分なエネルギー量を確保したうえで、各部のバランスを慎重に取っていったに違いない。今まで使っていたのはZONOTONEの3.5スケだが、簡単に抜き去られた印象だ。これは本当に良いケーブルだ。自信を持ってオススメできる。指先がボロボロになり、握力が無くなる苦労をいとわなければ、満足いく結果が得られるのは、間違いない。何度も言うが相当に曲がりにくいのを覚悟しなくてはならない。最短距離でケーブル長を決めると、まず接続できないだろう。ケーブルが硬いので、インシュロックで縛ってやらないと、抜けやすくなる。もっと色が欲しければPAD、低域の締まりを求めればNBSを選べば良い。このケーブルは凄く素直なので、楽器の音色の違いが良く出る。音楽が楽しくなるケーブルだと思う。
12/11 マスタークロック データ受け渡し図
MUTEC MC3+を導入することにしたので、マスタークロックとデータの受け渡し図を作ってみた。MC3+はマスタークロックでありながら、データをリクロックする機能がある。この機能が素晴らしいので、導入を決意した。MC3+はCDトランポとDACの間に入れ、AES/EBUで接続する。さらに10MHzを受け、マスタークロックをDACに供給する。この場合、D730が出力したデータにジッターが乗っていても、強力なリクロック機能でデータを叩き直してくれる。そしてMC3+の動作を基準としたクロックをDACに送り出すので、D730と同期するより高精度のデータ授受ができると想定する。ここで良く耳にするのが、内臓スイッチング電源のクオリティーである。自分も他の機器の内蔵電源は、極力自作の安定化電源に置き換えている。当然ながら安定化電源化することは、メーカ保証と修理対応をあきらめることになるので、ここは慎重に判断したい。今までのX-CL3MKⅡやサイバーシャフトのクロックは、DCプラグで供給していたので、本体の改造なしで行えたが、MC3+は、100Vインレットを備えているので、普通にやるとどこかで分岐してDC供給することになる。そうなると所謂「しっぽ出し」の状態になり、カッコが悪い。どうせやるなら中途半端な改造はやめて、100Vインレット周りを取り去って、DC入力プラグを付けたい。当然、電源は入れっぱなしだから、電源SWも不要になる。ヒューズは安定化電源側に持てば良い。時間だけは、たっぷりあるから、じっくり考えて見たいと思う。ただし最初はしっぽ出しで、本当に安定化電源が効果あるのか、自分の耳で確かめてからだろう。
12/11 TUNAMI NIGO V2 ACケーブル完成
ろくに調べずにハッベルを買って失敗したので、フルテックのFI-11 無メッキ銅ブレード仕様で再製作した。やはりフルテックは、作りが抜群に良い。5.5スケが1本もはみ出ずに結合できるし、樹脂やネジの精度もしっかりした手ごたえがある。ブレートを構成するパーツもきっちり作ってあり、揺さぶってもカラカラと音がするようなこともない。このへんはハッベルとの差が出ます。フルテックはプラグとインレットの両方にL,Nの表示が刻印されており、間違いなく結合できますが、ハッベルはプラグ側には表示がありません。こういう部分は、買ってみないとわからない部分です。細かい所ですが、重要なことです。完成したら、ケーブル掛けにかけて、放置し機械的ストレスを取ってからしか、聞かないのが自分流です。これで長さ2mのACケーブルが完成です。TUNAMI NIGO V2は、実測外径15mmです。しかもそこそこ硬いので、うまく取り回しするため、わざわざ長めの2mで製作しました。どんな音が出るか、とても楽しみです。
12/9 パワーアンプ用ACケーブル製作 続き
オヤイデのTUNAM NIGO V2は、ハッベルの8215Cには太すぎたので、予備のケーブルをオヤイデのPC-23で作ってみる。このケーブルは2スケで外径が9.2mm しかも日立電線のOFCを使用しており、被覆に柔軟性がありとても使いやすい。音もクセがなく非常にニュートラルである。このくらいの太さがハッベルの8215Cにはちょうど良く、芯線を入れる穴にもすんなり入るし、ケーブル固定部もブカブカにはならない。8215Cは、このへんの太さが限度のようである。PC-23は、被覆が柔らかいので、工作が本当に楽である。これはオススメのパワーケーブルです。自分はCDプレーヤや自作の電源部などの前段の機器に使ってます。メータあたり1320円の3芯ケーブルなので、おサイフにもやさしいです。
12/8 パワーアンプ用ACケーブル製作
自分は機器付属のACケーブルを使ったことがない。おまけだと思っているからだ。今回、MC252を500W出力で使うにあたり、現用のZONOTONE 3.5スケでは少々細いのではないかと考え始めた。パワーアンプ用はパワーを食うので、芯線の太さが最優先だ。細いケーブルでは、ズドーンと言う感触は得られない。3.5スケのほうが全体のバランスは良いが、5.5スケのパワー感は出ない。なので5.5スケの切り売りケーブルから選択する。自宅の場合、3Pのアース接続ではノイズが乗るので、ケーブルは2芯を選択して、3Pプラグのアースピンには何も接続しない構造とした。5.5スケのケーブルには、芯線がφ1mmぐらいの太いものや、φ0.3程度のものもある。単線に近いほうがパワー感が出るが、曲がらなく取り扱い性が悪いので、今回はオヤイデのTUNAMI NIGO V2にした。このケーブルは、5.5スケの2芯だが、割と曲げやすい。プラグはハッベルの8215Cを使う。無メッキ銅ブレードで、クセがないし、構造も単純だが、確実に芯線を固定できる。ロジウムや金メッキも使ったが、ケーブルの差のほうがはるかに優位性があると思っている。曲げやすいと言っても5.5スケの中では、と言う意味であり、被覆を剥くと指先はボロボロになるし、握力がなくなるので、初心者の方には、オススメしない。
途中まで作って問題発生。元から極太ケーブルには、プラグが対応していないだろうとは思っていたが、やはりダメだった。結局フルテックを買ってもう一度、作り直すことにする。このハッベルは5.5スケがギリギリ入るサイズなので、全部綺麗に入れることは不可能に近い。フルテックだと5.5スケが綺麗に入ります。
12/6 デジタル伝送の考え方
CDが出始めた頃、CDプレーヤは一体型であった。その後アキュフェーズがTOSリンクを使った、トランポとDACをセパレートさせた機器を発表してから、高級機はセパレート時代に入り、飛躍的に音質が向上してきた。当初の硬いギスギスした音は、どうも搭載されたマスタークロックの精度の問題だと解明され、マスタークロックの換装が流行り、その後、マスタークロックの精度をあげたり、単体のマスタークロックが発表され、トランポとDACの同期運転を推奨するメーカーも増えた。やってみると、確かに音はフォーカスが締まり、定位が良くなり、余韻が深くなる。マスタークロックの製品ごとに音が変わるのも面白い。D730の同期が不安定なので、いろいろ考えた。D730は、トランポとして使いマスタークロックを受けると、本領を発揮する。技術が進歩してMUTECがリクロックなる技術を搭載したマスタークロックを発表した。トランポのデータを受け、再度、データを打ち直しDACに送り込むのである。マスタークロックなのだが、トランポとDACの中間に設置してデータを扱うのである。しかもこの状態で10MHzも受けるし、データと同じ周波数のマスタークロックを供給することも出来る。こうすると、トランポからジッターを除去されたデータを出し、なおかつDACとの同期運転が出来る。D730と同期を取る必要が無くなるのである。D730はマスタークロックを受けなければ、CDの読み取りに影響はないので、普通に使える。MUTEC MC3+は、魔法のような機器だ。一度だけ試したことがあるが、D730とDACの同期運転より、中間にMC3+を入れた音のほうが、さらにピントが合った音になった。トランポとDACが同期するより、トランポから読み取ったデータがいかにジッターが少ないかのほうが、問題だ。これからの主流は、同期運転でなく、トランポ側かDAC側のリクロック技術が主流になるかも知れない。MUTECの技術力は、そのぐらい高度なものだ。
12/2 Mcintosh MC252 ガラスパネル清掃
今回は、右chに使っているほうのMC252のメーター照明が暗いので、ガラスパネルの内側の清掃に挑戦することにした。結論から言うと3割くらいは明るくなった印象だ。やはりLED自体の明るさのバラツキか、供給電圧の問題だろう。
左が清掃前、右が清掃後。右側メーターがいくらかクリアになったのが、わかるだろうか?
Mcintoshの筐体設計は、非常に整備性に優れている。昔から各機能ごとにパーツを集め、それを機械的、電気的に結合していく方式である。今回のフロントパネル自体もアセンブリー構造になっていて、ガバッと外れる。まずは本体を逆さまにする。トランスの下に「北斗の拳」を挟んだ。底板のネジを外すと内部が現れる。見事な構造設計だ。電解コンデンサは横にして、筐体内にうまく収めている。驚いたのは、WIMAのフィルムコンデンサが使われている。レビンソンやCELLOでは見るが、Mcintoshで採用しているとは知らなかった。どうりで最近の機種はキレと解像度がいいはずだ。
フロントパネルは左右3つ、側面4つのネジで固定されている。コネクタは3つ外せば良い。するとフロントパネルアッシーが外れる。非常に合理的かつ強度も取れる構造だ。
メーター自体は実は白色だった。青と緑の光ファイバーLEDと青いプラ板でブルーアイズを作っている。プラ板自体は汚れていなかった。プラ板は両面テープで接着されている。やはりガラス面が汚れていた。
今回の作業で一番難しいのは、バラシや組立ではない。プラ板を外すとガラスに塗装された黒い塗装も剥げる。問題はプラ板に付いている両面テープをはがすのと、再度、両面テープを貼るのが難しい。少なくと仕事で何種類かの両面テープを扱って、どういう性質ものかを熟知し、かつ再度貼り付けるのに、適切な両面テープを選択できるかが出来ないと元に戻せなくなる。腕に自信のない方は、やらない方が良い。
11/30 トランスの発熱
先日作った吸音箱で、気になるウナリ音が激減したのは良かったが、2日間ブレーカーを上げたままにして置いたら、木箱の天板が熱くなっていた。中身はどうかと思い開けて、トランスに触ってみたら熱くて触れなかった。いったい何度になっているのかと放射温度計で測ったら、なんと80度近くもあった。これにはビックリ!。こんな温度じゃ内部の吸音材がすぐ劣化してしまう。箱を作る時にブレーカーを外から触れるようにするか、迷ってやらなかったのが悔やまれる。もう一度、改良するか、聞くたびに箱をかぶせるか、どちらかしか、選択肢はないようだ。ブレーカーを上げたままにして、外出して家が燃えては、話にならない。50度ぐらいなら、許せるが80度は、危険温度だ。こいつの温度仕様が見つからないが、パワーアンプの放熱板温度だったら、サーマルプロテクターが働いて、音は出ないだろう。ちなみにヤマハのPA用アンプの場合、放熱板温度:85度で温度インジケータ点灯、95度でサーマルプロテクターが動作となっている。と言うことは80度付近と言うのは、普通に考えて「通風して使え」と判断すべきだろう。
11/28 トランス吸音箱の製作
最近、5KWの200Vステップダウントランスのうなり音が気になるようになってきた。試聴位置からは、ほとんど聞こえないが、曲によっては、気になる時があるので、吸音箱を作ることにした。吸音箱の構造は、オスの烏骨鶏のけたたましい朝のコケコッコー対策で作った箱を応用することにした。材料はいつもの2480円の型枠用コンパネ材とスタジオグレードの吸音ウレタン、木工用速乾性ボンド、ウレタン用両面テープだけである。箱は力がかからないので、接着構造にした。トランスより5センチほど大きめに作って、内部に吸音ウレタンをテープで貼って完成。全部で半日仕事だ。
左が吸音箱に入れた状態 で、右がトランスが裸の状態だ。裸の場合、50Hzの約4倍の199Hzに-86dBのピーク、300Hzに-90dBのピークがあるのがわかる。それが吸音箱に入れると、これらのピークは見事に消えているのがわかる。さらに30~70Hzの盛り上がりも小さくなった。実際に耳で聞いても、ブーンと言う音は、ほとんど聞こえなくなった。これで安心して音楽に浸れる。こういう小さな積み重ねが、最後には良い音になるのだ。
11/23 Mcintosh MC252 モノパラレル接続
最後はモノパラレル接続になる。この方法はステレオアンプの左右のアンプに、同一の信号を入力し、出力を結合したものをSPのプラス端子に接続するものである。この場合、パワーは500Wになるが、ダンピングファクターは減らない。そのかわり抵抗の並列接続と一緒で対応インピーダンスが半分になる。8Ω端子につないだ時、4ΩのSPが対応となる。つまりローインピーダンスに強い接続方法だ。公称インピーダンスより実働状態のインピーダンスが低いN801には、うってつけだ。左右のアンプを連結するので、別途自作のジャンパーケーブルを用意した。アクロテックの6Nを使った。ここは大電流が流れるので、しっかりした物のほうが良い。これが一番複雑な接続方法になる。MC252は、Rch側のSP端子を使い、Lch側は、ジャンパー接続になる。
プリアンプのボリュームは動かさずに試聴開始。さっきと全然違う。低域の伸び、量感、キレが高次元でバランスが取れている。これは聞いていて一番気持ちが良い音だ。高域の鮮度は、やはりシングルアンプのバイアンプの時が最も良いが、モノブリッジ接続よりも気にならない。N801は,やはり馬力のあるアンプで、ある程度の大音量で鳴らすのが良いようだ。モノパラレル接続をできる人は限られると思うが、是非、試して欲しい。間違いなく気持ちの良い音が出る。これでパワーアンプの接続研究は終了で、あとは早くプリアンプが修理されて戻って来るのを、祈るばかりだ。この後、片側の端子しか使わないなら、カルダスでも届くのではとやってみたら、見事に届いた。PADのイスタールは3mある。電気の常識で、ケーブルを長々と使うより、太いケーブルを短く使ったほうが抵抗が下がるのは明白だ。カルダスのゴールデンリファレンスとニュートラルリファレンスは各1.5mしかない。これをゴールデンリファレンスを高域に使って接続する。思ったとおり、低域はニュートラルリファレンスだが、PADよりグッと締まるし、伸びる。高域は素直だ。比較するとPADはずいぶんカラフルな音だとわかる。マッキントッシュとPADでは、ちょっとやり過ぎ感があったので、自分にはカルダスのほうが好みの組み合わせだ。オーディオは無限の組み合わせがあって面白いものだ。今回、1つ残念なことが起きて、今まで同期が外れなかったD730の同期が外れてしまった。マスタークロック増幅器で良い所まで行ったが、再発したと言うことは、自分のD730は、メモリー電池の液漏れでパターン損傷があったので、その影響だろう。だましだまし使うしかないか。あとはMUTECのリクロックを試すかどうかだ。
11/22 Mcintosh MC252 モノブリッジ接続
続いてモノブリッジ接続を試す。今度はXLRラインケーブルの分配は、外しMONO接続Rに接続する。スピーカーケーブルは、プラス側2本を2ΩR側に、マイナス側2本を2ΩL側に接続する。これで2つのアンプの真ん中にSPが居る接続になる。パワーは倍の500Wで対応インピ-ダンスは、2Ω×2=4Ωとなる。パワーは2倍になるが、ダンピングファクターも1/2になる。この辺が音にどう影響するのかが、興味深い所だ。PADのYラグは大きく2枚はさむのは、なかなか大変だ。ここは時間をかけてじっくり作業する。
試聴結果だが、予想どおり重心がグッと下がり、低域に力が付く。しかしふやけた感じはしない。SPの低域、高域が同じアンプにつながれているので、若干だが高域の鮮度は後退したが、気になるレベルではない。ダンピングファクターが下がってもマイナスのイメージはない。もともとダンピングファクターは、制動力を示す数値のように扱われるが、経験上、そうは思わない。もしそうなら、なんちゃらデザインのアンプが最高の制動力を持つことになるが、自分の経験では、McintoshのMC1201とマークレビンソン No20.5Lが双璧を成す。20.5Lはたった100Wしかない。でも恐るべき制動力を誇った。数値やパワーは関係ないのだ。さてここまでで、バイアンプとモノブリッジでは、どちらも良い勝負と言ったところで、五分五分の感想だ。最後に、ダンピングファクターが下がらず500Wアンプになる、モノパラレル接続を試してみよう。
11/22 Mcintosh MC252 バイアンプ接続
まずは、MC252を左右に1台ずつ使用して、バイアンプ接続をやってみる。バイアンプ接続には2種類あって、スピーカーの低域、高域で1台づつ使う方法と、スピーカーの左右で1台づつ使う方法がある。自分は後者しかやらない。何故なら、後者なら左右のスピーカーに1台づつ使うので、モノラルアンプと同じセパレーションが得られる。さらにSP端子がバイワイヤ対応なら、低域と高域が完全に分離され、干渉がなくなり理想的な状態で音声信号がSPに入力されるので、音の純度が高まるからだ。バイアンプ接続をするには、信号ケーブルをどこかで2分配する必要がある。自分はXLRプラグを使って2分配した。しっかり作ればノイズも出ないので、自作でも何ら問題はない。接続は以下のようになる。アンプのXLR入力に接続された緑のケーブルが分配用ケーブル。あとはPADのイスタールのバーチカルバイワイヤケーブルを4Ω端子に接続して、低域、高域を分離接続している。MC252は左右にSP端子が配置されているので、端末の短めなカルダスでは届かなかった。PADは長めなので、なんとか届いた。早速試聴!当たり前だが、同じアンプを2台使うクオリティーアップは素晴らしく、1台使用をすべての点で抜き去る音質が得られる。今時のステレオアンプはチャンネルセパレーションが十分に取れているので、左右モノラル使いになっても、劇的に音場が広がるようなことはないが、低域、高域が完全に分離された効果は大きく、高域はより自然で刺激的な要素が消え、表情にしなやかさが加わる。もっとも改善されるのが、低域でベースがブンブン鳴る。これは聞いていて気持ちが良い。しかも膨らんだりしないのが良い。やはり低域、高域が分離された効果は大きいのだ。以前は、調子に乗って、低域、高域のみを増幅するチャンネルデバイダーを使ったマルチチャンネル再生も何度かやったが、結局は元に戻した。マルチは金の割には、改善効果が薄いと自分は思った。アンプ、ケーブルが増えるし、チャンデバでスロープ特性やクロスオーバー周波数をいじって、あれこれやってみても、プロが作ったスピーカーのネットワーク性能を越えるのは、容易ではない。アンプやケーブルが増えればノイズが乗るし、チャンデバ固有の音からは、絶対に逃れられない。デジタルチャンデバも使ってみたが、急激なスロープ特性は、聞いていて違和感があるし、デジタルチャンデバも最後はDAコンバータを通るので、固有の音は結局残るのだ。なので自分は、バイアンプ接続が一番良いと思っている。さて、次回はいよいよモノブリッジ接続だ。500Wのハイパワーアンプと250W/chのバイアンプでは、どのような差があるのか、楽しみだ。
11/21 Mcintosh MC252 取説は誤記だった
販売店から連絡が来て、やはり取説が誤記で自分が正しかった。しかし疑問が残る。某お茶の水の有名販売店だは「エレクトリに確認する」と言っていた。今までMC252を1台も売ったことがないならわかるが、同様の質問が、誰からも来ていないというのも信じがたい。Mcintoshを買った人は、ブリッジ接続などしないのだろうか?確かに2台買うか、センターSPに使わない限りブリッジ接続は出番がないのは確かだ。と言うことで、モノパラレル接続時のSPマイナス端子には、「左右のCOM」をつなぐのが正しい接続になります。これから、左右バイアンプ、モノブリッジ、モノパラレルを順次やってみます。
11/21 Mcintosh MC252 ブルーアイズ調整不能
MC252が2台になって、思わぬことに気が付いた。左右でブルーアイズの明るさが違うのだ。早速、カバーを開けて調整してみる。
わかりにくいが、左のほうが明るいのだ。カバーを開けると、緑と青と書いてあるトリマーが4つある。右に回すと明るくなる。
この機種は、LEDに細い光ファイバーを合体させ、光が均一に拡散するよう凝った機構を採用している。ここまでは良かったが、左のアンプの青を最小にし、右のアンプの青を最大にしても、左のほうが明るく調整不能。たぶん元のLEDの光量差だろう。日本製を使ってくれればこんなことにはならないのにな、と思った。良く見ると、右のアンプはガラス内部が汚れているのが、わかった。これはあとで分解して掃除してみたいものだ。
11/19 Mcintosh MC252 取説誤記か?
MC252を使い始めて疑問が出た。モノパラレル接続の表記である。モノパラレル接続は、手書きの右図のような回路になるはずである。2つのアンプに同じ正相の信号を入れ、その出力を結合した所にSPの+端子を接続する。SPの-端子は、アンプのマイナス(COM)同士を接続したものと接続する。左図はその結線図で、左右の8Ω端子をジャンパー接続し、それをSP+端子に接続、左右のCOM端子を同じくジャンパー接続しSP―端子に接続すると書いてあり正しい。問題は左図の右下の「スピーカー(―)接続」の部分で、「左右出力〇Ω―接続」と書いてある。スピーカーの+端子に「左右出力〇Ωを+のSP端子に接続」するので、同じものを―端子に接続するのは、おかしいのである。そもそもマイナスの出力端子など存在しない。これは右図のように「左右のCOM」となるはずである。「この部分は誤記ではないのか」とエレクトリに問い合わせている。ちなみにモノブリッジ接続のほうは、正しく書かれていた。モノパラレルの表記は、英文も同じことが書いてあるので、間違っているのは英文で和訳は、そのまま訳したことになる。
11/18 受け入れ準備完了
もうすぐ荷物が届きます。受け入れ準備が出来ました。さて何が来るでしょう?
11/17 マスタークロック増幅器 オペアンプ交換
自作のマスタークロック増幅器を使ってから、D730の同期外れは一度も発生していない。とても安定している。そこで前からやってみたかったオペアンプ交換を実施した。現状品はLME49720NAと言うノイズレベル:2.7mV スルーレート:20V/μsのものだ。これよりスルーレートが良いものにすると、波形の立ち上がりが本当に改善するかをやって見たかった。LME49720NA
は275円。対抗馬は、MUSES8920D ノイズレベル:8mV スルーレート:25V/μs
550円なり。ノイズは増えるがスルーレートが高い。
安物の発振機で44.1KHz 1Vを出力しマスタークロック増幅器に入れ、出力波形を見る。受けはきちんと50Ω抵抗を入れた。200nsの時、左の49720NAは120ns、右のMUSES8920Dは98ns。2割ほど早くなっている。スペックどおりだ。こんな簡易な測定でも差がわかるとは思わなかった。良く見るとノイズレベルは変わらないように見えるのと、49720NA は直線的に立ち上がるが、MUSES8920Dのほうは、少しカーブしているようだ。ただし 入力電圧が高くなれば時間差は、さらに大きくなる。本物のマスタークロックからは5Vが出ている。これは間違いなく音に影響がありそうだ。プリが戻ってきたら、しっかり聞いてみることにする。D730がどのタイミングでスレッショルドしているか不明だが、いづれにせよ立ち上がり遅れが少ないほうが、良いに決まっている。もっと高性能オペアンプが欲しくなった。
11/16 Mcintosh MC252 バイアス調整
MC252のサービスマニュアルが手に入ったので、バイアス調整をやってみることにした。ほかに調整項目は、ブルーアイズの色目とメータのゼロバランスがあります。ブルーアイズ、こいつはLED方式で青と緑のLEDを調整してあの何とも言えないブルーの色を出してます。知らなかった!早速バイアス調整をやってみる。まずはヒートシンクのカバーを外します。ただしこのカバーがなかなか外れない。板金が曲がってたり、ヒートシンクの溝が曲がっていると、引っ張っても抜けません。ここは経験が要ります。カバーを開けると、出力段ボードが見えます。5パラプッシュの出力段です。クリップ状の板金でパワトラを押えているのが、ユニークです。左右同じボードが2枚刺さっています。整備性は良く中央のテストピンの電圧が9~12mVになるように左隣りの青いトリマーで調整します。調整前は左が11.4mV,右が10.5mVでした。ちょっと低めですが、たぶん10年以上ノーメンテでこの数値は優秀です。トリマーも密閉型のようです。両方とも12.0mVに合わせて完了。この調整は、ノーインプット、ノーロード、コールドスタートで実施するよう書いてありました。日本製だとメータ調整は、「〇〇Wの時、〇〇Wの表示に合わせる」と書いてありますがMC252には、その記載がなく、ゼロ点調整だけのようで、またその調整方法も書いてありません。どうやって左右のメータ指示を合わせるのか?疑問です。ゼロ点が合っていれば良いアメリカ方式なのかも。
11/15 ORB LS-X0 NOVA バランスラインセレクタ
なんでアップした記事が消えるのか?安いHPじゃ仕方ないのか。最近、書き込み画面に行くのに凄く時間がかかっていたので、怪しいとは思っていた。とりあえずORBのセレクタは、良いです。何が良いって、ズシリと重い。セレクタの感触がカチッとした高級感にあふれてます。オススメです。
11/14 Mcintosh パワーコントロールケーブル自作
パワーコントロールケーブルを自作しました。使うのは、組み立て式のステレオミニプラグと2芯のケーブルです。ステレオミニプラグは、通常、先端と真ん中を信号端子として使い、長い部分をマイナス端子として使いますが、パワーコントロールケーブルは、この真ん中の部分は、オープンで何も接続しません。なのでモノラルプラグやステレオミニプラグをそのまま使うと誤動作します。左がステレオミニプラグを分解した所。中央がケーブルをハンダ付けした所。真ん中の部分に何も接触しないようにハンダラグは、カットしてあります。あとはカバーを閉めて完成です。これでめでたく完成したので、機能を確認したいのですが、購入したばかりのプリアンプのボリュームに不具合が見つかり、エレクトリのサービス行きになりました。現在、修理が混みあっており、年内は難しいだろうとのこと。残念だが、待つしかありません。
11/13 B&W N801とMcintosh
マスタークロックの件で、電圧とインピーダンスマッチングの大切さを学んだ。そこでスピーカーについても考察してみることにした。N801の公称インピーダンスは8Ωである。そこでSTEREOPHILEの測定記事を見つけた。なんと8Ωの部分は、ほとんど無くて中域では 3 オーム、高音域では 4 オームに低下している。さらに、ミッドベースの非常に高い容量性位相角と低振幅が相まって、優れた電流値の高いアンプが必要になる。とある。カーブを見ると35Hzで19Ω、80Hzでは急激に下がって3Ωぐらいになる。つまりバスドラやベースの再生では、激しくインピーダンスが変化するので、アンプはこれに追従し制御しなくてはならない。これがN801が鳴らない、と言う一因だろう。さらに重いウーハーが輪をかけるので、ある程度の音量でないと、真価を発揮出来ない。つまりインピーダンスの変動に強くかつ、パワーがあるアンプが必要になる。ここで普通のトランジスタアンプでは、何も出来ないが、自分のアンプはMcintoshなので、出力トランスを積んでおり、2,4,8Ω用のSP端子がある。自分も当然8Ω端子につないでいたが、これを4Ωにしてみた。思ったとおり低域の表情が大きく変わる。8Ωとどっちが良いかの判断はすぐには出さない。何故なら、前ユーザも8Ωで使っていたらしく4Ω端子はピカピカである。つまり4Ω巻き線は、新品と同じで負荷がかかった状態は、経験していない。これからじっくり4Ωで使ってから、結論を出すことにする。
11/11 パワーコントロールケーブル
Mcintoshには、プリの電源ON-OFFに連動してパワーアンプの電源を制御する「パワーコントロール機能」がある。以前、所有していたマークレビンソン No380SL+436Lにも同様の機能があったが、ケーブルが特殊でハーマンに特注するしかなく、1mくらいで1万以上もかかった記憶がある。しかも電源の入り切りしか出来なかった記憶がある。片やMcintoshは汎用の3.5mmのステレオミニプラグでよく、8mものを1800円で買った。これをハーマンに特注したら、いくらになることやら。こういう所にも、特殊なものは極力使用せず、汎用品を使えるようにするユーザーに負担を掛けない姿勢が見て取れる。昔から設計思想が変わらないから、筐体の構造やパネルデザインも変わらない。変わっているのは、より洗練度が増していることである。創業者のフランク マッキントッシュは、偉大であるが、その精神を今の時代に継承している会社としての姿勢も素晴らしい。守るべき所と変えるべき所をきちんと分かっているのは、ワンマン社長が周りにイエスマンばかりを集めたような会社には、決してできないことである。写真が購入したケーブルである。明日、新しいプリが届くことになった。このケーブルを使って、パワーアンプを連動させるのが、楽しみだ。この記事には、間違いがありました。ステレオミニをそのまま使っては、動作しません。あとで自作記事を載せます。
11/9 Mcintosh MC252
新しくMcintosh MC252 パワーアンプを導入した。以前、MC352,MC1201を使っていたが、昔のMcintoshの音ではない。以前は出力トランスを積んでいるため、少なからず透明度の低下を感じたが、今回は全く感じなかった。これは凄い進化だ。また低域も躍動感にあふれ、ダブついたり膨らんだりはしない。入力ケーブルにNBS MASTERⅡを使っているせいか、むしろ締まり過ぎるくらいだ。中域は相変わらず、こってりとした艶を感じさせる。ノーチラス801には、250Wじゃきついかなと思ったが、杞憂に終わった。やはりブルーアイズは、良いもんだ。ゆったりとした時間の流れを感じさせてくれる。MC252は非常にコンクトで場所を取らなくて良い。またB級増幅で、発熱も全く問題にならない。しかもこのモデルはフロントパネルの照明がLEDなので、玉切れの心配もない。可能ならもう1台手に入れて、ブリッジ接続の500Wを体験したいものだ。以前MC352でやった時は、ノイズが増えず、パワーだけが上がったので、良い感触を持っている。これでプリが届くと、純正コンビが出来る。プリのイコライザーを使えば、低域の調整もできる。さて、プリは一体何になるでしょうか?
11/7 もう一度、Mcintosh
自分がオーディオに目覚めたのは、大学1年の時、長野の友人宅でマッキントッシュ C29+MC2500+XRT20を聞いてからである。それまで無知だった自分は「アンプが変わっても、音が変わるわけない」と信じていたが、脳天直撃のスーパーサウンドに衝撃を受けた。その後ステサンの菅野氏に憧れ、菅野氏の言う「壁の向こう側に広がる音場」を目指し、C42+MC352X2台+XRT26のシステムを組んだが実現せず、当時最高峰だったC200と1200WのMC1201まで導入したが、とうとう球体のような音場は現れず断念した。何度もメーターは1200W以上を指したが、音は全く破綻しなかったのは、素晴らしかった。その後、いろんなシステムを組んだが、スピーカーは今使っているB&W ノーチラス801が一番自分にピッタリくるので、これは変えるつもりはない。CELLOも繊細な美音が好きなので、手放す気はない。あとKRELLがあるが、夏場熱くて使えないので、一年中気軽に使えるアンプが欲しくなった。そこでマッキントシュが浮かんだ。マッキントッシュ は、いわゆる「ハイファイで分解能が高く、ストレートな音」は全くしない。増幅部別体のC200にしても、C42よりほんの少し分解能が上がったかな?と思うぐらいで大差なかった。パワーアンプも出力トランスを積んでいるので、普通のアンプより透明度は落ちる。でも、いつまでたっても人を引き付ける魅力のある音がするし、グリーンのパネル照明と、ブルーアイズは見ているだけで癒される。もう尖がったオーディオは十分やって来たので、この辺でゆったりしてもいいんじゃないか、と思うようになった。そこでまず2007年製のパワーアンプ MC252を導入した。選んだ理由は250Wもあれば、十分だろうというのと、回路設計が新しく、昔の300Wアンプ以上の重量があり、手抜きしていないこと、照明がLEDになり玉切れとパネル温度が上がらないので、気泡が発生しずらいと思うことなどである。割と奥行が小さな筐体なのも良い。さて近代のマッキントッシュは、どんな音になったのか楽しみである。プリは古いC40にするか、MC252と同じ2007年発売のC46にするか、悩んでいる。C40はアナログボリュームで余計な表示がないが、5バンドイコライザーだし、C46は電子ボリュームでデジタル表示が今一好きじゃないが、8バンドイコライザーを搭載しているのが魅力だ。C42についていた8バンドイコライザーは、痒い所に手が届くなかなかの優れものでした。100Hz以下が1つしかないC40は、ちょっと辛いかな。
11/6 MERGING NADACの625kHz入力
師匠からNADACが「音声信号が入って無い時は、625kHzにロックするが、音声信号を入れるとロックが外れる」と連絡が来たので、納品かたがた現状を見て来た。確かに何もしてないと「外部SYNC」を示す赤い表示になっている。625kHzの発振機を作ったのは自分なので、ドキドキである。次にPCから音声データを出してみると、表示が内部クロックを使う緑色になってしまう。何でだ?目の前で起きていることがさっぱりわからない。少なくとも外部SYNCにロックしたということは、625kHz信号のレベルや時間軸精度は、NADACの要求を満たしていると判断していい。となると625kHz発振機はシロだ。次にDSD入力に入れてみる。あれっと外部SYNCの赤い表示のままだ。と言うことは、NADACのファームウェアの問題だと思う。入力がビットストリームの時は、外部クロックを受け入れて、PCMの時は内部クロックに切り替わる「制御」をしていると見た。DSD入力は、時々、音が途切れるが、過去最高の広がりを見せる素晴らしい音だった。途切れている時、NADACの表示を見ると赤い外部SYNCは消えていない。つまり音は途切れていても同期は切れていないことになる。何曲か聞いているうちに途切れなくなったが、、ソースをリッピングしたときの問題か、625k発振機が暖まったからかは、わからない。これはきちんとしたデータを掛けることで解決するはずだ。とりあえず、音が出るようになったので、あとどうするかは、エレクトリからの回答を待つだけだ。使用されているNADACは8ch仕様の初期バージョンとのことで、最新型は、この問題は解決されているのかも知れない。自作の発振機と170万もするDAコンバータを接続しようなんて考えるのは、師匠ぐらいのもんだろうな(笑)。625kHz発振機とNADACが同期するようになったので、次の実験に取り組むことにした。625kHz発振機は10MHzのマスタークロックを受け付けるので、これを換えるとどうなるかの実験である。最初は泣く子も黙る、MUTEC REF10 お値段40万ちょっと。対するは自分のサイバーシャフト PALLADIUM OP14。お値段14.5万。価格差は約3倍である。最初はREF10から。写真で見ると結構大きく感じたが、実物は結構コンパクトだ。さすがはREF10 お値段だけのことはある。上から下までスーっと広がる感じは素晴らしい。次にPALLADIUM 。う~ん、下のほうはいい感じだが、上の広がりはREF10に差を付けられる感じだ。ただしここまではPALLADIUM にスイッチング電源を使用した時の感想。ここで自作の14.5V仕様安定化電源に交換すると、上も広がるようになり、差は結構縮まった感じだ。あとはREF10とPALLADIUM の価格差をどう考えるかだけだ。かなり高度なレベルの差なので、使う電源ケーブルや電源装置、接続ケーブルなどで、判断は変わってくるだろう。ちなみに625kHz発振機は10MHzの入力仕様が、入力インピーダンス50Ω 入力検知レベル1.6Vpp以上で設計してあります。REF10の出力は、矩形波、2 Vpp、DUTY50 出力インピーダンス50Ωまたは75Ωで、仕様をきっちり満たしているので、MUTEC REF10でもサイバーシャフトでも、どちらを選んでも問題なく使えます。ちなみに625kHz発振機 に接続するケーブルはサイバーシャフト社の青い50ΩBNCセミリジットケーブルを使われることをオススメします。この会社はBNCケーブルにまで検査成績書を付けてくる恐ろしく真面目な会社です。50Ωできちんとした特性インピーダンスを保証したケーブルはなかなかありません。師匠には、将来REF10からREF10 SE120に行ってもらいたいものです。
11/4 マスタークロック出力増幅装置 完成!
マスタークロック出力増幅装置が完成した。目論見どおり44.1kHz 5Vを10Vに増幅できた。立ち上がりはイマイチだが、オーバーシュートが抑えられているのは、良い感じだ。今後はフルスイング型でスルーレートが高いのを探して、音質が変化するかを見てみる。今の所、D730の同期は、外れてない良い感じだ。これでインピーダンスがアンマッチで減衰しても、いくらでも増幅できるようになったのは、一歩前進した。
11/1 インピーダンスマッチングパッド製作
オシロ直結では、マスタークロックの出力電圧を測定する際、正しいインピーダンスになっていないので、マッチングパッドを作ってみた。と言っても50Ωと75Ωの抵抗をBNC端子で接続したものだが。まずは無負荷の出力電圧をチェック。5.0V出ている。
次に75Ωの抵抗をつないで、測定すると、ほとんど減衰していない。
最後に一番知りたかったインピーダンス変換器は、どのくらい減衰するんだ?を見たらとんでも無い波形になっていた。周波数は44.1kHzだが波形が無茶苦茶だ。そこでインピーダンス変換器をよ~く見たら、0.01GHzからと書いてある。これって10MHzからしか使えないんだ、と初めて理解した。こんな波形でD730は、良くロックしていたな。インピーダンス変換器を使わないほうが、波形も電圧もまともだ。なんでインピーダンス変換器を使ったほうが、調子が良かったんだろう。ただの偶然か?やはりマスタークロック出力増幅装置が必要だ。インピーダンス変換器を外しRE-9ⅡをD730に接続してみたが、やはり同期が外れる。D730の同期外れは、どうやらアース電位の改善では直らないようだ。なかなか一筋縄ではいかなもんだ。
10/31 驚異の性能!アコリバ RE-9Ⅱ
アコリバは、親切な会社で接続方法を教えてくれ、さらに取説まで送ってくれた。接続は黒いケーブルのほうを生かして、赤い方はシャーシアースとわかった。ただし片側オープンでシールド線を使っても良い。自分はまず効果の有無を知りたいので、線径1mmの多芯線を使った。そのままだと端子穴に入らないので、細く加工したが。
単線を3.5mmモノラルミニプラグの先端側(+)に接続する。マイナス側には絶対触れてはいけない。この状態でアース線と装置の黒線までの抵抗は測り方が悪く65.1Ω。実際は12Ω前後です。これで完成。RE-9ⅡとD730の電源を同じコンセントから取ってピー音のしないほうにRE-9ⅡのACプラグを接続する。RE-9Ⅱの電源を一度切り、アース線を接続し、RE-9Ⅱの電源ON。続いてD730の電源ON。さてどうなったか?緊張の一瞬です。
D730のシャーシ電位は、AC26.7Vありましたが、RE-9Ⅱを接続するとたったの2Vまで下がってます。これは驚異な性能です。はっきり言ってダメモトで購入しましたが、こんなハッキリと効果が出るとは思いませんでした。次はアース線を5N銀単線にしてみます。CDを掛けD730の「EXT SYNC」を見ているが、全く点滅していない。こりゃマスタークロック出力増幅装置が要らないかも。このまま様子見としよう。¥19160はいい買い物だった。5N銀単線を製作した。アース線自体の抵抗値は26.5Ωまで下がった。このアース線を使ったらシャーシ電位は、AC2VからなんとAC0.6Vまで下がった。やはりアース線は太いほうが良いようだ。ますます面白くなってきた。
10/30 マスタークロック出力増幅装置 製作1
さっそくパーツが届いた。完成品のつもりがキットを買ってしまった。付いてるオペアンプがLME49720だった。樫木で買った分が無駄になるが、まあいいか。ちゃちゃっとハンダ付けして、ほぼ完成。1ケ所だけ回路変更するので、完成はまだだ。ほかに秋月からのインレットなどのパーツが来ないと完成しないし、モノタロウからタカチのケースが来るのが11/4なので、先は長い。アコリバから回答が来て、アース線は黒線を使うことがわかった。赤線は筐体アースなので使わなくてもいいが、シールド線を使ってYラグ側をオープンにするとシールド効果が得られるとか。その前にシャーシ電位が下がるか、下がらないか、こっちのほうが問題だ。下がらなかったら、即売り飛ばすしかないが。ついでにインピーダンス整合器を作っている。何のことはない、BNCとBNCの端子の間に、50Ωと75Ωの抵抗を入れるだけだ。でもこれで正しい負荷インピーダンスがかかった状態で、電圧や波形が観察できるようになる。自分は出力インピーダンスは、凄いふくな回路で作り出すもんだと思っていたが、出すほうと受けるほうに同じ抵抗値を入れるだけなんだ、とわかった。単純だけど、インピーダンス整合は、奥が深い。
10/29 アコリバ RE-9Ⅱ
D730のシャーシ電位低減対策として、RE-9Ⅱを入手した。内部を公開する。初期型は、ロータリーSWや怪しげな箱があったが、後期型には何もない。HA17358と言う2回路入りのオペアンプと少々のトランジスタがあるだけだ。中古で買ったので、アース線が無い。初期型は、赤いケーブル1本で出力端子に接続されていたが、こいつは赤、黒の2本接続されていた。アース線は最後はワニ口かYラグなので、いわゆるホット側は1本しか接続できない。これって、どうやって接続するの?さっぱりわからないのでアコリバに問い合わせてから、アース線を自作します。この手の機器で、愛機を壊したらお話にならないですから。見た感じだと初期型のほうが、効果がありそうに見えますね。試しに電源を入れると緑LEDが点灯。AC100Vプラグを逆に刺すと、赤LED点灯でブザーが鳴った。極性検出回路は生きているようだ。ちなみに写真でわかるように、3Pインレットのアース端子はオープンで、どこにも接続されてないので、使うACケーブルは2Pでも3Pでも結果は、同じです。
10/28 マスタークロック出力増幅装置
今の問題は、たぶんD730のクロック入力レベルがギリギリか足りてないので、同期が外れるのだと思う。調べた限りマスタークロックで50Ω受け時に5~15Vppの電圧を出してくれるものはない。世の中にないなら、自分で作るしかない。最初は勘違いして10MHzを増幅しなくちゃと思いオペアンプを探したが、10MHzは結構高い周波数の部類になり、10MHzまで増幅できて、入手性が良いものは限られることがわかった。その後良く考えたら10MHzでなく44.1kHzでいいことに気づいた。これなら十分、普通のオペアンプで増幅できる。今仮にN-modeがオープンで5V出ていて、75Ω負荷で2割減ると5X0.8=4Vになるとする。さらに50Ωインピーダンス変換器で1dB減衰すると1/1.12=90% 4X0.9=3.6Vぐらいになっていると思われる。これを仮目標7.5Vまで上げるには、7.5/3.6=2.08倍。約2倍に増幅してやれば良いことになる。これから適当なものを組み合わせて作ってみようと思う。電圧が高くなったかどうかは、オシロで見ればいいので、D730を壊すこともないだろう。まずは何事も行動だ。早速、構想設計に入ろう。さっと調べたら、吊るしのオペアンプキットと電源部を組み合わせれば、出来そうなことがわかった。材料費はケース込みで¥12300。これでD730がしっかりロックしてくれれば安いもんだ。オペアンプキットはゲインが1なので、このままだと使えないので、増幅比を決める抵抗を精密トリマーに改造して、出力電圧を可変できるようにする。基準が増幅率1なので2ぐらいになっていれば、十分動くはずだ。あとは波形が心配なので、ちょっと高い交換用のオペアンプも買った。LME49720と49860である。キットにはMUSES8920が付いてくるが、これよりLMEのほうがノイズと入力オフセットが小さい。自分の持ってるオシロでその辺の差がわかるかどうかは、やってみないとわからない。とりあえず、解決方法のとっかかりになればと思ってやってみる。
10/28 N-mode X-CL3MKⅡ VS MUTEC MC3+USB
ここで技術的なネタを出す。両者の波形を測ってみた。左がMUTEC,右がN-mode。条件は44.1kHzで、負荷抵抗なしのオヤイデのDB-510 75Ωデジタルケーブルでオシロ直結だ。どちらも素晴らしく綺麗だ。MUTECは、立ち上がってからの水平部が少し太い以外は綺麗な波形だ。内蔵のスイッチング電源でこの波形は素晴らしい。外部電源にすると、もっと良くなるだろう。N-modeは自作のDC15V外部電源駆動なので、同じ条件ではない。N-modeは同じく水平部にザラツキがあるが、太さはこちらのほうが細く見える。ここである疑問が湧く。N-modeもMUTECもどちらもきっちり5Vppである。N-modeは5Vppと書いてあり、負荷時5Vとは書いてないので、これで正しいのだろう。では同じ電圧のMUTECで同期が外れるのは何故なんだ。謎は深まるばかりだ。
10/27-28 N-mode X-CL3MKⅡ VS MUTEC MC3+USB
今回は、最新のマスタークロック対決。N-mode X-CL3MKⅡとMUTEC MC3+USBの比較試聴を実施する。さてどうなるか?X-CL3MKⅡは、純粋なマスタークロックだが、MC3+USBのほうは最新型らしく、RECLOCK機能が付いている。今回はこちらもじっくり試してみることにする。例によって借用したMC3+USBは、通電しすぐには試聴しないのが、自分流だ。十分、機械的ストレスが取れ、内部の電気パーツが安定動作領域に入るまで待つ。でないと通電しっぱなしのX-CL3MKⅡと同じ条件にならない。
まずはX-CL3MKⅡの外部クロック入力を外して、KRELLのパワーアンプが暖まるのを待つ。その後、面倒だがケーブルをつなぎ換えて、MC3+USBの内部クロックの音とD730の同期状態を確認する。予想としては、MC3+USBのクロック出力は75Ωの3.5Vppと言うことなので、D730の基準入力電圧に達してないので、ロックしないか不安定になるはずである。当たり前だが、ケーブルはすべて同一のものを使用する。マスタークロックとD730間は、TIMELOAD ABSOLUTEに固定する。その後は、10MHz入力への対応、RECLOCK機能の確認などを行う。アンプが暖まって試聴開始。まずはMC3+USBからD730にクロックを供給する。思ったとおり電圧不足で、ブチブチと音が途切れて試聴できない。10MHzを入れても結果は変わらず。仕方ないので、RECLOCK機能を試す。MC3+USBの小さな筐体にDOMINUSを刺すのは気が引けるので、WWのスターライトをD730につなぎ、MC3+USBからはマークレビンソンのMDC-1をつなぐ。写真が外部クロックを受け、さらにRECLOCKした時の表示だ。この時ワードクロックのOUT表示は無いが、DACを見ると外部クロック入力表示が出ているので、44.1KHzが出ているのは、以外だった。取説がないとなかなか使いこなせない多機能なモデルです。肝心の音だが、はっきり言って大したもんだと思った。奥行感が出るし、定位が絞り込まれる。この変化はトランポとDACの同期運転と同じだ。この性能なら、ネットワークオーディオをやってるUSBユーザには、必須の機器だと思う。
この状態が外部クロックを入力し、バランスドデジタル入力を認識しRECLOCKしている所である。一番右の赤LEDがトランポからの44.1kHzを表示している。RECLOCKは、サンプリング周波数同期型でアップサンプリング機能はなかった。ただしこの状態でもワードクロックの整数倍出力はできるとは知らなかった。ここまでで、X-CL3MKⅡによるトランポとDACの同期運転を上回るかというとそこまでは行っていない、と言うのが正直な感想だ。ここで裏技を思い付いた。X-CL3MKⅡで同期運転をさせつつMC3+USBを中間に挟んでRECLOCKさせるのである。気難しいD730が果たして、動作してくれるかがカギだ。ここまでで、大分疲れたので、続きは明日にします。ここまでMC3+USBを使って来ての感想は、この小さい筐体に良くもこれだけの機能を詰め込んだな、という感じである。電源部まで積んでいる。操作性は慣れが必要だが、LEDの反応が早く、どこかの会社のように、今何をやってんの?とイライラすることもない。選択できないものは、表示が付かないし、ロック中は点滅で、点滅が点灯にならなければ接続側の問題だ。マスタークロックとしてのトランポ-DACの同期運転が出来ないことが残念だ。これはD730の問題なので仕方がないが。さてアンプも温まったので、昨日の続きをやろう。このような評価を行うなら、アンプはCELLOのほうが良かった。KRELLはCELLOに比べると、音像が太く大きいし、定位もボリュームを伴ったものなので、微妙な差を聞き分ける場合には、不向きだ。ただし、高いレベルでの話しであって、普通のレベルでの比較ではない。あくまでCELLOと比較した場合のことだ。さて試聴開始と思ったら、D730の調子が悪くロックが外れる。仕方なしにここからはトランポをTASCAM D601MKⅡで聞く。D730はCDを回転させないと同期しないが、D601MKⅡはクロック信号を入れればロックするので、動作が安定しており今まで同期が外れたことは一度もないが、D730に比べると、左右の広がりがちょっと狭く聞こえるのである。これも微妙な差なんだが。まずはD601の同期運転した音を確認し、その後、MC3+USBをトランポとDACの間に挟んでみる。ここでアイディアがうかんだ。X-CL3MKⅡには、10MHzのダイレクトアウトが備わっているので、これをMC3+USBに入れると、MC3+USBが10MHzに同期することができるのである。普通は10MHz出力が2つあるマスタークロックを使わないとできない芸当である。これだとトランポ、MC3+USB、DACはすべて同じ10MHzのマスタークロック管理されるので、一番、フォーカスが絞り込まれた音になるはずだ。予想どおりフォーカスは絞り込まれる。不思議だがベースの音階が明瞭である。高域もきつさがなく自然だ。やっぱり基本はトランポとDACの同期運転だが、MC3+USBを入れることでより効果が明瞭になる。最後に、CL3MKⅡ を外して、MC3+USBに10MHzに入力しRECLOCKと44.1kHzをトランポとDACに供給するのを試した。期待はしてなかったが、驚いたことにこいつが素晴らしかった。音色が明るくなり、左右に広がる。立ち上がりも鋭い。効果が凄くわかりやすいのだ。こりゃ困ったことになった。これじゃD730が負けてます。でもD730は、CL3MKⅡじゃないと同期しないし、困った問題が増えた。明日届く、スーパーアースリンク RE-9Ⅱで改善されるのを、祈るばかりだ。
10/26 シャーシ電位
オーディオは不思議なことが起こるが、その一つがシャーシ電位だ。テスターをAC電圧レンジにして、テスター棒の片方を握り、片方を機器のアース端子、シャーシのネジ、RCAプラグのマイナスがなどにあて機器の電源を入れると、大抵の場合、数Vぐらいの電圧が出る。オーディオ機器の動作は、アースがシャーシに落ちていれば、この電位が動作基準になるので、ゼロが望ましいが大抵の場合は、ゼロにならない。ゼロにならないといろんな悪さをするのは、周知の事実だ。CELLOのプリアンプは、自分のだけかも知れないが、電源環境に敏感で、電源を取るコンセントによっては、ノイズが出まくる。またSTUDERのD730もクロック同期が外れる。このへんは、このシャーシ電位が原因かも知れないと思い測定してみた。KRELL KBLプリアンプ:8.15V まあこんなもんだろう。マスタークロック X-CL3MKⅡ:0.42V さすがに超優秀。CDトランポ TASCAM CD601MKⅡ:0.5V うん、これもいい感じだ。さてD730はどうか?なんと22.8Vもある。DACのSV192PROⅡは、たったの0.28Vだぞ。何もしてない状態で電位差が22.8-0.28=22.52Vもあって、そこをマスタークロックケーブルで接続したら、お互いのアースがつながるから、そりゃ、いいことないんじゃないのか?あまりにも数値がデカイので愕然とし、CELLOを測る気力がなくなった。こりゃ、真面目にアコリバ アースリンクを導入しないとダメなんじゃないの?D730の続きで、D730は昇圧トランスで115Vに昇圧して使っている。ACプラグは、昇圧トランスに3Pがないので2Pを使用している。ならばと、極性を入れ替えると20.2Vに下がったが、以前として高い。ここは1つ1つ整理して確認することにする。こうなるとプリにつないで効果が無かったので、売り払った仮想アースが悔やまれる。と、早速アコリバ RE-9Ⅱを入手した。昇圧して使っているD730へのつなぎ方も、アコリバにメールしたらなんと23時過ぎに返信が来た。ありがたい会社だ。またわからないことがあったら、聞いてみることにする。D730でうまく行ったら、本命のCELLOのプリ用にもう1台購入せねばならない。この製品から2台の機器ににアース線を接続すると、アースループが出来てしまうので、1台につき接続する機器は1台だ。さてどうなるか楽しみが出来たぞ!
10/24 デジタルフォーマットコンバータの考察
自分の目下の悩みは、STUDER D730の外部クロック同期が時々外れることである。インピーダンス変換器を使ってからは、大分改善したが、まだ時々外れる場合がある。そこである考えが浮かんだ。CDトランポとDACの同期運転と、CDトランポとDACの間にデジタルフォーマットコンバータを入れるのでは、どちらが音質が良いかである。単純にデジタル信号の波形整形なら、古くはアコリバのDSIXやコニサーのADI-1.0などがある。これらの原理はわからないが、波形を整える働きがある。その後、デジタル信号のサンプリング周波数を変換するフォーマットコンバータが生まれた。自分の持っているエソテリックのDD-10もその仲間だ。ただしこの頃の製品は、基準となる水晶発振器の精度が現在に比べイマイチだったので、効果も限定的だった。だが最近は、凄い製品が出てきた。マスタークロックの機能を持ちながら、フォーマットコンバータ機能を有するのである。具体的には、MUTEC MC-3+USBである。これは同軸やAESの44.1kHz信号を高い周波数に変換するだけでなく、内蔵の高精度クロックでタイミングを打ち直してくれるのである。しかも10MHz入力もあり、願ったりかなったりである。D730とDACが非同期でも、DACに送られるデジタル信号がジッターの少ない綺麗な信号なら、このほうが結果がいいんじゃないか、と思うようになった。実際はやって見ないとわからないが、やってみる価値は十分あると思う。同期運転と同等の音質なら、音が途切れないほうがいいに決まっている。不安定でヒヤヒヤしながら、音楽を聴くよりは、ゆったりと聞けるほうが良いに決まっている。今後は、少しゆったりする方向に舵を切るかも知れない。具体的には、アンプの入れ替えであるし、スピーカーの追加である。プライムビデオを見るのに、celloやB&Wは必要ないので、もっと気軽に使えるサブシステムが欲しくなった。
10/23 CELLO⇒KRELL
最低気温が、10℃を下回るようになったので、アンプをCELLOからKRELLに交換する。CELLOのDUET350は、350Wも出るがB級増幅のため、ほとんど発熱しないが、KRELLは正反対で、どこまでもA級増幅を貫くぞ、と言うアンプだ。自分は、増幅方法に、こだわりは無い。音が気に入ればそれでいいと思っている。A級は良いとか、B級はダメとか言うのは、レベルの低い話で、A級だってダメなのは、たくさんあるのだ。KRELLにするには、電源ケーブル、バランスケーブル、SPケーブルを全部つなぎかえる必要があり、スペースのない所で、スピーカーのウーハーを触らないように腰をかかめながらの作業は、1時間以上かかる。特にSPケーブルはPADのイスタール プラズマを使っているので、固く曲がらず接続には毎回苦労する。プリはKBLだが、今回、TAOCのTITE-26Rが手に入ったので、電源部の下に置いて床から浮かせた。足元を固めることは、すべてにおいて大切である。当然、電源部は自作のファンで冷却する。パワーのFPB350Mも自作の温度制御ファンで、内部の熱を吸い上げる制御をしている。これくらいやらないとKRELLは、使えない。なので冬場しか動かせないのだ。電気部品の敵は、温度と湿度だと思っているので、動作温度を下げることが、安定動作につながり、長寿命にもつながると思っている。どちらのファンも、定格電圧の半分以下で制御しているので、リスニングポイントからは聞こえない。さて、半年ぶりに聞いてみよう。さすがに、プリもパワーも温まってないので、腑抜けな音しか出ない。特にプリは超スロースターターなので、本領発揮するのは、1週間後ぐらいだ。パワーもズシンと落ちる低音は出ない。音像が太く、全体に厚く熱い音は、紛れもなくKRELLだが、本来はもっとフワッとした独特の薄いベールをまとった音が出る。ベールと言っても、見通しが悪いわけじゃない。この辺は、聞いてもらうしかないのだが。
10/16 APEQ-2 PRO デジタル入力
APEQ-2 PRO DIOには、デジタル入力もある。そう言えば試したことが無かったので、やってみた。結論から言うと、大差ない。普通はAD DA変換しない分、有利なはずだが、変換回路が優秀なのか、デジタル入出力でも大きな変化は無かった。ところがこの接続だとまたD730が機嫌が悪くなりクロック同期が取れなくなる。D730はどうやら直接DAコンバータと接続しないとダメなようである。そこでさらに検証すべく今度は、ESOTERICのデジタルコントロールセンター DD-10を途中に挟んでみた。やはり同期が取れない。試しにTASCAMのトランポを接続すると問題なくクロック同期が取れる。やはりD730は、接続環境に左右されやすいようだ。DD-10をトランポとDACの間に挟んでみると、何か介在物があるような音になった。考えてみたら当たり前で、いくらジッター削減機能があると言っても、ふた昔も前の話である。ジッターと言う言葉が流行り始めて、同様の機器が各社から発売されたが、この時代の水晶発振器の精度は今の1/10~1/100ぐらいのものであろう。現在のマスタークロックの精度とは比べようもない。しかも同期運転してるのだから、単にジッターを減らすぐらいじゃ勝ち目はないのだ。もともとDD-10は、Wadia 2000ver96を買った時のために持っているものだ。wadiaのこの時代のDACはSTリンク入力しかなく、現在ではほとんどのトランポに装備されなくなったので、どこかでSTリンクに変換する必要があるのだ。古いDACだが、一度は所有してみたいと思っているが、最近はさっぱり見なくなった。写真下がDD-10、上がWadiaを買った時に使うAyre D-1X トランポだ。
10/16 クロックケーブル試聴
オーディオは不思議なもので、音声信号が通るインターコネクトケーブル、スピーカーケーブルを換えると音が変化するが、音声信号が全く通らない電源ケーブルを換えても音が変わる。今回は、一番音が変わらないであろうマスタークロックとCDトランポの間のクロックケーブルを検証してみることにした。基準は、オヤイデ DB-510 1.3m ¥22800 5N純銀線とする。対するは、SAEC BNC-3000 1.5m ¥31960 SUPRA型の同軸2層シールドを使用したMILスペック以上のハイスペックと謳われている。線材は無酸素銅+シルバーコート。これに換えると、しなやかな音になる。エコーが深い。声のハスキーさが薄れる。高域の伸びはイマイチか。比較が純銀のオヤイデなので、そう聞こえたのかも知れない。クロックケーブルで、間違いなく音は変わる。最後が真打ち、TIMELOAD ABSOLUTE 1m ¥62700 3層構造の中間層に遮断率100%のミューメタルを使用しノイズを徹底的に押さえ込んでいる。これはSAECより一層自然な感じになり、奥行を感じるようになる。上も伸びている。クロックケーブルにも固有の音があるし、銀線はやはり銀線特有の音を持っているのがわかった。この結果でマスタークロック-CDトランポ間は、TIMELOAD ABSOLUTE
とし、マスタークロック-DAコンバータ間は、SAEC BNC-3000
にする。オヤイデ DB-510は、10MHz発振器とマスタークロック間に使うことにする。これが現状、最適な組み合わせだ。
左からオヤイデ、SAEC、TIMELOADの順です。SAECのコネクタは金がかかってます。TIMELOADはカナレ製です。
10/15 APEQ-2 PRO DIO故障
先日、プリのTAPE2から音が出なくなったので、てっきりプリが壊れたと思い、ラックから取り出して、導通をチェックしたらどこにも問題が無かった。ケーブルも確認したが問題なかった。となるとAPEQ-2が怪しい。入力LEDは動作しているので、プリだとばかり思っていたが、L-Rリバースにすると音が出るので、プリから先には問題がないようだ。APEQ-2は、バイパスモードがあるので、これで音が出ないとなると、APEQ-2の故障である。バイパスしても音は出なかった。さてうちはこれが無いと定在波がひどく音が出せない。修理できれば良いが。リアルサウンドラボに問い合わせたら、バイパスモードで音が出ない場合は、修理不能とのこと、早速やってみたが音は出ない。とりあえずLchは音が出るので、センターSP用には使えるが。内部を開けたら、ジャンパーが落ちていた。これが原因なら良いが。リアルサウンドラボは忙しくて、後継機の開発の見込みも立たないとのこと。これはマジで困ったちゃんだ。自分はAPEQ-2を3台持っているので、生きてるヤツの腹を開けて、正しいジャンパー位置に刺したら、直った。スーパーラッキーだ。たぶん、半刺さりで輸送中にほとんど外れてたんだろう。ジャンパーは確かに盲点だ。少々のことではあきらめないのが、元エンジニアの根性だ。あきらめなくて良かった!やっぱりAPEQ-2を入れると、全然違う。
10/8 インピーダンスマッチング対策
スタック電子 のPD022:インピーダンス変換器が届いた。入力側が75Ωで出力側が50Ωなので、D730のクロック入力端子に付けることになる。N-modeのマスタークロックからは75Ωで出力するので、オヤイデのBNCケーブルでつなぎインピーダンス変換器につないだ。これでインピーダンスマッチングは取れた。特に音の変化は感じないが、ワードクロックのロックさえ外れなければ良い。ENCOLE 1MΩ プリのINPUT2のRchから音が出なくなった。自分はTAPE端子にAPEQを入れているので、使えないとボワーンと言う定在波丸出しの音になって、せっかくのPIEGAも実力を発揮できない。
10/6 インピーダンスマッチング
STUDER D730のワードクロックが外れる問題で、ずっと悩んできたが、やっぱり本質はインピーダンスマッチングが取れてないことが原因だろう、とわかった。いろいろ調べたら反射係数と言うものがあって、50Ωと75Ωの場合で計算すると、0.2となる。つまり20%が反射して伝わらないことになる。やっと探したN-modeのマスタークロックは75Ωで5Vpp出力してくれているが、D730が50Ω受けなので50Ωケーブルを使っている。と言うことはマスタークロックのBNC端子部で20%反射し、5VX0.8=4Vしか出てないことになる。これでは、TASCAM CG1000の3.5Vと大差ないではないか?。ここは正しく最低でもD730の要求する5Vを入力しなくてはならない。探したらスタック電子にトランス型のインピーダンス変換機があった。以前、抵抗型のインピーダンス変換機を使ったら、損失がデカすぎて使いものにならなかった。スタック電子 のPD022/BNC型プラグ-BNC75型ジャックインピーダンス変換器:PD022 これ自体にも損失はあるが、0.8dB程度なら、いけそうな気がする。まずは、きちんとインピーダンスマッチングを取ること。その後で好きなケーブルを選べば良い。正しい伝送こそ、正しい動作の基本だ。20%の損失は大きい。もっと早く勉強すれば良かった。50Ωと75Ωなら、インピーダンス不整合は問題ない、と言う人もいるが間違いだ。インピーダンスの不整合は、電圧が下がるだけでなく、波形も変化してしまう。マスタークロックのような精度を要求されるものには、大敵である。自分の使っているマスタークロックの上流、下流の必要電圧、波形の種類、インピーダンスをきちんと調べて、アンマッチがないようにするのが鉄則である。せっかくの高性能機器もインピーダンスマッチングが取れないと、本来の実力は発揮できないのだ。
10/5 DLA-X700Rは凄かった
昼間見たら違いがわからない、と思ったが夜見たら、全くの別物だった。初めてHD350を見た時も、同じ2Kプロジェクターでも今までとは違うな、と思ったが今回は感動した。疑似4Kかもしれないが、自分の目には、解像度の高さ、色の乗り、動きの自然さ、すべてが新鮮に見えた。試聴したOBLIVIONは、最初の10分ぐらい見るつもりだったが、映像の素晴らしさのおかげで結局最後まで見てしまった。室内のグレーな壁や金属感、反対に自然の中の草木の描写、TOMの肌の状態が触らなくてもわかるような感覚は素晴らしかった。暗い所から明るい所まで、破綻することなく連続的に色乗りが継続するのは、見事だ。自分にはリアル4Kでなくても、十分である。スクリーン補正は、シアターハウスのホワイトマットHDとシアターマットHDが選択できるが、すでにどちらも廃番。自分のは最新バージョンのハイビジョンマット2だ。何か選択したほうが良いと思い、シアターマットHDを選んだ。このスクリーンはイマイチ平面性が悪いのか、表面にザラザラがあるのか、ボケ感が気に入らなかったが、このプロジェクターにしたら、ずいぶん改善されたように見えた。これが4Kの恩恵かも知れない。これから、少しずつ調整してみたい。ランプが1500Hを越えているので、まずは交換してみるか。これはデカさを除けば、なかなか満足度の高い製品だと思う。中古で15万弱でした。
10/4 JVC DLA-X700R VS HD350
11月にトップガン マーベリックが市販されるので、4Kプロジェクターを導入した。今までは、フルHDのHD350を使っていた。今度は4K対応のX700Rにした。X700Rは4K対応とあるが、フル4Kパネルでなく、ソフトによってHD画質を4K相当にコンバートして出力する「疑似4K」で、リアル4Kでない。リアル4Kは、V7からなので、まだ手が出る価格ではない。
左がX700Rで右がHD350だ。同じように見えるがX700Rのほうが横幅が大きく、クラドラのラックにギリギリ入る大きさだ。重さも重い。高さはあと5mmで標準ポールだと干渉する。今まで一番困ったのが、HD350は側面排気で、横に置いてあるCELLOのプリに高温の風が当たることだった。今度のX700Rは、後ろから吸って前に吐き出すので、この問題が無くなった。ありがたい。またHD350は側面にHDMI入力とACインレットがあったが、X700Rは後方に移動した。HDMIケーブルの端子が膝の前にくるので、注意が必要だ。投写時の消費電力は実測で280WでHD350と大差なし。騒音はX700Rのほうが静かに感じる。レンズカバーの開閉音はX700Rのほうが大きい。電源投入から最初の絵が出るまでは、30秒でX700Rのほうが早くなった。リモコンの使い勝手もメニュー画面の使い勝手も大きな変化はない。ただしメニューの中身をいじったり、入力を切り替えると、ガチャガチャと内部でリレーのON OFFしてるような音がするのは、初めての経験だ。結構大きな音で、最初は壊れているのか、と思った。昼間の遮光が完璧ではない条件では、HD350に比べ、4K対応の画質の向上はわからなかった。ちょっとガッカリ。やはりリアル4Kでないとダメなのか。夜、もう一度見てみよう。今回、新たに「スクリーン補正」と言う項目が加わった。スクリーン個別の特性に合わせることができる仕様で、自分のシアターハウスもあるので、それを使うと変化するのか、見てみたい。現状はオフになっていた。
10/4 PAD DOMINUS VS DOMINUS
現在、2本のデジタルDOMINUSがある。左がプラズマで右が液体である。当然液体はもう無いと思われる。中が見えないので詳細はわからない。不思議なことに長さも全く同じだが、明らかに液体のほうが重いのである。柔軟性は同じだ。プラズマはお借りしたもので、液体が自分の所有するものだ。試聴は液体に対しどうなったかを述べる。プラズマに換えて、最初の1時間ぐらいは、どこが変わったのかわからないくらい同じ音だったが、その後、実力を発揮してきた。まず液体がいっぱい入っていた頃のドミナスと同じように、余韻がはっきりと長く感じる。さらに低域のエネルギーが筋肉質になり、グッと力強くなる。しかもスピードが速い。ドラム、パーカッションの立ち上がりがスパーンと来て、気持ちが良い。中域、高域に関しては大きな変化はないが、スピード感と低域の力強さは、大きな魅力だ。プラズマを聴いたら元には戻れないが、液体と比べて、決して液体が悪いわけではない。液体に対し部分最適化がプラズマと考えるべきだろう。ヒノエンタープライズでは、現在もDOMINUSのバージョンアップを受け付けており、金額が¥52800だそうだ。ただしプラズマでなくFEROXになる。プラズマとFEROXはイコールだと思っていたが、違うものらしい。プラズマDOMINUSは、確かに良いがバージョンアップの金額が金額だけに、悩んでいます。FEROX DOMINUSは、どんな音なんだろう。気になるなぁ。
10/1 MERGING NADAC用625kHzマスタークロックをを作った。
知り合いに頼まれて、MERGING社のDAコンバータ NADAC用のマスタークロックを作った。NADACは、44.1kとか10MHzと違って625kHzを外部クロックとして受け付ける特殊な仕様なので、純正以外の普通のマスタークロックを接続しても、外部クロックとしては受けつけない。しかも純正のマスタークロックは、安いものでも270万ほどで、安い買い物ではない。依頼主もいろいろ当たってみたが、どこも作ってくれないので、自分に依頼が舞い込んで来た。なんとかなるだろうと思って引き受けたが、約2ケ月かかってようやく完成した。GT-Rは設計に携わったが、電気はシロートですから。入力検知部や保護回路、発振回路の設計と試作、評価をやってなんとか作り上げた。シロートが作ったマスタークロックで、同期するのか?と不安もあったが、なんとかうまく行った。NADACを持っている人も少ないと思うし、ましてマスタークロックの信号を入れた人はもっと少ないと思う。たぶん自分がシロート製作のマスタークロックでNADACを動かした日本人第一号だろう。
左がNADAC。中央が自分の作ったマスタークロック。右が出力を周波数カウンターで測定した値で、ピッタリ625kHzが出ている。マスタークロック内部は自分に著作権があるので、ここでは公開しないが、次の写真で、きちんと動いたことを証明する。
左が内臓発振器で動作している状態で、左上に緑色でSYNC INTERNALと表示されている。右が625kHzのワードクロック入力を受け付けた状態で、色が緑から赤になり、SYNC WCKの表示になる。この画像は、エレクトリのホームページにも掲載されてなく、貴重なものです。ただし単純に625kHzのワードクロックを入力しただけでは、SYNC WCKにはならないので、このへんはご自分で試すか、福島県の会津まで行けば教えてもらえると思います。と言うと依頼主が誰かわかっちゃうかな?。自分も最初は、ロックしないので、冷や汗かきましたが、無事、動いて本当に良かったです。音の変化は、自分のようなローエンドのオーディオマニアには、恐れ多くてできません^^;。
9/29 CELLO ENCORE 1MΩ フォノイコライザー設定
久しぶりにアナログレコードを聴きたくなったが、アンプの内部設定を忘れてしまったので、天板を開けて設定し直すことにした。自分の1MΩはフォノ付きのタイプだ。このアンプは、MC,MMと言う区分はなく、ゲインと負荷インピーダンスの設定になる。LYRAのDORIANを使うので、ゲインを60dB、負荷を1kΩに設定した。ついでにバランス入力の負荷インピーダンスを10kΩから1MΩに変更した。1MΩにするとゲインが6dB上がる。バランス入力は、バランス入力専用のバッファーアンプを搭載する凝った作りになっている。このアンプは、内部を見るたびに惚れ惚れする。素晴らしく煮詰められ、理にかなったコンストラクションだ。さてフォノイコライザーの設定が終わって試聴。さすがにボリュームの位置がCDの-30から-10ぐらいまで上がる。ただしCELLOが凄いのは、普通のアンプならボリュームを上げると、シャーと言う音が聞こえるが、このアンプは、信号だけが増幅されシャー音がしないのである。よってフォノの音も超微粒子感覚を保ったまま、アナログ独特のウエット感が付加されるだけである。やっぱりこいつは、ただものじゃない。凄いアンプだ。トム コランジェロはネルソン パスと並ぶアンプ界の天才だと思う。亡くなられたのが、悔やまれる。CELLOには、一度使うと離れられなくなる魔力がある。MMも聞いてみたくなりEMPIRE 4000DⅢをマイクロ1500で聞いたら、ハムノイズが乗ってうまく聞けなかった。困ったことにアームのSME 3012Rは、通常のRCAピンで出力するので、アース端子がなくアースをアンプと接続できない。ものは試しでオーディオクラフトのアースケーブル付きのケーブルに換えてみた。アースケーブルはMM用に使っているLUXMANのフォノイコライザー E-250のアース端子に接続した。反対側のアースケーブルは、どこにも接続していない。これでハムがピタッと収まった。アナログは不思議なことがたくさんあるから面白い。LYRAとEMPIREを比べると、LYRAの強烈な瞬発力、分解能が際立つ。EMPIREもMC並みの分解能を誇ると言われているが、LYRAの前では、かすんでしまうのは致し方ない。しかもLYRAは、CELLOのフォノイコライザーを通しているので、なおさらだ。LUXMAN E-250は最近の機種には珍しく100kΩ受けがある。EMPIRE 4000DⅢは通常の47kΩ受けでなく、100kΩ受けだ。47kΩで受けるとハイ上がりの音で、本来の音にはならないので注意が必要だ。自分はEMPIRE 4000DⅢのためにE-250を購入した。
9/27 安定化電源の放熱2
天板にスキマを開けただけでは、放熱効果がないので、穴を開けることにした。結局、全バラシすることになった。底板と裏板に直径10mmの穴を開けた。結果は、外気温:24.9℃、三端子レギュレータ付近:38℃、ダイオード付近:38℃、天板:37.5℃で、最大温度上昇は、13.1℃になる。0.5℃の効果が出た。数値は少ないが、裏板から暖かい空気が出ており、内部の空気は確実に入れ替わっているので、大成功と言えるだろう。ついでに足もTAOC TITE-25GSに換えて、高くしてある。
9/24 マスタークロック用安定化電源の放熱
自作のマスタークロック用安定化電源であるが、N-modeのマスタークロックだけを駆動している時は、ほとんど発熱しなかったが、サイバーシャフトのマスタークロックも駆動するようになって少し発熱するようになった。具体的には外気温:24.9℃、三端子レギュレータ付近:38℃、ダイオード付近:38.5℃、天板:37.5℃で、最大温度上昇は、13.6℃になる。
この温度なら全く素子の性能には影響がないが、もう少し低くしたい。いきなり穴を開けるのも、何なので天板を樹脂スペーサで浮かせてみた。
これでどうなったかというと、外気温:25.2℃、三端子レギュレータ付近:38.5℃、ダイオード付近:39.5℃、天板:37.5℃で、最大温度上昇は14.3℃になる。単純に空気抜き穴を開けても、全く効果がないことがわかった。やはり底板付近から冷たい空気を吸って、熱源付近を通って排気する冷却ルートを作らないとダメのようだ。この機器は、電源トランスが筐体いっぱいに配置してあるので、ゴム足を付けるスペースがなく、底板とラックの間のスキマが狭いのも影響していると思う。なんとかしたい。
9/17 PAD DOMINUS 試聴
まずはデジタルDOMINUSから聞いた。特長は何と言っても、驚異的な静寂感だろう。SNが良いと言い換えてもいい。ノイズが消え去り、音だけが空間に定位する。ワイヤーワールドと比べると、ワイヤーワールドのほうが声がハスキーに聞こえる。DOMINUSのほうが自然だ。またエネルギーが下から上まで十分に満たされ、へたる帯域がない。どの帯域もビッシリと音が詰まっている。音が重なっている時の分解能も優れているので、録音の良しあしがより明確になる印象だ。これは良いケーブルだ。バージョンアップして、FEROXにするか悩む所だ。今回はD730のワードクロックが外れなかった。やはりN-modeのマスタークロックのおかげだ。入力インピーダンスと入力レベルをきちんと合わせることは、重要だ。
次がAC-DOMINUS。どこに刺そうか迷ったが、DAコンバータに刺してみた。デジタルDOMINUSほど激変はしない。もともとがZONOTONEの5.5スケが刺さっていたので、エネルギー感は、やや後退した感じだ。こっちは、音のスピード感が特徴のようだ。ドラム系のアタックが早いし、スピード感が揃っている。液体バージョンではないので、エコーが付くことはないが、音はより自然な方向のようだ。このケーブルは、どこに使うかで、効果が変わってくるだろう。時間をかけて、追い込んでいきたい。どちらも高価なケーブルだが、最後にサッと一振りする塩の代わりにしては、高価すぎる気がするが、これにしか出ない音があるから、厄介だ。パワーアンプはトランス直結で交換できないので、プリに刺してみてどうなるかだ。今はカルダスのゴールデンパワーを使っているが、PADでどんな変化があるのか、無いのか、楽しみは尽きない。
9/15 PAD DOMINUS
PAD DOMINUS。オーディオマニアでこの名前を知らない者は、いないだろう。かつてデコーディングコンピュータと名乗り、DSP 64倍オーバーサンプリング デジマスターソフトウェア STリンクなど、初めて聞く単語で武装したDAコンバータで、世界の中のCDトランスポートと他流試合を挑んだWADIAと同じくらいの衝撃を受けた。初期のDOMINUSは液体シールドである。日本の技術者なら発想すらしないものを、製品化したその熱意には頭が下がる。DOMINUSの音は、他のケーブルとは全く違っていた。液体シールドのおかげか、余韻やエコー感が凄かった。「風呂場のエコー」と言われたりもしたが、ケーブル1本でシステム全体の音を変えてしまう能力には、脱帽せざるを得ない。人気の高いDOMINUSだったが、やっと自分で買える値段になったので、ACケーブルとXLRのデジタルケーブルを買った。ACケーブルは、最終バージョンのFEROXで、デジタルケーブルはREV.Bである。REV.Bの中身はわからないが、金属パウダー仕様のACケーブルと重さがほとんど変わらない。ACケーブルは1.4m、デジタルケーブルは1mなのだが、液体が抜けたならデジタルケーブルはもっと軽いはずだ。昔見た液体シールドは、透明なパイプに紫色の液体が入っていたが、このデジタルケーブルは中身が見えない。ACケーブルは、黒いジャケットの下から赤い色が見えるが、デジタルケーブルは黒である。どちらも試聴が楽しみだ。前回、DOMINUSのデジタルケーブルを借りた時は、D730のワードクロックが外れてしまったが、今回は出力電圧をD730の規定値で出せるN-MODEのマスタークロックに換えているので、今度は大丈夫だろう。ACケーブルは、どこに使うかが、悩みどころだ。とにかく太くて重いので、トランポでは、重さで抜ける危険性もあるから、DACかプリあたりかと思っている。自分はケーブル類は、すぐには聴かない。梱包と輸送による機械ストレスがかかっているからだ。1日は、放置してストレスフリーになるのを待つ。これが自分流です。
9/2 センターSPのバイアンプ化
今使っているセンターSPは、バイワイヤ入力端子があるので、バイワイヤ化ができるが、バイワイヤケーブルがない。そこでステレオ用のSPケーブルを2本使って、AYREのステレオアンプでバイアンプ化できないか考えた。実は、使っていたモノラルアンプのDENON POA-7700からノイズが出るようになったからである。センターの音声はモノラルなので、このままでは、アンプの片方のチャンネルにしか入力できない。そこでY字に分岐できるアダプタを作った。市販品もあるが、高価である。しっかり作ればノイズもなく使えるものだ。これでモノラル音声を2分割し、ステレオアンプに入力し、2本のSPケーブルをセンターSPに接続すれば、バイアンプ化の完成である。これで低域と中高域が単独のアンプで鳴らされ、相互干渉が無くなるので、よりしっかりしたセリフが聞けるようになるだろう。
9/2 N-mode X-CL3MKⅡ 波形測定
マスタークロックの波形を測定した。あくまでも簡易計測だということを断っておきます。以前、載せたTASCAMのCG1000のほうが波形は綺麗ですね。今回は44.1KHzの波形を観察しました。CG1000のほうが、ノイズが無いです。ただデジタルの場合は、縦の電圧方向でなく、横の時間軸方向の精度が重要なのと、受け側の入力レベルに合っているかのほうが、問題となると思います。このマスタークロックを使ってから、D730のロックは一度も外れたことがないので、この機種を買って良かったと思います。
8/28 DC安定化電源 温度上昇
数日間、X-CL3MKⅡに給電している安定化電源の温度を放射温度計で測ってみた。室温は28℃。表面温度は三端子レギュレータ部分が一番熱く37.5℃で、天板は35℃。天板を開けて内部温度を測ると、三端子レギュレータが44℃、トランスが43.5℃、ダイオードが42.5℃だった。室温プラス16℃が内部温度と考えて良いだろう。電解コンデンサは85℃品だが、85-44=41℃も低い温度で使っているので、寿命に影響はない。室温が35℃になることはないが、それでも36+16=52℃なので、十分余裕はある。最終的には、10MHzのマスタークロックに給電してから、空冷用の穴を追加するかどうか、判断しよう。中国製の安物ボール盤なので芯ブレとステージの直角が出てなく、うまく穴が開かないので、見栄えと内部温度と、どちらを選ぶか迷います。
8/25 N-mode X-CL3MKⅡ マスタークロック
新しいマスタークロック N-mode X-CL3MKⅡが届いた。想像していたよりずっと小振りだ。電源部はACアダプタなので軽い。小さくて軽い割に、値段は高いので、価値感が合わない人は買わないだろう。早速つないでみると、トランポがロックしない。やっちまったか?悪い予感がする。とりあえず、オシロにつないでみるかと取り外した時、WORD CLOCK用と10MHzの端子を間違えていたことに気づいた。やり直したら、バッチリロックした。やはり出力電圧5Vは効いているようだ。インピーダンスミスマッチ状態でも、点滅せずロック表示のままだ。今まではCDが回り始めて、TOCを読んだ頃にやっとロック表示が出たが、今は回り始めた瞬間に「EXT SYC」のロック表示が出る。これがD730本来の動きだったんだ!きっちり入出力の電圧、インピーダンスを合わせることは大切です。CDとDACの同期運転にはまって、いろんなマスタークロックを買ってきたが、ロックするのは当たり前で、お互いの仕様がどうなっているか、まじめに考えたことはなかった。アナログならRCAケーブルでつなげば、どんなプリとパワーの組み合わせでも、音は出るが、デジタルは信号の受け渡しがきっちりしないと、音が途切れたり、出なかったりする。マスタークロックを通じて、いろいろと勉強になった。
聞いてみると、まず同じ音量なのに音が大きく聞こえる。定位がビシバシ決まるし、スピード感、ドライブ感の向上には目を見張るものがある。X-CL3MKⅡはOCXOなので、数分で聞けるようにはなるが、本来の音は数日先のことだ。これはいいマスタークロックだ。純正はACアダプタなので、自作のDC安定化電源に換えてみる。写真左が、安定化電源とACアダプタ。大きさの違いは、一目瞭然である。最初は、電源の違いなので期待はしてなかったが、背景がより一層静かになり、音像だけが浮かび上がるような感じだ。トゲトゲしさや、派手さはなく、しっかりと音楽に寄り添う感じだ。やっぱりオーディオの基本は電源だ、とつくづく思った。こだわって安定化電源を作って良かった。この安定化電源は、サイバーシャフトのOCXOにも給電できるように、電源に余裕を持たせて設計してある。サイバーシャフトのOCXOから10MHzをX-CL3MKⅡに入れると、どうなるか、ますます楽しみになった。今日から、X-CL3MKⅡと安定化電源は、電気を入れっぱなしにして、安定化電源の発熱を見る。ACアダプタの出力電圧は15.2Vだった。X-CL3MKⅡをつないだ状態で再度15.00Vにトリマー調整をした。数日後にまた電圧調整を実施する。
こいつは驚いたことに、768KHzまで出せる。残念ながら、使う環境がないですが。アンプが暖まってきたら、めちゃくちゃリアルな音が出て来た。こりゃ楽しいわ!
8/25 DC15V安定化電源 改造
完成した安定化電源、特に問題があるわけではないが、ちょっとだけ気になる所が2つある。1つはトリマーが、開放型で湿気やホコリですぐに調整値がズレること。もう1つは、リップル除去用の電解Cに良いものを使いたい。トリマーはコパルの16回転型を選んだ。密閉されているタイプだ。コンデンサは純正がルビコン 10μF 50V リップル60mAをニチコン ESRE350Eの25mAを選んだ。リップルは、オシロでも見分けがつかないレベルなので、交換しても効果はわからないだろう。
左が交換前、右が交換後。トリマー1つでも、高級に見える。やっている時、ハンダ付け忘れを見つけた。やれやれ。
交換後はトリマーの調整が全然違う。16回転もあるので、微妙な調整が格段に楽だ。やっぱり精密部品は良いものだ。純正の数倍高いが満足だ。純正だと、15.0Vと15.1Vを行ったり来たりするが、このトリマーは15.00Vでピタリと安定する。素晴らしい!
8/23 インピーダンスマッチング
STUDER D730のクロック入力インピーダンスは50Ωで、マスタークロックのN-mode X-CL3MKⅡの出力インピーダンスは75Ωなので、サイバーシャフトのインピーダンス整合器を買ったが、これが大失敗。インピーダンス変換器でなく、あくまで受け側が75Ωの機器につなぐものだと言うことがわかった。インピーダンス変換器ではないと謳ってあるので自分のミスである。そこで以前ルビジウム発振器を作った時に買った、怪しげな50Ω→75Ωインピーダンス変換器があることを思い出した。一度発振器に実装したが、DACにつないだらロックしなかったので、取り外したものだ。その時は、原因を追究しなかった。インピーダンス変換器には、抵抗型とトランス型とアンプ型があるらしく、これは内部を見たらチップ抵抗を2つ使った抵抗型だとわかった。抵抗型は安価だが、信号レベルが低下するらしい。どれくらい低下するのかは、わからない。センターピンの抵抗を測ると30数Ωあった。今回はオシロを使って出力波形と電圧を見ることにした。まずは素の状態で3Vppになるようにして、その後変換器をかましてみた。なんと1.2Vppまで落ち込んだ。元の4割まで落ち込んだ。1.5~2V付近でやりとりしている信号が、0.6Vまで下がったら、そりゃロックしなくなって当然だろう。それでなくてもD730は5V以上を要求しているので、お話しにならない。電圧の下がりにくいトランス型は、1万円以上するので手が出ない。インピーダンスマッチングを取るのは、金がかかるものだと理解した。明日はいよいよX-CL3MKⅡが届く。インピーダンスマッチングが取れなくても、TASCAM CG1000よりは3.5Vから5Vに出力が上がることで、ロックしてくれれば良いが。
8/22 DC15V安定化電源 製作3
今回は、最高の物を作りたいので、いろんな所にこだわった。まずはDCプラグ。普通の物なら¥60円程度だが、これはオヤイデ製DC2.1Gで¥880もする。樹脂のモールドでなく金属製だし、端子も金メッキしてあるが、それで選んだのではない。太いケーブルが使えるからだ。φ6.5まで入る。そこで選んだのが、クラノ ハイプレン E162205-K 0.5スケ 300V仕様だ。普通このようなDCプラグには、シールド線を使うが、自分は好きじゃないので、2芯を選んだ。2芯の場合、ホットとコールドの端子が近くなるので、注意してハンダ付けすることが求められる。それで、どうせなら同じケーブルが良いだろうと思い、安定化電源からDCジャックまでの配線も、このケーブルを使った。前回の配線よりグッと太くなって安心感が増した。
この状態でオシロにつないで波形を観察した。綺麗な直流で、うねりは見つからない。うまくリップル除去できているようだ。通常ならここで完成だが、更なる高みを目指して、10μFのリップル除去コンデンサと多回転型トリマー抵抗に交換する。新しいマスタークロックは水曜に届く予定だ。
8/21 DC15V安定化電源 製作2
穴あけ用の型紙を作っているうち、実装検討していたら、電源部を反対側に付けると、AC線を引き回さずにトランスからもらえることがわかったので、作戦変更し、穴を反対に開けることにした。こういうことは実装検討していると、良くあることだ。実物を見ると、良い考えが浮かぶものだ。右側にACインレットを配置すると、内部の基板と干渉しないで実装できる。
左が実装したところ。ACインレットと基板が干渉しない。右が3端子レギュレータの実装。この端子は、金属に直接触れてはいけないので、放熱シートのマックエイトをはさんで、かつ樹脂ネジを使って電気が流れないようにしている。細かい部分だが、配慮が大切だ。レギュレータは筐体全体で放熱するので、最高の性能を発揮できるだろう。ショットキーバリアダイオードは、十分余裕のあるものを選んでいるが、ここも放熱板を付けた。こちらは樹脂モールドなので、金属ネジで固定した。ここまでやれば稼働状態でも、発熱は最小に抑えることができ、コンデンサの寿命も伸ばすことができる。
とりあえず完成した。配線も問題ないし、あとは、再度、動作確認をしてみる。青色LEDは、12V仕様で15Vでも使えるが、手元に置くにはちょっと眩しい。手持ちに22KΩ 1W抵抗があったのでつないだら良い感じになった。LEDは、ぴったりの光量が見つかるまで、抵抗を試してみるしかない。
LEDは写真だと明るいが、肉眼だと、ちょうどいい明るさです。このLEDは、玉全体で光る感じなので、目にやさしいです。通常のは、LEDの底のほうが光り、指向性も強いのですが、これは使いやすいです。電源を入れ発熱や煙が出ないのを確認後、電圧を調整した。ぴったり15Vに調整した。これは負荷が無い状態なので、負荷をつないでからが、本番の調整になります。
8/20 DC15V安定化電源 製作1
パーツが全部揃ったので、製作を開始する。タカチのケースは物は良いが、WEB上の図面の書き方が悪く、パーツナンバーと部品の番号の紐づけがなかったり、ステーなどの子部品の詳細図がないので、現物を見ないと、干渉がわからない。なんとかギリギリでトランスが入ったが、ステーの関係で設計より10ミリほど後ろに下げる必要があった。次に現物に加工寸法を貼り付けた。これで間違いなく穴開けができる。
安定化電源部を製作した。こだわったのは、平滑用の電解コンデンサで、キットに2200μFのものが付属するが、使わずにニチコンのFGの1000μFをわざわざ並列に2ケ付けた。インピーダンスを下げる狙いと音質?向上である。1台しか作らないので、やりたいことができるのが、自作の良い所だ。これは秋月のキットで「組立図どおりに作ったが動かない」と言う人がいたが、当たり前で、このキットはロータリースイッチで抵抗値を選択し、電圧を変えられるようになっている。ロータリースイッチは附属していないので、基板上は配線していない。だからロータリースイッチを使わない人は、ジャンパー線でマイナス側と接続する必要がある。そのことは回路を見ればわかるので、こんな回路でも最低限の電気的な知識は必要だ。簡易配線で15Vが出たので、組み込んでから、再度15Vに調整する。トランスへの配線はすべて2スケの太い線を使う。最短距離でかつ太い線で接続することが、高級なケーブルを引き回すより、このような電源回路では間違いなく効果がある。あとは配線処理の技術だ。綺麗な配線のアンプは間違いなく良い音がする。
8/18 DC15V安定化電源コンセプト1
発注したコスモ電子から「SP-243の最後の1台が確保できた」と連絡があった。世界中で最後の1台が手に入るなんて、なんて幸運なんだろう。早速開封した。シリアル27755 ¥5216。ズシリと重い。本当にこんなデカいトランスが必要なのかと自分でも思うが、重さも性能の内だし、何より余裕が大切だ。今回のコンセプトに基づいて、トランスは静かさを追求し、シャーシに直付けでなく、振動吸収のため、フローティングすることにした。給電ケーブルも可能な限り太いケーブルを使う。自分の使っているCelloのアンコール1MΩプリは、初期型なのでEI型のトランスを使っているが、防振ゴムでわざわざシャーシから分離している。こういう細かな配慮が、あの微粒子感覚を産むのだろう。後期型はコストと効率を求めたのか、トロイダルトランスになった。手持ちの材料に厚さ3ミリの絶縁伝熱材があるので、これを細工して浮かせることにする。トランスを固定するネジは、セムスM4。足を固定するネジはナベM3。最初にこういうパーツを集めておくことで、組み立て工数が大幅に短縮できる。仕事は段取り7割、遊びもいっしょだ。
絶縁伝熱材を適当な大きさにカッターで切って穴を開けて、フローティング対策は完成。板金の曲げは材料が薄いと微妙に平面が出ないが、これをはさむと座りがしっくりくる。良い結果が期待できる。
早速、実寸のパネル加工図を作った。実寸で書くことが大切で、物の配置や干渉がチェックできる。また作っておけば現物が来た時に、寸法のチェックが容易だし、現物が大小しても位置をズラすだけで対応できる。
8/17 DC15V安定化電源コンセプト
自分のオーディオのスタイルは「極力シンプルに、極力ストレートに」である。今回もこの方針は変わらないが、電源部と言うことで「電源の質は最優先とし、余裕を持った設計とノイズ対策を徹底する」をコンセプトにする。サイバーシャフトのOCXO 10MHz発振器とN-mode X-CL3MKⅡの安定化電源を作ろうと思う。調べたら、どちらもDC15Vで動作するので安定化電源1台から、この2台に給電できるものを作ってみたい。まずは一番大切なトランスの容量を計算する。サイバーシャフトの方は、15Vで0.8A、X-CL3MKⅡは15V 5Wと記載されているので、5÷15=0.33A。合計で0.8+0.33=1.13A必要だ。ただしこれは両者とも定常状態での値なので、電源投入時はもっと必要になる。とりあえず1.13Aで安全率2とすると15Vで2.3Aは欲しいことになる。15Vを安定化電源で出力するには、3端子レギュレータには+3V以上高い電圧が必要になる。よって18Vで2.3Aがトランスの性能目標になる。調べたらトロイダルタイプでは2A以上流せるのは、なかなか見つからなかった。EI型でもなかなか2A以上は見つからない。唯一見つかったのが、カンノ製作所のSP-243である。カンノ製作所 のトランスと言えば、真空管アンプには、かかせない優れたトランスを作っている会社で、ファンも多いし信頼も厚い。このトランスは2次電圧がAC12~24Vを出力でき3Aの容量がある。残念ながら18Vの出力はないが、20Vはある。これだと3A÷1.13A=2.6になるので、余裕は十分にあるだろう。このトランスは在庫が残り2台のみで、もう製造しないと書いてあった。急いで注文したが、さてどうなったかは、次回に続く。
8/15 マスタークロックの研究2
まずは昨日の続きから。TASCAM CG1000の波形をデジタルオシロ確認した。
予想に反して矩形波だった。周波数はぴったり44.1KHz。ところが出力が7.36Vもある。これは終端抵抗なしで直接測ったから、高い数値が出たのだと思う。こいつには買い手がついたので、これ以上は追求しない。そこで今回は、ワードクロックの受け渡し図を作ってみた。一番上の10MHz発振器は、どちらも50Ωの正弦波を出している。そうするとN-modeのX-CL3MKⅡは、正弦波-矩形波変換回路で矩形波に変換して受けるはずだ。よってここは50Ωケーブルでなくてはいけない。今までは適当に接続していたが、今回からはきっちりとインピーダンスを合わせることにする。次にX-CL3MKⅡは、75Ωでワードクロックを出力するので、SV192PROⅡは75Ωケーブルで接続すれば問題ないが、D730は50Ω受けなので、インピーダンスのアンマッチが起こる。よってここにサイバーシャフト製の75Ω⇒50Ωインピーダンス整合器を入れて、インピーダンスを合わせて50Ωケーブルで接続する。これでシステム全体のインピーダンスの整合が取れることになる。今までは、きちんと接続仕様を守ってなかった。今度は万全を期してD730の同期運転を成功させたい。X-CL3MKⅡも50Ωケーブルも発注を掛けた。楽しみである。もう1つ楽しみなことがわかった。サイバーシャフトのOCXOとX-CL3MKⅡは、共に15V電源を必要とする。サイバーシャフトのOCXOも今は、スイッチング電源で動作させている。これらに電源を1台から供給できる電源装置を、EIコアトランスかトロイダルトランスを使って自作してみようと思う。トランスを使ったダイオード-コンデンサ整流の電源はインピーダンスやノイズフォロワが低く、またノイズをまき散らすこともない。オーディオの基本中の基本は電源だ。良い電源で駆動すれば必ず良い結果になる。面白そうだから、少しずつ設計を始めよう。
8/14 マスタークロックの研究
今、一番関心のあるのは、STUDER D730のクロック同期が不安定なことである。正規動作電圧の115Vにすると改善したが、先日のドミナスAES/EBUで同期が切れたように、まだ不安定である。基板は直してもらったので、まず問題ないだろう。問題は、マスタークロックの波形、出力電圧、インピーダンスがD730の仕様に合っていないことが原因だと想定している。一番の問題は、出力電圧で現行のTASCAM CG1000はMAX3.5Vppである。D730の仕様は、5~15Vppでインピーダンスは50Ωだ。波形は記載がない。よって現行は仕様の70%の電圧しか出せていないし、出力インピーダンスも75Ωで不一致だ。そこで現在手に入るマスタークロックの仕様を調べた。優先順位は、5V以上の出力があること。10MHzが受けられてロック表示があること。この2つを満たすものが1つだけあった。N-mode X-CL3MKⅡである。5Vpp出て、50Ωで10MHzも受けられ表示もある。ブラックライオンオーディオも良かったが10MHzが受けられないので、ボツになった。よって次期マスタークロックは、X-CL3MKⅡに決定した。これなら全てD730の要求を満たす。ただD730がどの波形を受けるのかが、わからない。しかし調べたらマスタークロックを受ける機器は「矩形波-正弦波変換回路」なるものを搭載しているらしく、こいつの出来で受けたクロックの性能も左右されるらしい。だから正弦波でも矩形波でも、受け側は正弦波に変換するので問題は出ないはずだ。現行機のエソテリ G02Xの調べたら44.1KHzは「矩形波TTLレベル/75Ω」だと分かった。対してCG1000は、3.5Vppで75Ωだ。ここである疑問が湧いた。CG1000は、正弦波を出力していて、D730の変換回路と相性が悪いんじゃないか?これは調べてみる価値はある。CG1000が売却するので無くなる前に、やっておかねば。その結果は次回に報告します。下表に間違いがありました。ネットの情報をそのまま書いたのが間違いの原因です。N-mode社に確認したところ、クロック出力は50Ωでなく75Ωでした。訂正します。
8/12 トランス直結改良2
前回、トランス直結にしたが、どうもトランスの上流側の2スケケーブルの音が、そのまま出て来たように感じたので、今回はその上流側のケーブルを5.5スケに交換することにした。2PNCT5.5SQをオヤイデから購入した。1280円/mでした。5.5スケは確かに硬いし太いので、指の皮をはぎながら、2.5時間かかって交換した。
今回は、どうせやるならと静電シールドをかぶせた。これはたぶんもう手に入らないお高いものです。この作業は結構大変だったが、ケーブルの外径にピッタリのサイズで密着している。外観も銀色で高級感がある。静電シールド効果は不明だが、ずしりと重くなったので、制振効果はあるだろう。写真中央の左側が2スケの200Vで右側が5.5スケの200V。ケーブルの太さが全然違います。これで導体面積は2.75倍になったので効果があると良いですが。
最初にUruを聞いたときは、背景が静かになったな、ぐらいの変化しかなかったが、ホテルカリフォルニアを聴いたら、驚いた。ベースが太くなりしかもズーンと沈むようになった。パーカッションは動きが良くわかる。やはり5.5スケは、只者ではなかった。とどめは、松田聖子の天使のウィンクで鳥肌がたった。ここまでくれば、もうNBSに手を出す必要はないだろう。電源ケーブルに的確に応答するDUET350はあらためて凄いアンプだと思ったし、出来たらもう1台導入して、左右に1台づつ使うモノラルアンプにしてみたら、どうなるんだろうと考え始めた。今まで何度もこの方式を実施したが、どれもうまく行った。チャンネルデバイダーを使うより自分では好きな方法だ。いつか実現したい。
8/10 STUDER D730における電源問題2
寝ながら考えたら、3P対応のトランスを買わなくても、実験できることがわかった。ACプラグが余っているので、それにアース線を付けてコンセントに刺し、アース線をD730のアース端子に結べば良いのだ。早速工作開始!工作は簡単。さてまずは現状把握から。テスターをAC電圧モードにし、テスター棒の片方を手で握り、片方をアース端子に取り付け電圧を測る。低く出るほうが、正しいAC極性になる。D730には、昇圧トランスで115Vを供給しています。昇圧トランスのケーブルは2P-2Pなので、コンセントのアースとは、現時点で切り離されています。
アース線接続前。左が現状、右がプラグを反転した時。偶然にもACプラグの向きは合っていた。差は5V程度だ。
アース線接続後。同じく左が正しい極性。右が反対。アースを接続したら、予想に反して電圧が上がったし、差も広がった。このへんがアース問題のむずかしいところで、常にアースを接続すれば、結果がいいわけではない。ただし問題は、これがクロック同期の安定性にどう影響するかなので、これからマスタークロックを接続して、聞いてみるしかない。
昨日、検討したマスタークロック 3種の追加検討報告。ブラックライオン、N-MODE、サウンドウォーリーアーだが、ブラックライオンは10MHzを受けられないのでボツ。サウンドウォーリーアーは10MHzを受けられるが「受けた」と言う表示が出ないのボツ。こういう表示は、何かあった時のヒントになるので、クロックの受け渡しには、重要な要素です。よってすべての機能を満たすのは、N-MODEしかないのがわかった。N-MODEは出力インピーダンスも珍しいことに50Ωだ。これならD730にとって、一番良いパートナーになるはずだ。さて、入手できるかな。
8/9 STUDER D730における電源問題
STUDER D730は、数少ないワードクロックを受けられるトランポである。自分はCDプレーヤとしては使っていない。ところがこのワードクロック入力にいろいろ問題がある。一番の問題は、クロック入力仕様が50Ωで5Vなのである。大抵のマスタークロックは75Ωで2~3V程度しかない。今使っているTASCAM CG-1000は電圧可変型で3.5Vまで出る。これでも規定の70%であるが、インピーダンスはミスマッチだ。この状態ではロックしたり、しなかったりなので、電圧を見直した。D730の電源は115V入力である。ステップアップトランスで115Vに昇圧したら、なんとかロックが外れなくなった。使っている昇圧トランスは、2P出力なので2PのACケーブルを使っている。ふと、これは正しいのか?と疑問を持ったので、D730のACインレットのアースピンと本体アースの導通を測ると導通があった。BNC端子のマイナス側もRCA端子のマイナス側も導通があった。つまりD730は、シグナルグラウンドがフレームグラウンドに落ちている。電圧の基準は、アース電位だとわかった。アースをつなぐとすべて良くなるわけではないが、今のアースがつながっていない状態は、少なくとも設計とはズレた使い方だ。ほかの人がどんなマスタークロックを使っているのかも、わからないし。なのでまずは、3P対応のトランスの入手が急務だ。CSEに117V出力できる機種もあるが、寿命末期のものは、シロート修理では直らなかった経験がある。トランスならまず故障はしない。綺麗な波形が欲しいなら遊んでいるクリーン電源にやらせれば良い。マスタークロックの仕様を調べまくった。出力電圧は、アンテロープ:3V、MUTEC:3.5V、ブラックライオン、N-MODE、サウンドウォーリーアーが5Vだ。出力インピーダンスは全て75Ωだ。D730に合わせるなら、この最後の3つを選ぶしかない。さて、どうしようか?。以上より電源は大事だ。電気で重要なのは「電圧と熱」と教わった。まさにきちんと電圧を合わせることが、正しい使い方の第一歩だ。また電源の質も大切だ。安易なACアダプタは、間違いなくスイッチング電源だから、ノイズをまき散らすものが多い。最近では、スイッチング電源でも高性能を謳うものがあるが、実はこれも裏があって、ノイズが入ってきたら、オペアンプが逆位相の波形を作って、ノイズを打ち消すものだ。ただしいくらオペアンプが高性能でも、必ず応答遅れがあるし、全く同じ波形は作れないので、必ずノイズは残っているのである。それが高速、短時間なのでわからないだけだ。なので自分は昔ながらのトランス+3端子レギュレータのほうが好きだ。ノイズはゼロにはならないが、フィードバック回路がないので、応答の遅れがない。大きなトランスとコンデンサを使えば負荷変動にも強くなる。電源自体のインピーダンスも低くできるので、音にも有利だ。回路が単純なので「電圧と熱」をきちんと守れば、コンデンサも発熱しないから、十分な時間、メンテナンスフリーで使える。また自作もできるので、好きなパーツを使える。ビシェイだって、ニチコン ファインゴールドだって、トロイダルトランスだって使える。消費電力が少ないものは、良質なアナログ電源が一番だと思う。最近は、PCオーディオでPCやハブなど、今までオーディオとは無縁だったもの主役になっている。これらのノイズに、1つ1つ丁寧に対応していくことが、良い音への最短ルートだと思う。
8/5 トランス直結改良
DUET350への給電を、前回直結にしたら効果があったので、今度は2次側の電源ケーブルを換えてみる。現行はオヤイデで買ったPC-23 2SQの柔らかいもの。これは狭い場所での取り回しを考慮した結果だ。2SQあるので、そこそこ馬力もあるし、バランスも良い。だがNBS ブラックラベルを聞いてしまった以上、まだ引き出せてない音を何とかせねばと思った。そこでケーブルを3.5SQに変更することにした。ACプラグもフルテックのモールド型のほうが、差し込んだ時にガタがないので、同時に変更する。
交換後のケーブルは太さが格段に増した。ケーブルは引っ張っても抜けないように処理した。たとえアース線でも、マウントベースでキッチリ処理するのが、自分流。アースはトランスシャーシには、落としていない。
電圧を確認すると、101.9Vで問題なし。さて試聴してみる。低域は贅肉をそぎ落としたように締まった。NBSと同じ傾向だが、NBSにはまだ遠い。意外だったのは、中高域できつさが取れて聞きやすくなっている。だが良く考えたら、トランス下流の流れが良くなっただけで、変えてない上流のPC-23の柔らかい音が出てきただけなんじゃないか?と思った。上流が2SQで下流が3.5SQじゃ、ふん詰まっているだけじゃないか。ターボチャージャーといっしょで、いくらマフラーを太くして抜けを良くしても、肝心の吸気量が増えないんじゃパワーは上がらない。再度、やり直して上流をブっ太い5.5SQに変更する。オヤイデに2PNCT5.5sqを注文した。メーター当たり¥1408だ。今度のケーブルが硬いから、締まった音になるはずだ。
8/5 POWER PLANT PREMIER
電源装置は、何台も持っているが、これはお気に入りの1台。久しぶりに動かしてみた。
入力電圧は102V,出力電圧は100Vぴったり。
入力歪は1%。出力歪は0.3%。これでデジタル系を全部給電してみた所、純度が上がっていい感じになったが、残念ながらまたD730が不機嫌になった。「EXT SYC」の表示は点滅しないが、音にノイズが入るようになった。経験上、クロック同期がうまく行かないとこうなる。102Vが100Vになったせいかは不明。仕方なく元に戻すことにした。我が家の電源環境には、本当に苦労が絶えない。Celloはプリもパワーもクリーン電源は、入れるとノイズが出るが、DUET350は、そもそも立ち上がらない。日本製と違って、突入電流が多すぎるのだ。100Vコンセントからでは、電源ONでブレーカが落ちる。まずはTASCAM CG1000 マスタークロックを変えて、D730の正規のクロック電圧5Vppを入れるのが先決か。CG1000
はMAX3.5Vでそもそも電圧不足で使っているので、自分が悪いのだが。D730を買うまでは、仕様書が無かったので、電圧値まではわからんかった。普通の機器は1.5~2.5Vppで十分ロックするが、プロ機と言うのは、独自規格が多く、民生用とは仲が悪いものだ。もとに戻したら、ノイズは皆無。良い音でPIEGAが鳴っている。PIEGAは解像度が高いので、キース ジャレットのケルンコンサートの冒頭の客の笑い声や椅子を引く音がリアルだ。もちろんピアノも硬くならず、広がる。
8/3 サラウンドアンプ ONKYO PA-MC5500
新しいサラウンドアンプは、ONKYO PA-MC5500。連続故障にもめげずまたONKYOを買ってしまった。たまたまで偶然です。本当はマランツかヤマハが欲しかったのですが出物が無かった。150W/8Ωぐらいの9chアンプだ。
ラッキーなことに、どうやらワンオーナーもので2012年製らしい。傷らしい傷もなく内部にホコリもない。すごく状態は良い。12Vトリガー端子があったので、ヤマハのプリとつないだら見事に連動した。今までは4台のサラウンドアンプの電源を入切りし、たまに切り忘れがあったので、プリ側で電源が制御できるのはありがたい。9chあって8ch使っている。センターだけモノラルアンプを使っているが、こいつの性能が良かったら、センターもこいつで駆動しよう。そうするとスクリーンの所まで行って、電源入切りしないで済む。サラウンドは全部バランス接続になったし、SPケーブルも1台のアンプに集約されるので、すっきりした。やはりシンプル イズ ベストだと思う。これでやっと全チャンネル分のアンプが揃ったので、再調整してみるか。再調整して、最初に驚いたのが、サラウンドSPから全くノイズが無く、壊れているのかと思ったら、本当にノイズがないのだった。今までのONKYOやSONYは年代物だったので、やはり音は出てもパーツは劣化していたのだろう。音を出してみて、予想通り音のつながりが良くなった。細かい音が聞こえるようになった。劇的に変わったわけではないが、うちではこんなもんだろう。一番良かったのは、センターSPで、APEQ2で調整したおかげが、今までよりセリフがクッキリと聞こえる。ただ良いことばかりではなかった。プロジェクターのHDMI1入力だと絵が出なくなった。ワイヤーワールドの硬いケーブルで端子が逝かれたのだと思う。幸い2番は使えるので、問題はないが。ランプを新品にして、まだ200Hだから、このまま使おう。去年の12月に新品未開封を手に入れたが、壊れる時は壊れるもんだ。
8/2 サラウンドアンプ大変更
ONKYOのM506,506RSが続けて故障して、古いアンプを直しながら使うのには、限界を感じたのと、師匠からマルチチャンネルで鳴らしたほうが、楽だし音色も統一される、とのアドバイスを得て、サラウンドアンプ8ch分を変更することにした。さて何になるかは、明日のお楽しみ!最後の写真は、偶然SONYになっているが、こいつらは全部中身を最新パーツにしてあるので、まだピンピンしているが、ONKYOの例もあるように、古いからいつ壊れてもおかしくない。1台1台直すのに結構金がかかるし、ならば少しでも新しいのを、使ったほうが結果的には、安上がりなんじゃないか、と思うようになった。SONYの音は、特色もないけど、悪い所もない普通の音でした。これは保管しておきます。
今度はサラウンド系を全部バランス接続します。使うのはPAD ミズノセイプラズマ、カルダス ゴールデンクロス、クアドリンク5C,ゴールデンリファレンスです。自分は抜けやすいRCAは、極力使わない主義です。今まで事故は無かったですが、RCAやバナナのような引っ張ると抜けるのは怖いです。ただし汎用性のないのはもっと困ります。古くは初期レビンソンのLEMO CELLOのフィッシャー、KRELLのCASTなど。新しいコネクタを使うなら、コネクタとコンタクトの型番を開示し、一般人が入手できるようにしてほしい。CASTケーブル 5mで40万なんてあり得ないです。
8/2 SV192PROⅡ誤動作
新品で買ったDACの電源が時々入らなくなった。電源ONすると、イニシャルが走って、入力を確認すると、稼働状態になるのだが、いつまで待っても稼働しない。真空管とメータだけが、光るのである。電源SWは、明らかにONの位置にある。
保証期間内だったので、メーカに出したら「ファームウェアの誤動作」だそうだ。新品で買ったのにファームが誤動作って、どういうこと?ファームを最新にしたら直ったそうだ。理解できません。で再度メーカに問い合わせたら、自分の個体で不具合が初めてわかって、自分のは最新ファームの第1号なんだって。やれやれ。詳しい内容を知りたい方は、メールください。
8/1 トランス直結試聴
いよいよ試聴開始。1曲目は、いつもUruの「ファニーバニー」出だしのピアノの骨格感が明らかに違う。昨日より低音部分が明瞭に再現されるため、粒立ちが良い。エコーの消え具合もより自然になる。音場が左右のSPの外側まで広がっているように聞こえる。これが1台のアンプで鳴らすことによる「統一感」か。2曲目はEAGLES 「HOTEL CALIFORNIA」イントロの12弦ギターが全然違う。一音一音の正確なピッキングの動きがわかる。この曲は、低音楽器とりわけドラムの「おかず」の部分とバスドラが聴きどころだ。おかずは、動きと定位が明瞭で、どこを叩いたかがはっきりわかる。ここまでで「DUET350って、スゲーアンプなんだ」と再認識する。高域部分だけとはいえ、アンコールパワーモノでは、きつかったのだろう。今までは自分の鳴らし方が悪く、実力を発揮してなかっただけか。3曲目は、松田聖子 「マイアミ午前5時」この曲は、NBS ブラックラベルでグーンと低域が締まって感動したものだ。だが今日は違う。グッと締まっていて、ヘタリがないしふやけない。ここはトランス直結の効果だろう。DUET350は、B級なので暖まるのに時間がかかるが、暖まるとほんのりと色気を感じる。PADのバーチカルバイワイヤを途中の介在物なしで接続できたのと、トランス直結で余計なコンセントを経由しないで、ダイレクトに給電したことにより、音の上下のつながり、左右の音場形成、低域の締まり、すべてが改善できた。これなら当分不満は出ないだろう。今日は、PIEGAを聴く余裕はないな!。師匠のアドバイスは、すべてを見通したように完璧だった。素晴らしい!
7/31 接続変更トランス直結
ケーブルを貸していただいた方から、うちの音はどうですか?と尋ねると「上はCELLOのモノラルアンプなので、左右に広がりを感じるが、下がステレオアンプなので、サウンドステージの上と下とのつながりが良くない。DUET350 1台で鳴らしたほうが、音の統一性が出ると思う。DUET350を部屋の中央に移動すればPADのSPケーブルが届くのでは。またSPケーブルがせっかくバーチカルバイワイヤなので、DUET350の片ch4つのSP端子に付けると良いと思う。アンプのSP端子を交換するか、Yラグを削ればできるはず」とのありがたきアドバイスをいただいた。そうかハイエンドの音を出す人は、周波数特性が良いのは当たり前で、サウンドステージの出来方を見てるんだ。勉強になるな。では、早速SPケーブルからやって見よう。
現状は、SPケーブルをつなぐため、このようなアダプタを使っている。何故かというとCELLOのSP端子にYラグが入らないから。再度よく見ると、Yラグが少し広がっているのがあった。これを万力で慎重にはさんで、入り口をすぼめてみる。カルダスのYラグは厚いので、できないがPADは薄いので、力を入れると変形するのである。金属なのでスプリングバックがあるが、ゆっくりやると折らずに入り口を狭めることができた。これで入れてみると、SP端子は多少変形するが、何とか入ることがわかった。SP端子の樹脂は割れやすいアクリル系でなく、ナイロン系のようで変形しても割れない。これでSP端子を交換することも、Yラグを削ることもなくSPケーブルをつなぐことができた。今までは無駄なSPケーブルと無駄な接点を増やしていたので、これでまずは鮮度が上がるはずだ。4本のケーブルがそれぞれのSP端子にきっちりとはまったのは、気持ちが良い。SPの配置は、N801の回りになるべく物を置かないようにし、サウンドステージの形成を妨げないようクレルも後方に下げた。
つぎは、低域の駆動力を上げる方策だ。NBSを導入せずに、駆動力を上げるには、どうするか?ここでも最短距離で直結を実現した。どうしたかと言うとダイトロンの3KW 200→100VステップダウントランスのACプラグオスを直接DUET350に刺すのである。つまりステップダウントランスの電力を途中に何も介さずに供給するのだ。普通はいろんな制約があって、コンセントBOXを使ったりするが、トランス直出しの最短ストレート配線だ。さて、これでNBSにどれだけ近づいたか、遠ざかったか、楽しみだ。今日は、いろんなものを動かして、ヘトヘトである。試聴は明日、じっくり行うことにしよう。PIEGAもAYREからアンコールモノパワーに接続変更した。AYRE V3とどう違うのかも興味がある。楽しみだ。
7/31 ケーブル試聴 PAD BMI NBS
親切な方から、ハイエンドケーブルを多数お借りしたので試聴しました。部屋中、黒い蛇がうじゃうじゃいます。いったい総額いくらになるやら。恐ろしや~!!
最初はデジタルドミナスXLRのプラズマ。今まではワイヤーワールド スターライト6です。D730に刺してみると、あら不思議。ワードクロックがロックしなくなり、音がブチブチ途切れる。仕方ないのでクロックは外した状態での試聴です。まず下がグーンと沈みます。何でここまで、と思うほど沈む感じが違う。とても気持ちの良い音です。低域は太いですが、ダブつかない絶妙なバランスです。ボーカルは余韻が綺麗に消えていき、声に潤いを感じます。これは良い!欲しいです。試しに、BNCのドミナスもあったので、クロックケーブルとして使いましたが、ロックは回復しませんでした。
次が、ACドミナスをD730に接続。D730は昇圧して115Vで使ってますが、ドミナスを使うと100Vになるので、力感は後退しました。ただし全体に歯切れが良くなり、デジタルドミナスと同じ傾向の音になります。ドミナスを1台に2本も刺すと、ちょっと低音の量が多すぎるように感じました。次がACドミナス2本をアンコール モノパワーに刺します。これは凄いです。SP間が音の粒子で埋め尽くされ、びっしりとした空間が出来上がります。制動力が上がったのか、タムタムの張りがわかるようになります。ドラムの再現性は過去最高レベルです。音のスピード感、立ち上がりが早いドミナスの特長が良く出ています。
次はPIEGAで試聴。AYRE V3にBMI ハンマーヘッドゴールドMK4を刺します。これは、先端技術の空気絶縁を使ったケーブルだそうで、ものすごく太いですが、見かけと違って柔らかいです。これはドミナスとは性格が違っていて、粒子が細かくピアノが綺麗に上から下までフラットに再生されます。声はちょっとハスキー気味に聞こえました。ノイズに埋もれていた部分が出てきて、そう聞こえたのかも知れません。一見、普通の音のようですが、短時間では秘めたる実力までは、わかりませんでした。
同じくV3にACドミナスを刺すと、ボーカルにやや艶が乗る感じがします。ピアノのアタックはBMIよりは丸いが、高い音はキレがあります。また音が重なったときの分離がいいです。最後にN801に戻って、ウーハーを鳴らすDUET350のケーブルをNBS ブラックラベルに交換しました。ウーハーだけを駆動してますが、低域の締まりがハンパじゃない。今までも特に低域がゆるいとは思ってませんでしたが、NBSに換えたことで、ここまでの変化を示すとは驚きでした。そしてとどめは、アンコール パワーモノにACドミナスを刺しました。これでますます締まりとキレが良くなり、本日、最高の音になりました。いやあ、良い経験をさせてもらいました。ありがとうございました。NBS ブラックラベルは、本当に欲しいですが、退職老人には、金がない。でも時間と知恵があるので、なんとかしようと思います。
7/29 M506RS 修理2
頼んでいたパーツが若松通商から届いた。午後から修理だ。明日は、大事なお客様がくるので、何としても直さねば。
パーツ交換し、電源ON。R側のヒューズが発光した。直ってない。パワトラを見たら、L側は実装状態で、B-E間の抵抗を測るとメガΩ代を示すが、R側は全パワトラが230~290Ωしかない。これは、どこかがショートしていると見た。あちこちのTrが壊れていたのを交換し、再度電源ON。またもR側のヒューズが飛んだ。こりゃ困ったな。
7/24 PIEGA TP5 調整4
PIEGAの調整で、DK5000を使ったが、もう少し改善したい。TAOCを使いたいが、面白そうなのが見つかった。TAOC製だが、どうやら型番がなく、非売品か販促用のようである。直径は25mm、高さが15mmの円筒である。自分のは、TAOCのロゴとVICTORのロゴが入っている。調べたら、全くロゴのないものも存在する。叩くと響かないので、鋳鉄である。
早速使ってみる。6ケしかないので、3点支持だ。DK5000の4点支持より安定性は劣るが、音はピアノのタッチがより明瞭に聞こえるので、こっちを採用する。DK5000も悪くない、本当にわずかな差しか出ない。TAOCで4点支持をしてみたい。このSPは、夜に音量を控えめにして、ジャシンタなどの女性ジャズボーカルなどを聴くのに向いていると思う。リボンツイーターのおかげで、彼女のささやくような声が、埋もれることなく再現される。ブラシがすべる感じもいけてる。なかなか良い雰囲気だ。
7/23 M506RS 修理
故障の原因を探っていく。まずは出力段から。右chがダメなのはわかっているので、右chの出力Trを取り外し、マルチファンクションテスター:MFTで調べていく。いきなり正解。ペアで見事に短絡している。これならブレーカーは落ちる。
今までだったら「これが原因だ。パーツ交換だ」となる所だが「こいつが飛んだ原因は何だ?」と思うようになった。次はコイツのドライバーTrを見てみる。またまた正解。写真上の黒いほうが、壊れていた。ついでにコイツの上流も疑ってみると、Q524,525も故障していた。
さらに上へと、回路図を追いながら見ていくと、Q511,512で故障がなくなった。あとはもう少し周辺を追えば、直るかもしれない。
7/23 ONKYO M506RS 故障
昨日、突然動かなくなったM506RS。電源を入れ、アイドル電流値(指示は電圧値)を測定すると、L:15mV R:0mVでRchが動いていない。細部を観察すると、Rchの125V 6Aヒューズが飛んでいる。ただのヒューズ切れであってくれと、ヒューズを交換してアンプの電源を入れた途端に、オーディオルーム専用ブレーカが落ちた。漏電ピンが出ているので、アンプの内部でショートしている模様。前回、あちこち修理したので、あと10年は故障しないと思ったが甘かった。これがシロート修理の限界か。故障パーツを探し出すのは、容易ではない。保護回路とメーター関係の回路は、問題ないだろう。電源も生きている。そうなるとプリドライバーかドライバー段が怪しいことになる。このアンプはコネクタが無く非常にメンテしにくいアンプなので、長い闘いになりそうだ。いくらパーツを換えても、壊れる時は壊れるものだ。新品じゃないから、あちこちのバランスが崩れて、異常発熱⇒部品短絡⇒保護回路作動、ヒューズ溶断となったようだ。スピーカーが壊れなかった(まだ未確認)だけ、良しとしよう。古くて安いアンプをメンテして使うより、高いが新しめのアンプを使うほうが、結局は得なのだろうか、むずかしい所だ。
7/22 B&W HTM1 調整
いままでずっとさぼっていたセンターSPも調整してみた。左がHTM1で右がWILSON WatchCenter。WatchCenterを測定した時10KHzまでしか出なかったので、ツイーターが故障してるのかと思っていたが、今回のHTM1も同じなので、故障でなく、マイク入力の不備か、APEQ2のソフトの問題だろう。定在波の影響はどちらも同じだが、HTM1は400Hzぐらいで落ち込みがあるのが気になるが、良く見るとWatchCenter も同じぐらいの所が凹んでいる。これも部屋の影響だろう。HTM1 は2KHzから10KHzまでは、ほぼ直線的に下がっている。たぶんフラットに出ているんだろう。この辺の特性は、WatchCenterより優秀だ。実際に聞いてみると、音の厚みや微細な音の再現性はHTM1に軍配が上がる。サラウンド、サラウンドバックもB&Wにしたので、つながりがより良くなったことを実感する。これで再度、サラウンドの距離とレベルを調整すれば完璧だ。喜んで映画を見ていたら、右サラウンドSP:B&W 685から「ボツッ」と突然音がした。緊急事態発生だ。急いで全パワーアンプの電源を切った。685のSP端子にテスター棒を当て、抵抗を測る。低域は6.4Ω。生きてる。高域はOL。ツイーターが逝かれたか。もう1台もOLなので、逝かれてはないようだ。パワーアンプは自分で修理したONKYO M506RS。天板が異常に熱い。どうやらプロテクターが働いたようだ。冷えてから確認すると、電源は入った。プロテクターが解除されないので、オーバーヒートでなく、またDCオフセットかアイドル電流がおかしくなったと思われる。ほとんどの部品を新品にしたのに、また壊れたのはショックだ。せっかく映画が見られると思ったのにまた故障で見られなくなった。トホホ!
7/22 PIEGA TP5 調整3
USB-A-CとUSB-A-Bの8mケーブルが届いたので、APEQ2で測定と調整を実施した。緑色が裸特性。例によって60~80Hzが大きく盛り上がるのは、部屋の定在波なので仕方がない。ちょっと気になるのは、3KHzぐらいが大きく落ち込んでいる。ちょうとクロスオーバーの付近だ。リボンとウーハーのつなぎがイマイチか。右端で10KHzなので上も伸びてない。あとでわかったがマイクの入力セッティングがイマイチでシグナルレベルが適正でなかったのが、原因かもしれない。高域をダラ下がりにしたターゲットカーブで予想補正値がオレンジ色。ここまで平坦になれば問題ないだろう。聞いた感じも低域のもやつきは改善されたし、高域もきつさはない。ますます余韻が綺麗になった。めでたしめでたし。
7/22 PIEGA TP5 調整2
PIEGA TP5は、アルミの底板に樹脂製の足がついている。色目からするとエーテル系ウレタンだ。こいつがどうも気になる。手元にDIATONE DK5000と言う木製のキューブがある。試しに入れてみることにした。こっちのほうがガタが少なくなることがわかった。純正とは安定感が結構違う。聞いてみると余韻がよりハッキリして、低域もアタックが明瞭になる。小さな差がこっちのほうが良い。これでゴリゴリのロック以外は聞けるようになった。素直に言うことを聞いてくれる、良いスピーカーだ。
7/21 PIEGA TP5 調整
AYRE V3で鳴らし始めて、これと言った不満は無かったが、SPケーブルがゾノトーンのバラ線だったので、CARDASのQUADLINK5Cに交換した。またDACのSV-192PROⅡが時々電源が入らないので、保証期間内なので修理に出す都合でDACもGOLDMUND MIMESIS12+と交換した。同時交換なので、どちらが支配的かわからないが、高域にクリーミーなGOLDMUND独特の感触が乗るようになった。低域もより太くなった。これは大正解だ。PIEGA用にトランポとDACを割り当てることにしよう。PIEGAを買ってわかったことだが、SPを支える底板の剛性は問題ないが、底板にわりとやわらかい樹脂が4つ取り付けられており、これが床と接触するようになっている。なのでSP自体は結構グラグラする。樹脂込みで音作りがされているのだろうが、経験上結合剛性が弱いとしっかりした音が出ない。足の効果はN801で経験済みだ。目下、適当なインシュレータがないか検討中。
7/18 PIEGA TP5が来た!
PIEGA TP5が来た。スイス製だけあって、各部の仕上げが美しいのが、第一印象。アルミの筐体を使っているが、綺麗なカーブを描いているためか、金属の冷たい感じはしない。ユニットを固定するネジ以外のネジは見えない。サランネットも布でなくオシャレだ。幅が20センチ弱、高さが110センチの細身の筐体を使用している。ユニットは、リボンツイーター1基+13センチウーハー2基のフロントバスレフでシングルワイヤリング。このSP端子も作りが良く、しっかり力が入りケーブルを締め付けることができる。さて肝心の音だが「美音系」なのは、間違いないがシャラシャラしたリボンツイーターの悪い点は、全く感じない。スーっと自然に伸びる音である。リボンなので微小領域の再現性が良く、ピアノの倍音などを綺麗に再現する。これを支える低域だが、綺麗につながっており、違和感は感じないし、細身の筐体から想像するよりずっとしっかりした低域が再生される。もっとスケールが小さいと想像していたが、部屋いっぱいに十分な音を満たせる。さすがに38センチ並とはならないが、必要十分な量感は出る。音楽の相性としては、女性ボーカルと室内楽などが特に良い。新しめのジャズもいけないことはないが、まだAPEQでの測定、調整をしていないので、低域が膨らみ気味だ。これを修正すれば、もっと良くなるだろう。現在はプリにCelloのEncole1MΩ、パワーアンプには、AYRE V3を使っている。PIEGA TP5は4Ωだが、AYRE V3は4Ωで200W出るので、出力的には問題ないだろう。PIEGA TP5とCello、AYREの組み合わせは、繊細な高域を生かすには、良い組み合わせだと思う。もっと繊細さを求めるなら、Encole POWER MonoⅢもあるが、そうするとN801の高域をDUET350で鳴らすことになり、これもまた悩ましい問題だ。Encole POWER MonoⅢは、WILSON SYSTEM5を鳴らした経験から、低インピーダンスには弱いので、4ΩのTP5で結果が良いとは限らないからだ。ただやることがあるのは、良いことだ。じっくりと取り組んで行こう。
7/17 TAOC PTS-A 試聴
TAOC PTS-Aのスパイク受けをB&W N801に入れて数日たったので、そろそろ床となじんだ頃だろう。試聴開始!やっぱり鋳鉄は良い。全帯域に渡って余計な音が出ないので、うるささがない。低域はベースの輪郭が出る、中域、とりわけ声は、今までハスキー気味だったが、潤いが出てきた。高域は、澄んで余韻が綺麗だ。全体で2%ぐらいの改善だろうか?途中D730のクロック同期が取れなくなり、TACAMのD601MKⅡにトランポを取り替えたが、差がハッキリわかり、D730のほうが、低域が雄大だ。クロック同期はもともと神経質な所があるので仕方ないが、D730はクロック入力インピーダンス:50Ωで、入力レベルがプロ機なので、±5~15Vなのだ。使ってるサンバレーのDACは、75ΩでMAX5Vだ。どうにも正解がない。TASCAMのマスタークロック(プロ機)CG1000は、出力を可変できるがMAX3.5Vまでしか上がらない。仕方ないので3.5Vに設定して、もっているBNCケーブルをとっかえひっかえしたら、1つだけ同期が取れるのがあった。なんとオシロスコープの測定用に使っているものである。測定器の世界は50Ωだ。何が役に立つがわからないものだ。とりあえず、ご機嫌な音が出て良かった。明日は午前中にPIEGAが届き、午後がCORAL BL-25の引き取り。次の日に日付けが変わったら、魚釣りに出発。なかなか、忙しいぞ!
7/15 PIEGA TP5
昨日作った記事がなぜか消えている。サブSPは、PIEGA TP5に決まりました。決めてはリボンツイーターを使っていること。サブと言ってもポテンシャルは高そうなので、まずはAYRE V-3とつないでみようと思います。真空管アンプも面白いかも知れません。いろいろ遊べそうです。
7/15 JBL 電飾完成
なんとか3日ががりで電飾が完成した。今回は、スタンドを手間暇かけて作ったので、時間がかかったが、出来は良いと思う。全面コルク貼り仕様だ。LED発光部も故障しないように余裕を持った設計にした。なので昼間ユースには暗いが、シアターユースで調度良い光量にした。現在24時間エージング中。明日、出品しよう。
7/15 さらばJBL
JBL CONTROL5+が売れた。これで部屋のJBLは全部なくなった。一時期をともに過ごした相棒だから、さびしい気もするが、自分の理想を叶えるためだ。ついでにCORAL BL-25も売れた。これで完全にスピーカーはB&Wだけになった。N801もいいのだが、ちょい聞きするのは、もったいない。なのでサブのスピーカーを探してます。幸い、真空管のプリは1台、モノラルパワーアンプは4台、ステレオパワーアンプは1台余っているので、いくらでもサブは構築できる。気軽に聞けて、音質は良いものが欲しい。
7/13 電飾製作
JBLからB&WにメインSPを変更したので、JBLの電飾が要らなくなった。捨てるのは、もったいない気がするので、整備することにした。ブルーのLEDを買って、光源を再設計し光らせる。AC100Vを使うが、プラグのすぐ近くにスイッチを設け、ON-OFFが簡単にできるようにした。電飾は、壁に掛けるのと、台の上に置くのと、両方の需要があるので、置台を作ることにした。自分が欲しいと思うようなものじゃないと、売れないので、結構、手間かけて外側には、コルクを貼ってます。
7/11 TAOC PTS-A 測定結果
オーディオが発展しない理由の1つは、雑誌が「数値化」をしなくなったことだと思う。長島さんがご存命の時は、TORIOの技術者と共にいろんな電気的なデータを取って載せていた。それが今や、わけのわからん評論家が全部形容詞で説明している。形容詞じゃ物事の判断はできない。正確なデータが必要だ。いい音は人それぞれだが、アンプやスピーカーのデータは1つしかない。DAコンバータが出始めの頃、変換精度を可視化したものがあった。1ビット、マルチビットとDSPの違いが良くわかって興味深かった。アンプも周波数特性やクロストーク、残留ノイズなどがわかって面白かったが、今やそんな記事は見かけない。見た目だけで、何百万もする機器を買う人は凄いと思う。車は乗れるが、オーディオは単品じゃ音が出ないし、部屋でも変わるから、やっかいだ。だから数値化は大切な判断基準だと思う。今回は、シロートながらTAOCと出所不明のステンレス製スパイク受けの周波数特性を取ってみた。やり方は簡単で、スマホのソフトに「SPECTROID」を入れてあるので、これでスパイク受け同士を同じ力でぶつけた時の周波数を測るのである。写真が、比較対象で今まで使っているスパイク受け。PTS-Aとほぼ同じ寸法だ。
見にくいが左がTAOCで、右がステンのものだ。黄色が暗騒音で、赤が叩いたときの音だ。赤い線を見て欲しい。自分でも、こんなにハッキリと差が出るとは、予想していなかった。良くみるとわかるが、TAOCはピークが2.7KHzの1つしかない。その前後の音は、20dB以上も低い。一方、ステンレスは全体に音が出ており、ピークはなんと17KHzだ。1~4KHzにもピークがあり、これじゃ声がキンキンするのも理解できる。しかもTAOCにはなかった100Hz前後も盛り上がっている。これでわかるが、TAOCは鋳鉄製なので音の減衰能力が高く、しかも余計な音が出ないのである。残響特性は測れないが、TAOCはコツっという感じで音がすぐに消えるのに対し、ステンのほうはカチーンと言う感じですぐには消えない。良い製品とは、良いデータに裏付けられるものだ。こんなデータでも、ちゃんと取れば説得力を持つものだ。評論家の方も考えて欲しいものだ。N801にステンのスパイク受けを入れたとき、解像度は上がったが、高域にわずかなクセを感じた。運よくあと4つも手に入ったので、気合を入れて試聴したい。今回の実験でますますTAOC製品の信頼度が増した。スパイク受けでも、変なものでは、改悪になるいい失敗例だったと思う。
7/8 TAOC PTS-A スパイク受け
先日、N801にスパイク受けを導入し、一定の効果があったものの、どうせ使うなら良いものを使いたいとずっと思っていた。理想的なのはTAOC PTS-Aだが、先日のヤフオクで8ケセットが24200円で落札された。4ケセットで市販中古品が8000~1万円ぐらいが相場なので、ちょっと高すぎると思っていた。なかなか出て来ないものだが、ハードオフで送料込みで4ケセットが8500円で入手できた。8ケセットはなかなか出ないが、4ケセットなら必ず出る。なんとかあと4ケ手に入れて、鋳鉄インシュレータの性能を確かめてみたいものだ。画像は届いたら、掲載します。品物が届いた。さすがは鋳鉄。2つを当てるとカチンと音がしてすぐ消える。カチーンとは響かないのだ。カーボンの衝撃吸収性の結果だ。これは早く使って見たいものだ。久しぶりにワクワクする。 何度やっても画像がアップできない。困ったもんだ。まさかと思って拡張子:JPGをjpgにしたら出来た。今までこんなことなかったのに何故かは、わからない。PTS-Aは、たぶんFC10かFC15ぐらいで、ハンマートーン仕上げの上にロゴを入れている。鋳鉄なので当然鋳物だが、砂型の感じがしない。工作精度が高いので、切削加工をしている。平面度、カドの仕上げも良く金が、かかっているのがわかります。TAOC TITE25GSも持っているが、こっちは黒塗装。PTS-Aのほうが、高級感がありますね。触った感触が凄く良いです。正確な寸法は、外径50.0 高さ12.2 中央のくぼみ径21.7 くぼみ深さ3.6です。
7/2 B&W DM600S3
AVスピーカーをオールB&WにすべくDM600S3を買ったが、暑くてまだ箱からも出していない。7/2 箱から出してみた。実質10センチのケブラーコーンウーハーと2.5センチアルミドームツイーターの組み合わせ。どちらもエッジが良好で問題なし。ケブラーコーンウーハーは、素直な音がする。B&Wは、非常に自然な音でソースの音を忠実に再現するのが、利点だ。まだ音は出してないが、期待できる。後ろのJBL コントロール5と交代させる。さてこれでサラウンド関係がオールB&Wになった。音のつながりがどうなったか興味が出てくる。こんなに小さくても結構重い。作りに手抜きはないです。これはサラウンドバック用に使用する。
11/11 Mcintosh パワーコントロールケーブル
やっと両方とも設置が完了して試聴してみた。思ったとおり低域のスピード感が増した。うれしい誤算は低域だけでなく「打楽器」全般に良くなった。ここで言う打楽器とは、ドラム、ピアノ、シンバル、ハイハットなど叩くことで音が出る楽器の解像度が増したことである。やはり土台をしっかりさせることは大切だと実感した。スパイク受けを入れる時に床を見たら、直径5mmぐらいがくぼんでいた。重さで床がへこんだのだが、玉の点接触とスパイク受けの面接触では、勝負にならない。スパイク受けの材質はステンレスでだぶんSUS303。嫌な響きが乗るかなと不安もあったが、影響はなかった。もっと良いスパイク受けなら結果も違ってくるかもしれない。いつかは鋳鉄製のTAOCのPTS-Aを使ってみたいものだ。製造中止なので入手が困難なので気長に待つしかない。鋳鉄は振動吸収性に優れ、工作機械には必ず使われる。TAOC製品は、クセがなくかつ確実に音が良くなる。自分はアクセサリーチューニングのたぐいはあまり行わない。理由は設計者の意図から外れていくからだ。良く何段もインシュレータを重ねたりするのを見かける。確かに音は変化するが、重心位置がどんどん高くなってただ不安定にしてるだけのような気がする。だから土台をしっかり固定する以外にインシュレータを使うことはほとんどしていないのが実情だ。
6/22 N801 スパイク受け設置
N801は新品で買うと、スパイクと玉の両方の足が付いてくるらしい。自分のは中古なので、スパイクはなく玉の足が付いていた。これは大変便利で、どこでも自由に動かすことができる。ただし場所が決まったら今度は容易に動くのがアダになり、押すと動いてしまうのだ。玉にスパイク受けをかませば動かなくなるのはわかっていたが、このSPは104キロもあり、一人では持ち上げることすらできなかった。なにか良いものがないかと探していたら、面白いものが見つかった。簡単にいうと空気式ジャッキである。もちろんかの国の製品だ。とりあえずダメもとで買ってみた。これで200キロまで上げられると言う。2ケ入りで1700円だ。このSPで一番大変なのは、狭いスキマに何かをはさまなくてはならず、車のジャッキなどは場所を取るので使えない。これはスキマ2mmぐらいまで入るので、早速SPの下に挟んでみた。シコシコとポンプを押すとあら不思議。SPが持ち上がってくる。これは、なかなかのもんだ。空気開放レリーズを押しても一騎に空気が抜けないし安全である。これは良い買い物だった。体力がないので片方しかできなかった。残りは明日だ。過去の経験から、SPをしっかり固定すると、音の出方、特に低域が良くなる。片方だけだが、スパイク受けを入れたほうは微動だにしない。入れてないほうは、押すとユラユラする。いくらN801が優秀でも、土台がしっかりしてなきゃ、いい音が出るはずがない。スパイク受けも昔買ったもので直径50mmある。今はこのサイズのデカイのは、なかなか手に入らない。取っておいて良かった。足が玉の場合、くぼみが小さいと地震の時、簡単に乗り越えSPが倒れる危険性がある。なので外径が大きくかつくぼみの径も大きくないと危険である。8ケ2000円などの安物に手を出してはいけない。くぼみ径が9mmぐらいしかなく危険だ。
6/20 PAD ISTARU PLASMA 試聴
ISTARUを接続してみた。重さもびっくりだが、堅さもびっくり。胴体も曲がらないが、さきっちょも曲がらないのだ。Yラグを一度締めても勝手にゆるんでくるほど、めちゃくちゃ堅い。最初は3mなんて長すぎると思っていたが、大きなカーブしか受け付けないケーブルなので、結果的にはちょうど良いくらいだった。 さていつものようにD730にディスクをセットして、スタート。あれっ、ピッチコントロールが動いたか?と思うくらい出だしの音がゆっくりに聞こえた。聞き込むと、驚異的にSNが良いのだ。余計な音が出ないから、音楽がゆっくり聞こえる。ほかの曲でも同じようにゆっくり聞こえる。細部を分析すると、ピアノはエッジを強調するより、音色の豊かさが耳に心地よい。余韻も深い。ボーカルはセンターにポッと浮かぶ感じだ。カルダスだとピタッと言う言葉が当てはまるが、PADは浮かぶ感じだ。でも音像はぼやけたりはしない。低域はカルダスより豊かだが、導体の太さかプラズマシールドのせいか、より力強く太く聞こえる。カルダスとの比較だが、もともと高度な領域の話なので、性能の差でなく、好き嫌いの範疇の話である。ドミナスのような浮遊感は無かったが少し浮かんでる感触が得られたのは良かった。しばらく使ってみよう。
6/19 PAD ISTARU PLASMA
PADのISTARU バイワイヤ PLASMA仕様を導入した。普通のバイワイヤは、SP側が2つに分岐するが、こいつはアンプ側も2つに分岐しているタイプ。つまり4本のケーブルが1つに束ねられていて片ch分になる。さらにこいつはPLASMA仕様で、成文は不明だがパウダーで周りを充填しているため、とんでもなく重い。外径は24mmもあり、全長3mものだ。アンプやSPの端子に負荷がかからないようにセットする必要がある。こいつはPADの中では、下から2番目のグレードになるが、とんでもなく高価だ。高いなりの音が出ればいいが。今までインターコネクトケーブルは持っていたが、SPケーブルは初めてだ。大昔のドミナス電源ケーブルで受けた驚きはあるのだろうか?液体シールドからPLASMAになって、浮遊感がなくなり、締まった音になったと聞くが、オーディオは自分で聞いてみないとわからない。さてどうなるか、楽しみだ。相手はカルダスのゴールデン、ニュートラルリファレンス軍団だ。相手にとって、不足はない。
6/15 ボヘミアンラプソディー
you-tubeで、ボヘミアンラプソディーのコーラスの秘密と言うのがあった。内容は有名なオペラティックコーラスの部分は、どう録音されたか?と言うものだった。詳しくは動画を見ていただくとして、驚いたのはフレディーたった一人で完璧にコーラス部を作っていたことだった。歌がうまいのは当たり前なのだが、音程の正確さ、特に時間軸の完璧さには、本当に驚いた。普通、人間は無意識に音が進んだり、遅れたりするものだが、何度歌っても時間軸がブレないのである。だから、音程を変えて歌った歌が本当に何人もが歌っているように聞こえる。ここだけ聞くと本当にすごいし、どんどんコーラスの厚みが増していく様がわかって興味深い。トラックごとに音が聞けるので、どのトラックがどうなっていたかがわかるし、どれだけの苦労をすれば、こんなことができるのかと、あらためて天才フレディーは凄いと思った。最終的に自分達が聞いているのは、ステレオの2チャンネルだが、これだけの音が重ねられて、あの音になるのかと思うと、ますます自分の再生装置のグレードを上げなくては、と思った。また興味深かったのは、ボヘミアンラプソディーは「殺人犯が死刑台に向かい、死刑にかけられる場面を書いたものだ」と言う解釈だった。「Too LATE MY TIME Has COME」は、通常「自分の時間が来るのは遅すぎた」や「もう遅い、もう終わりだ」と訳されるのだが「自分の(死刑の)順番がやっと来た」と訳すと確かにすんなり来る。フレディー自身が「この歌は、ただの作り話さ」と答えたインタビューを見たことがあるが、さすがに本当のことを話すわけにはいかなかったのだろう。確かにいきなり殺人の場面から始まる得意な出だしだ。ただし、この曲は何百回と聞いてきたが、今でも新鮮さを失わないのは、まぎれもなくメロディーメーカーであるフレディーの卓越した才能のなせる技であろう。自分は、過去にこの曲以上に感銘を受けた曲はないし、いまでも自分の装置の音決めや、他の人の装置の素性を探るための曲としても使っている。貴方の装置では、冒頭のフレディー一人の声が、どこまで分離できますか?ピアノは、静かに流れますか?ギターソロは、熱く太く再生されますか?ベースは、ズーンと沈みますか?ドラムは、バスドラがストッと落ちますか?最後のドラが鳴る時、処刑される姿が浮かびますか?
6/12 サラウンドSP B&W 685
サラウンドSPをJBL CONTROL5からB&W 685に変更した。ついでにセンターSPを替えたときにやってなかったサラウンドの再測定、再調整を実施した。いつものようにマイクを立てて自動測定である。イコライジングやクロスオーバー周波数は変更していない。さて試聴してみると、前から聞こえてくる音が、細かくなり、低域が太くなっているのに気付く。メインSPにカルダスを繋いだ成果か。センターSPもバイワイヤ化している。B&W 685にして何が違うかというと、まず低域がCONTROL5より、ズーンと出るのだ。007 スペクターの冒頭のがい骨祭りのズンとくる音が今までは、前からしか聞こえなかったが、今回はリスポジでズンと感じる。685に耳を近づけると確かに、低音が出ている。ウーハーの口径は685が16.5cmでCONTROL5は20cmなのだが、685のほうが断然下まで出る。もちろん高域も素直でキンキンしたりはしない。アンプを見ると0.5Wぐらいしか出てない。余裕だ。685は試しに買ってみたが、これはサラウンドバックSPもB&Wにしないとダメそうである。う~ん、財布の中身が心配だ。このスピーカーは、純粋なステレオ再生でも、いい音がする。さすがB&W 手抜きはない。ついでにセンターSPのSPケーブルをゾノトーンからカルダス クアドリンク5Cを2本使ってバイワイヤ接続にした。自分は、このケーブルが好きである。普通の無酸素銅線をカルダスの撚り線技術で作るとこうなる、と言うお手本である。この頃、4N,6N,7Nと日本では銅の純度を上げることを競っていたが、純度より構造だ、と認識させたのがこのクアドリンクである。ヤマハのAVプリ CX-A5100のメインSP出力とCELLO アンコール間も同じカルダスのクアドリンク5CのRCAでつないだ。本当はバランス接続したいが、アンコールにはバランス入力が1つ、それもフィッシャー端子なのでCDに使っているから、空きがないのだ。これで目の前にあるスピーカーは全部カルダスのSPケーブルで接続できた。これでまた1歩理想に近づいた。
6/8 SP端子アダプタ その2
高域のキツさを改善するため、中間SPケーブルをCELLOストリングスから、TIGLONに変更した。これは大正解。キツさが取れて、だいぶ音がほぐれてきた。低域用の中間ケーブルは、アクロテックの7Nで変わりない。ただ自分の場合は、CARDASの2本のケーブルに「ケーブルスタビライザー」を使用している。どんなものかは説明できないし、写真も出せない。まだ商品化の可能性があるからだ。ゴールデンリファレンスのサイズにぴったり合うように作ってもらったもので、これを使うと音が締まる。定位が良くなる。ただし付帯音は乗らない優れもの。今回、だいぶ好みの音になったが、もう少し余韻が欲しい。やはりPADのドミナスしかないのか?CELLOのパワーアンプもACジェネレータから電源を取りたいが、DUET350は、電源ONの突入電流でブレーカが落ちる。なので200V電源を降圧して使っている。ENCOLE POWERは、ブレーカは落ちないがなぜかノイズが乗って使えない。うちだけの問題なのか、CELLOの問題かは、わかっていない。家は60Aのメインブレーカがあって、そこから家庭内電源用とオーディオ専用に30Aブレーカで2つに完全に分離している。ところが家庭内電源用につながっている外のコンセントに電動ノコギリを繋ぐと不思議なことに、オーディオ用のブレーカが落ちることがある。いろいろ調べたが原因は、わからない。もしかすると、この問題のお蔭で、DUET350の電源問題が起きているのかも知れない。DUET350は、メインの電源が入って、少したってからSP出力リレーがONするのでなく、いきなり全部がONするような感じである。このへんはアメリカ人の設計だからかも知れない。ONKYOのM506などは、プロテクター回路がリレーをOFFにしていて、DCオフセットやアイドル電流が問題ないと判断してから、カチンとリレーがONするようになっている。日本人らしい設計だ。いづれにせよ、原因がわからないので、だましだまし付き合うしかない。
6/8 CELLO用SP端子アダプタの製作
材料が揃ったので製作を開始する。SP端子に傷があるとか、白色Oリングの色が違うとか小さいことは気にしない。所詮は中国製だ。材料は彫刻用のシナ材 板厚10mmX100X150を使用する。この端子の場合、10mm以上を使うと、イモネジがナットと干渉して回せなくなるからだ。きっちり作るので10mmの穴をボール盤で3ミリ、5ミリ、6.5ミリ、9ミリ、10ミリと5回に分けて開けた。一度に開けると材が斜めになって、トルクがかかった時、回されて危険なのと、綺麗に開かないからだ。この端子には、ちゃんと回り止めの突起が付いている。そこはカッターで切り込みを少し入れ、ナットを締めることで変形させるとうまく行く。最初から大きな切り込みを入れてはいけない。また木なので、最初から力いっぱい締めてはいけない。弾性材なので、最初は軽く締めて放置し、ゆっくりちじむのを待ってから、締めるのがコツ。そうすると緩まなくなる。金属材料とは、特性が違う。
手前がLOW、奥がHIGH側になる。今回はイモネジ式の固定方法を選んだ。ハンダだと劣化した時、ケーブル交換が面倒だから。ボンドで接着し乾くのを待って完成だ。直角部分には、三角形の木を付けた。こうすると強度が抜群に上がり、釘は不要になる。これは蜜蜂の巣箱を作った時の余りだ。取っておくと何かしら役に立つものだ。次はコイツとアンプを結ぶケーブル作りだ。
ケーブルは低域用:DUET350にアクロテックの7N-S1010Ⅲ使うことにした。理由は素直な音で、この後のケーブルの素性を引き出せるから。高域用:ENCOLE POWERには、CELLOストリングスをそのまま使うことにした。低域ケーブル用のYラグは、オヤイデのSPSLを使う。これは太いケーブルも入るし、作りが良いから。同じイモネジでも、中国製とはまるで違い、キッチリとガタ無く締まっていく。さすがは日本製。ネジ1本でも手抜きしない物作りには、頭が下がります。これで完成だ。今回のSPケーブルは、CARDASのゴールデンリファレンスとニュートラルリファレンスをSP端子アダプタにつなぎます。PADは、まだ入手できてないので。
これで完成です。試聴の前にSTUDER D730のクロック同期が不調になった。TASCAMのほうは、問題ないのでD730の問題だ。いろいろやってわかったのは、電圧だった。100Vだと不安定で115Vにしたらピタッと直った。D730をお使いの方、115Vでの使用をお勧めします。電圧は115Vと230Vと書いてあるので、守らなくては!さて音を聞くと、低域はゴールデンリファレンスらしい土台の座った音になったが、高域がキツイ。ニュートラルリファレンスの音じゃない。やはり途中のCELLOストリングスが、個性を主張しているようだ。この部分は、要改善だ。うまく行ったりいかなかったりするのがオーディオ。だから40年やってても、まだまだ面白い。好みの音に仕上げなくては!
6/6 CELLO パワーアンプのSP端子
これは、自分の所有するCELLO ENCOLE POWER MONOⅢである。内部はメンテしてあるが、外観はどノーマル。ノーチラス801の高域用に使用している。低域はDUET350を使用。
SP端子はネジ止め式。しかも幅が狭いので通常のYラグは使えない。普通はどんなに狭くても横幅は14mm以上ある。ノギスの実測値はピッタリ12mm。これは、もう1台所有するDUET350も同じだ。ネジは外径4.8mmである。このサイズのYラグはなかなかないし、あっても太いケーブルは使えない。
探しまくって、現在使っているのが、これ。削り出しで金メッキのようなものが、かかっている。たぶん中国製だ。横幅が8mmなので余裕で入るし、外寸いっぱいにネジが切られているので、直径5mmのケーブルも入る。Yラグの内寸は6.1mmだ。こういうものは寸法がきちんと記載されてないので、買ってみるしかない。大抵はYラグの内寸は記載してあるが、外寸は書いてないことが多い。また書いてあっても「概算」とか「誤差20%」とか書いてあり全く信用できない。中国製なので、ネジのハメ合いとかは悪いです。このYラグは古いマッキントッシュのMC240、MC275、ラックスマンのA3000とかに使えます。なので、これが出て来たので、HL-Y4iは使わないで、こっちでSP端子アダプタを自作することにする。
6/3 CELLO パワーアンプYラグ化計画
celloと言うよりマークレビンソン氏は、ブランドを起こすたびに何かやってくれます。自らの名を冠した「マークレビンソン」では、アンバランス入力端子に「LEMO」を採用。これはRCA端子と全く互換性がない。なのでLEMO-RCA変換プラグなるものが必要だった。ただしバランス端子はXLRを使ってくれたので、プリとパワーを繋ぐには困らなかった。次のCELLOは、またまた困ったことに、アンバランス入出力端子はRCA端子になったが、今度はバランス端子が「フィッシャー」になってしまった。これはXLRと互換性なし。もっと悪いのは、端子同士が連結できないので、専用のケーブルがないとプリ-パワー間の接続ができない。プリにアンバランスのRCA出力端子があるが、パワーにはRCA入力端子がないのである。なんで?と言っても、仕様だから替えようがない。そこで今度は、フィッシャーとXLRの変換プラグが必要になる。パワーアンプも困ったちゃんで、SP端子が通常の締めつけポスト型でなく、古いマッキンと同じネジ式なのだ。しかもこのネジが小さく通常のYラグが入らない。チェロストリングスと言う専用ケーブルがあるが、超高価で手に入らない。冬場のKRELLには、カルダスが使えるが、夏場のcelloはゾノトーンの裸線しか使えないのが、ずっと不満だった。そこでcelloのパワーアンプで通常のYラグが使えるようにアダプターを製作することにした。使うのはORBのHL-Y4iと言うYラグ。これは外寸が8.1mm Yラグの内寸が4.4mm。これしかcelloのアンプには入らない。これを使って通常のSP端子と接続するアダプターを作るのだ。こうすれば接点は増えるが、好きなYラグ仕様のSPケーブルが使える。普通の端子を使ってくれれば、何の苦労もしないで良いのに、オーディオで汎用性がないのは、本当に大変なことだ。特殊な端子を使いたがるのは、マークレビンソンだけで良かったと思う。いやいや自分の使ってるKRELLもCAST端子があるな。プリとパワーで世代が違うので接続できないが、KBLのほうがKRCやKCTより好みだから、仕方がない。KBLは熱い厚い音がするが、KRCやKCTだと優等生すぎて、面白くない。やっぱりKRELLは、2段で整流する強力な外部電源部がなくちゃ。アダプターができたら、PADのケーブルを使ってみたい。昔、ドミナスのリキッドジャケット電源ケーブル1本替えただけで味わった浮遊感を、もう一度体験してみたいのだ。
5/28 B&W HTM1 センターSP
センターSPをHTM61S2からHTM1に変更した。ちょっと前のフラッグシップ機なので、横幅が800ミリ近くありさすがにデカイ!こいつは底板には、メネジがなくスパイク等は付けられない仕様なので、TAOCのSPスタンドに載せることにした。
現行品との一番の違いはユニット構成と方式。ツイーターはN801と同じ通称ノーチラスヘッド。比べてみると全長はスペースの関係でN801のほうが長いが口径25mmのアルミで同一だ。ケブラーコーンのミッドが大きく違い今までは100mm径だったが150mm径になった。こいつが声の帯域をほとんどカバーしている。ウーハーは165mm径が2発。しかも密閉型。密閉型は、ズーンと深い低音が出る。密閉型を使うのはマッキントッシュ XRT26以来だ。さてセッティングが出来たので試聴。HTM61S2もセリフは綺麗で大きな不満はなかったが、HTM1にしたらまるで違う。セリフの裏にある細かい音が見事に再現されてリアリティーが全然違う。こりゃあスゲーわ。どんどん映画に入り込んでいく。昔、アンプの大出力は性能と言われたが、ウーハーのデカさも立派な性能だと思う。小さい排気量でターボを使って得た低速トルクと大排気量の低速トルクでは、まったく質が違うのといっしょだ。振動板の面積の物理的な余裕は、何者にも勝ると思う。映画を見る時間が増えそうだ。こいつは本当に良いSPだ。今までセリフがセンターから左右に行った時、声の質が変わって違和感があったので、メインSPもN801に戻してCELLOで駆動することにした。これで違和感ゼロ。HTM1もCELLOで駆動したらどんな音になるのか?また悪い虫が動きだした。そうだ、バイワイヤ駆動なので、ステレオアンプが使えるぞ。AYRE V3MKⅡが余っている。駆動力はPOA7700のほうが250W出るので100WのAYREよりハイパワーだが、オーディオはつないで見ないとわからない。POA7700のA+B出力でバイワイヤ接続とAYRE V3のバイアンプ駆動は、どっちがいいか。これはあとでやって見る価値はありそうだ。昨日作ったジャンパーケーブルがもういらなくなりそうだ。
5/27 純銀単線キャンパーケーブルの製作
センターSPが届いたが、純正のキャンパーケーブルが無かったので、自分で作ることにした。材料は純銀単線1.6mm絹糸巻き仕様。たしか4Nだったような。今ではもう手に入らない貴重なものだ。この頃、アース線に凝っていて、いろいろ集めていたものが残っていた。大事に取っておいて良かった。これにゾノトーンのYラグをセットして出来上がり。銀線は、音が冷たいとか言われるが、要は使い方次第だ。シルテックだって、全部シルテックにしたら結構きついよ。セリフはクールに聞きたいので、これはピッタリだ。今日はTOPGUN見て疲れたから、お披露目は明日です。今のより相当大型なので、あちこちスペースを作らないと設置できません。
5/24 センタースピーカー交換
センターSPを交換します。前からずっと欲しかった機種で、やっと巡り合いました。来るのが楽しみです。
5/23 デジタルケーブル BL-1 Vs スターライト6
D730の送り出しに現在、三菱電機のBL-1と言うバランスドデジタルケーブルを使っている。6N DUCCと言うスペック的には優れもんだが、こいつは普通のアナログケーブルにも使えると書いてある。なんで買ったかというと安かったのと、1.5mだったから。これといって気にいってるわけでも、不満があるわけでもない。バランスドデジタルは110Ωと規定されているが、アナログケーブルは、いくつなの?調べても良くわからなかった。アナログ信号は、低周波なのでインピーダンスマッチングは考えなくて良いらしいが、両方使えると言うのが気になっていた。今回、ワイヤーワールドのスターライト6と言うケーブルを買った。同社の中では下のほうのグレードである。ちなみにHDMIケーブルはスターライト5を使っている。
スターライト6は、OCCシルバークラッド銅と言うのを使っている。インピーダンスは110Ωとちゃんと書いてある。DNA HELIXと言う特殊な構造をしたケーブルだ。細身で取り回しは良い。コネクタはスイッチクラフト製に見える。ピンは金メッキだ。
さて音は、どうだろうか。なんじゃこりゃ?ボリュームは1mmも動かしてないのに、音圧がまるで違う。一音一音、エネルギーに満ち溢れ、生き生きとしている。これは凄いわ。BL-1とは全然違う。思わず聞きほれてしまった。これを聞くと上位機種は、どうなるんだろうと、気になるのである。ケーブルで印象が変わるのは何度も体験しているが、デジタルケーブルは差が出にくいと思っていた。が、こいつは優れもんである。デビット ザルツ、久々のヒット作か。今までエクリプスシリーズは、使用しては消えていった。こいつはカルダスと並んで愛用ケーブルになると思う。次は何を替えようかと、うずうずしてきた!
5/12 JBL VS B&W
自分は過去にいろんなSPを使ってきたが、最終的にたどり着いたのは、B&Wだった。オーディオには、最高と言うものは存在しない。その人が好きな音なら、それでいい趣味である。最初はパイオニア S955Ⅲを使っていた。その次が、もっとスケール感が欲しくてJBL4344を買った。ちなみに自分のメインの音楽はロックです。ただしガーガー ギーギーは好まない。ボーカルの質感や楽器の生々しさを追求してきました。4344はフロア型ではないので、25cmほど持ち上げると、スッキリとした音になる。一時はマルチアンプまでやったが、効果はイマイチだった。その後4365に変更。ウーハーもドライバーも最新型になり、スピード感や歪が減った。JBLはホーンドライバーなので、音が前に出る。これは気持ちがいいが、メガホン効果からは逃れられない。どんな声もメガホン見たいになるのは、仕方のないことだ。4365の最新型になっても、でもまだ透明度が足りないな、と感じWILSONAUDIOのSYSTEM5.1にした。こいつの音を決めているのは、良くも悪くもチタン製逆ドームツイーターだ。高域が辛口の表現になる。低音は中口径ウーハー2発で、最初はスピード感があるな、と満足していたが、やはりウーハーの大きさのためか、音に余裕がない。音像がほっそり立つのはいいが、どうも土台が不安定だ。そこで大きなウーハーを積んで、かつクセがない音が自分の目指す音だとわかった。そこで巡り合ったのが、B&W ノーチラス801だった。38センチウーハーに、ノーチラスヘッド+ケブラーコーンのミッド、ダイレクトラジエターのアルミドームツイーター。これで下から上まで、びっしりと音が出る。あるサイトで、B&Wは音がSPの外側まで広がるのは、位相歪が原因だ、と言うものがあったが、そうではない。ノーチラスヘッドも吸音材がないから、反射音が出てくる、と言うもの間違い。ノーチラスヘッドは、自然な音の減衰を目指したもので、吸音材は入っている。わずかな位相差すら再現できるから、3次元音場ができるのだ。位相歪がJBLよりどのくらい大きいかの数値的根拠も無しに、JBLはSP間にしか定位しないから、こっちが良いとするのもナンセンス。自然な音の減衰、反射の影響を無くすエンクロージャーの設計があるからこそB&Wのあの3次元定位が生成されるのである。もしJBLの位相歪をB&Wと同じにしたら、SPの外側まで音場が広がると思いますか?そんなことはありえないと思う。JBLもB&Wも、目指している音が違うのだから、両者を比較しても意味がない。自分が好きなほうを選べばいいだけだ。自分はJBLもB&Wも使ってきたが、どちらも音場が不自然だ、と感じたことはない。どちらも素晴らしいSPだと思う。だから、みんなに愛用されているのだと思う。
5/3 AV用メインSP変更
AVもN801を使っていたが、さすがにCELLOで映画の爆音を鳴らすのは、気が引けてきた。そこでAVのメインSPをCORAL BETA-10(正しくはBL-25)にすることにした。N801は、下まで当然ながら伸びているので、凄い音が出て時々焦ることがある。CORALなら、せいぜい40Hzぐらいなので、地響きはしないだろう。またパワーアンプもCELLOから、AYRE V-3MKⅡにした。能率がいいからこれで十分だし、発熱、電気代も抑えられて良い。さてどんなもんか、聞いてみるか!BETA-10は、自分でエッジ軟化剤を塗って、さらに業者にダブルコーンの修理+白色塗装+エッジ軟化処理をやったら、最初に聞いたスピード感がなくなってしまった。コーン紙が重くなったのと、エッジ軟化処置が悪さをしてるかも知れない。現在、布エッジ張替え業者を探してます。どこかいい所ないかな。実際に聞いてみると、N801と遜色ないどころかバックロードで少し遅れてくるハイスピードな低音がなかなか良い。N801はズドーンと、マスで押す感じだが、こちらはスピードで押す感じ。映画なので細かい音は、センターのB&Wに任せてフルレンジ1発で十分行けてます。大入力が間違って入って壊れても構わないと思える気軽さが良いと思う。本当は大入力でサチる真空管アンプがいいのかも知れないが、発熱を考えると使えません。845PPも持ってるが、4本の真空管が明るすぎて、映画には不向きです。マジにすっごく明るいです。発熱もハンパない。常時400W使って、たったの50W。でも上には上がいて、ML2Lは400W消費して、たったの25Wだから、これがチャンピオンか?NO20.5Lを使ったことがあるが、ウーハーを完璧に制動する能力は凄かったな。あれ以上のアンプは、お目にかかってない。
5/2 STUDER D730復活!
STUDER D730が修理から帰ってきた。あちこちボロボロだったので、ピックアップも新品交換してもらった。総額16万円なり。ヘタなCDプレーヤなら、余裕で買えますね。一番ダメだったのは、外部クロックが外れること。原因は電池の液漏れでパターンの腐食および断線だそうで、これが原因かもしれない。早速、試運転開始。いきなりブツブツ言ってる。同期も外れる。ありゃ?なんで?真っ青になる!まずは、クロックケーブルの交換⇒効果なし。マスタークロック側の出力端子変更⇒効果なし。まずは、サンバレーに電話して192PRO側の仕様を確認した。マスタークロックを使う場合、DAC側との相性があり影響を受けるのは事実だ。取説にはクロックの仕様は書いてない。クロックの入力インピーダンスは75Ω。入力レベルはMAX5V。サンバレーは親切で使っているTASCAMとも連絡を取って調べてくれた。プロの仕事である。再度、D730側を調べたら、こちらは50ΩでMIN5V。これは困った。この場合、ロックが外れやすいD730側に寄り添った仕様にしたいが、CG1000は、出力インピーダンスは75Ω固定。ただし出力レベルは0.5~3.5Vまで可変できる。CG1000は出力レベルがデフォルトで2.5Vなっていて、ずっとこれで使っていた。D730側がより高い電圧を要求するとは、確認が甘かった。もともとロックが外れるのは、これが原因か?。早速3.5Vにして試してみる。うん、ロックした。外れない。良かった!プロ機とは、やっかいなもんです。ちなみにCD601のほうは、75ΩでTTLレベルと書いてあるので、2V~5Vと言う意味だろう。インピーダンスは50Ωと75Ωがあるが、通信の専門家に聞いたら、2MHz以下の周波数なら反射の影響はないと考えて良い、と言っていたので気にしないことにする。50Ωでも75Ωでも、インピーダンスの違いでロックしなかった経験は、自分にはない。これでアナログプレーヤも2台、CDトランポも2台になった。トランポを複数使う人はあんまりいないんじゃないかな。肝心の音だが、D730のほうが1枚上手である。音像は絞り込まれ、一音一音の細かい音が聞きとれる。ただしCD601も4万4千円の中古だが、思ったより差はなく、普通に聞いたら、まず聞き分けられないぐらいレベルは高い。D730は、まだ各部が新品状態だから、これからもっと良くなるだろうな。期待できる!
4/25 CELLOに模様換え
暑くなってきたので、A級モノラルアンプのFPB350Mを使うのが、そろそろ限界になったので、システムをCELLOにつなぎかえた。自分の場合は、なんだかんだで1時間はかかる。プリは割と簡単だが、パワーはENCORE POWER MONOⅢをバイアンプに使うので、つなぎ換えが面倒だ。CELLOはご存じのようにフィッシャープラグを使うので、まずはケーブルを引っ張り出してくる。フィッシャープラグはXLRコネクタのように「連結」できないので、これからCELLOを始めようとする方は、きちんとケーブルを準備してからやらないと痛い目にあう。自分も知らないで始めたら、接続できず困った経験がある。またロック機構がないので簡単に抜けないのも、入らないもの面倒だ。レビンソンは大した人物だが、LEMOやフィッシャーのように、汎用性がないコネクタを採用してくれたのは、いただけない。CELLOのENCORE POWER MONOⅢとDUET350は、ゲインがいっしょのようで、アッテネータのたぐいは必要ない。ただの偶然か自分のシステムだけでうまく行ってるだけかは、定かでない。さてなんとかつないで試聴開始。超微粒子のサウンドが綺麗に広がる。音像は極限まで絞り込まれる。クレルのような膨らみは、一切ない。特にボーカルものでは、サシスセソの息が歯の間を抜けてくる様まで、わかる。今のボーカルのリファレンスは、URUのファニーバニーだ。ボーカルとピアノのシンプルな曲だけに、誤魔化しが効かなくシステムの素性がわかる。CELLOはB級アンプらしく、ほとんど発熱しないので、これから半年以上は、活躍してもらうことになる。夏場は本当に助かります!それでも念のため、温度制御のファンをDUET350には、6基載せてますが、クレルのようにすぐには、回りだしません。CELLOは、電源の取り方に敏感です。うまくやらないとパワーアンプの電源だけを入れても、スピーカーからシャー音が出ます。自分はDUET350は200Vから、MONOⅢは壁コンから取ってます。ヘタにACレギュレータなどを入れると、ハマる場合があります。ENCORE 1MΩはもっと敏感で、特定のコンセントから取らないと、ノイズが出ます。現在の組み合わせを見つけるのに、2年かかりました。ノイズがないCELLOのサウンドは、本当に素晴らしいものがあります。これからも大事に使います。
4/24 POA7700 DCオフセット対策12
やっと直った!結局、ほとんど全部のパーツを取り外して調べたが、壊れているパーツは無かった。pFのマイラーコンデンサの容量が倍になっていたくらいだ。調べたら「初段を2つのFETで受けるアンプは、2つの特性が揃ってないと、制御できなくなる」と書いてあったので2SK140を買って、IDSS特性が近いものに交換した。あとは生死不明のオペアンプを交換した。また「テスターでは、内部インピーダンスが低くmVを測れないことがある」とあったので、デジタルマルチメータを今回は使った。ただしこれは、針式の話らしい。組み上げて電源ON。バイアストリマーは中央に合わせた。
0.003mVと出た、おやバイアスがかかっているぞ、と思った。その後、どんどんバイアス値が上がって、あっと言う間に規定の8±1mVを越えた。このアンプは、サーミスタがヒートシンクとプリドライバのトランジスタに取り付けられており、温度制御をしているようです。なので取説には3分後にアイドル調整をしろ、と書いてあるが、そんなんじゃまだアンプは暖まってないので、簡単に規定値を越えてしまいます。自分は1時間かけて調整しました。カバーを開けて調整しているので、余裕をもって7mVにします。本来は、歪率の調整がありますが、いじって壊すのが怖いので、やめておきます。DCオフセット電圧は、直す前は-59.6mVでしたが、-21.5mVと約1/3になり、やっと「DCオフセット対策」ができました。事の始まりは、安さに目がくらんでヤフオクのインチキパワトラを買ったことでした。本物を買わないと自分と同じ目にあいます。気をつけましょう!
オペアンプは、M5218Pから、音質を重視して設計された「MUSES 8820」に交換した。純正は40円ぐらい、これは400円。この上には4000円がある。さて音質はいかに! とりあえず直って本当に良かった。一時はジャンクで放出するか、再度、買いなおすかまで検討していた。これでやっと映画が見られる。めでたし、めでたし。このアンプは、7700のサービスマニュアルが見つからなかったので、6600を使用したので仕方ないのかも知れないが、現物と記載が違っている所が結構ある。一番最後のパワトラのコレクタと電解コンデンサが結合するが、マニュアルには、10μFのバイポーラが記載してあるが、現物は100μFの極性ありが付いているし、プリント基板のコンデンサマークは、下がマイナスの向きになっているが、正しくは小さいマイナスマークのある上がマイナス側にある。この辺を間違えると一発でパンクするから、要注意だ。ほかにも何ケ所かある。3時間映画を見て、その間にプロテクターが動作したり、音切れ、ノイズの発生、異常発熱も無かったので、完全に直ったようだ。少し休んで、歪率の調整でもやって見よう。音は心なしか、クリアになった気がします。
4/20 サンバレーSV192PROⅡ その4
テレフンケン ECC82の音は?
SV192PROⅡの真空管をJJからテレフンケン ECC82に交換した。音を出した瞬間からその差は、明らかだった。低域、中域、高域にびっしりと音が詰まっていて、音全体に張りがある。特筆すべきは、SNの良さからくるであろう「余韻の長さ」だ。音のベールが今までよりも1mぐらい近づいた気がする。最後までスーッと音が消えていくのである。これは感動ものだ。試聴中、どんどん音量が上がっていく。うるさく聞こえないからだ。確かにこれだけの性能なら1本1万2千円だしてもいいか、と思えてきた。同じCDでも今まで聞こえなかった情報が聞こえるようになるのは、オーディオの喜びそのものだ。これはなかなか良い買い物だったと思う。微細な表現をあまり得意としないKRELLのKBLとFPB350Mの組み合わせでも、これだけの変化があったので、CELLOのENCOLEとDUET350なら、また違う発見があるだろう。KRELLは、気温が上がったせいか、今まで30分ほどで自作サーミスタ制御の電動ファン6基が回り出していたが、最近は15分ほどで回るようになった。サーミスタは、パワーアンプの放熱フィンに貼り付けてあるが、気合を入れてきくと、触ってられなくなるぐらい熱くなる。なので内部の空気を吸い上げるようにしている。こいつらだけで、夏は暑くてたまらないので、そろそろCELLOの出番だ!
4/19 サンバレー SV192PROⅡ その4
バッファーアンプ交換用の真空管が届いた。テレフンケン ECC82 プリントは消えかかっているが、未使用の新品とのことだ。ダイヤマークも付いている。測定値があるので、まんざらインチキでは無さそうだ。ゲッターは十分あるので、真空度は保たれている。これで1本12000円ほど。JJなら4000円程度なので、高級品だ。値段に音が比例して3倍も良くなるとは思えないが、試してみないとわからないのがオーディオである。車と違って、複数の人が違った条件で試すことができない趣味なので、他の人が良いと言っても、本当に良いかは、わからない。だから金も時間もかかるが、奥が深く面白いものだと思う。年を取ると、体力が無くなり、重いアンプを昔のように扱えなくなる。指先も衰えるし、目が衰えハンダ付けも厳しくなってきた。ただし悪いことばかりではなく、退職すると気持ちに余裕ができる。おおらかな気持ちになる。ストレスから解放されるので、身体も元気になる。筋力はなくなってきても、気持ちが元気なら、何だってできるのである。敏捷性が無くなったら、その分慎重にやればいいだけだ。真空管を交換して、その変化が楽しめればいい。その行為を楽しめればいい。真空管は古いパーツだが、生き続けるのは、そこに人を引き付ける魅力があるからだ。真空管は決してヤワな音ではない。石のアンプにはない力強さがある。ただし良いものを見つけるには、経験とセンスがいる。良い失敗をした人は、きっと成功する。いつか自分の理想の音が出せることを目標に、日々がんばるだけです。いよいよ明日、真空管を交換してみます。
4/18 POA7700 DCオフセット対策11
OPA7700だが、その後何度かパワトラと2.2Ω抵抗を飛ばしながら、なんとか保護回路が動作しないところまで来たが、相変わらずバイアスが全くかからない0mVのまま。出力段を動作させると、大電流が流れパワトラが壊れるので、作戦変更し、出力段をドライブ段から切り離すことにした。方法はFB501、502(フェライトコア)と抵抗 R560,589を取り外し、パワトラのTR513,514のベース抵抗から出力線にジャンパーを飛ばす。これで出力段は動かなくなる。この状態で、波形を入れてデジタルオシロで波形を見ながら、原因を探ります。なんてことは、自分ひとりではできないので、プロに教えてもらいながら、やって行きます。使うのはアマゾンで買った安物発振器と中古のデジタルオシロ YOKOGAWA DL1540C。先日、バックアップ電池を自力で交換したものです。
4/17 サンバレー SV192PROⅡ その3
今日は、ツマミをアルミ製に換えてみた。これだけでちょっとは現代風になったと思う。金属製のツマミは、1ケ1000円近くするので、これでも3000円程度になる。メーカーにとって原価アップは避けたい所なので、樹脂のモールド製を採用したのだろう。本当は黒が良かったがすぐに手に入らないので、シルバーにした。真空管だが、間違ってテレフンケンのECC83を買ってしまった。あわててECC82を買いなおしました。ECC83は、使い道がないので、売却するか。測定値付きの新品でダイヤマーク付きです。欲しい人には、譲ります。
4/16 サンバレー SV192PROⅡ その2
さっそく玉転がしをやってみる。まずはボンネットを開ける。これが内部構造。左奥がデジタルIF基板。右がDAC+アナログアンプになる。水晶発振器が見当たらないが、どこかにあるのだろう。ざっと見ても高級なパーツは見当たらない。
左がDACで信号は左から右に流れる。DACを通ってでかいトランス?だろうか、それを通ったあとが、アナログ回路で当然ながらオペアンプを使っている。RCAとXLRをリレーで切り開けているのは、良心的だ。右が真空管用のカップリングコンデンサだろう。バカでかいです。メーカーは調べたが、ヒットしなかった。
いよいよ真空管の取り出し。スペースは十分ありますが、ソケットも真空管も新品なので、ギチギチにはまってるので、慎重にやらないと壊します。ささっていたのは、思ったとおり中国製曙光の12AU7でした。これをチェコ製のJJ ECC82に交換します。本当はメーターの振れと真空管のゲインをトリマーで合わせますが、チェックピンがないので、省略します。メーターの振れは、ノーマルだと振れ過ぎるので、付属の調整用CDで-20dBの民放連規格に合わせました。これはCDを掛けるだけで簡単にできます。さて試聴ですが、曙光に比較してJJのほうが中高域が綺麗です。激変はしません。あくまで比較すればの話です。低域はちょっと押え気味です。でもアタックはキッチリと出ます。バッファーを換えたぐらいでは、激変はしませんが、自己責任で遊ぶには面白いです。JJにすると真空管のプリントも正面を向いて良い感じになります。曙光も正面向きますが、プリントが黒なのでわかりずらいです。次はテレフンケンかブリマー当たりを試してみたいです。DACで玉転がしができるのは、なかなか面白い機種です。今の所、心配したクロック同期外れも起きてないので、良かったです。JJもほぼ新品なので、これから変わるかも知れません。
4/16 サンバレー SV192PROⅡ その1
新しいDACが届いた。サンバレーSV192PROⅡである。真空管のバッファーアンプが載っているのを使って見たかったので、dcs954Ⅱを手放して購入した。外観はちょっとレトロな雰囲気を出しているが、中身は最新である。真空管は下からLEDで照らしているので、カッコ良く見えます。実際は上のほうが、ちょこっと光るぐらいです。玉は12AU7/ECC82です。何が入っているかは、これからボンネット開けて確認します。真空管を換えてみたくて、テレフンケンのダイヤーマーク付き新品を買ったが、間違えて12AX7を買ってしまった。大失敗!さてまずは、音出し。当然クロックは、サイバーシャフトOCXO⇒TASCAM CG1000で44.1KHzでトランポと同期してます。正直言って最初は、そんなに期待してませんでした。使っていたのがdcs954Ⅱですから、そのへんのDACでは、歯が立たないと思っていました。最初は1時間ぐらい小さい音を出して、玉を暖めました。暖まったところで本格的に音出し。期待は裏切られました。ノイズ感は皆無。レンジは広いし、丸まった感じはしない。昨日のムンドと違って低域の量感も十分ある。特筆するのは「かゆい所に手が届く音」だと言うことです。どういうことかと言うと、こう鳴ってほしいという思った方向に鳴ってくれます。具体的には、ドラムやチョーッパーベースのアタックが綺麗に出ます。これは聞いていて、気持ちが良いです。楽しくなる音です。細かい音がdcs954Ⅱ以上に聞こえます。意図的にそんな音を狙っているのかも知れません。機能は豊富ですが、1つ残念なのがわかったのが、サンプリングレートコンバータは、外部クロックと同期してると、働かないことです。やって見たかった176.4KHzへの変換は、やっぱり音が薄くなります。そこでみなさん玉をムラードなどに換えているようです。サンプリングレートコンバータは、勘違いされる方が多いですが、コンバートしても情報量は1ミリも増えません。変換による音の変化を楽しんいるんです。確かに高域がすっきりして音が綺麗に聞こえますが、音が薄くなるのも事実です。自分は、コンバートした音より、クロック同期を取ったほうの音が好きなので、コンバートはしません。裏技があって、外部クロックに176.4KHzを入れると、自動的に176.4KHzにコンバートされます。ところがこれだとトランポと同期が取れない。CG1000は、1つの周波数しか出力できないからです。と思って取説を読み直したら、44.1と176.4の同時出力ができるのがわかりました。あとでやって見よう。エージングが進んだのか、URUの歌声の実在感とピアノのアタックの立ち上がりが鋭くなった。こりゃ標準装備の真空管でも十分行けますね。また玉を探して、やって見よう!本機は20万弱のdacですが、実力は侮れません。パワーがあるDACで自分のように、ロック、ボーカル、軽いジャズには、良くマッチした音です。マスタリングスタジオを使われていると言うのは実力の証です。
自分のHPの読者は、1日あたり1人から2人ぐらいがいい所だった。ただでHPを作れる100MBに近づいたので、昨日から有料モードにして、ついでにオリジナルドメインも購入した。そしたら来訪者が一騎に40名になっていた。何で?これがオリジナルドメインの効果なのか。どういう仕組みなのか、自分にはわからない。どうも今までは簡単に言うと、長屋で共同生活してたので、一戸建てになって、訪問しやすくなったのだろう。
4/15 ルビジウムクロック接続
左側の筐体が自作ルビジウム10MHzマスタークロックだ。CD601には、TASCAM CG1000から44.1KHzを供給しているが、内部クロックから外部クロックに入力変更することで、10MHzが使えるようになる。CG1000は、製造中止になったようで、今は上位機種しか販売されてない。買っておいて良かった。まずは素の音。dcs954を売却したので、ゴールドムンドのミメイシス12+をDACに使っている。ミメイシス12+は、ムンドらしくSNが良く高域が綺麗だが、低域のパンチはない。この辺は無いものねだりか。10MHzを入れると、音像が絞られ、付帯音が減るが、きつくはならず良い変化だ。サイバーシャフトのOCXOは、安定するのに時間がかかるので、今日は電源を入れるだけにする。明日は、新しいDACが到着する予定だ。
ちょっと見にくいが、回路図と実測値を手書きで入れてみた。左側が入力、右側が出力である。入力側の-15Vがツェナーダイオードを通ったあと、なぜか+電圧になってしまう。なのでオペアンプ:IC501の出力がマイナス電圧になっている。また入力のバイアス値は、TP(テストポイント)の電圧値で決まるが、全く出てない。ゼロmVなのである。直前まで54mVあったのに、どこかに消えてしまっている。この考えが正しいかどうかは、わからない。TPの前には、歪率調整用のVR502:200Ωトリマー抵抗があるが、これを動かしても全く反応しない。これは、絶対何かおかしいと思った。VR502を取りはずして、マルチファンクションテスターで調べてみると・・・・・・
これがVR502 トリマー抵抗
4/12 CD601MKⅡ コントローラ接続
購入したDsub15ピンケーブルのオネジと本体、コントローラのメネジが合わないのコネクタを留めている6角オネジメネジのM3を購入した。ところがM3のオネジがコネクタ側のメネジに入らない。なんで?外径はM3で合ってるはず。よ~く調べたら、メートルネジでなくユニファイネジの#4-40と言う規格だと分かった。ならばオネジが#4-40でメネジがM3の6角ネジを探せばいいのだが、需要がないものは市場に無く見つからない。あきらめかけたところ、そもそものコネクタ側のメネジは、いくつなのか?と手持ちのネジを入れて見たら、M2.6であることが判明した。結局、写真左のDsub15ピンケーブルについていたツマミは使わず、写真中の6角オネジメネジM3も使えず、手もちのM2.6のナベコネジを使うことになりました。入れてみたらこれでしっかり固定できました。途中であきらめようとしましたが、いろいろ考えればなんとかなるものです。これでケーブルは引っ張っても抜けないので、安心してコントローラを操作できます。あとは、POA7700をなんとかして直さねば。今は2.2Ω抵抗の入荷待ちです。今度こそ直すぞ!!!
4/9 CD601MKⅡ コントローラ接続
昨日注文したDsub15ピンケーブルが届いた。今度こそ接続できるはず。箱にNEC PC-9801と書いてあるのが凄い。9801がどれだけ売れたかの証だ。早速接続する。コントロールユニットに電源が入り、表示が出た。コントロールユニット側からトレイの開閉もできた。問題なさそうだ。やはりこっちのほうがボタンの配置に余裕があり、扱いやすい。問題はDsub15ピンケーブルの付いている固定ネジと本体側のネジが合わず、固定できないこと。不用意に抜けてしまうと事故のもとだ。調べて交換せねば。どこまでも一筋縄では、行かないもんです。
4/8 CD601MKⅡコントローラ接続できず
CD601MKⅡのコントローラを接続しようとして、Dsub15ピンケーブルを買ってきたが、接続できない。良くみるとコントローラ側のコネクタが大きいのである。現在売られているDsub15ピンケーブルは正式にはミニだそうで、配列が縦3列で15ピンある。これは2列で15ピンになっている。古くはNEC9801時代のケーブルで、今は使われてないそうだ。今は3列15ピンをDsub15ピンケーブルと呼んでいるそうだ。知らなかったわ。そこで探したら確かにどこにも売ってない。ヤフオクにあるが高い。探しまくったらサンワサプライが今でも製造していてくれた。オス-オス1.5mで2255円。通常品なら1000円もあれば買えるが、まともな製品を作ってくれていること自体に感謝だ。最初にこのCD601を買ったとき「なんで接続ケーブルをつけてくれないんだろう」と思っていたが、なかなか手に入らないとなれば、仕方ないか。今度こそ、接続できるといいが。コントローラは、手元にあったほうが使いやすいに決まっているし、コントローラにはテンキーがあるので、ダイレクト選曲ができるのは、便利だ。
4/7 OPA7700 DCオフセット対策9
樫木産業からパワトラが届いたので、ペアマッチングしてみた。そもそもの増幅率が同じにならないので、特性なので仕方ないが、ほぼ同じような塊になっているので、良しとする。ヘンなものに手を出すと痛い目にあいます。今回交換するのは、パワトラ、ツェナーダイオード、電圧増幅トランジスタ、抵抗である。やれば2時間仕事だが、いろいろあってなかなか進まない。
4/7 新しいトランポが来た
新しいトランポが届いた。TASCAM CD-601MKⅡである。純粋なプロ機で放送局で使うよう作られている。なので機能が民生用とは違う。まずは、いきなり音が出なかった。オンライン再生とモニター再生とがあり、適切に出力を選択しないと音が出ない。音が出たら今度は、1曲ごとにポーズになる。これも放送局仕様で、シングルモードと連続モードがある。一番気になっていた外部クロックとの同期だが、あっさり設定でき「EXT CLK」が点灯したのでロックできた証拠だ。音声出力もあるが、使わないので確認しない。使って見て、プロ機と感じる部分は、トレイ開閉を含めて、あらゆる動作が早い。ピタピタと言う言葉がピッタリだ。ボタンを押せば、スタンバイ状態で待機しているので、間髪入れず音が出る。またセーフティーモードと言うのがあって、再生中に誤って何かのボタンを押しても再生を続けるモードもある。当然ながら、電源SWは背面にあり、電源は入れっぱなしで使うのが、正しい使い方なのだろう。自分のは2007年製なので、かれこれ15年は経っているので、そろそろ電解Cも寿命だろう。モータ動作の積算時間を見ることができて、1155時間だった。1155時間/15年=77H/年なので、プロ機としては、ほとんど使ってない部類に入るだろう。他の人のブログで9300Hで寿命と記載があった。9300/(2022-2006)=581H/年なので、結構使った部類なんだろう。それに比較すると自分のは、稼働率が低い。これは良いものが手に入った。今後はお約束のトレイとメモリー電池、電解コンデンサのチェックをしよう。まずは、使い方をマスターせねば。こいつに比べると、STUDER D730のほうが、操作が簡単だし、簡易リモコンも使えるのは便利です。まだDsub15ピンケーブルを買ってないので、本体右側のリモートコントロールユニットとは接続できてません。垂直の面のボタンより、水平に近い面のボタンのほうが、押しやすいですから。次回は、ルビジウムクロックとサイバーシャフトのOCXOとの接続テストを報告する予定です。
自分のメインソースはCDである。何故ネットワークオーディオをやらないか?と言われれば、CDを掛ける動作が好きだからである。よってCDのトランポはトップローディングが好きだ。古くはラックスマンのD500X's、ビクター XL-Z999EXで現在はSTUDER D730をメインに使っている。D730はクロック同期が不安定なので修理中。代わりにAYRE D-1Xを使っている。これも素晴らしい機器だが、残念なことにクロック入力がない。そこでクロック入力が受けられる機器を探したが適当なものが見つからなかった。そこで今回はプロ機を選択した。TASCAM CD601MKⅡである。これはトレー式のCDトランポだが、クロックを受けられるので購入を決めた。これで休眠中のマスタークロック機器が使える。相手になるDAコンバータも変更する。これもクロックが受けられることは必須である。こちらもスタジオなどで使われているサンバレー SV192PROⅡである。この機器は、DDコンバーター機能があるのと、真空管をバッファーアンプに使っている点が面白い。日頃から真空管アンプに親しんでいるのと、玉転がしができるのが、面白そうだ。価格も20万弱だし何とか手に入れられる範囲だ。DAコンバータは日進月歩だし、最新機器がどのくらいのレベルなのか興味がある。これでトランポとDACの同期運転が復活できるのは、期待が高まる。自分は同期を取ったときのスッキリとしたにじみの無い音が好きである。好きなAYREにもDAコンバータはあるが、150万近くもしてとても手が出ない。AYREからクロック入力付きで、値段も手ごろな機器が出るのを、願うばかりだ。DAコンバータは今まで、アキュフェーズ、エソテリック、クレル、MSB,マークレビンソン、ゴールドムンド、WADIA、dcsなどを使ってきた。印象深いのは、WADIA2000だ。彗星のごとく現れ、世の中4倍だ8倍だと、オーバーサンプリングの数値を競っていた時代にいきなり、DSPを使って64倍オーバーサンプリングをやってのけ、さらには独自のアルゴリズムでデータ間を補間すると言う技術力を見せつけた。アルミブロック削り出しの弁当箱のような中身はまるで測定器のように整然とし、出てきた音は、強烈な分解能を伴った低域のソリッドな音だった。これには衝撃を受けた。あとはWADIAを駆逐したdcsだ。こちらは自然だが、がっちりした音の構築力があり、これに勝る音は聞いたことがない。954Ⅱは古い機種だが、最新機器にはない熱い太い音が出る。特にピアノの消え入るような音の再現性は見事だ。さて今度のトランポとDAコンバータは、どんな音を聞かせてくれるのか、楽しみだ。
4/5 OPA7700 DCオフセット対策8
調査した結果、自分の予想どおり、電圧増幅段は無事で電流増幅段に故障パーツが見つかった。DCサーボ用の2回路オペアンプの下にある赤丸が取り外して故障が分かったパーツだ。TR510:2SA1321 これはコスモ電子から購入する。その右のプリドライバーTR512:2SA968は手持ちがある。これら2つのパーツが壊れて導通状態で電流が流れっぱなしになり、パワトラTR516:2SA1492が壊れ、釣られて反対側のTR515:2SC3856が壊れて、大電流が流れヒューズが飛んだ、と推測する。赤丸の上流、下流も調べたが、故障パーツはなかった。自分の技量では、このへんが限界なので、これでいったんパーツを入手することにした。OKパーツでもダメージを受けていると考えられるので、可能な限り新品交換する。やれやれとんだことになってしまった。これで直ればいいが。
2SA968が壊れて、ペアになる2SC2238は壊れてないが、念のため両方交換する。手持ちのペアから選別し、増幅率が一番近くかつ、コレクタ遮断電流:Iceoが一番小さいものを選んだ。コレクタ遮断電流は漏れ電流なので、小さいほうが良いらしい。と言っても、マイクロアンペアの世界である。0.08μAが一番小さく、その上は0.1μAだった。どのくらいの違いなのかは、実感できないが。
4/3 OPA7700 DCオフセット対策7
在庫を探したら、2SC3856のパワトラがあったので、組んで電源を入れたら、パチンと言って電源が落ちた。ヒューズも3本飛んだ!これは大事故だ。パワトラを取り外して調べたら、3と6が壊れていた。これはペアになるパワトラでTR515,516である。たぶん前回、2.2Ω抵抗だけが壊れてヒューズが壊れなかったとき、ほかのパーツもやられていたのに気づかなかったのが原因である。では何故、パワトラが故障したか?
まずは電源基板が壊れたか、ドライバー基板が壊れたかを切り分けるため、電源基板から出ている全部のコネクタを外し、ドライバー基板と電気的に切り離した状態にする。F001とF002がドライバー基板にB電源を供給するヒューズなので、これを抜いてヒューズホルダの両端のDC電圧を測る。ここにきちんと電圧が出ていれば電源基板、ブロックC、ブリッジダイオード、電源トランスは生きていることになる。規定値は±81.8V。何10年も経っている個体なのに規定値ぴったり。さすがDENON 素晴らしい!
つぎがCN13でドライバー基板の前段に電源を供給する所。規定値は±81.3V。2%ほどの誤差しかなく優秀。ここも問題なし。で電源回路は、問題なく使えることがわかった。ヒューズに守られて助かりましたね。
パワトラが壊れたのは、電流が流れっぱなしになったからだと思う。ではパワトラTR515,516は何故壊れたか?こいつらの上流に原因があると想定した。まずはプリドライバートランジスタのTR511:2SC2238とTR512:2SA968から調べていく。写真左が2SA968でトランジスタでなく抵抗表示になり0.43Ωしかない。完全に壊れている。2SC2238は正常だった。と言うことはTR516はTR512と同じマイナス電源側についているので、TR512が故障してるためTR516が故障した。さらにペアのTR515が故障したと推測できる。ではTR512のほかはどうだろう。TR512の上流にはTR510:2SA1321がある。これを調べると、今度はダイオード表示になっている。これも故障している。一番最初にパワトラが故障した時、少なくともこの2SA968と2SA1321がやられたのだろう。これからさらに上流を調べて、壊れていない所まで行ったらパーツを手配する。回路図を追いながら、1つ1つ調べるので手間がかかるが、重大な障害なので、地道にやるしかない。始まりはDCオフセットだったが、ヤフオクのインチキ品に手を出して、ヒューズ、パワトラが飛んで電源が入らなくなる重故障になってしまった。予防メンテとは、実に難しいものです。さて最後は無事動くか?それとも入手困難なパーツが壊れていて、そこで終わるか?どっちになるだろうか?
4/1 STUDER D730 修理状況
STUDER D730の修理の状況がわかってきた。話によると2次電池が液漏れしたせいで、クロック制御用のICの足まで腐食が及んでいるそうだ。外部クロックが外れる要因かもしれない。レーザーピックアップの出力は十分あるそうだ。同じスタジオユースでも長持ちするものもあれば、修理してもすぐダメになるものもあるらしい。人間といっしょできちんと健康診断を受けないとダメなことは明白だ。D730は製造中止で、程度の良い中古は無くなってくる。またD730はDACとの相性が強く存在するらしく、特定の機器では不調になることがあるそうだ。普通に接続しただけでも発生するので、クロック同期を取ると尚更顕著に出るそうだ。またDAC側が不調でもD730側の外部クロックが外れる原因にもなるそうで、外部クロックが外れる真の原因にたどり着くのは、難しいらしい。たしかにD730からしたら、どこのどいつかも知らないヤツと「同期を取って音を出せ」と言われるようなものなので、難しいんだろう。これはクロックの統一規格がないからだと思う。一応アバウトには、インピーダンスと入力レベルぐらいは決まっているが、ジッターやCN比、DAC側からどのくらいノイズを受けるか?などは決まっていない。全部ユーザーまかせだ。世界統一規格がないのは、ニーズがないからであろう。結局、自社でトランポ、DAC、マスタークロックまで出しているのは、エソテリックとdcsぐらいのものだ。マスタークロック屋は多数存在するが、どことどこはつながったと言うような情報を得る場所がないのは、ユーザー不在の勝手な論理だろう。今やクロック入力付きのトランポは絶滅危惧種で、有ってもものすごく高価だ。DACも同じだ。自分としては、デジタル機器が別々の時計で動いているのは、納得が行かない。以前、アキュフェーズの技術者に「御社は何故、クロック入力を付けないのか?」と聞いたら「CDの信号から、クロックは取り出せるし、クロック入出力をつけると、機器が数珠つなぎになるのがイヤだから」と言っていた。彼らなりの理論だとは思うが、もしアキュフェーズがクロックを作ったら、売れると思うが。今や最高級のトランポ、DACはエソテリックになっているので、逆転を狙うには、クロック入力しかないと思うがなあ。自分のdcs954もだいぶ御老体になってきたので、安い業務用のクロック入力付きトランポとサンバレーの真空管バッファーアンプ付きDAC:SV-192PROにしようかと思っている。このDACはクロック入力が付いているのが魅力だ。確かにdcsのDACはクロック同期を取らなくても素晴らしい音です。しなやかで、かつ実態感がある。おしつけがましくなく、自然体だ。ただ同期を取った音を聞くと、もうあと戻りできないのである。自作ルビジウム発振器とサイバーシャフトOCXOが眠っているのは、心苦しい。道具は使ってなんぼだ。車もカメラもオーディオも動かさなくては、ただの飾りであって、機械本来の使い方をしてあげないのは、その機械を設計した人、作った人に失礼だと思う。フェラーリは止まっていても美しいが、エンツォは走る姿を見て欲しいから、作ったに違いない。美しく早いクルマ。それがフェラーリだ。オーディオも同じ、音が出ない、出さないなら、ただの置物でしかない。壊れたらメンテする。壊れないように定期的にメンテする。これが機械の正しい使い方だ。
4/1 OPA7700 DCオフセット対策6
樫木産業から注文してた2SA1492が届いた。ランクPだった。測定したら電流増幅率は、100~105で綺麗に揃っている。さすがは、サンケンの純正品だ。基板に付いていたものは、114だったので、ほぼ同じと考えて良いだろう。4ケ全部交換して8つのパワトラのベース-エミッタ間抵抗を測ってみる。前回交換した2SC3856の1つだけ0.9Ωしかない。これは怪しい。すでに手元にまともなのが残ってないので、交換できない。今までの自分なら、交換完了した時点で、電源を入れていたが、今回はやらなかった。今度、パワトラを飛ばしたら、本当にアンプが壊れる可能性が高いからだ。今回交換した2SA1492は、全部ベース-エミッタ間抵抗が108~109Ωだったので、こっちは全部OKか全部NGのどちらかだ。4つあったら、1つだけ数値が違うのは、どう考えてもおかしい。改めて樫木産業に2SC3856 を注文した。始まりは、インチキ製品に手を出したところからなので、安物買いの銭失いそのものです。
3/31 LED光拡散キャップ
今回は、秋月電子から購入したLED光拡散キャップを試してみた。愛用のプリアンプはKRELL KBL。これのLEDが暗かったので、交換したら明るすぎた。電流制限抵抗を入れてもまだ明るい。なんとかならないものかと探したら、これがあった。LEDにキャップをかぶせるだけである。写真中央がキャップなし。右がキャップあり。デジカメだと違いがわかりずらいが、人間の目で見ると大きな違いがある。光がまろやかになり、ホワンとした電球のようになるのである。これは良い!3mm用50ケ入りで200円です。5mm用は日本製で、1ケ 30円から購入できます。お試しあれ。LEDの大きさがKBLは3mmで、ペアのKPAは5mmなのは、いかにもKRELLらしいがKPAがまた明るいのである。たかがLEDの光だが、自分の好みの演出になるのは、満足だ。
9/18 PAD DOMINUS 試聴
白いセメント抵抗は、パワトラのエミッタ抵抗で本来は、0.18Ω+0.18Ω
2Wだが、3.1~3.8Ωに抵抗値が大幅に上昇していた。絶えず大きな電流と熱にさらされ条件が厳しい抵抗である。そこでもう3本足の抵抗は手に入らないので、秋月電子から0.2Ω 5W抵抗を買い交換することにした。3.8/0.18=21倍も違っていたら、機械屋の感覚では絶対動かないが、電気の世界は不思議なもんだと思う。下の緑色のは、パワトラのベースの前にある抵抗で、本来は4.7Ω 1/4Wであるが、これも6.9~7.9Ωに抵抗値が上がっていた。これは同じく4.7Ω 1/2Wの酸化被膜抵抗に交換する。これでパワトラ周りは、本来の設計値に戻るだろう。あとはパワトラが届けば完成予定だ。
3/29 トランポ DACの考察
現在、STUDER D730を修理に出している。4ケ月音沙汰なしだが、気長に待つ。故障とまで行かないが、マスタークロックの同期ランプが時々、点滅するようになったためである。自分はCD再生の最重要事項は「クロック同期」と考える。アナログレコードは回転数の正確さで時間軸が決まるので、「同期」と言う概念はない。トランポとDACには、クロック入力が付いているものが、欲しいがこれがなかなか良いものがない。最近ではエソテリックの製品には備わっているが、トランポでは、ほかにビクターのXLシリーズ、マランツのCDプレーヤの7番モデル、dcsとSTUDERぐらいのものだ。DACも同じくエソテリ、dcs、ビクター、ぐらいな主要な所である。MYTEKやワイスもあるが、クロックを受けたときの表示がないのは、使いたくない。DAC自身かマスタークロックが故障してもわからないからだ。DACで面白いものを見つけた。サンバレーのSV192である。DDコンバート機能がありクロック入力も備える。真空管のバッファーアンプまで搭載している。値段は20万弱ぐらい。自分は自作のルビジウム発振器とサイバーシャフトのお高いOCXOの10MHz発振器を持っているので、使わない手はない。今はdcs954Ⅱを使っている。こいつは素晴らしいのだが、さすがに古さも感じる。DAコンバータは日進月歩である。物量投入型もいいが、回路をコンパクトにしたものは、鮮度が良いのは間違いない。この辺でDACを換えてみようかな!クロック入れるとあきらかに、フォーカスが合い、低域の密度が上がる。これはトランポやDACに、単体で入れたときより、トランポとDACに同じクロックを供給したほうが、間違いなく効果がわかる。STUDER D730もそのままでは、普通のCDプレーヤーだがクロックを入れると、高性能なトランポになったと確信する。クロックもルビジウムと水晶では間違いなく音が違う。ルビジウムも原発はルビジウムだが、DDSか水晶のよって10MHzを作っているので、パーツの差も出る。ちょっと艶が付き変化がわかりやすいのがルビジウムで、水晶は一見普通に聞こえるが、どこまでも純粋なのが水晶だ。そう思えるのは、サイバーシャフトのOCXOだからで、マスタークロックなら何でも、良いわけじゃない。マスタークロックを2台並べて、切り替えると良くわかる。サイバーシャフトのOCXOは測定器レベルなので、へたな周波数カウンターよりは、精度がはるかに高い。良いものは、じっくりと使って良さがわかるものだ。
3/29 POA7700 原因はインチキパーツ
事の始まりは、純正のパワトラが1ケだけ発熱してるので、交換したことである。交換したのは、ヤフオクで買ったマーキングの怪しい2SC3856。交換後、このパワトラは壊れ、AC電源に直列に入る2.2Ω抵抗の抵抗値がメガオームになり、電源が入らなくなった。調べたら2SA1492も1ケ壊れたので、同じくマーキングの怪しいパワトラに交換した。2SC3856は、パーツ屋から買った正規品と交換した。2.2Ω抵抗を交換したら電源が入り、交換した2SA1492だけがパチンと言って破壊した。最初は、自分のスキルが足りないから壊れたと思っていたが、2回連続で交換した怪しげなパワトラだけが故障するのは、どう考えてもこのパワトラがニセモノだとしか思えない。1ケ100円ほど安かったので、手を出した自分が悪かった。もうヤフオクのマーキング の怪しいパーツは買わないことにする。
3/29 POA7700 オフセット対策4
共立エレショップより、注文してた2.2Ω抵抗が届いた。端子の形状が違うが、全く問題にならない。長さは同じで抵抗値は、2.3Ω。さすがは安心の日本製だ。これで直るといいが。
3/28 POA7700 DCオフセット対策3
とうとうやっちまった!パワトラを交換しても、電源が全く入らなくなった。6本あるヒューズは切れてない。電源SWも生きている。トランスも導通がある。でもトランスの1次側の電圧がAC0.37Vしかない。100Vがなんで0.37Vになるのか?2次側も0.06Vしかない。つまり電気は来ているが、正規の電圧がかかってないのである。このアンプは、電源SWを入れると2.2Ω 10W抵抗を介して電流が流れ、自己診断回路がOK判定を出すと、AC用のリレーがONするようになっている。つまり電源は入っているが、自己診断回路を動かす電圧が出てないことになる。まさかと思って2.2Ω抵抗を取り出すと、0.424MΩもある。これじゃ電気は流れないわ。ほかの基板も見たが、見た感じは異常がないので、この抵抗を注文してみることにする。これで直ればいいが。直らなければクズ鉄、直ればオーディオ機器。なんとか直って欲しい!
左がネットの個人売買で買ったもの。右がきちんとした業者から買ったもの。右はオリジナルのサンケンのマーキングと同じだが、左はレタリングはあるが、表面を一度研磨して掘ったような感じだ。たぶん中国製のインチキ商品だろう。個人売買では値段も重要だが、品質はもっと大事だ。これからは、ニセモノらしきものには、注意しなくてはいけない。安くて良いものなんて、そうはありません。これも授業料と思えば、安いもんです。調べたらパワトラは8つあるうち、3つがいかれてました。予備がないので仕方なく、ネットで買ったのを付けてみます。
発熱するパワトラを1ケ交換したら、パワトラが壊れショート状態になってしまった。左が簡易計測器で正常なパワトラを測定したところ。きちんと3本の足を認識している。右が壊れたほう。完全にショート状態になってしまった。何故、こうなったか?原因は2つ考えられる。1つは自分がきちんとパワトラを固定できてないため、パワトラとシャーシ間が導通しショートした。もう1つはそもそもパワトラが不良品だった。
3/26 POA7700 DCオフセット対策2
小電力高速スイッチングダイオード:1SS270A-Eとツェナーダイオード:HZ15-2も交換した。HZ15-2は14.8V 0.5Wで製造中止なので、GDZJ15C 15V 0.5W品を秋月電子から入手した。米粒より小さいパーツなので、外すのも付けるのも疲れるものだ。今回はオペアンプも交換したが、DCオフセットは-52mVでさしたる改善は、見られなかった。となると樫木総業に注文しているフィルムコンデンサと2SC3856 パワートランジスタ待ちになる。2SC3856は4つ持っており交換できるが、1つだけ増幅率が低いので少しでも特性を合わせるため、追加で注文した。増幅率は指定できないため、何が来るかはわからないので、賭けである。これで直らなければ、自分の能力では直せないので、あきらめることにする。1つだけ発熱するTR519が2SC3856なので、このTrの交換に期待するが、基板からトランジスタまでの距離を8つとも同じに揃えなくては、固定できないので、なかなか難しい交換作業になる。パワトラを交換前にDCオフセットを測ったら63.2→52mVに改善していたが、まだ原因には、たどり着いてないようだ。
今回は壊れてないがプリドライバーの2SA968と2SC2238を交換した。交換前が上、交換後が下。交換前hFEが166と130 その差は36。交換後は17なので、こっちのペアの方がアンプとしての性能は良くなるはず。TR512が2SA968で、温度補償かダイオードを抱かせているのがわかる。
3/25 POA7700 DCオフセット対策1
センターSP用のDENON POA7700だが、正常に動作しているが、修理前よりDCオフセットが大きくなっていた。再度測定したら、-63.2mVで褒められた数値ではない。いろいろ調べて少しづつわかってきた。1つはドライバー段のオペアンプ NJM082Dの出力が本来43mVの所、-184mVも出ていること。出力Trのベース電圧が505mVの所、460mVしか出てない。最後に出力Trは2SA1492と2SC3856だが、2SA1492の温度は21~32℃だが、2SC3856のTr519だけ57℃もある。ほかの2SC3856は22~34℃である。この Tr519は回路的に一番SPに近い側のTrだ。正常に動いているので、これが壊れている、と言うのは見つからなかったので、オペアンプの交換、フィルコンデンサの交換、省電力ダイオードの交換、出力トランジスタの交換をやってみます。
3/23 REGZA 音質向上
REGZAを買って、外付けSPで満足していたが、どうも中域の500~1KHzあたりが抜けて来ないので、アナウンスがイマイチ、聞き取りにくかった。そこでSPケーブルを換えてみることにした。今までは赤黒のVVFで1.25SQのもの。今度は、オーディオ用のZONOTONE 6NSP-GRANSTER 2200αだ。これは6N導体を含む2SQで、ノーチラスN801にもつないでいる。交換後は、スッキリとセリフが抜けてきた。やっぱりオーディオ用の品質は大したもんだ。あとでYoutubeの音楽物も確認してみよう。REGZAには、バンド数は少ないがグライコが内臓されているので、こっちも再調整しようと思う。余ったケーブルは、大切に保管してればいつか役に立つものです。REGZAユーザーの方は、是非、外付けSP+オーディオ用SPケーブルを試して欲しい。絶対、良いです!
3/19 TOSHIBA REGZA 48X9400S
テレビをプラズマから有機ELに換えた。機種はREGZA 48X9400S オンライン定価:277200円なり。今までは46インチで今度は48インチだが、ベゼルがほとんどない設計なので横幅も高さも小さくなりました。2インチぐらいでは、画面が大きくなったとは、認識しませんね。タイムシフトマシンなので、地デジは設定した時間で毎日24時間全チャンネルを録画してくれます。絵は黒の沈みこみが本当に「漆黒」でこれは素晴らしい。同じ番組でも解像度の差はいかんともしがたく、プラズマもかすみます。ただ4K衛星放送は思ったほどでもなかった。自分はCANONの研究所で8Kのカメラで撮った映像を、リアルタイムでモニターに出した画像を見たことあるが本当に実物以上にリアルで驚いた。値段は天文学的だったが。いつか、そうなるんだろうな。さてアマゾンプライムは、PCモニターで見るのとは全く違って、リアルそのもの。いままではPCからプロジェクターに映して見てたが、これならコタツで見られるのは、ありがたい。音質も今までよりは良い。画面の下の3センチぐらいがスピーカーの開口部になって正面を向いているのは、アドバンテージだが、所詮はテレビのスピーカー。単体のオーディオ用には絶対勝てない。と言うことでBOSE 55WERを繋いだ。さすがにこっちのほうが良い。今まで聞こえなかったアナウンサーの息継ぎまで聞こえる。残念なのは内蔵の駆動アンプがイマイチで、音量を上げないと音が付いてこない。所謂トルクの無いアンプだ。デジタルアンプなので仕方がないのだろう。やるならDAコンバータとパワーアンプを用意するしかないが、リモコンで音量調整ができなくなるのは辛い。とりあえずこのまま様子見とする。プラズマは12年前の製品だったので、ネットと接続することの始まりの機種だった。今は当然のようにLANポートはあるし、HDDも3台つなげている。無線LANでPCとつなげるのは本当に便利だ。うちはルータで電波を飛ばして、テレビのところに中継器を置いて有線接続している。全部バッファロー製なので、何もしなくても勝手につながってくれた。最近の機械は良く出来てますね。
3/19 TA-N330ES 不調4
わかりにくいが、3端子レギュレータの正負用である。右の7912が負電源用。これをさっそく付けて測定。+11.91Vと-12.19V 今度はちゃんと-12Vが出た。良かった!早速、再度バイアス調整。10分後に落ち着いたのを確認してから、ぴったり7mVに調整。なかなか左右共にぴったりに調整できることはないものです。機器の状態が良くないとこうはなりません。最後にDCオフセットの確認。どのボリューム位置でも変化せず、L:15.7mV R:-16.8mV。スピーカーにつないでも無音。これで完成!やれやれ。
3/17 TA-N330ES 不調3
オペアンプならオペアンプを切り離して、電圧を測定したら正しく出るはずなので、やってみた。プラスはきっちり12V出てる。がマイナスは-30V以上出てる。これはおかしい。3端子レギュレータがいかれたのかと、秋月電子で部品を探していたら、正負で別の部品番号になっているのに気が付いた。まさかと思って見てみると、2つとも正電源用が付いていた! これが原因とは情けなや。いったいどこで間違ったのか記憶にないのと、正電源用をつけてもそこそこマイナス電圧が出て、動いていたのにはびっくりだ。早速、NJM 7812FAと7912FAを注文した。ボリュームもオペアンプも関係なかった。シロート修理なんて、こんなもんです。
3/16 TA-N330ES 不調2
ボリュームだろうと、早合点して調べ始まったら、どうやら違ったようだ。左右とも同時にダメになる場所で、出力段より前の部分が怪しいと考えた。ボリュームも確かに同時にダメになるが、オペアンプが怪しいとにらんだ。オペアンプには、±12Vがかかるはずだ。+12Vは出ているが、マイナス側が-17Vも出てておかしいことがわかった。回路図の表記も間違っているのが、判明した。3端子レギュレータの出力端子で測定したが、IC102とIC103を入れ替えても結果は変わらず。このパーツは新品に交換してるので、壊れるとは考えにくい。コンデンサは容量470μF 耐圧63Vが指定だが、3本が100Vで1本だけ63Vで使っているが、耐圧違いで電圧が変わるとも考えにくい。C411が63Vだが、こちらは+側なのでシロ。オペアンプは交換してないので、自信はないがオペアンプを交換してみる。それでも直らなかったら、470μFを新しく4本交換してみる。オペアンプは純正はM5238で製造中止。代替品はBBのOPA2604APが運よく樫木産業で見つかった。1320円なり。凄い地震だった。アンプがコケそうになりました。
3/16 TA-N330ES 不調
サラウンドアンプのSONY TA-N330ES トロイダルトランスタイプの調子がイマイチだ。残留ノイズが大きく、信号を入れなくてもシー音が聞こえるのである。とりあえずSP端子にオシロをつないでみた。左が本体のインプットボリュームを一杯に絞った状態で20KΩ。この状態だとシー音は聞こえない。だいたい18mVだ。こんなもんだろう。中央がボリューム中央。抵抗値で16KΩ付近。やや怪しい波形が出てきた。右がMAXで14Ωぐらいでぐちゃぐちゃになった。聴感と一致する。ボリュームが10時ぐらい、抵抗値で17KΩぐらいまでなら音は聞こえない。と言うことでまずはボリュームが怪しいが、洗浄しても変化ない。このボリュームは特殊で基板に付けるタイプの20KΩ2連である。もう同一品はどこにもない。仕方なしにアルプスの10Kと50Kのシャフト長25mmを注文した。うまく取り付けられる保証もないが、とりあえずやって見ることにする。ダメならボリュームを絞って使うまで。ONKYOのM506より設計は新しいですが、特殊なボリュームを使っているせいで、直せないことがありそうです。M506も同じものは手に入らないですが、スペースに余裕があるので、大型のもの交換できました。オーディオ専用機とAV機として開発されたものの違いです。TA-N330ESは1989年発売、M506は1979年発売で10年も前の設計ですが、M506のほうが長く生き続けるでしょう。
昨日、ヨドバシカメラで有機ELテレビを買いました。今使っているのは、パナソニック TH-P46R2でHDD内蔵のプラズマです。特に不具合はありませんが、12年も使ったので、さすがにいつ壊れてもおかしくないと思い決断しました。たまっていたポイントが4万弱あったのと、表示価格より安くしてくれました。機種は、HDDをたくさんつなげて勝手に録画してくれるヤツ、と言えばわかるでしょう。土曜日に配達されます。アマゾンで8TB 1台 ケーズ電気で4TB 2台のHDDを買いました。
3/15 サラウンドアンプの交換
メーターも同じだと思ってたが、RSはピークが400Wまで刻まれてました。これも2台並べて初めて知りました。RSは電源コードも太く極性表示付きだったり、整流用ダイオードが4ケ追加されていたり、いろんな所が少しずつ改良されてます。何台も型番が続くのは、評判がいいからメーカーが作るんだ、と聞いたことがある。確かに単発で終わるのは、評判が良くないのもある。さて2台にスピーカーをつないで電源ON。スピーカーからは無音で、全く残留ノイズが聞こえない。素晴らしい!マニアの中にも「残留ノイズは、音を出せば聞こえなくなるので、気にしない」と言う人が居たが、間違いだと思う。残留ノイズより小さい音、余韻などが消え入る瞬間は、ノイズに埋もれスーッと消えて行かないのである。自分は残留ノイズが大きいアンプは、どんなに良いアンプでも使う気にならない。これから、いろんなセッティングをして、好きな007を見てみたい。
今日は、サラウンドアンプを入れ替えた。サラウンドバックをSONY TA-N110→N330ESへ サラウンドアンプをN330ES→ONKYO M506,M506RSに交換した。M506,M506RSは同じ筐体だと思っていたが、RSのほうが2cmほど長い。RSはメーター部分が凝っていて、SP切り替え表示部を、ガラスとメータの間にもう1枚板金を入れて斜めに光らせている。この分が長くなっているのである。わざわざメインフレームまで設計変更するとは、ONKYOは真面目な会社だったんだと感心。ガラスの取り付けネジもRSはわざと外に出して、力強さを演出してます。本来このネジは黒ですが、自分はサビが出てたので金色に塗装し直ました。このほうがオシャレでしょ!パワーアンプの正面パネルデザインの傑作は、なんと言っても、スレッショルド SA3.9eだと思う。3枚の厚いアルミを重ねた立体的な表現は、デザイナーのルネ ベズネの最高傑作である。回路設計の天才ネルソン パスとともに永久に称えられることでしょう。
3/13 ONKYO M506RS 修理9
最後がメーター調整。1KHzを入れ、SP端子での測定電圧がAC10.2Vになるようにジェネレータを調整します。この時メータレンジは0.1倍モードにします。トリマーのレベルを調整し0dBに調整します。これも改造がうまくいったようで、スムースに調整できました。これで完成です。いよいよ音出し。電源ON メーターランプが赤からカチンと言って青に変わる。いい感じ。CDをかえる。すっきりと雑味のない素直な音。馬力で押すタイプではなく、中高域の素直さが魅力的。低域はガツンと出るわけじゃないが、ひ弱ではなく、しっかり感はある。大音量もあとで試してみよう。サーボが効いているので、DCオフセットは極小。L:0.1~0.3mV R:0.1~0.5mV。高能率のバックロードスピーカーでも、残留ノイズは全く聞こえない。このアンプは、サラウンド用に買って整備したものだが、もったいない気がしてきた。本体価格:34200円 パーツ代:16253円 しめて50543円。結構金はかかりましたが、ドライバートランジスタはマッチングを取ったペアを入れ、出力段は新品。ここまでやれば、余程のことがない限りあと10年は故障なしで使えるだろう。10年後にまだ修理する気力や体力があるとは、限らないので、やれることはやっておかねば。これでサラウンドとサラウンドバックはONKYO M506RS,M506のコンビで鳴らします。さてどうなるか、これも楽しみだ。
完成したドライバー基板。白く見える抵抗は、全部交換したものです。メーター駆動基板からあちこちに出るケーブルが難儀です。1つもコネクタがないので、無理やり入れるしかない。まずはバイアス調整。5分後に14mVに調整します。テストピンにテスター棒をIIDにプラス、VCTにマイナスをつなぎます。今回は純正より外径の大きなトリマー抵抗を入れたので、微調整が楽にできました。部品交換は正しかったようで、煙も出ずきちんと調整できました。つぎが歪の調整。歪率計をつないで、20KHz 10V 13W相当のサイン波を入力し、R433,R533トリマーで最小になるように調整します。これはほぼトリマーの中央値付近で最小になりました。
左は取り外したトリマー抵抗とコパルの新品。どちらも上面調整型だが、ピンの配置が違っていてこのままでは逆さまに取りついて調整できない。足の向きを換えて何とかした。足の配置までしっかり確認しないと痛い目に逢います。右はドライバー基板から取り外したもの。2番目は、湿気で錆びています。もう少しで接触して事故になる所でした。これは外さないとわからないので、買ってから外装パネルや内部部品に錆がないかを良く確認することが大切です。錆てたら要注意です。
3/10 ONKYO M506RS 修理8
いよいよ増幅段の基板にかかる。これがやっかいで抵抗の被覆がやられている。カラーコードははっきりせず、読みにくいしマニュアルと現物の抵抗値が合ってないのには参った。現物が正しいので、取り外して測定してから注文するしかない。時間がかかりそうだ。
電源基板は完成した。リレーを3ケ交換、ダイオードと電解Cは全部新品で耐圧アップ。ヒューズも交換した。基板を掃除したので、少し綺麗になった。ハンダクラックもなく、この基板は良い状態だった。出力トランジスタの2SA1301と2SC3280のランクOが手に入ったので測定した。2SA1301は増幅率が108~168 2SC3280が54~74だった。今回はドライバーTrのように10%以内で揃えるのは無理だ。片chを低いほうから選んで108と132 136と168のペアにするか、108と168 132と136のペアにするか悩む。この場合、合計値で差が少ないほうが、左右の音量差が少ないはずだから、後者を選択してみる。これも純正がどうなっているかを調べなくては。
本来は、写真左のように表示されるはずだが、場所によっては、右のようになり2番の導通が切れることがあるのが判明した。なんでこんなものが壊れたのか、さっぱりわからんが、とりあえず代替品を手配した。これで変化するか、見てみることにする。普通のテスターで調べても抵抗値のオーバーレンジ表示が出るので、信号が切れていると想像する。2番から信号が出るので、右のようになったら、信号はここから先に流れない。それならばトリマーを回しても変化しないのは納得が行く。さてどうなるかしら?
3/8 ONKYO M506RS 修理7
取り外したTrを測定してみた。LchのhFEが134と154 マッチング率:87% Rchが172と180で96%であった。性能が劣化していないと仮定し数値の良い方を採用するとマッチング率は90%を守っていることになる。ダメな方だと85%と言うところか。ただし左右差は、どう取っても揃えているようには思えない。回路のことはわからないが、もしここの増幅率がそのまま出力に現れるなら、とてもボリュームだけでは吸収しきれないはずなので、ここの増幅率の高低はあまり影響しないのであろう。このアンプはインプットボリュームが装備されているから、音量差はある程度吸収できるが、世の中には伝統的にインプットボリュームを持たないパワーアンプはたくさんある。クレル、レビンソン、スレッショルド、パス、エアーなどはボリュームを持ってないので、どうやって左右の増幅度の差を埋めているのか、知りたいところだ。
3/7 ONKYO M506RS 修理6
2SC2238AのランクOが届いたので、早速選別してみた。hFEは122から154まで分布しており極端なバラツキは無かったが、2SA968の中央値が165なのでペア組の自由度はない。結局、写真右のペアが取れた。マッチング率は98%と93%で10%には入っているので、まあ合格だろう。今回同じランクOを入手したが各10ケ程度では、やっと2組のペアが取れるくらいである。中央値を合わせることは、できないので、相当数購入しないと完全なペアは取れないことになる。ペアで売っているものが高価なのは仕方無いと納得した。出力Trはもっと高いし数も入手しづらいので、古いアンプを維持するのは、大変なことだ。
3/6 ONKYO M506RS 修理5
3mmのLEDを使うと、ピッタリ奥まではまります。LEDはほとんど発熱しないので、このほうが良いでしょう。LEDの樹脂カバーはボロボロなので力を入れると、壊れるので慎重な作業が必要です。今日はオペアンプのソケットを取り付けて、オペアンプNJM4558DDを刺して終了。
今日は麦球のLED化。まずは必要な電圧を計算する。10Vが供給されていて3Vに落とすには7V下げる必要がある。20mALEDに流すとすると、V=IRより7=0.02・R R=350Ωとなる。手持ちに390Ω 0.6Wの抵抗があるのでこれを使う。消費電力は20mA×7V=140mAで0.6W抵抗で問題なし。抵抗が決まったら、回路図から麦球の配線のどっちが+かを確認する。麦球を取り出すには、まず配線をカット。接着剤で固定されているので、細いドライバーで配線の回りに掘り込みを入れ、配線を押し込む。これを繰り返すと麦球が出てくる。次にφ3mmの白色LEDを差し込んで、LEDのプラス側に抵抗をハンダ付けする。熱収縮チューブを入れてから配線の+側をハンダ付けする。これで完成。
3/5 トランジスタの選別
M506とM506RSは、プリドライバに2SA968と2SC2238を使っている。ランクはY。このトランジスタはペアで使うようになっているので、極力同じ増幅率のもの、可能なら増幅率が同じものを使うのが良い。今回ヤフオクで2SA968を10ケ 3980円で入手した。ランクはYだが、どのくらいバラついているか手持ちの測定器で見てみた。165が5ケもあり、綺麗に正規分布している。相手の2SC2238 8ケ 1600円を入手中。こちらがどのような数値になるか、楽しみである。トランジスタをきちんとペアで組んでいるメーカは少ないだろう。何故ならペアで使えないものは廃棄するしかなく、コストが跳ね上がるからだ。自分の知る限りきちんとペア特性を測定していたのは、ネルソンパス時代のスレッショルドぐらいだ。トランジスタを凄い数測定し増幅率ごとにボードに刺している写真を見たことがある。特性が揃っていれば、当然、性能も安定する。スレッショルドのパワーがありながら、にじみがない音質は、こういう地道な作業から生まれるた違いない。アンプは面白いもので、発熱の多いクレルや初期のレビンソンは「熱い音」がするし、ほとんど発熱しないゴールドムンドなどは「クールな音」がする。自分の使っているCELLOも発熱は少なく精緻な音がする。ただしAYREのパワーアンプなど結構熱いが、澄み切った音のするアンプもあるが、AYREの場合は、回路をバランス化しているが単純な構成にして、素子も極力少なくし高性能パーツを選別していると思う。好きな人には、たまらない音質だと思う。AYREはD-1と言うCDトランポも使っているが、メカがパイオニア製でも、やはり澄んだ音質がする。不思議なものだ。現在はDACにゴールドムンドMM12+を使っているので、ちょっとクールで精緻な音になっている。
3/5 ONKYO M506RS 修理4
メーター基板の修理を開始した。交換したのは、2SC1815-GRと電解コンデンサである。2SC1815は取り外したものを測定したら、hFEが低下していた。電解コンデンサは、大幅な容量低下は無く、このままでも使えるがニチコンFG,ビシェイに交換した。いつものように容量は変えず、耐圧を上げている。中央の黒い四角が手に入らないリレー。最初から斜めに取りついていて気分が悪いが熱で壊れては最悪なので、このままにする。このあとはオペアンプ:NJM4558DXを取り外し、ソケットをつけて4558DDに交換する。4558DDは秋月電子で格安で購入でき、いろんな所に使われているので便利だ。4つある可変ボリュームも最新のものに交換する。駆動回路が新しくなると、針の振れの反応が良くなります。これでコネクタ接続になってれば、もっと整備しやすいのだが。このぐちゃぐちゃ配線を壊さないで、ハンダ付けするのは、気をつかいます。
3/4 ONKYO M506RS 修理3
506RSのメータランプは、506と違っていてプロテクター解除後のランプは、青いゴムキャップがかぶせてある。このキャップは材質の選定が良く劣化していない。さすがONKYO! 新しいランプは純正より径が細いので、問題なく入った。こういうパーツは手に入らないので、壊さないように慎重に取り外した。純正はピッタリ張り付いているので、無理に引っ張ってはいけない。じっくりゆっくり力を入れながら外すしかない。このランプは車用もあるので、割と簡単に手に入るが、メルカリやヤフオクなので点灯確認済みを買ったほうが無難です。今回は6ケで1500円でした。
3/3 ONKYO M506RS 修理2
一応、音が出るものを買いましたが、怖いので電源は一度も入れず、バラしにかかりました。案の定、電解Cは液漏れし、足が腐食していました。右中央の抵抗は、ケースが破れてます。古いものは、きちんと整備してから電源を入れないと、壊してしまう可能性が高いです。
今回のアンプは、落下させて板金が曲がっているのと、錆が出ているので、取り出してサンドペーパーをかけて、再塗装します。重量が20キロを越えると、落下させる可能性が高くなりますね。まあ40年も前のアンプなので、残っているだけでも奇跡ですが。しかもメンテなしで今日まで生きて来たので、あちこち傷んでいて当たり前です。一部の高級アンプのように、オーナーが大切にしてメーカーメンテを受けているようなものは、ほんの一部です。今はオーディオメーカーが数えるほどしかないので、古いものは魅力的です。オーディオ全盛期のものは、デザインもパーツも良いので、長く使えます。ただしメーカーオリジナルパーツが逝かれると修理不能になるので、そこがネックです。コンデンサは代替できますが、特殊なトランジスタやリレーはお手上げです。
少しずつバラし始めた。ボリュームは506と比べると同じ100KΩでも格段にグレードアップしてALPS製になっていた。オーディオの原則は、ダメになった音は下流で復活などしない、である。つまりインプットの上流側が良くないと、そのまま下流で悪いままで増幅される。だからインプットボリュームは大切である。ここは進歩したので、合格。ところが、メータ駆動基板を取り外そうとしたら、メータ照明ランプ、表示ランプ、メータ感度切り替えSWまで付いてきた。基板面積には余裕があるのだから、いくらでもコネクタ接続にできるのに、何故やらなかったのか疑問だ。そうすれば組立性もアップするし、歩留まりだって良くなるのに。増幅段の基板のパーツが、斜めに刺さっていたり、高さが不揃いだったり、どうみてもどんどん急がされて作った感じが満載です。
3/1 ONKYO M506RS 修理1
基板をチェックする。見たところノーメンテ品のようだ。これでちゃんと動くなら、大したもんだ。メータ基板には、どう見ても手に入りそうにない特殊なパーツがあるのがわかる。参ったな。NJM4588DXは、506と同じようだ。ドライバー基板も特殊パーツがある。銀色の楕円型のケースに入ったトランジスタかSITを2ケ使ったもの。506RSは最小歪になるようボリューム調整ができるようになっている。506には無かった機能だ。ここは良いボリュームを使いたい。基本回路は変わっていないようだが、相変わらずワイヤラッピングなので、今回もアンプを回しながらメンテするしかなさそうだ。おっと今度は同じリレーが3連使いだ。このリレーが高いんですよ。電解Cも交換したいが、構造が複雑なので交換する気になれない。液漏れしてなければ、大型のコンデンサは使えます。電解Cは506が18000μFだったが506RSは22000μFで容量アップしている。出力が120Wから140Wに上がっているので、その関係だろう。出力段は3段ダーリントンで変わってないので、パワトラの電流値が上がったのかも知れない。パワトラは506と共通でないので、また探すのがやっかいだ。
M506RSを手にいれた。506→506R→506RSとなり3代目になる。事業は3代で潰れると言うがさていかに。今回のものは、汚れ、キズあり品で、フタを開けたらサビだらけ。本当にこれで音が出るんだろうか?怖いので、今回はまずサビたパーツを綺麗に塗装する所から始める。電源トランスのカバー、電解Cの防振カバー、天板はサビが出ている。サイドウッドはツキ板が剥がれていた。ウエットティッシュで拭いても汚れが取れない。中性洗剤を薄めて掃除したら、茶色になった。どうやら湿気の多いタバコ環境に長年居たようだ。可哀そうに。自分のところに来たのも何かの縁。綺麗にして生き返らせてあげよう。
2/27 ONKYO M506 修理4
カバーを付けて試運転。良い感じ。さすがにコーラル BETA-10でも残留ノイズは感じられない。静かなアンプだ。音量は0.5~1Wぐらいで、ちょうど良い音量になる。一般家庭では、防音無しでは聞けない音量だ。メータの針が音楽に合わせて振れるのを見るのは、楽しいものだ。このアンプはもっと荒っぽい音かと思ったが、以外にも中高域が綺麗だ。低域はKRELLなどに比べればおとなしめだ。1ケ所改造ミスで、SP1とSP2のLEDの取り付けが逆になっているのに気が付いた。LEDは白色だが、薄緑のフィルターがあるので、ほんわか見えるのは良かったし、メータはランプのままで正解だろう。さてこいつをサラウンド用アンプにするのは、ちょっともったいない気がしてきた。とりあえずこれで完成とする。楽しかった!
今度はうまく行った。修理前のDCオフセットはL:0.8mV R:1mVだったが、左右ともゼロmV。これは気持ちいいもんだ。きちんとご自慢のスーパーサーボ回路が働いている証拠だ。勝手に増幅度を上げると痛い目に会うことがわかり、勉強になった。省略したがメータもゼロ調整と1KHz 10.2Vを入れてのゼロdB調整もうまく行った。
4/28 STUDER D730 復活!
電源基板が修理完了。リレーとダイオードが光輝いてます。黒いちいさなコンデンサはバイポーラとわかり、パーツがないので交換できなかった。回路図がないと、いろいろ大変です。
つづいてSP出力リレー。純正はFRL-264。交換品は、OMRON MY402DC12V。良くみると足が4本多い。やっちまったか?しかし純正を良く見ると接点の片側しか使ってない。結局、足を切って解決。サイズはピッタリで問題なし。こちらは接点も金メッキでちょっと高級。
いよいよ最終日。今日はまずダイオードを交換する。31DF4は、400V 3A仕様。W04G-E4は400V 1.5A仕様。写真のように足が真っ黒になって、長い年月を感じさせます。ダイオードは、足でも放熱するので、足を短く切らないほうが寿命が長くなる。
2/26 ONKYO M506 修理3
これでドライバー出力段基板も修理完成。今回は電解C全部交換、オペアンプをNJM4558DDに交換、メータ照明駆動用のトランジスタを交換しヒートシンクを付けた。特に不具合はないが、RSでは故障するらしいので、念のため交換した。電解コンデンサに金色のニチコン ファインゴールドが入ると高級機になったようだ。現在、日本のアンプメーカは数えるほどしかないので、パーツメーカがせっかく良いものを作っても、広く使ってもらえないのは、可哀そうだ。ここで再度、火入れし問題ないことを確認。いよいよ明日は、電源部の修理だ。このアンプは、ほとんどコネクタを使ってなく、さらにワイヤーラッピングしているので基板を取り出して修理ができません。どうやっているかと言うと、天板と底板を外して、まず逆さまにしてハンダを吸い取り、90度回してパーツを取り、新しいパーツを入れる。また逆にしてハンダ付けする。これを延々と繰り返します。根気が要ります。今のアンプは整備性も良く考えられていて、コネクタで接続を切れるので楽です。
これはドライバーTr。今回調べて見たかったものだ。メーカがどの程度、選別してる、していないが知りたかった。もちろん性能は当時のままではないが。下が純正、上が交換品。数値は増幅率(hFE)。2SA968と2SC2238は、同じ増幅率が望ましいが、純正左は比率で1.94,右は1.16。交換品左は1.28,右は1.36。1に近いほうが特性が揃っていることになるので、交換品のほうが左右のバラツキは少なくなったと言えると思う。交換品はランクYで増幅率は上がっている。ランクOは70~140。ランクYは120~240。純正品は67があるので、劣化してると判断する。交換して良かった。増幅率が上がったことで、ノイズがどうなるかは完成しないとわからないだろう。
これはパワートランジスタ。2SA2216と2SC2581がパラレルで使われている。これが片ch分。506RSとは、型番が違うので、注意が必要だ。とりあえず探してみるか。
これでメータ基板は修理完了なので、火を入れてみます。問題なく動作しました。メータ照明ランプ、パイロットLEDも無事点灯しています。信号は入れてないので、音が出るかは、この時点では未確認ですが、基板ごとに面倒でも火をいれれば、無駄なやり直しが無くなります。メータの針は、完璧にゼロに合わせます。
左が純正、右が東京コスモス。軸の色からして作りが違います。これだけ大きさが違うので、ステーを追加工しました。穴径を9mm、位置決めピンは芯から10mmでφ3.5mmです。本体に取り付ける時、端子部分が干渉するので、折り曲げると良いです。
2/25 ONKYO M506 修理2
メータ制御基板の修理はこれで完了。すべての電解Cとオペアンプ、可変ボリュームを交換した。この状態では、動くかどうかを確認できない。インプットボリュームのガリが取り切れないので、交換することにした。ボリュームを取り外したら、100KΩだった。何を勘違いしたか注文したのは、東京コスモス RV24YN 20S B503で50KΩ。取り合えず壊れることはないので、取りつけて見る。純正のは見てもわかるように、抵抗部分が開放されているので、どうしてもホコリを吸ってガリが出る。今度のは以前使ったことがあり開放型でなく、回した感触も良いものだ。純正はシャフト長が25mmだが、20mmのものしか入手できない。ツマミの構造を見ると使えそうだ。またネジ径が7→9mmになるので、ステーの追加工が必要だ。こういう時のためにボール盤を買っておいたのが役に立つ。ハンドドリルや電動ドライバーでは、垂直に開けるのは、ほぼ不可能だから、面倒でもボール盤を使ったほうが確実だ。M506RSの回路図はあるがM506用がない。M506RSとは、基本は同じだがインプット段、ドライバー段、パワー段に使っている石や定数が違っているので、そのままでは使えない。結局は現物を外して確認してから、パーツを発注することになるので時間がかかる。ただしメーカーも回路図を更新せずに、パーツを換えることはあるので、確認は必要になる。
2/21 JBL CONTROL5+ 修理
今回は、JBL CONTROL5 PLUSのセンターキャップの修理をする。JBL CONTROL5は、初代が黒コーン、その次がプラスになって白コーンだが、どうももう1種類あるようだ。自分はJBL CONTROL5+を4台持っているが、そのうちの前期型?は、センターキャップが白くなって割れるが、後期型は白くならず割れない。今回は割れた前期型を修理する。センターキャップは「共重合ウレタン」で不要共振を吸収する役目があるらしいが、割れてしまっては、お話にならない。ウレタン素材は、必ず加水分解するものだと思ったほうが良いです。まずはメタルカバーの外し方。これは4ケ所をブチル系の両面テープで本体に貼り付けてあるので、マイナスドライバーをフチに差し込んでネットをゆっくり引っ張ると外れます。ただし接着が良いと外れません。アメリカ製ですので、当たり外れは大きいです。この黒い両面テープは手に着くとなかなか取れなくなるので、手袋をして作業することを、おすすめします。コーンは紙に見えますが表面に透明なコーティングが施してあり、ツルツルしてます。ただし茶色のシミがつくと取れません。エッジはラバーのしっかりしたもので、余程のことがない限り交換する必要はないでしょう。ダンパーも柔らかく良く動きます。右はエポキシ接着剤で全体を接着した後のものです。割れると修復できないので、割れる前に実施しました。使ったものは、コニシ エポキシEセット。2液混合型ですが、こいつがクセもので配合がうまく行かないと固まりません。使用法の1:1では固まらないので、A:Bを1:0.4~0.5程度にして温めながら良くかき混ぜると硬化します。これはノウハウです。パナのプラズマテレビはまだ使えますが12年使ったので、次は東芝のREGZAの48X9400Sにしようと思います。調べたらアンプを内蔵していて外部SP端子があるので、サラウンドSPのBOSE 55WERをつなごうと思ってます。トールボーイで場所を取らず設置ができるからです。テレビのSPは、どんなにがんばってもオーディオ用には勝てません。筐体の設計自由度がないからです。なので外部SPを使うメリットは大きいです。最近のテレビはデジタルグライコまで内蔵されているので、そこそこ調整もできます。そうなるとサラウンドSPの代わりが必要なので、この修理したJBLを使います。JBLにするとサラウンドSPとサラウンドバックSPの高さが、耳の高さで同じにできます。よりつながりが良くなるかどうか、やってみます。55WERは5.7cmウーハーが5発で振動板面積は127平方センチ。PLUSは20cmウーハーで314平方センチ。面積比で2.5倍も違いますが、スペック上では、55WERが55~20KHz。PLUSが50~25KHzとなっている。BOSEはお得意のアドバンスドウエーブカイド技術で低域を伸ばしています。確かにスタイルからは想像できない低音が出るので、驚きです。今回の修理で、どのくらい不要共振が吸収できなくなったかは、わかりませんが、長く使えるようになったことは、間違いないと思います。サラウンドにB&Wが買えるようになるまでは、当面使いつづけます。 ※良くみたら、後期型も割れてました。結局は1種類しか存在しないようです。エポキシが乾いたので、試聴。やはり20cmウーハーの威力は絶大で、ズドーンと低音が出ます。高音はBOSEに比較すると、鋭い感じですが、AVならこのほうが合うでしょう。
2/19 ONKYO M-506 修理1
次は定番の表示灯のLED化。この時代は麦球が全盛期。さすがにここはLEDのほうが良い。メータは雰囲気を変えたくないのでランプ交換にしたが、表示灯は麦球が遮光部材に埋め込まれており、取り外すのが結構面倒。遮光部材もゴム系のもので、すでに寿命末期。これは交換できないので作業は慎重に実施した。LED化すると発熱もないので、劣化も少ないだろう。もともとランプだったものをLED化するには対策が必要だ。玉は直流でも交流でも点灯するが、LEDはダイオードなので直流でないと点灯しない。回路図をみたら、麦球を ブリッジダイオードで整流しただけで点灯させていた。なので一応は直流。テスターで麦球の供給電圧を測るとDC9.78Vで、今回はLED化するため電圧を落とす。電圧を10Vとして3.6VのLEDを使用するには、10-3.6=6.4V下げる。20mAのLEDを使うとすると6.4V÷0.02A=320Ωを入れれば良いはず。また6.4×0.02=0.13Wなので、1/4W抵抗で十分持つ。これで決定。改造後の実測値は、LEDに3.2Vかかってました。LEDの仕様は2.8~3.6Vなので、狙いどおりです。明るさも十分です。今日はメータ用オペアンプを4558DXから4558DDに交換して終了。DDはローノイズ選別品で秋月電子から購入。次は、メータ基板の残りの電解コンデンサを交換します。
まずはメータランプの交換から。メータ照明をLED化すると、アンプの雰囲気が変わってしまうのでLED化はしない。
玉は8つあり、どれも切れてないが交換する。上が純正、下が手配品。手配品は、ヤフオクで12V 140mAを入手した。元は基板に貼り付けるように取り付けてあったが、放熱を考えて空中に浮かせるようにした。ランプは常時点灯するので、こういう細かい配慮が長寿命につながるものだ。ちなみに4つある両端が赤いプロテクター作動中のランプで、中2つが解除後のもの。よって中2つのほうが寿命は短くなる。いまでもこういうパーツが手に入るのは、ありがたいものだ。電球には、電球の良さがある。
2/15 マルチファンクションテスター
マルチファンクションテスターを買った。ずっと欲しかったものでアマゾンで3000円だった。普通のテスターでは、トランジスタが死んでる、生きてるしかわからないが、これはhFE:電流増幅率がわかるので、生き死にのほかに、どの程度元気かとか、ペアの選別もできるのでシロートには十分な機能である。一番いいのは、本体の3本のケーブルで、どの足をつかんでも勝手にどれがベースだ、エミッタだと表示してくれるし、ダイオードやコンデンサも測れる。こいつは非常に便利で使える。表示が良く出来ていて、絵と数値がカラーで、わかりやすく出てくるのは素晴らしい。レビューを読むと、当たり外れがあるようだが、自分のは8つ測定して、バラけた数値が出たので壊れてはいないようだ。しばらくは遊べそう。
2/15 ONKYO M-506
自分がオーディオに興味を持ってから、初めて 買ったのがONKYO INTEGRA A820GTRだった。当時17.5万ぐらいの高級プリメインだった。ライバルはサンスイのAU-D907。サンスイは大学の同級生が持っていたので、こっちにした。オーディオ駆け出しで、良くわからなかったが、馬力のあるアンプだったのを覚えている。MCカートリッジも使えるが、当時使っていたのは、オルトフォン MC200 コンコルド。たった3Ωしかなく十分なゲインは得られず、のちにテクニクスのSH305MCで聞いたときはたまげたものだ。このアモルファストランスは今でも人気があり、手放して失敗した。ということで、またONKYOを聞いてみたくなり探したところ「通電OK」のM-506があった。通電未確認なら安いが、通電できないといきなり原因追及から始まるので、自分のようなシロートには、ハードルが高いので、必ず通電OK品を買うことにしている。今回のは、外観はそれなりにくたびれているが大きな錆はない。フタを開けると、改造された痕跡やパーツの損傷もない。これなら通電しても大丈夫そうだ。通電して、DCオフセットを測定。L,Rともに1mV以下なので、ご自慢の「スーパーサーボ回路」は、正常のようだ。つぎにアイドル電流を測定。規定の14mVよりちょっと高い17mVだったが、左右共に揃っており問題なし。正常にプロテクタは外れる。SP1のパイロットランプが切れているので、これらはLED化しよう。メーターは、ギラギラするのは好きじゃないので、切れてはいないが玉は、交換しよう。いよいよスピーカーを繋いで音出し。あら、Rchの音が出ない。やっちまったか?。メータは触れるので、アンプは生きてるはず。ということはインプットボリュームか?5分ほど根気よくガリガリやったら、復活した。ついでにLchもやって完全復活。使ってないアンプに良くあることです。音は、ガッツがあるONKYOサウンド。これならメインシステムでも十分通用する音だ。今回買ったのは、ドルビーアトモス以外を再生したとき、天井SPから音は出ているのか?を知るために、メーター付きアンプが必要だったからだが、サラウンドアンプに昇格させようと思う。30分ほど聞いていると、どうもLchのメータが時々動かなくなる。音は出ているので、メータ本体か駆動回路が怪しい。今回もじっくりメンテして、当時のサウンド以上を目指したい。売れたはずのWatchCenterだが、落札者の様子がおかしい。いたずらかも。引き取り限定では、やはり売れないのか?。道具も揃ったので木箱を作って発送できるようにするか。大型のものは元箱がないと十分な梱包ができないので、結局は発送できなくなり、買取屋に安く叩かれる。これは、かわいそうなので頑張ってみようと思う。鶏小屋作りで、いろんな経験をしたので、木箱くらいは、楽勝だ。高く売るには、努力を惜しんではダメですね。
2/11 サラウンドSP 調整
ついでに垂直ビームで、天井SPを見てみた。人間の目では、左右差なんて、正確にはわからないものだ。思ったとおり、左側を基準にすると右側は1cm程度ズレていた。サラウンドSPもビームを飛ばして調整。これで左右にSPがあるものは、±3mm以内には調整できているはず。これで理想の設置状態になった。さらにプロジェクターとセンターSPとスクリーン中心を一直線にして作業終了。これで好きな「ロード オブ ザ リング」を見るのが、楽しみだ。センターSPも、ツイーターのセンター合わせがうまくいったのか、ノイズが減った感じがする。アンプのサラウンド設定をやってみると、まだ左右に距離の差が出ている。サラウンドSPは、一部障害物があるので、反射も含めて距離を出しているのかも知れないし、どの周波数で距離を計測しているかにもよる。フルレンジ一発以外は、周波数によって距離が違ってくるのは、仕方ないことだ。突き詰めると、全チャンネル同一スピーカーまでやらないと、ダメなんだろう。WatchCenterも無事売れて良かった。
送料込み7500円で5ラインレーザー墨出し器を買った。どうもスクリーンが傾いている気がするが、壁に定規を当てる方法では、限界を感じ購入した。中国製なので怪しさ満点だが、返品可能なので買ってみた。商品はいたってまとも。趣味レベルなら十分使える。原理は内蔵の電子水準器が地球の中心に向き、水平、垂直のレーザーを照射する。まともなものは5万もするし、1回調整すれば使わないので、安いに越したことはない。やって見ると右側がやはり5mm下がっていた。早速、一人でスクリーンを降ろして、取りつけ金具を5mm上げて固定。今度は、ピッタリ!でもスクリーンの下端のブラックマスクでは水平でも、スクリーンの筐体部では、やはり斜めになっている。筐体もスクリーンもまっすぐにするには、30万出してスチュワートにしないとダメなんだろうか。
2/10 DL1540C 電池交換 その2
毎回ドキドキする電源投入。あれ表示が出ない。再度バラしてフラットワイヤーの半ささりを見つけ組み直し。今度は成功。電池交換前は、赤い画面が出ます。セルフチェックを2回やると一番下のバッテリーの表示がPASSになります。これで作業終了。オシロもオーディオ製品といっしょで大事に使えば長持ちします。これからも大切にせねば。今回「蓼科電研」と言うHPがとても役に立ちました。この場を借りて、お礼します。
電池ケースを最初は接着した。使ったのはコニシ ボンドEセット。2液混合のエポキシタイプ。これが全く固まらない。粘度も緩く垂れる。ドライヤーで温めても全く硬化する気配もない。調べたら評判が良くなった。そこで両面テープに方針変更。ここで大切なのは強力でかつ温度特性の良いやつであること。車のダッシュボードにも使える使用温度80度品を選んだ。これは良い。一発で強力にくっつく。両面テープは、時間が経つと強度が増すわけではない。最初に60秒間強い力で圧着するのが正しい使い方。そうすればダメなもの以外はくっつきます。ただ貼り付けただけでは、本来の接着力は出ません。正しく使いましょう。結局電池はこの位置にしか固定できなかった。コネクタを付ければ筐体中央に大きな空間があるので、固定は可能です。
4700μF 16Vのコンデンサが怪しい気がする。取り外した所、容量は問題無かった。手持ちにチューブラー型でないが、ビシェイの同じ容量のがあったので、交換した。普通のタイプのコンデンサだと足が短いので付け足して、絶縁チューブで被覆します。
2/8 DL1540C オシロスコープ電池交換
1時間ほどで、何とか問題の基板までバラせた。冷却ファンは、信頼の山洋電気製。しかも静音ファンを使っている。フィンにホコリもないし、回転も全く問題ない。さすがは山洋電気だ。これがバックアップ用電池。3.6Vだが測ると0.5Vしか無かった。これでも動いていたんだから、大したもんだ。液漏れしてないのは、ラッキーだった。秋月から買ったのは、B-03222:バックアップリチウム電池 3.6V 250円とP-03089 :電池ボックスなので、リード線は基板にハンダ付けし電池ボックスも接着する。この電池を外すのが大変だった。スルーホールに入ったハンダが取れなかった。コテの温度を540℃まで上げてようやく取れた。焦って足を引っ張ってスルーホールを壊したら修理不能。多層基板は神経使います。いつもなら電解コンデンサをバンバン交換するが、壊すのがイヤなので今回は4700μF 16Vだけビシェイに交換した。容量は減ってなかったし、ほかのコンデンサも液漏れは無かったので、このままで大丈夫だろう。明日、電池が届くので続きをやってみる。
DL1540C デジタルオシロのメモリーバックアップ電池のワーニングが出た。通常の使用には全く問題ないが、警告表示が毎回出るのは気持ち悪いので交換する。純正電池は3000円もするので、秋月電子で電池と電池ケースを買った。費用は350円。幸いネットに丁寧な分解方法が載っていた。サービスマニュアルでは、まずバラせないだろう。良くこの小さい筐体に基板を押し込んだものだ。横河には立派な機構設計者がいるに違いない。しかも巧妙に基板が配置され、分解にも無理がない。整備性が良いことは、機器の性能も良いはずだ。無理な干渉や配線の無駄が無ければ、ノイズが少なく、動作も安定するからだ。
2/6 B&W HTM61S2 修理
センターSPを調整していたら、ピアノのアタックで高域が歪んでいるのを、発見した。昨日、スターウォーズを見てた時には気づかなかった。やはり単独で音楽を聴かないと、わからないものだ。まずはSP端子からチェック。SP端子の裏側はウーハー用のネットワークだった。しっかりしたガラエポ基板にでっかいコンデンサとコイルがついていた。スコーカーとツイーターはHF端子からケーブルが伸びていて、箱の内部のネットワークにつながっている、いわゆるバイワイヤ対応になっていた。端子はしっかりはまっており、問題なさそう。ツーター、スコーカー用のネットワークは、取り外せないので、見える範囲で確認した。トナルトツイーター単体が怪しい。決意して分解することにした。ツイーターの回りは、樹脂パーツのはめ込みなので、慎重にやれば傷つけずに外れます。銀色のツイーター保護ネットは、鉄系のパンチングメタルでツイーターの磁力で吸い付いているだけなので、ちょっとこじれば外れますが、磁力が強力なのでヘタに金属ドライバーなどを使うと、一発でツイーターに吸い寄せられ破損します。慎重に取り外すと本体が見えてきます。さすがB&W ツイーターもノーチラスヘッドになってます。ダイヤフラム単体までバラシてわかったのは、ボイスコイルの入る溝に「磁性流体」が満たされていること。自分の磁性流体は、サラサラだったが、時間が経つと固形化するらしい。減ってはいないようなので、再度、ダイヤフラムを変形させないように、センタリングしながら組付けた。とりあえず試聴。自分は1975年発売のQUEEN ボヘミアンラプソディーを試聴のマスターにしている。この曲のボーカル、バスドラ、特にベースの伸びと沈み込みを重視する。間違ってもボワーンと膨らんでは、いけない。満足できる音にイコライザーを調整し完了。結論から言うと、これで歪は直ったが、また磁性流体を手に入れて、ギャップ掃除をしたほうが良いかもしれない。他の記事でも磁性流体を交換してるとある。B&Wは、JBLと違って裏フタをネジ止めでなく接着しているので、分解ができない。だから壊れないように作っているのだろうが、今回のようにユニットが原因ならいいが、ネットワークだとまず取り出すことができないのが、難点だ。
2/2 B&W HTM61S2 センターSP
新しいセンターSPが届いた。B&W HTM61S2である。横幅はHTM61S2のほうが大きいが、奥行は短いし、高さも低い。うちの環境では、スクリーンを下げたかったが、WatchCenterでは、出っ張ってるツイーターが邪魔して、できなかった。今度は結構下がったので、良い感じになった。買ったものは、中古だが傷もホコリもない。よってほとんど使用されてないと思われ、まだエージングが必要かもしれない。今回は、WatchCenter 用のイコライジングカーブと音量のまま聞くことにする。レーザー墨出し器が来たら、また細かいセッティングをやり直すからだ。さて肝心の音質だが、B&Wらしくあくまで自然である。低音も無理な感じがしないし、下も十分出ているので不満はない。セリフは、細かいニュアンスまで再現される。黄色いケブラーコーンの恩恵か。B&Wに比べるとWILSONはやっぱりピーキーな感じがする。チタンツイーターの個性だろう。B&Wはリアバスレフなので、壁との距離で低音を調整できるのは、ありがたい。出過ぎはありえないが、純正でバスレフポートにスポンジを詰める方法も用意されている。これでメインSPとのつながりもスムースになり、より映画が楽しめるだろう。WatchCenterは、誰かに引き取ってもらおう。
2/1 YAMAHA B-3
ラジオ技術 1977年 11月号をやっと手に入れた。この号には、YAMAHAのパワーアンプ B-3の全回路図が載っている。ネットに出回っているのは、電源部が載ってないが、これには載っている。当時の定価が20万だが、今でも10万ぐらいで取引されておりなかなか手が出ない。いつか手に入れてメンテするために、長い間探してやっと手に入った。ただし残念ながら、パーツリストと調整値は書いてない。やはりサービスマニュアルは、門外不出なのだろう。メーカは、古いマニュアルを問題が起きるからと開示しないが、この手のものを欲しがるのは、自分のような者だから、誓約書を書かせて開示したほうが、生き残る可能性も高くなると思うのだが。マニアの中には、真面目な人もいるし、業者にも飛んでもない人もいる。物を長く使うことは、良いことだと思うのだが。
2/1 ドルビーサラウンド試聴
やっと11ch分のアンプが準備できたので、調整、試聴した。たしかに天井に4ケのスピーカーを追加した効果は感じられて、試聴位置からメインSPまでの間の定位、移動感などが明確になった。これまで数本のドルビーアトモス版の映画を試聴してわかったが、ドルビーアトモスは、確かにあったほうが良いのは間違いないが、あくまで「スパイス」とか「隠し味」であって、当たり前だが、ドルビーアトモスが映画自体のクオリティーを上げるわけではない。空間表現や上下の移動表現が良くなるだけである。つまらないものは、そのままだ。映画で一番重要なセリフが今までより、良く聞こえるわけではない。その時にしか効果は発揮されないのである。ではその時は、どれだけあるのか?常時戦闘シーンなら、わかるがいつも戦闘シーンがあるわけじゃなく、作品によっては、全くないものもある。結局、「より本来の音で聞くには必要だ」のレベルに留まる。なので面白い映画をたくさん見つけるほうに資金を投入したほうが良いと思った。自分の判断は、これ以上サラウンドSPやサラウンドアンプに投資するのは、やめて自分が一番聞きたいセリフに力を入れたいと思う。そのためにセンターSPを交換する。いよいよ明日、到着予定だ。今使っているWilsonAudio WatchCenterは、1999年発売でもう20年以上経過している。さすがに最新の設計から見ると古さは、隠せない。16.5cmウーハーが2基と2.5cmチタンツイーターの2WAYだ。16.5cmウーハーは、ウーハーコーンの外径で測定すると12cmしかない。さすがにこれじゃ小さいだろう。WilsonAudioは比較的小さなウーハーでレスポンスを良くし、ストロークで最低再生周波数を稼いでいると思う。つまり超精密はF1エンジンみたいに常に高回転(ロングストローク)を維持しないと低音は出ない。実際に聞くと、確かに低いほうも出るが「ゆったり感」には程遠く、ちょっと無理をしているな、と感じるし、ツイーターも割と下から使っているようで、この辺も声のシャープさはあるが、太さとか実体感が乏しい感じがしている。今度のセンターSPは、3WAYでウーハーとツイーターの間に、10cmのコーン型ミッドレンジを使うタイプにした。ウーハーの公称は同じ16.5cmが2基。ツイーターも2.5cm。結局はWatchCenter にミッドレンジが追加された形なのだが、クロスオーバーは、400Hzと4KHz。なので人の声は、ウーハーとミッドレンジで担当することができる。価格は大幅にダウンなので、人によってはグレードダウンと思うかもしれないが、オーディオに最高は無い。人それぞれの価値感、好みが違うから、その人が好きなものが「最良」なのだ。ミッドレンジがケブラー製だと言えば、マニアの方なら、どこのメーカーかおわかりになるでしょうね。
1/30 TA-N330ES 修理5
電源ONで、プロテクター解除。煙なし。素直にうれしい!バイアスかからずから、良く直ったもんだ。早速調整開始。バイアス調整は、規定値7mVに対し、左右とも7.1mVに調整できた。DCオフセットは調整できないが、左右とも、ほぼ同じ値になった。選別したTrや1%抵抗、オーディオグレードコンデンサなど大量に投入した結果だが、左右差がないと言うのは、パーツの選別や取り付け作業も含めての結果なので、とてもうれしいものだ。これが本来の性能なのだろう。さていよいよケーブルを接続し、11ch分の測定、調整に入る。サラウンド用のピンケーブルは、PADのミズノセイ プラズマシールドが余っていたので使ってみる。レーザー墨出し器を買って、再度、スクリーンの水平を確認する。どうも傾いているように感じるが、物差しで測るのはもう限界だ。少しずつきちんと調整すれば、今回のアンプのように、結果は出るだろう。
ジブラルタルシャーシは、音には良いんだろうが、メンテには向かない。そもそも柔らかい樹脂なので、メネジは使っていると削れていって、最後はスカスカになる。まあメンテなんて考えて無かったと思うが。元どうりに基板を入れて完成。
やっとパーツが揃ったので、最後の組付け開始。前ユーザがメネジを壊したので、ネジやま救助隊で対応する。完全にバカになっていると、タップを切りなおすしかないが、少しでも残っていればなんとかなる。これはいわゆる中強度のネジロック。空気を遮断すると硬化する。よってたくさん着けてもはみ出た分は、役に立たない。写真のようにネジの先端3山程度につけるのが正しい使い方だ。ネジが締まっていくと根本のほうまで、接着剤がしみ込んで行くからだ。これで24時間硬化させる。
1/30 センタースピーカー変更
いろいろ考えた結果、センタースピーカーをWilsonAudio WatchCenterから変更することにした。何にしたかは、次回のお楽しみ!
1/27 TA-N330ES 修理4
これは入力切替リレー。INPUT1と2を切り替える。左が純正。右が互換品。どちらも製造中止。たまたまアマゾンで入手できた。どうやらこのアンプのネック部品は、このリレーのようだ。代替品が無ければどうにもならない。ただし右の基板を見て欲しい。RCA端子があるがこれがINPUT2だ。1はこの上にもうひとつ小さな基板がありそこから赤いコネクタまでケーブル接続する。つまり最短で増幅されるのは INPUT1でなく2なのだ。1のほうが何でも良いと思ってはいけない。リレーが壊れたら、1を使わず2を直結にすれば使えるのは最後の裏ワザである。
今回は出力TRも新品に交換した。良く見て欲しい。2SA1215と2SC2921は、ペアも左右chも全く同じ増幅率。こんなものはもう2度と手に入らないだろう。極端に音が良くなるわけじゃないが、トランジスタや抵抗をあちこち変更され、挙句の果てにパーツの誤挿入まで見つかったものも、ここまでやれば本来の音が取り戻せると思う。トランジスタも締めすぎのためか、ヒートシンクのメネジがバカになっていたので、メネジも「ネジヤマ救助隊」で修理する。
手持ちのリケン RMG 1KΩが余っていたので、どこかに使えないだろうかと回路図を見ていたら、インプットセレクタのすぐ後ろと、左右増幅段に入る前がちょうど1KΩだった。W数は本来1/4Wだが2Wにしても音が出なくなるわけじゃないので、交換することにした。今や貴重なRMG。使わずに捨てられたらもったいない。例によって足が太く基板に刺さらないので、自作特殊工具で穴を広げて挿入。でっかい大砲の砲弾のようでカッコ良くなった。マルツに注文した3端子レギュレータが出荷されないのでまだ完成しない。
1/26 TA-N330ES 修理3
これも必ず交換するSP出力リレー 左が純正でG5R-2232P-KW。右が互換品G2R-2A4。オムロンは製造中止品の互換品リストをHPに載せてくれる親切な会社です。こういう姿勢が、ユーザーの信頼につながりますね。M下さんは、互換品もないし困ったちゃんです。良く見ると耐圧が上がってますね。取り外したリレーは、接点は当然黒くなってますが、状態は良い方です。ただホコリの多い環境下で長く使われたのか、リレー内部にもホコリが入り込んでいます。基板は当然可能な限りクリーニングします。あと390Ω抵抗、3端子レギュレータ、信号切り替えリレーが来れば完成です。
これは、バイアス調整用の500Ωトリマー。白い方が純正で製造中止品。青いのが秋月電子で買った3362P
40円。良く見ると足の本数が違うが、3本足の真ん中は使わなくてもいいプリントパターンになっているので、問題なく使える。古いトリマーは密閉型になってないし、なっていても接点の劣化で調整がしずらくなっている。トリマーは絶対に交換したほうが良い。
1/25 TA-N330ES 修理2
これが悪名高きA級のドライバーIC:STK3201Ⅲである。A級なのでチンチンに発熱するが、放熱器がついてないので、良く壊れる。このアンプの一番の故障原因はこれかヒューズ抵抗だと思う。壊れてなくてもハンダ付けの時間がちょっと長いと壊れるからやっかいだ。まずは放熱器を取り付けた。前回は、銅のシートシンクを金ノコで切って自作したが、今回はRSパーツから購入した。品番 490-0055 219円 水谷電機工業製。36.2X16X25でサイズがちょうど良かった。シートシンクはあれば、それだけで十分仕事をしてくれます。固定はサンハヤトの放熱用シリコーン SCV-22で、固まるタイプで便利です。10分程度で固まりますが、完全硬化には24時間必要です。自分は急がないので24時間放置します。信号切り替え用リレーが届いたが、取りつかない。自分の選定ミスだった。正規品は松下 AG8023 12V仕様のDPDTで当然ながら製造中止。松下からは代替品は出ていない。調べたらオムロンに使えるのがあった。G5A-234P-53。これも製造中止だがなぜかアマゾンにあった。ちょっと高く1100円。背に腹は代えられないので買った。古いものは、何でもそうだが代替品がないと、そこでどんなに愛着があっても鉄クズになる。何とか自分の手元にあるうちは、整備して長く使ってあげたい。KRELLやCELLOが故障したら、とんでもないことになりそうで怖いです。
今日は、何かと問題の多いヒューズ抵抗を交換した。なんでこんなものを使うのか、シロートなのでわからないが、きちんと保護回路を作ると金がかかるからだろう。SONY以外でヒューズ抵抗を使っているのを、自分は今まで見たことない。ヒューズ抵抗は、抵抗値の変動が大きいらしい。ちなみに今回交換したのは、4.7Ω定格で、R307:6.0Ω、R308:6.3Ω、R323:5.3Ω、R357:6.5Ω、 R358:6.3Ω。 15Ω定格で、R363:15.1Ω、R364:13.8Ω、R313:18.5Ω、R314:18.0Ωだった。増えたり減ったりしているのは、良くないんだろうな。ヒューズ抵抗を扱っている所は少なく、今回は海神無線とRSコンポから調達した。需要もないから、今後も在庫限りになると思う。自分は2台のN330のヒューズ抵抗を全部交換したので、当面は持つだろう。あとはパワートランジスタ、3端子レギュレータ、リレーが来れば完成だ。電解Cは、ニチコンFGを主に、耐圧を上げたものに交換した。回路全体のバランスが崩れるので、容量アップは行わない。
1/24 TA-N330ES 修理1
今日は、30DFと10E2Nのダイオードを交換しました。10E2Nは200V 1A仕様に変更しました。電源のコンデンサは5600μFが5115μFに容量低下。元の91%。12000μFが10600μFに低下。元の88%。電源のコンデンサは、元の80%以下になったら自分は交換することにしているので、今回は交換しない。ドライバー段のコンデンサは470μF 63Vが4つ付いている。これは436~481μFになっていた。容量が増えているのは、良くないので全部交換する。ここはニチコンのファインゴールド 470μFの100V仕様にする。残念ながら3本しかなく、1本は63V仕様だが耐圧は守っているので問題はない。やっぱりファインゴールドはカッコイイ!一気に高級品になったように見える。
パーツも注文したので、修理を開始する。まずはヒートシンクを外して、ドライバー段と出力段の基板を外す。改造者は、パワーTRを外した後、べっとりとシリコングリス漬けにしていた。この人、シリコングリスの使い方を間違ってますね。付ければいいってもんじゃないのに。部品をバラす時は、面倒でも小袋に名前を書いて、部品ごとに仕分けをしておくと、組み立てるとき、ネジが無いとか、違う所に付けることが防げます。出力段基板を外すと、コンデンサの保持金具が取れる。赤いベルベットが板金に静電塗装されている。コンデンサ本体にやっているのは見たことあるが、円周の一部しか接触しない板金に施して、果たして効果があるのでしょうか?たぶんデザイン上の効果しかないと思います。
1/23 TA-N330ES 2台目 はまった!
左の写真を良く見て欲しい。Q302:2SC2275、Q303:2SA985が指定のところ、2SC4793と2SA1837が付いている。なんじゃこりゃ?全然違うものに置き換わっている。しかも本来同じ方向を向くはずが、迎え合わせに実装している。これじゃまともに動くはずがない。ほかにもR306は、ヒューズ抵抗なのに、見たこともないものに変わっているし、ほかのヒューズ抵抗も膨らんでいる。こりゃ相当ヤバそうだ。底板を開けてまたびっくり!出力TRは、正規のものだが、あきらかに取り外した形跡とhFEでも測定したような跡がある。この改造をした人は、わかっている人ならバイアスがかからない時点で気づくはずだが、そのまま使っていたのだろうか。このアンプは業者から買ったが「音出しOK」と書いてあったが、本当にまともな音が出たのだろうか。プロテクターは働いてないので、異常は出てないが、どうも気持ち悪い。せっかく11ch分のアンプが揃ったのに、また試聴、調整はおあずけだ。意を決して、ヤバいパーツは全交換することにする。2~3万かかるが、仕方あるまい。変なアンプでスピーカーを飛ばすほうがイヤだ。交換するのは、出力リレー:モノタロウ、入力リレー:マルツパーツ、整流ダイオード、ヒューズ抵抗:海神無線、IC:STK3102Ⅲ:ヤフオクで2550円で購入しヒートシンクを実装する。電解コンデンサ全部交換、ドライブTR,出力TR:樫木総業などなどである。安物買いの銭失いとは、このことか。
サランウド用に安く15670円でTA-N330ESが手に入ったが、これがとんでもないシロモノだった。経験上、ネットで買った「動作品」は危ないので、絶対にSPにはつながないで、まず健康診断する。最初は、外観から。正規と違うネジがついていたら、絶対何かやっていると思って間違いない。このアンプもカバーを留めるネジが違っていたので、いじっている可能性大だ。覚悟して中身の確認開始。残留ノイズはLch:7.4mV,Rch:19.1mVで問題ないが、バイアスを見るとLchがかかってない。Rchは7.3mVで正規値7mVは出ている。トリマーを回しても全く反応なし。なんで???。
1/20 DENON POA-7700 メンテその7
POA-7700の最終の測定値は、アイドル電流値:規定電圧値で8mVのところ、8.3mV。DCオフセット:規定値:100mV以下のところ、-61.3mV(いじる前は-3.8mV)。歪率:規定値:0.005%以下のところ、0.01%と言うことで、DCオフセット値が基準内だが、大きくなってしまった。DCオフセット値が大きくなった原因としては、使用したオペアンプ自体の性能や駆動電圧の差やカップリングコンデンサなど、いろいろある。音はまともに出ているが、出力段のトランジスタが逝かれた可能性もある。いずれ再度、健康診断が必要になるだろう。焼けた抵抗の代わりをデジキーに注文した。今度はホーロー抵抗で8Ω 300W 2260円 同じ程度のもの日本で買うと、倍近くする。航空賃の2000円を払ってもデジキーで買ったほうが安かった。ホーロー抵抗は結構値段が高いものです。サンスイ B2301Lを売った時、同じ抵抗も売ってしまったので、これは2本目である。まさかまた使うとは思ってなかったが、もってりゃ良かったと、後悔先に立たずである。抵抗が来たら、今度はファンで風を当ててやるつもりだ。出力段のトランジスタがいかれたか調べたい、DCオフセットが増えた原因を探りたい。でも悲しいかな機械屋出身では、どうやっていいかさっぱりわからない。誰かに指導してもらいたいものだ。計測器は、結構そろった。テスター4台。マルチメータ、ユニバーサルカウンタ、周波数ジェネレータ、デジタルオシロ、オーディオアナライザ。これだけあれば、そこそこのことはできると思うが、知識がなく、使いこなせないのが、情けない。
1/20 ドルビーアトモス 天井SPの設置
1/20 ドルビーアトモスの天井SPの設置は、指定によると、理想的には、メインSPの延長線上でかつ、試聴位置からフロントが30~55°、リアが125~155°となっている。30°と155°は、余程広く天井が高い部屋でしか成立しない。自分の部屋では、メインSPの延長線上には設置できないので、天井の横壁付近になる。また角度は試聴位置から前後45°ぐらいなら設置できそうだ。指定の概略図を見ると、天井リアSPは、サラウンドバックSPよりも前にあるのが、望ましいらしい。よって最初は、左の写真のように、部屋の一番奥に設置していたが、写真右のように、天井フロントSPとサラウンドSP(中央下のグレーの棒)と天井リアSPの間隔が水平に見て、2:1に近づけるようにした。天井フロントSP側は、意識的に遠目にしている。理由は試聴位置から後方は、サラウンドSP、天井バックSP、サラウンドバックSPの6本で囲まれているが、前方はメインSPまでが遠いので、空間を埋めるため天井フロントSPをメインSPに少しでも近くに置いている。まだ音を出してないので、これから良い位置を探すつもりだ。これでついに11chになった。アンプは、さすがにCELLOを使うのはもったいないので、サラウンドとサラウンドバックはSONY TA-N330ESを2台、天井SP4台は、同じくSONY TA-N110 2台にした。どちらも回路図があり、パーツもまだ入手できるのとボリューム付きなのが良い。結局アンプは、モノラルアンプ 3台 ステレオアンプ 4台で11chを駆動することになった。これで最終形のつもりである。できればサラウンドSPのBOSE 55WERを強化してB&Wにしてみたいが、資金が底をついたので、当面はこのまま使用してみたい。55WERは、エッジを張替え、音がシャキっとしたので、何かしら変化があるはずだ。また天井SPも4台になったので、これも変化があるはずだ。センターSP用のアンプもPOA-7700になってる。もう一度、サラウンド調整をやり直すのが、楽しみだ。
1/18 DENON POA-7700 メンテその6
実は、1つやらかしてしまった。歪率を調整する際、8Ω 100Wのメタルクラッド抵抗を使った。マニュアルの指定は、20KHzで出力電圧が31.6Vの時、歪率が0.005%以下になるようTR502を調整しろ、と書いてある。調整してたら、抵抗が焦げ臭くなり、煙がモクモクと上がった。こりゃヤバイと即、アンプの電源OFF。幸いアンプは無事だった。100Wもあれば十分だろうと思って、良く調べなかった自分が悪いのだが、8Ωで28.3Vの時、100W出る。つまり31.6Vだと抵抗のW数を越えていたのである。20KHzが連続して数分も出るソフトなど、ありえないが調整なので従うしかない。今回、アンプの電源ケーブルを焦がしてしまった。火事にならなくて良かった。教訓として、出力電圧とダミー抵抗のW数を確認する。抵抗は冷却し、万一の場合でも、燃えないようなレイアウトで作業することである。いい勉強になった。さてアンプも整備できたので、ドルビーアトモスの映画を見よう。今回、クロスオーバーを変更することにした。メイン以外は、みんなスモール設定であるが、BOSE 55WERは60HZ、同じく100Jも60HZ、JBL C5は70Hzにした。55WERは、思いのほか低い所まで使えるようである。WILSONのWatchCENTERもスペック上は、55Hzからなので60Hzに設定している。
写真左がプロテクター基板。コンデンサとダイオードを交換しました。中央がドライバー、出力段基板。出力トランジスタ以外のほぼ全部のトランジスタ、ICを交換しました。電解コンデンサは、ニチコンFG,ビシェイなどを使用。抵抗はリケンRMG,デールなどを使用。トリマー抵抗はコパル製に交換。写真右が交換したパーツの一部。アンプを5万で手に入れましたが、交換パーツに3~4万かかって、大幅赤字です。これだけ交換して、1つも失敗しなかったのは、我ながら大したもんだ。
写真左の四角のものは、放熱シートである。左が純正、右が交換品。マックエイトと言って純正の7倍も熱伝導率が良い。1枚 30円 秋月電子で購入。さらにオーディオアナライザー(中央)も買ってしまった。松下 VP-7721A アンプの歪率を調整するために必要です。最小歪率:0.003%まで測れます。ジェネレータも内蔵されているので、便利です。今は針式でなくデジタル式が主流ですが趣味では、これで十分です。歪率
のほかにSN比や出力(W)も測れます。
1/18 BOSE 55WER エッジ修理その3
BOSEの修理は、無事完了。音にビビリは無い。やっていて気付いたが、55WERの出品画像に、写真の縦のデカイBOSEのロゴが見えるのと見えないのがあり、不思議だったが、カラクリがわかった。中央付近に黒く小さい横向きのBOSEのロゴがある。これがカラクリ。このロゴには黒い布状のものが、ぶら下がっていて、このロゴを外すといっしょについてくる。布はパンチングメタルと本体の狭い空間に挟まっており、一度、引き出すとパンチングメタルを外さないかぎり、元には戻らず、このデカイロゴが見えるようになる。よってロゴが見えるのは「何かやろうとした」と解釈すべきである。黒く小さいロゴを外さないとスピーカーは、いじれないので「いじろうとした」と解釈すべきだろう。またこのスピーカーは良いスピーカーである。中、高域は自然に出ているし、低音も十分である。ただし低音が膨らむと感じる人は、イコライザーで修正してないからで、部屋の特性に合わせて調整すれば、すこぶるいい音で鳴ります。ちなみに今はチェロ アンコールパワーで鳴らしているので格別です。
1/17 ハッコー FX-601
ハッコーのハンダこてが、出てきた。引っ越しのゴタゴタでどこかに埋もれてたのが、出てきた。今までは安物の60Wのコテを使っていた。コテ先が黒くなり、なかなかハンダが溶けない。溶けないのでパーツを熱破壊する。水を含ませるスポンジを使って、コテ先の残ったハンダを取ろうとしても取れない。余計なダンゴができるの繰り返しだった。これはFX-601。温度調節ができる。コイツに換えてびっくり。すぐ溶けるし、綺麗に広がるので、ハンダ付けが短時間で完了する。こいつは素晴らしい!こての下にある金色のものは、こて先クリーナー。旋盤の切りくずそのものであるが、コイツにこて先を入れて、前後するとこて先が綺麗になる。スポンジとは大違いだ。このこては、規定温度から外れると青いLEDが点灯する。試しにスポンジにつけたら、温度が下がって点灯した。数秒で元の温度になるが、温度制御しているからだろう。今までは、こてをスポンジにつけて、温度が下がった状態で使っていたから、余計に作業に時間がかかったのだと納得。道具って、本当に大事ですね。
1/17 BOSE 55WER エッジ修理その2
これが完成状態。エッジの外周に残る白いのが接着剤である。このまま明日まで放置する。手で押した感じでは、ボイスコイルは当たってないようだ。もともとダンパーがガッチリできているので、余程のことがないとボイスコイルは当たらないだろう。これで38cmもありショートギャップだったら、シロートにはセンター合わせは無理だと思う。コーン紙が重力で垂れ下がる恐れがあるので、 ユニットに取り付けたい気持ちはあるが、まだ接着剤が乾いてないので、このままにする。シロート作業のエッジ交換でビビリが無くなれば3645円は安いもんだ。
剥がせるものは、全部剥がす。紙コーンには、アルコールは使うなと書いてあった。勝手に判断しないで良かった。コーン表面外周のゴム状のものは、カッターでも剥がせないので、そのままにする。この部分は作業には影響しない。やって見てわかったが、エッジはボロボロのほうが作業が楽だ。他の人の作業例を見ると、ゴム状のものも綺麗になっている。中途半端な状態で作業するのが一番面倒だ。また、このエッジはコーン紙の裏側にエッジの中央部分を貼り、フレームの部分にエッジの外周部分を貼る。よってコーン紙の直径よりもエッジの内径のほうが小さいので、すんなりとは入らない。コーン紙をうまく変形させながらエッジをコーン紙の裏側に入れなくてはならない。これが小さいユニットなので結構難しい。ちんたらやっていると接着剤が固まってしまう。なんとかできたが出来はイマイチだ。ただしコーン紙の裏側に貼れれば、自動的にエッジはセンタリングされるので、エッジの外周を貼る作業は楽である。接着剤は、だいたい5分ぐらいで固まり始める。5分は長いようで結構短いもんだ。
ファンテックから届いたエッジ修理キット。初心者には、取説があったほうがいい。これは接着剤を買うとセットで付いてくる。送料込みで3645円。エッジ2枚、筆、接着剤のセットである。接着剤は木工用ボンドに似てるが、ボンドほど酢酸くさくないし、粘度もちょっとサラっとしている。
1/15 BOSE 55WER エッジ修理その1
ユニットはネジ4本で固定されているが、トルクス T10なので注意。SPケーブルは、黒青と青。まぎらわしいなと思ったが、大きさの違うファストン端子で接続する。これなら誰がやっても間違いない良い方法だ。だからユニットには、+、ーの表示はない。これからじっくり時間をかけて、エッジをはがしていきます。エッジはウレタン系ですが、接着剤はゴム系で綺麗に均一に塗られている。ユニットは中国製だが、品質管理が徹底しているのだろう。でないと世界中にバラまくことは不可能だ。このユニットは凄いと思う。コーン紙の外径とマグネットの外径がほぼ同じだ。ユニットの口径に対し、すごくデカいマグネットを使っていることになる。手抜きしない姿勢は、好感が持てる。周波数レンジは公開されてないが、調べたら55Hz~18KHzぐらいまで行けるはずだ。こんな小さなユニットで55Hzまで出るのは、凄いことだと思う。JBLのコントロール5だって75Hzだ。BOSEのバスレフ技術は大したもんだ。そういえば、バズーカなんて言うのもあったな。
1/14 BOSE 55WER エッジが破れてる!
ウーハーはゴムエッジで、ヘタリはあるが、破れてはいない。右がフルレンジスピーカー。見事にエッジが無い。これじゃまともな音がするわけないわ。早速ファンテックに注文した。エッジ2枚+接着剤+送料で3645円。結構、お金がかかります^^;10年以上たったウレタンエッジのスピーカーは、エッジ交換が必要だと思ったほうが良い。特にサランネットが外れないタイプは、始末が悪い。中古の場合、他人の判断に頼るしかない。「音は正常に出ます」と書いてあっても、何をどんな音量で聞いたかは、わからない。エッジが見えないものを買う時は、エッジ交換代も込みで考えるべきだろう。今回のユニットは、小口径なので自分でやってみることにした。今までエッジ交換だけは、やったことが無かった。何事も経験である。
サラウンドのテストトーンを流した時、サラウンド
SPからビビリ音が出た。買った時「マッキントッシュのアンプで20W入れても、問題なかったのでエッジは大丈夫でしょう」と言われたので、気にしてなかった。サラウンドSPは、BOSE 55WER。5基のSPが付いているが、1つだけフルレンジであとはウーハーになっている。まずは分解。トップカバーは、両面テープで着いているので、後ろかマイナスドライバーでこじ開けられる。カバーはネジ6本で固定してある。薄いパッキンがあるので、切らないように開ける。今度は中央のBOSEのロゴマークを外す。引っ張ると外れる。最後にパンチングメタルを外す。外し方がわからなかったが上から片側だけこじるようにすれば外れます。ただし相当な力が必要です。自分は傷ついてもいいので、マイナスドライバーでこじ開けました。やれやれ。
1/14 POA-7700 メンテ その5
熱を持つトランジスタには、放熱板を付けました。TO-92型のトランジスタ用のヒートシンクは、製造中止になり、在庫かぎり。デジキーに注文し海外から取り寄せた。これが手に入ったのはラッキーだった。品番:HS251-ND 185円 残り127ケです。リケンのRMGは、通常タイプより大型なので、そのままだと付かないことが多い。その場合、縦につけたり、リードをコの字に曲げてつけたり、頭の体操になります。
今日はだいぶ進捗しました。コンデンサは両極性を除いて交換終了。抵抗も交換終了。あとは、届いてないトランジスタとトリマー抵抗を交換すれば、いよいよ完成。その前にまだ関門がありますが。
リケンのRMGの容量の大きいものは、通常よりリードが太く1mmありました。これだと通常のプリント基板には、刺さりません。仕方ないので、ドリルで穴を大きくしました。パターン面からやらないと、箔が壊れます。
銅板をヒートシンクから外してみた。見事に放熱シリコンが付いてない。こりゃダメだ。再度、放熱シリコン塗りなおしを実施。銅板には、放熱シートがこびりついている。何十年も経っているので、初期の性能はとうに無い。これを最新型に交換する。
1/13 POA-7700 メンテ その4
これがハンダクラック。写真中央の部分が盛り上がっているのが、わかるだろうか。
交換前の写真を撮り忘れてしまったが、これは保護回路基板。中央右側の細長いICが、日立製の保護回路IC。これはもう手に入らない。コンデンサは、信号が通るわけじゃないのに、ニチコンのファインゴールドとビシェイを使った。この基板は、壊すと面倒なので、コンデンサの交換だけにした。
1/12 POA-7700 メンテ その3
フィンのついたダイオードの右側が交換した電解コンデンサ。コンデンサのケースの外径がプリントされたのが見えてることで、直径が小型になっているのが、わかります。たったこれだけでも、高性能になったような気がします。今は、インプットセレクタ部のパーツ交換を実施中です。入力信号は、バランスをオペアンプでアンバランスに変換後、ボリュームを通ってドライバー段に行きます。ここのパーツがしょぼいとその後の音もしょぼくなるので、ここにも高性能パーツを導入します。映画のセンターSPを駆動するためのアンプですが、相手がWILSONなので手抜きは、許されません。
まずは交換したリレーの確認。接点は見てのとおり黒くなっている。でもこれぐらいは正常の範疇だ。サンスイ B2301Lなど、同じ仕様のリレーを使っていたが、ダブル接点の片方が完全に溶けて無くなっていた。ハイパワーアンプは流れる電流も大きいが、逆起電力も大きいので、リレーには辛い環境である。中央が電源部の特性改善用と思われる470μFのの電解コンデンサ。根本部分についているのが、固定用の樹脂接着剤。こいつは導通しないことになっているが、それはウソ。経年変化で硬化し、ホコリが積もると導通するし、パーツの足を腐食させる。サンスイのC2301には、電解コンデンサが多数使われていて、こいつが悪さして導通し、トランジスタと抵抗が焼けた。おかげで修理するのに、えらくパーツ代がかかったのを覚えている。抵抗だってリケンのRMGだから、簡単には手に入りません。でも2階建ての構造と、どっしりとした安定感のある音は、最高だった。外したコンデンサの容量は、469.7μFで新品同様だった。と言うことは、リレーの具合とコンデンサの劣化具合から、この機体は、ホコリの多い環境にいたが、あまり使われてなかったと推察できる。よって電源部の1万μF 90Vもたぶん元気だろうから、交換しないことにする。470μFのコンデンサは、同じ容量、同じ耐圧のニチコン ファインゴールドに交換する。技術の進歩で同じ容量でも小型になっている。小型になれば、周りの空気量が増え放熱が良くなるし、磁界を振りまくエリアも減り、結果的に音が良くなる。また ファインゴールドは色が金色なのが良い。マニアは色にも憧れる。ニチコンさん、いい所突いてますね。有名なのはアメリカ スプラーグのコンデンサのブルー。ドイツ WIMAのフィルムコンデンサの赤や青。リケンの抵抗の青。ビシェイ デールの抵抗の黒。フタを開けた時、色のついたパーツが目立つのは、間違いなく高級機です。
1/12 ヤマハ CX-A5100 その2
家の中に、たった1枚だけドルビーアトモスのブルーレイディスクがあった。最近は4K版でしかドルビーアトモスが買えないものが多くなったので貴重だ。CX-A5100の設定を「ドルビーサラウンド」にしただけでは、ドルビーアトモスにはならない。シネマ HD3もオフにする必要がある。このへんは、ヤマハの主張だから仕方ないが。今までは、ドルビーアトモスでない007 スペクターやエネミーラインをシネマ HD3で見ていた。今度は正真正銘のドルビーアトモス。やっぱり違う。サラウンドとは突き詰めると「自然さ」だと思う。何気ないシーンでも、浮遊感とか包まれ感を感じるし、サラウンドスピーカーから音が出るというより、部屋全体が音の中にいるような感じになる。もちろんアンプのSNが悪く、最初からシーシー言っているようじゃ論外である。やはりドルビーアトモスはオブジェクトベースなので、その上にヤマハの解釈を上書きするのは、どうかと思う。どんな作品でも、作者の意図をくみ取るべきであり、勝手に解釈するのは、そぐわないと思う。坂本龍一のエナジフローは、坂本が自分でピアノを弾いている。ピアノがうまい人が弾いても、綺麗だなとは思ったが、曲の背景や重みが変わってしまい、感動は薄れた。同じことが映画音楽にも言えると思う。映画はサラウンド効果も含めて、映画音楽として成り立っている。ならば監督が意図した音に忠実であるべきだと思う。今後、ドルビーアトモスとドルビーアトモス+シネマ HD3でどう変わるかを確認したい。とりあえずドルビーアトモスを体験できたことで、このアンプを買って良かったと思えた。結局、面白くなって最後まで見てしまった!
1/12 YAMAHA CX-A5100 その1
天井SPは、BOSE 100Jにした。理由は、軽いのとエッジがウレタンでないのと、インピーダンスが6Ωだから。有名な101MMとサイズはほとんど同じで、ユニットの口径も同じだが、こっちはコーン紙に星型のゴムがかぶさっている格好になっている。重さは2kgなので持ってこいだ。設置は間接照明用の棚の上。ここだと配線も見えないので都合が良い。厳密に言うと天井SPではないが、プレゼンスSPがあるか、ないかのほうが、大きな問題だ。これで9chになったので、ヤマハ ご自慢のDSP HD3モードで試聴する。天井SPを付けた効果は確かにある。ミサイルの動きが空間の中で、きっちりとした軌道で動くし、爆発シーンもよりリアル差が出る。まだリアプレゼンスを付けてないので、付けてから再度、セッティングして試聴してみたい。まだ激変かと聞かれれば、激変ではない。変化はあった。ヤマハの思想なのか、ドルビーサラウンドは出てくるが、DTSは一切出てこない。DTSでエンコードされたディスクは、どうなるのか、どこかに書いてあるんだろうか。機械としては、良く出来ていると思う。マランツの時は、どうしてもサラウンドの音量が大きく感じたが、ヤマハは自然だ。この辺のチューニングは発売時期の差だろう。ただしマイクのセッティングやSP距離などは、どうも少しアバウトな気がする。この辺は、買って使って見ないと分からないものである。ヤマハのAVプリとは、こういうもんだ、と言うのを知ることができたのは、良いことだ。ヤマハのDSP HD3 とドルビーアトモスの差がどうなのか知りたい。ドルビーアトモスの ディスクも持ってないので、オブジェクトベースとやらも体験せねば。リモコンはイマイチ使いにくい。まず単4電池が4本も入り重たい。またデカイ。そのくせボタンがボディーからあまり浮き上がってないので押しにくい。マランツのほうが使いやすかった。あとマイクスタンドがY字のマイクベースに立てる方式だが、うっかり爪を折ってしまった。確かに3次元で測定するには必要なものだが、もう少し金をかけても良かったんじゃないの?と思う。まだ導入初日だから、これからもっともっと使いこまなくては、真価を発揮しないだろう。
1/11 YAMAHA CX-A5100 導入
アンプを換えて、進化したところと退化した所がある。進化したのは端子の配置。センターSPを中心にXLR端子が対象に並んでいる。これは直感的に刺すことができ、誤挿入が防げる。コネクタの多いAVプリでは大事なことだ。次がGUI(グラフィックユーザーインターフェイス)。これは各段に進歩した。カラー画面だし、絵があるので操作がわかりやすい。ただし造形に長けているヤマハとしては、安っぽい絵だ。設定のスピーカーまでの距離がどうやら5cm単位のようだ。マランツは1cm単位だったので、ここは後退した。まあ自分のように1cm単位まで攻め込まなくてもDSPがやりまっせ、と言うことだろう。自動設定で進化したのは、テストトーンがいきなり大音量で流れるのでなく、最初は小さい音から徐々に大きくなるように出る。これは心の準備もできるし、ありがたいことだ。CPUが進化したおかげで、演算時間はすごく早く、測定から演算、格納まで、待たされてイライラすることはない。天井スピーカーが届いてないので、とりあえず7chで試聴。まず感じるのは、SNが良くなっているし、細かい音が聞こえるようになった。サラウンドもより自然になった。ドルビーTRUE HDとシネマ DSPモードで聞き比べたら、大きな差はなかった。ここまでだと「買い替えて良かった」とはならない。激変ではないからだ。やはり天井スピーカーを設置してからが、勝負だ。ちょうど今、天井スピーカーが届いた。さて、もうひと仕事するか!
ドルビーアトモスを体験したくなり、AVアンプをマランツ AV7005から、ヤマハ CX-A5100に変更した。まずは天井スピーカーの準備。スピーカーケーブルは、設置性と視認性を重視して、これにした。10mのものもある。AVケーブルは必然的に長くなるのと、アンプに集まると、どれがどれだかわからなくなるし、まして細線を多数束ねて、外観が同じようなものは+ーの区別もつかない。だから赤黒ケーブルを選択した。AV用ならこれで十分である。次にアンプ。新たに4ch分がすぐ出てくるはずもない。良く見たらCELLOが余っていた。もったいないがENCOLE POWER MONOⅢをサラウンドアンプに使うことにした。サラウンドのSNの良いこと。さすがはCELLOだ。写真右の左が旧、右が新アンプ。一目でわかるのは、奥行が伸びたことと、天板の穴の面積が少ないこと。放熱は大丈夫なんでしょうか。今回のAVプリはAVACで11万で購入した。本当に中古なの?と思うぐらいの美品である。スマホからも操作できるらしい。あとでやってみることにする。
1/10 POA-7700 メンテ2
今回はアンプの出口から、パーツ交換に入る。最初はSP出力リレー。このパーツは、毎回バチバチと接点に電流が流れるので、消耗が早い。たぶん接点は、相当傷んでいるはず。純正は松下 JC2aD-DC24V ノンラッチ 2接点 DC24V動作 AC250V 7A仕様である。もちろんすでに製造は中止になっており入手は困難。よって代替品を探した。ピン配置と動作電圧、AC耐圧は必須項目。流せる電流も同じのが好ましいが、見つからなかったので、OMRON G4W-2212P-US-TV5 24VDCを使用する。電流が10Aまで流せる以外は同じである。以前、サンスイ B2301LのSP出力リレーを交換するとき、某オーディオ修理工房の記事と同じものを付けたら、動かなくなった。そんはずはないと思って調べたら、より電流が流れるタイプになっていた。サンスイカスタマーセンターに修理に出したら言われた「定格と違うリレーが使われていたための不具合です」。ネットに載ってる修理屋の情報も鵜呑みにすると自分のような目に逢います。「人の仕事は信用しない」「自分でとことん調べる」「それでダメなら諦める」これが鉄則です。このリレーを探していたら、何店か見つかったが、RSコンポだと1195円。モノタロウだと539円。なんでこんなに違うのか?専門店から買うことが、最安とは限らないし、モノタロウは仕事が早く次の日に届く。RSコンポだと最短で2~3日かかる。これからもっとモノタロウを利用しよう!
1/7 POA-7700 メンテ1
ワイヤラッピングを外したくないので、悪戦苦闘中!電源トランスは390VAと記載されていた。驚くほどの大容量ではない。8Ω 250Wとすると単純計算で390/250=1.56 余裕を大きく取った設計ではないようだ。ブロックコンデンサは、回路図上は1万μF 93V 4本。この辺もサンスイ当たりと比較するとかわいいもんだ。コンデンサは容量の割には大型だ。どこにも容量も製造会社名も入っていない。特注品か?。これで、電源トランス、ドライバー基板、保護回路、操作部までバラせた。あとはSP出力制御部のリレーまでたどり着ければ、ワイヤラッピングを外さずに済みそうだ。もう一息だ。サービスマニュアルには、カバーの外し方は書いてあるが、基板の外し方、組付け方は書いてない。できて当然と言うことなのだろう。確かにプロが見るもので、シロート向けには書いてない。パズルを解くのも楽しみのうちだ。構造はシンプルで、電源トランス、ブロックコンデンサを載せる台が筐体の背骨の役目をして、それに前後パネル、トップカバーが着く。シンプルな割には、剛性もある。サンスイのB2301Lのように、細い引き抜き材を使って、ネジ止めする構造は、重いトランスを載せると、ネジの軸力だけでは組付け時にゆがんで、大変だった記憶がある。確か1.3KVAのバカ重いトランスだったと思う。板金も曲げ方を考えれば、結構、丈夫になるのは、自分で設計していたので、良くわかる。1ミリの鉄板なら簡単に曲がるが、板金をコの字に曲げれば、簡単には曲がらない。要は設計次第だ。パワーアンプにとって、剛性は非常に大切である。レビンソンやクレルなど、バラすとわかるが、良く出来てますね。ジェフは、やり過ぎだと思いますが^^;
掃除を実施。左が掃除前。トランスの有った回りにホコリが積もっている。中央が掃除後。コンデンサの下も綺麗にした。カメムシみたいな虫の死骸も出てきた。乾燥と熱でミイラ化している。
今しかできないので、メーカーもやってない「エッジング」を実施した。自在ブッシュをはめるだけで、音が良くなるわけではないが、メンテ時にケーブルを出し入れする時、板金のエッジでケーブルの被覆を傷付けないようにする配慮である。高級機はやっている。ちょっとした配慮だが、大切なことだ。電気部品は、代わりがあるが、ケーブルは切ったら、おしまいだ。
1/6 DENON POA-7700 試聴
とりあえずホコリを払って試聴。こんな状態で試聴する人は、そうはいないだろう。これから長い時間をかけて整備するので、カバーをかけると面倒だ。よってバラック状態で試聴開始した。最初に音を出した時から、違っていた。ズシンとくる重さの有る音だが、重苦しくはない。セリフも明瞭だし、今まで聞こえなかった音が聞こえる。メインSPは全くいじってないから、これは間違いなくPOA-7700のお蔭だ。良いアンプだと思うが、何で誰も使ってないんだろう。DENONだから?不思議だ。自分もDENONを聞いた時、ブワーンとした低音が嫌いだったが、こいつはそんなことはない。これなら劣化パーツを交換し、コンデンサの耐圧を上げたり、抵抗をリケンのRMGにしたり、熱くなる抵抗はW数を上げたり、発熱が大きいトランジスタにヒートシンクを付けたりすれば、相当良くなるはずだ。ワイヤラッピングしてるので、1度外したら次はハンダ付けしかない。気合を入れて、全バラシに突入します!古いアンプなので、当時のパーツは、大抵製造中止になっている。パーツリストから型番を追い、スペックを確認し、代替品を探すだけでも結構時間がかかる。1つの部品で半日かかることもある。でもあきらめなければなんとか見つかるもんだ。今日は日立:DSA1A2と言うダイオードを探した。結局、同じものは無くスペックからビシェイ:1N4003が互換性があることがわかった。こういう地道な作業をしないと古いアンプは、直せない。自分は電気屋じゃないので、余計、時間がかかるが退職者にはちょうど良い。
1/6 DENON POA-7700 観察
この写真左のコンデンサ。回路図に載ってない。68000Kは0.068μF=68nFこんな小さい電解コンデンサは無いな、と思っていたら、これは電解コンデンサと並列にフィルムコンデンサをつないで、リップル改善、高域改善を目的とするものらしい。さらに調べるとなんとびっくり!これは古いオーディオマニアなら誰でも知っている「伝説のラムダコンデンサ」では、ないか。この形、色は間違いない。以前、所有していたサンスイ B2301Lにも使われていた。今では入手困難で、もし新品ならとんでもない値がつく。これは安易に交換しては、やばそうだ。結構、まじめに設計されたもののようだ。ただしほかのパーツはサンスイのように高級な物は使われていない。そこは定価15万なんだろう。右の写真は、ドライバー段の電解コンデンサ 220μF 50V。よ~く見て欲しい。下側のほうが銀色の面積が大きくなっているのがわかる。これは熱でケースが下がった証拠。これは最新のものに交換する。今の技術なら小型で高温度仕様が手に入る。以前、使っていたTORIO L07MではWatchCenterは、全然鳴らなかった。こいつがどこまで頑張ってくれるのか、楽しみだ。だがまずはホコリを取り、綺麗にしないとトラッキングでリークし一発アウトになりかねないので、じっくり取り組もう。
DENON POA-7700を見てみる。見た所予想は当たり、海外向けDENON POA-6600の国内版のようである。見てのとおりホコリまみれでカーペットの上に置いたのであろう。深い所では3ミリ近く積もっている。良くこれだけホコリをかぶってショートしなかったと思う。アイドル電流値を見ると、17.7mVもあったので、規定の8mVに調整した。ドライバー基板は何種類かあるようで、自分のは白いもの。パーツを一通りみると、オリジナルで1度もメンテを受けてない個体のようだ。これはラッキー。ほこりまみれだが、使用時間は少ない、だから故障していないと言うことだろう。筐体設計で良い点は、シャーシ底板から、ヒートシンクやドライバー基板が25~30ミリほど浮かして設計されている。これは十分な空気ボリュームが得られ、放熱性が良く機器の寿命に良い設計だ。これは機器の左右方向にも言え、電源部、ドライバー基板部がともにサイドカバーから十分離れていて、空間に余裕がある。基板もある意味スカスカで、シグナルパスは左から右で長いが、部品配置には余裕がある。残念なのは、ワイヤラッピングがあるので、整備性に難がある。
1/5 ドルビーアトモス化の検討
昨日、BOSE 55WERのサラウンドSP設置をやっていて、とんでも無いことに気が付いた。ドルビーの資料を見たら5.1chの時のサラウンドSPは、正面を0度とした時、110~120度と書いてある。つまり試聴位置から、ほんの少しだけ後方だ。自分は今まで後ろにあればいいだろうと思って160度ぐらいの位置に置いていた。ドルビーサラウンドは、いくらAVアンプが補正するとはいえ、角度はぴったりのほうがいいに決まっている。今まで自分は何を聞いていたんだ?ガックリ来たが、気を取り直し7.1chを調べたらサラウンドSPは90~110度とある。今度は55WERをぴったり100度に置いた。サラウンドバックSPが今までの位置でピッタリなのはラッキーだった。これで再度、AVアンプにSPの数と距離を計算させるとする。ドルビーアトモスは、天井にSPを設置する。自分の部屋はオーディオ専用に作ったので、天井は超分厚い石膏ボードなので、クギは受け付けない。あきらめていたが、ふと天井を見ると、間接照明用のヒサシを大工さんに作ってもらっていたのが目に入った。これは結構丈夫につくってあるし、左右対称になっている。写真は、サラウンドSPを設置した所で、ちょうどヒサシの半分くらいの位置にある。これなら試聴位置から65~100度の規定値に天井SPを配置することが可能だ。本来はメインSPの軸線上が正しい位置だが、無いよりはあったほうが良い。ドルビーアトモスにはある程度の空間ボリュームが必要だ。以前、聞かせてもらった所では、8畳くらいの狭い部屋にたくさんのSPを押し込んでいたので、高さ方向の移動感を感じなかった。自分の部屋は18畳ぐらいあるので、やってみる価値はあると思う。
1/5 POA-7700が来た!
センターSP駆動用のDENON POA-7700が到着した。予想よりはるかにデカい!TORIOのL07Mがちょっと大きくなったぐらいを想像していたが外れた。KRELL FPB350Mと同じくらいある。無理にパーツを押し込んだ感じではなく、余裕がある作りに見える。保証は3ケ月。一応壊れてないかチェック。電源ON プロテクター点滅→消灯 SPリレーONまでスムーズに動作した。各スイッチの切り替えの反応も良く気持ちが良い。外観はそれなり、中身はホコリが溜まっているが、案外、良い品物かも知れない。SPにつなぐ前に、DCオフセットを測定してみた。通電開始時:-0.8mV 30分後:-4.0mV 1時間後:-4.0mVで安定した。規定値は100mV以内なので出力段回路も問題なさそうだ。30分通電して、やっと天板が暖かくなってきたので、アイドル電流は、そう多く流れてないようである。もしくは、調整がズレているかのどちらかである。これだけしっかりした作りで、顔も良いのに、何故、誰も使ってないんだろう。不思議だ。ヤマハのB-3など、すぐ売れるし、修理記事もたくさん出てくる。音も良いらしい。こいつがどんなもんか早く知りたいが、中古は何があるかわからないので、あとアイドル電流値が規定値:8±1mVから、どのくらいズレているか見てからにする。少なくとも大きな直流は出てないので、SPを壊す心配はない。経験上、ツラ(顔)が良いアンプは、良い音がする。設計者だって、音に見合うだけの筐体、外観をまとわせたいと必ず思うからだ。
1/4 BOSE 55WER
サラウンド用にBOSE 55WERを購入した。今まで聞いたことは何度もあるが、今回初めて買った。写真は音を出すためで、ここには置きません。 オプションのKST-1付きだ。オプション付きで美品が22800円で買えたのは、ラッキーだ。これは大正解だった!土台が重いのは大切だ。この台は、純正のペラペラと音は変わらないと言う人がいるが、それは使ってる装置が悪いか、使い方が悪いだけ。しっかりした音を出すには、基礎、土台、重量があることは必須です。音はサイズから見るより、しっかりしている。もちろんウーハーがデカイわけじゃないので、重低音は出ない。しかし素直な中域、綺麗に伸びる高域が良い感じ。特にハイハットが良い。十分ジャズも行けます。もちろんサラウンドに使っても良い仕事をしてくれるだろう。スペックはほとんど調べずに外観で選んだが、見た目はスピーカーが5基搭載されているようだ。低音はBOSEのメイバンより上から出ているので、メイバンから下は仕事をしていないようである。バスレフもポートも外からは見えない。ポートは台の上に開いているようだ。スピーカーもメイバンから上にある。スピーカーは5基のうち中央の1基がフルレンジであとの4基がウーハーである。エッジはまだまだいける。鳴らし始めたら、いたってまともな音。良いスピーカーだと思うがなあ。いわゆるBOSEサウンドのボテッとした膨らんだ音ではない。無理な低音を狙わないのは、正解だと思う。場所も取らないし、十分普通に使える。この値段でこれだけの音を出せるのは、そうそうないと思う。
1/2 初買い物
1/2 去年からシアター環境を復活させてきたが、映画はやっぱりセンターSPのセリフが重要だ。スピーカーはWILSONのWatchCenterを使っており音色には不満がないが、どうもうまく鳴ってない気がする。SONYのTA-N330ESをブリッジで鳴らしている。300W/8Ωが仕様だが、4Ω時はダイナミックパワーが680Wだ。WatchCenterは3.7Ωが実測抵抗値で、音楽信号では平気でこれ以下になる。となると TA-N330ESでは、力不足なのも納得できる。そこで入力ボリューム付きで4Ωが定格負荷で耐えられて、可能ならモノラルアンプが良い。探したらラッキーにも見つかった。人気がないのでほとんど見かけることがないが、DENON POA-7700である。情報がないので6600のサービスマニュアルによれば、250W/8Ω、450W/4Ω 重量15.6kg 。なかなかのパワーリニアリティーだ。電源部がしっかりしている証拠だ。かつこの時代の機器にはめずらしく1100W/1Ωのダイナミックパワーまで記載されている。1Ωを表示したのは、超めずらしいと思う。1Ωを定格で表示したのはKRELL KRS200が最初だと思うので、日本製としては、結構早めだったと思う。1台定価15万なので、高級機ではない。後継機のPOA-8000になると一挙に定価が35万に跳ね上がり、320W/8Ω 重量22kgになっているので、POA-7700は値段の割には、金がかかってると思う。ネットを探しても、ユーザー記は見つからないし、人気がないのか、発売時期が短かったんだと思う。中古で動作品が、5万ならまあまあだと思う。自分には、パーツを取り替えて遊ぶ分も込みの値段なので、納得できる。あとは6600と回路が同じのを祈るだけだ。ほとんどのパーツは製造中止だが、探しまくったらなんとか手に入ることもわかった。1/5に鹿児島のハードオフから到着予定だ。もう1つは、サラウンドスピーカーを設置して7chに戻してみたくなった。部屋の関係で、デカイSPは置けない。BOSE 55WERと言うのがスリムで気にいっていた。ただし足が薄い板金で頼りなかった。オプションでKST-1と言う鋳鉄製の1台8キロの台があるのがわかった。この台付きが欲しかったが、なかなか台付きが見つからなかった。ひょいとメルカリを見たら、ぴったりのが出品されていた。速攻でゲット。この方、以前は自分と同じでマッキントッシュのXRTとアンプをお使いの方だった。こういう方は信頼できる。転勤でオーディオを縮小されるとか。是非、また再開して欲しいものだ。あとオーディオルーム用のデジタル壁掛け時計が欲しかったが、これも運よくメルカリで見つかった。今年は、調子いいぞ!とここまではいいが、去年、溜まった貯金箱でテレビを買おうと思って「30万溜まる貯金箱」の500円貯金がいっぱいなったので、数えたら12万しか無かった。これって、インチキだわ。気を付けたほうが良いですね。あと10年ぐらい使ったキッチンの水栓が先っちょの所から、細い噴水が出るようになった。これはパーツを買って、自分で付けなおすことにした。調べたら、結構みなさん壊れてる見たいです。家を建てる人は、10~15年で機器が壊れてくることも考えて家を建てることが大切です。交換したいと思っても、そのころにはもうパーツは製造中止です。運よく会社が残っていれば、後継機がある場合があるが、無いと大変。自分はパナソニックのFF式石油ファンヒータを付けたが、故障した時にはパナは撤退していた。根性で排気管をなんとかして、アマゾンでコロナのFF式石油ファンヒータを買って付けました。天井エアコンも「天井がフラットでカッコいい」とミツビシ製を付けたが、予想に反してうるさい割に冷えない。結局、壊れたのを機会に普通の壁設置式エアコンに換装。ついで天井の空いた空間にシーリングファンを付けた。13万ぐらいしたが、こいつが優れもんで音はしないし、回ってると涼しい。1/fゆらぎ制御もあり、長時間風に当たっていても、不快にならない。ここはさすがパナソニックだ。将来を予想するのは、難しいが、故障時に最小限の費用で抑えられる機器の選択は重要だし、インフラをオール電化のように1極集中させないことは、災害時にとても大切なことだと、東日本大震災の時、身を持って学んだ。災害はいつくるかわからない。常に車の油は満タンにしておく。これが最低限の対処法で今でも実践している。ガス欠じゃ、逃げられない!震災の時は1日中走り回って、たった10リッターしか入れられなかった。これが現実です。
12/23 SV-2PP 消費電力
12/23 SV-2PPの消費電力を測ってみた。写真は光城精工のMt-1000。いわゆるクリーン電源。一番上がAC出力電圧:ぴったり100Vに調整してある。2番目が消費電流:3.8Aと言うことは、2台で760Wも使っている。こたつだって600Wだ。アンプが暖まったら820Wになった。これだけ使って出力はたったの40W/chしか出ない。でもこの効率の悪さが、なんとも言えない真空管の音になるのだ。今日は、市内で火事があった。バーンと爆発音もしたので、結構な火事だった。冬場は特に火の用心だ。
SV-2PPが完全に直ったので、玉ころがしをやってみた。交換したのは、845のドライブ玉。基準は、ドイツ ULTRONの6N7にする。まずはアメリカ製 RCA 6N7 これは古いものでカーボンスクリーンタイプ。交換すると、サー音が強めにでる。低域は軽めで音階がはっきりでる。中域はちょい細め、高域もスッキリ。どうやら予想に反して、スッキリ、サッパリ系だった。もっとアメリカっぽく、こってりした音を期待していた。続いてロシア製 SOVTEK 6N7GT いきなりアウト。ジージーと音が出る。やっぱりロシア製はこんなもんか。何本か買って、使えればいいや、と考えるべきなんだろう。ヤフオクで新品とのことだったが1180円なら、そんなもんだろう。
12/21 スクリーン その後
12/21 その後いろいろ調べたら、どうもスクリーン自体に問題があることがわかった。ブラックマスク部を測ると、左がゼロとすると、右が14mmほど下がっていることがわかった。なのでスクリーン本体が水平でも、ブラックマスクを見ると右に下がって見えることになる。シアターハウスに問い合わせたら、出荷基準はプラマイ5mm以内とのことで、自分のは規格外だ。送ったら再度、スクリーンを張り替えてくれることになった。やれやれ良い会社で良かった。スクリーンを外すついでに、壁に平行に設置できてないこともわかったので、金具も調整しておこう。ついでにSTUDER D730のクロック同期が外れるときがあるので、オーディオリサイクルユニティーに修理に出した。ここは、フィリップスのスイングアーム機を専門でメンテする会社で、古い機器をメンテしてくれる所があるのは、ありがたいものだ。
12/20 スクリーン調整中
12/20 人間の目は、凄いものでどうもスクリーンが傾いている気がしたので、下げ振りを使って垂直を見たら、案の定、右側が下がっていた。左右の高さの差は、4mm程度。これを角度に直すとtan-1(4/2265)=0.1度になる。窓枠と金具は、完璧にツライチに合わせてあるので、窓枠が4mm下がっていることになる。窓枠は、短いので違和感はないが、スクリーンは2.5m近くあるので、ブラックマスクを見ると、なんとなくわかるのである。水準器は、気泡の位置で水平を見るが、精度は高くない。でも原始的な方法だが、下げ振りは誤差ゼロ。完璧に地球の中心を指す。やはり最後は「アナログ」が一番です。
12/19 スクリーン交換の効果
激変とはいかないが、スクリーンを交換した効果はあった。まずはより白くなったので、画面が明るくなった。なので明るさを絞って、階調を良くすることができる。よって色ノリが良くなる。問題は、どうもスクリーンの右側が下がっているのと、左右で壁からの離れが同じになってない。右側のほうが、わずかに手前に出ているようだ。なので右側がちょっとだけピンボケになる。今までのスクリーンでは気づかなかったが、いろいろわかるようになった。「良いものは、自ら使い方を教えてくれる」とはこのことだろう。巻き癖が徐々に直って、水平、垂直、離れがピタッと出れば、もっとシャープで、ボケが綺麗な絵が出るだろう。だんだん面白くなってきた。仕事柄、微調整は得意中の得意だ。ゆっくり焦らずやれば、結果は出る。
12/19 新型スクリーン導入
12/19 シアターハウス社の電動100インチスクリーンを導入した。スクリーンは、ハイビジョンマット2。さて、どんなもんか、楽しみです。今度のは赤外線リモコンなので、上げ下げがすごく便利。今まではワイヤードリモコンだったので、ついおっくうがって、下げっぱなしにしていた。またメモリー機能があるので、決めた位置にピタリと停止する。イヤな匂いもないし、音も静か。これは良い!まずは、巻き癖を取るために、下げておきましょう。しかしスクリーンを完璧に水平に設置するのは、難しいもんだ。みなさん、どうやっているのか教えて欲しい。自分は建築用の長めの水準器とレーザー測距機を使いました。
12/15 サラウンドの調整
12/15 久しぶりにちゃんと映画を見たくなって、サラウンドの調整をした。現在は5ch再生。4KとかウルトラHDとかは、装置全部入れ替えになるので、やる気はない。自分の場合のサラウンドはあくまで現場の雰囲気に近づけることであり、ドカン、バシーンは興味がない。包囲感や移動感に重きを置いている。よってスーパーウーハーも要らない。基本はSPの距離をぴったり合わせることだ。マランツのプリは1センチ単位で調整ができる。写真左は、全く調整していない測定値そのままである。フロントもサラウンドも1センチもズレていない。我ながら完璧なセッティングだ。本来のサラウンドは円周上にSPを配置することが基本である。ディレイで時間軸は合わせられても、自分からの角度は合わせられない。この角度を極力設定された位置に置くことが大切である。角度と距離が合うと、本当にフワーっとした空間の中にいるような感覚になる。位置や角度がズレると、雲のように消えていびつな空間になる。この辺が腕の見せ所だ。でかい音、大きな音は誰でも出せる。細かい音が出せてこそ、本当にフォーマットを使いこなしたことになる。写真右がチャンネルバランス。WATCH CENTERは94dBでノーチラス801は91dB。センターSPのほうが能率が高いから、フロントは絞ってバランスが取れる。これでもセンター用のTA-N330ESの入力ボリュームは中央値だ。もし全開にしたらもっと絞らなくてはならない。自分の場合、セリフをしっかり聞きたいので、センターSPのボリュームは自動設定値よりも上げるようにしている。アンプ側にボリュームがあると便利だ。たぶん今時のAVプリは、再生中でも簡単にボリューム調整ができると思うが、自分のは再生中にはできないので、アンプ側でやるのが、手っ取り早い。サラウンドのRが1dB低いのは、蛍光灯が邪魔しているからだ。これも何とかせねば。AVプリは、お利口さんで位相が正しいかも、教えてくれる。大したもんだわ。さて少し見てみるか。
SONY VS AYRE
12/14 センターSP用にAYRE V3を使っている。これと言って不満はないのだが、片chだけ使うのがもったいない。そこで修理が終わったSONY TA-N330ESをブリッジで使うことを思いついた。センターSPのWILSON WATCH CENTERは、実測の抵抗値が3.7Ωだった。公称4Ωだ。ツイーターも断線してなかった。手強いことには変わりない。TA-N330ESは4Ωのダイナミックパワーが680W。AYRE V3は4Ω定格で200W。普通に考えると実力的にはAYRE V3だろう。だが実際につないでみると予想に反し、SONYのほうが低域の制動が効いて歯切れが良い。SNや解像度はAYREのほうがいいが、どっちが映画向きかと言えばSONYである。結論はSONYに決定。SONYにはボリュームもついているので、センターの音量を調整するにも便利だ。ただバランス入力がないので、サイテーション CT1でマランツのプリからバランスで出したものを、SP直前でアンバランス変換し、テクニクスのグライコ SH-8075に送り込む。こうすることで低いインピーダンスで伝送し、イコライザーからパワーアンプまでは最短なので、情報の損失を最小にできる。バランス入出力のあるアナログイコライザーは業務用にはあるが、良いものがない。SONYやYAMAHAの中古の業務用グライコを使ったが、SNが悪かったり、スライドバーのトラベル量が少なく調整しにくかったり、良く壊れるので使うのをやめた。SH-8075はSNが良く、パライコもついているので、大変使いやすい。これも内部の電解コンデンサは全部交換してある。補正カーブはAPEQの測定値を元に聴感でホテルカリフォルニアを聴きながら、追い込んだ。きっちりベースが聴けるし、セリフも明瞭。へたなシステムよりは良い音してる。理想はやはりAPEQである。これはバランス入出力しかないで、全段バランス伝送できる。現在、N801とBL-25に各1台ずつ使っているので、もう1台欲しい。
12/12 TA-N330ES 修理 その7
修理の終わったTA-N330ESを聞いている。ヒューズ抵抗、コンデンサ、ドライバーを替えてから、まともに聞いてなかった。FMを聞いているが、以前より雑味がなく、間違いなくクリアーになっているのがわかる。センタースピーカーを鳴らすのに現在は、AYRE V3を使っている。4Ω 200Wの片チャンネルだけ使っている。もちろん音質は素晴らしいが、ちょっと映画には、おとなしいと言うか、もったいない気がする。TA-N330ESはサービスマニュアルによると、モノラル時のダイナミックパワーは4Ωで680W、8Ωで500W取れるのがわかった。これは一度、試してみる価値はあると思う。AYRE V3は、確かに素晴らしいが、今後故障した時の修理代が心配である。TA-N330ESなら、自分で直せる。今のうちにパーツをかき集めておけば安心できる。さて、どんな結果になるか。プロジェクターとスピーカーが売れて、部屋の中がすっきりしたら、やって見よう。 これからYAMAHAのB-3と言うアンプを直したいと思う。回路図お持ちの方、適価でお譲りください!
12/12 TA-N330ES 修理 その6
STK3102Ⅲを慎重に交換した。今度は足にヤニをたっぷりつけて、コテ先に少しハンダをつけて素早くハンダ付けをした。最初にDCオフセットを見た。Lchは-0.5mV。調子の悪いRchのほうが7.7mVちょっと高いが、安定した数値が出るようになった。行けそうな気がしてきた。ただ結構ヒートシンクが熱くなる。アイドリングでこれはおかしい。バイアス電圧を測ってみると、10mVを軽く越えている。故障しかかったSTK3102Ⅲに合わせてバイアスを調整していたので、結構電流を流さないと規定値にならなかったようだ。STK3102Ⅲがまともになったので、トリマーは絞っても規定値が出るようになった。約1時間後に左右共、6.8mVに調整した。規定値は7mVなので、ちょっとだけマージンを持たせた。STK3102Ⅲは写真のように銅のヒートシンクを貼り付けた。これが無いとあっと言う間にチンチンになります。故障の原因になるのが、理解できます。怪しいヒューズ抵抗は全部交換したし、電解コンデンサも新品。STK3102Ⅲの熱対策も実施したので、当面は安心して聞けると思う。今回直せたのは、回路図が有って電圧値がわかったからだ。回路図なしで同じことをやろうとすると、膨大な労力がいる。古いものを直すのは楽しい作業だが、地図無に目的地に行くのは、大変だ。今後の買い物は、十分に考えて買うことにする。さて、本当に直ったか映画でも見て、エージングするか。
12/12 TA-N330ES 修理 その5
再度、どこが悪いか見てみた。B電圧はしっかり出ていたので、電源系はシロ。バイアス値はLch:6.1mV,Rch:5.9mVでほぼ正しい。DCオフセット値がおかしい。Lchは11.6mVだが、Rchは表示がいつまでも安定せず測定不能。以前はきちんと出ていたが、やはりどこか壊れたか?回路図から電圧を追って行く。左が出力段の回路図。軒並み測定できない。まさか出力段のトランジスタが全部同時に壊れたとは思えない。そこでその上流を探る。中央がSTK3102Ⅲを使ったA級電圧増幅部。Lchはきちんと出ていたが、Rchの5番ピンの電圧が測定不能だ。このICは、一度新品に交換したが、自分のハンダ付けがヘタで壊してしまった可能性もある。右がその内部写真。表面実装パーツのオンパレード。これで結構発熱するから、放熱板なしで使うこと自体がそもそもダメなんじゃないの。手持ちがもう1つあるので、銅のヒートシンクを貼り付けてから、実装してみる。すでにヒューズ抵抗とプロテクトIC、ブロックコンデンサを除く電解コンデンサはすべて交換してある。STK3102Ⅲが犯人なら直るはずだ。
12/10 TA-N330ES 修理 その4
12/10 前回、プロテクトが再現しなくなりAVを再開するにあたり、動かしたら電源OFF時にノイズが出たので、怪しげなヒューズ抵抗を点検、交換した。大抵はこの抵抗が悪さをして故障している。抵抗値は上がっていたが、故障レベルのものではない。ついでにプロテクトICも交換。最後組み上げ、電源ON。正常に立ち上がる。しかしDCオフセット調整中、約6分でプロテクトがかかった。無負荷状態である。やっぱりこいつは何かある。再度、プロテクトICから足を引っ張り出して、デジタルオシロで何のプロテクトか限定せねば。シロートが原因もわからず抵抗やコンデンサを交換しても、直りませんね。故障と故障してないが動いているの差は、歴然としてます。このアンプを自力で直せたら、自分のスキルも相当上がると思います。
1/13 POA-7700 メンテ その4
今回、交換したパーツの一部である。この中にバイポーラのコンデンサがあった。ネットで拾ったサービスマニュアルを印刷しても、解像度が低くバイポーラコンデンサを使っていることまで読み取れなかったし、まさかバイポーラがあると思っていなかったので、極性ありのコンデンサしか注文してなかった。これでまた数日、完成が遅れるだろう。遅れるついでに、この機種は、歪を最小にすべくトリマー抵抗がある。歪はテスターでは、測れない。どうしたものかと考えていたら、ちょうど手に入る値段のオーディオアナライザーが出ていたので、購入した。最初はデジタルオシロのFFT機能を使って波形を見ようかとも思ったが、FFTは使ったことがないし、変な入力でアンプ自体を壊すのもいやなので、オーディオアナライザーを買うことにした。オーディオアナライザーは、歪だけでなく、出力やノイズも測れる。これ1台あれば、真空管アンプにもトランジスタアンプにも使える高性能なものなので、買っておいて損はないだろう。オーディオアナライザーがあれば、完璧に最適な状態に調整することができる。
これは出力段の基板をヒートシンクから外した所。4パラレルプッシュプルなのがわかる。基板を良く見て欲しい。左側の下のほうが、うっすらと茶色に変色しているのがわかると思う。これはこのあたりのトランジスタや抵抗が発熱している証拠である。よって部品は劣化していると思って良いので、可能な限り交換する。と同時に放熱対策も実施する。具体的には、のちに述べる。アルミヒートシンクへの取り付けには、きちんと銅板をはさんでいる。銅は熱伝導率が良いので、熱が早く逃げる。こういう細かい所まで、しっかり設計しているのには、好感が持てる。これで本当に1台15万なのか?
すごくわかりにくいが、初めてハンダクラックを見つけた。写真の中央をよ~く見てほしい。左がそのままの状態。右がコンデンサを押した状態。リード線の回りにハンダが少しだけついて、穴から抜けているのがわかる。これがやっかいなヤツで見た目はハンダが付いているが、実は「接触」してるだけなので、音が出たり、出なかったりする場合がある。自分は、ほんの30分程度しか聞いてないので、わからなかったのだろう。見つけて良かった。
12/9 プロジェクターが新しくなったので、久しぶりにサラウンド再生をしようと思って、アンプ類を結線した。センターSPのWILSON AUDIO WatchCenterだが、床置きなので当然ながら床の反射の影響を受ける。素のままでは、ボコボコした音しか出ない。そこでAPEQで周波数測定したら、びっくり!緑色が素の周波数特性。低域が膨らむのは予想どおりだが、高域が10KHzも出ていない。スペック上は55~22KHzと書いてある。コーラルのBETA-10(25cmフルレンジ)だって、もっと上は出てるぞ!うちのは、ツイーターが断線してるのか?同じSP使っている方で周波数特性を測定した方がいたら教えてください。どこかの記事でWILSONは、特性を合わせる抵抗の接触不良があったと書いてあったのを思いだした。とりあえず、バックパネルを開けてみることにする。
これがVICTOR DLA-HD350。新品未開封品を6万弱で手に入れた。定価は50万だった。すでに製造中止品だ。本当に未開封の新品か疑ったわけじゃないが、開梱したら液漏れした乾電池が出てきて、本当に未開封だと確信した。少しだけ機器紹介。こいつはレンズカバーが自動で開閉する。写真は閉まった状態。電源ONでウイ~ンとカバーが開く。なかなかの高級感である。それからランプが点灯するが、動いているの?と思うくらい騒音が少ない。HD1とは全然違って、ウルさい周波数の音ではない。これなら全く気にならない。筐体が長い分だけ、16:9の100インチにならないので、ラックに入れるかもしれない。たぶん入れてもうるさくないだろう。そうなると何かの機器を外に出さなくてはならないので、大変だ。プリが3台あるし、CDPやDAC、マスタークロックと売るほどある。あとは入力がサイドなのでやりやすいのとリモコンも小さくなって使いやすい。調整画面も好きな位置に出せるし、至れり尽くせりだ。これはじっくりと取り組みべき機器だ。
12/8 VICTOR DLA-HD350が届いた
12/8 VICTOR DLA-HD350が届いた。絵を出した瞬間にわかるぐらいの差があり驚いた。同じフルHD機でも、こうも違うのかと感心する。まず絵の解像度が違うし、隅々までフォーカスが合っている。色はこれから調整するが、何もしなくても素晴らしい。写真がヘタで申し訳ないが、これは再生中に撮ったもの。しかもブルーレイじゃなく、アマゾン プライムビデオをPCからHDMIでAVアンプに入れ、それをまたHDMIで伝送しプロジェクター出したものだ。プライムビデオでもブルーレイ並みに綺麗だ。これから同じものをきちんとブルーレイでかけて見る。自分のプレーヤはHDMIの絵と音を分離できるので、絵はプロジェクターに直結で入れることができる。何事も最短距離が鉄則だ。この絵を見たら「スクリーンを替えなくて、行けんじゃね?」と思い始めた。じっくり考えよう。
12/8 シアターハウスから生地が来た!
12/8 シアターハウスから、スクリーン生地のサンプルが届いた。まずは誠実な会社である。見て愕然とした。画像が見にくいが、一番奥が今使っている中国製、その上がスタンダードマット、一番手前がハイビジョンマット2。明らかなのは、白さ。中国製は明らかに「グレー」だ。これじゃプロジェクターが頑張っても明るい絵には、ならんわな。シアターハウスのは、本当に白い。次に表面の凹凸。スタンダードマットは表面に格子状の網目が見えるが、ハイビジョンマット2は、ちょっと離れると全く凹凸が見えなくなる。これが4Kに必要な品質なんだと納得。良く見るハイビジョンマット2 は、デコボコが無い分、より白く見える。車にたとえるなら、F1マシンにスタッドレスタイヤを履かせるようなもの。どんなにエンジンがハイパワーでもタイヤが受け止められなければ、地面には伝わりません。これなら、スクリーンを替えただけで激変するな、きっと。まじでスクリーンの新調を検討してます。
さようなら DLA-HD1
12/7 ランプを買ったばかりのDLA-HD1であるが、上位機種のDLA-HD350の未使用品が安く手に入ったので、手離すことにした。DLA-HD350は現行から3世代ほど前の機種で4K対応でなくスペック的にはDLA-HD1と同じだが、メカ的には静粛性が高くなっているのと、GUIや画像処理ソフトも当然進化するので、たぶんこっちのほうが高性能だろう。自分は絵には執着はないですが、映画は静かな環境で見たいので、音がうるさいプロジェクターはNGです。設置位置がラックの前にあるので、結構ファンの音が耳につきます。まずは騒音が改善されていることに期待します。ついでに電動スクリーンだが、こっちも安物の中国製を買ったので、シロート目で見ても、不満がある。シアターハウスと言う国産のスクリーンメーカーが生地のサンプルを無償で送ってくれるので頼みました。これもどんなものか楽しみです。自分はプロジェクターは、これで4台目です。最初がエプソン、たしか60インチぐらいで見てた。次がミツビシのLVP-HC5000 液晶でとても絵が綺麗だった。レンズ操作も電動だった。これもフルハイビジョンだったがオートアイリスでコントラストを上げるタイプで、オートアイリスを使うとイマイチだった。スクリーンはキクチのホワイトマット80インチになった。次がDLA-HD1。ネイティブコントラストでフルHD対応機。期待したが、色ノリはミツビシの方がよかったかも。レンズ操作が全部手動になったのと、操作画面が小さくて見にくかった。試聴位置からリモコンでピント調整ができないのは面倒だ。スクリーンは中国製なので、色ノリの悪さはそのせいかも知れない。今度のDLA-HD350はレンズ操作が電動なのは嬉しい。また配線が本体サイド出しで、HD1の本体背面出しより、ラックに近づけて設置できるのもありがたい。背面出しはケーブルの曲げの分、ぴったりと付けて設置することができない。こういうのは実際に使ってから気づくことが多い。ラックに入れた場合、どこから空気を吸って、どこから排気するかも重要です。1つ1つ解決しながら、セッティングを仕上げていくもの楽しみの一つです。現状はオーディオ用のクアドラスパイアのラックに載せてます。贅沢なプロジェクターです。このラックは棚板とポールの組み合わせで、どんな段数にもなるし、ポールも何種類もの長さが違いがあり、何本か持っていると、必ず役に立つ時が来ます。デザインもいいし、見た目より強度もありオススメです。ただし人気があるので、中古はすぐ売れるので、安く手に入れるには、ネットに張り付いている必要があります。自分も時間をかけて、ゆっくり集めました。
12/6 SV-2PP 修理完了
12/6 SV-2PPの修理が終わった。最初は、バイアス調整がきちんとできればいいや、から始まったが、ここまでやることになるとは思わなかった。そもそもバイアス調整が出来ないので、回路定数がずれた場合の調整機構がないので、調整不能になる。なのでバイアス電圧を変えられるように可変ボリュームを追加した。その途中で電源部のツイストロックコンデンサを除く電解コンデンサをすべて交換し抵抗も市販品に替えた。あとはB電源遅延回路を追加し、真空管にやさしいアンプにした。845のソケットもネジが緩んで結合が緩くなっていたし、ホコリも入っていたので清掃した。自分のところに来た時より、中身は進化しスッキリした。これでやっとスタート地点に立ったので、これからは「玉ころがし」をやってみたいと思う。すでに845以外の玉は集めてある。経験上、激変したことはないので、どうなるか楽しみだ。
12/3 コーラル BETA-10 修理完了
吉田SRSに修理に出したコーラル BETA-10が戻って来た。ダブルコーンの修理、着色、エッジ軟化処理をお願いしたが、中央の金属イコライザーまでピカピカに磨いてくれた。ありがたや!ダルブコーンはボロボロだったのに、元通りになったし、着色で綺麗になった。エッジも柔軟性が戻っている。エッジ軟化持続剤まで送ってくれた。まだ本来のスパーンと言う音は出ないがエージングで間違いなく良くなる。以前、JBL4344のエッジを交換したら、まともな音が出なくて泣きそうになったが、1週間を過ぎたころから、本来の音になってきた。エッジ交換と着色をした。今回も着色してまだ塗装が完全に乾ききってないのと、エッジも本来の硬さになってないと思う。着色は色を付けるので、コーンが重くなる。着色したあと完全に乾かないうちは、重い音がする。スピーカーはそのくらい敏感にできている。冬場は乾燥してるので、結構早く溶剤などが揮発してくれるだろう。これで修理代が35000円は、リーズナブルだ。さて何日で復活するか?
12/2 VICTOR DLA-HD1 ランプ交換
12/2 自分の趣味はオーディオが本業だが映画も見る。一応スクリーンは安物の電動100インチ。電動は確かに便利だが、以前使っていたキクチの壁掛けタイプのほうがはるかに絵がいい。スクリーン材質が硬いビニールのようなもので、表面がザラザラしている。これが明るい絵の時、シワシワに見えるのが気になっている。プロジェクターは2昔前のVICTOR DLA-HD1 フルハイビジョン対応である。こいつに不満はないが1667Hでランプを交換した人が居たので自分も調べてみた。自分のは1130Hだった。特に暗くは感じないが、ランプを外してみた。なんとビックリ。ランプって、ランプ自体も劣化するが、反射部分も熱でやられるのがわかった。写真右のランプの上のほうがシワシワになっている。これじゃランプがまともでも暗くなるのは当たり前だ。早速AVACに注文した。BHL5009-Sが純正型番。AMAZONなどでも純正と称して非純正品を売っているが、コメントを見てもボロボロでここは純正品を買うことにした。送料込みで22000円は安かった。自分の使い方なら、今交換すれば本体が壊れないか限りもう交換する必要はないだろう。ランプ交換時には、通気口の清掃もやろう。あとはスクリーンをなんとかせねば!スピーカーをノーチラス801にして、アンプを最強のKRELLにしたら凄い音が出るようになった。やはり映画もしっかりした2chが基本だ。小さいスピーカー+スーパーウーハーでは、すぐ限界が見える。それに映画はなんと言ってもセンターSPが最重要だ。センターにしっかり設置することが、基本中の基本。セリフはセンターから出るので、左右に振り分けたスピーカーからセリフの音を出すのとでは、やっぱり違います。センターはウイルソンのWatch center。こいつの付帯音のないリアリティーのある声は、最高だと思います。ただしアンプが重要です。
12/2 自作 B電源遅延回路完成
中国から600V耐圧の端子が届いたので、実装した。さすがにゴツい。オレンジ端子がB電源のAC350Vの入出力用。一番左の青いのがパイロットLED用、中央下の青いのが、電源用のAC6.3Vの端子になる。オレンジ端子は中央に3ミリの穴が開いているので、ここにネジを入れてガラエポ基板に固定した。12/4にダブワンホビーさんがマイコンを送ってくれるので、いよいよ動作確認ができる。今回こだわったのは、AC350Vの入出力部である。ガラエポ基板に丸タン固定も考えたが、350Vあると規格上は相当端子間を離さないと絶縁できないことがわかったので、350Vに耐えられる端子を探して入手した。11/18に注文して今日届いたので約2週間で届いたので、まあまあ早いほうだと思う。作りはイマイチだが、使えないことはない。
11/30 コーラル BETA-10 修理完了
11/30 吉田SRSに出した、コーラル BETA-10の修理が完了した。修理前は見てのとおりボロボロである。ダブルコーン(花びら)は破けているし、変色も凄い。何よりエッジがカチカチだった。修理内容は、ダブルコーン修理、着色、エッジ軟化処理である。これで35000円。素晴らしい出来だ。頼んでないのに中央のイコライザーも磨いてくれたのかも。12/3に届くのが楽しみだ。アンプも、もうすぐ完成する。そしたら全開で「so what」を聴こう。ノーチラス801も凄いが、フルレンジ1発は、反応が早く音源が1つしかないので、定位が良好です。当然、レンジはノーチラス801より狭いので、真空管アンプと相性が抜群です。真空管アンプは、ダンピングファクターが小さいので、重い振動板は苦手だ。この点をきちんと理解しないと、「真空管アンプは、鳴らない」と勘違いする。自分もそうだった。鳴らないのでなく、鳴らし手の技量が無いのである。フルレンジはネットワークが無い。途中に余計なものが無いので、出てくる音はストレートそのもの。能率も高い。BETA-10は97dB/W/mとなっているが、聴感上ではJBL D130などの100dBクラスよりもっと能率が高く感じる。能率が高いと残留ノイズに敏感になる。自分が修理しているSV-2PPの残留ノイズは、0.1mV以下で全く問題ない。長い間、オーディオをやっていると、自然に正解が見えてくるものだ。いろんなアクセサリーを使って、本来の音を見失わず、素材本来の音を追求する人のほうが、いい音が出せる。何か足せば、何かいい音になったように人は感じるし、投資したら、そうあって欲しいと思う。でもそこが落とし穴で、どんどん本来の魅力から遠ざかった行く。そこに気づくべきだと思う。オーディオはあくまで、バランスである。マルチアンプも散々やったが、ネットワークにこめられた知識と経験を上回るのは、簡単なことではない。結局、マルチアンプは機材と接点とノイズが増えるのが関の山だ。
11/29 自作 B電源遅延回路の製作
11/29 世の中、親切な人がいるもので、自分がB電源遅延回路を探してメールしたら、回路図を送ってくれた。ダブワンホビーさんと言う人です。この回路はマイコン制御なのでROMライターで書き込みが必要だが、3分にしたいと言ったらマイコンに書き込んで送ってくれると言う。下の中国製とは違って、ぴったり3分になる。さすがだ!まだマイコンと600V耐圧の端子を実装してないが、組み込みはほぼ終わっている。タイマーIC:NE555と違ってLEDを光らせることもできる。今回のプログラムはONで点滅開始、3分に近づくと点滅が早くなり3分で点灯になる。これをアンプ本体のパイロットランプでやればカッコいいはず。うまく動くか楽しみにしている。回路構成は、AC6.3Vを2次側からもらいW02Gで整流、平滑化してオンセミのMOC3043M トライアックドライバを駆動、マイコンでタイマー、LEDを制御し、トライアック BTA06-800BWRG 800V耐圧 6A仕様でB電源電圧350Vを出力する。これならリレーを使わないのでスパークも出ない。トライアックは両方向に出力するので、電源ONでどのくらい漏れ電圧が出るかは、測定してみるしかない。これで自分のSV-2PPは、最新のパーツで組み直し、B電源遅延回路で真空管の寿命も伸ばすことができるはずで、理想どおりにできた。こいつでコーラル BL-25のBETA-10を鳴らすのが楽しみだ。
11/27 B電源遅延回路入手
11/27 楽天からB電源用の遅延回路を入手した。1059円なり。うたい文句には「 0 〜 3 分制御することができ電圧 1500 ボルト電流 30A」と書いてある。もともとダメ元で入手したもので、リレーはオムロン製 G8P-1A4Pですでに製造中止品のようだ。定格はAC250V 20Aだが、データシート上は最大スイッチング容量が7500VA 560W。SV-2PPのB電源は350V 0.8Aで280VAなので耐圧はオーバーだが容量上は問題ない。リレーが壊れたら、元に戻せばいいだけだ。この回路にはDC15V動作とAC6.3V動作の2種類あり、自分はAC6.3V用を使用する。実機に仮付けして、性能を見る。1台目は、ボリュームがゼロ、中間、MAXで、ON時間が10秒、1分11秒、1分42秒。2台目はゼロ、58秒、1分56秒だった。能書きだと3分となるが、2分にも満たないが、中国製なので、こんなもんだろう。たぶんコンデンサに溜まった電気を抵抗が消費する時間を調節してると思われるので、パーツを日本製の1%級にすれば、各段に性能アップするだろうが、1059円じゃ無理だろうな。この回路は、これから作る自作品の予備なので、実機には実装しない。2分遅延すれば、それまでにフィラメントも温まるだろうから、真空管の寿命には、やさしくなるはずだ。実際はグリッド寿命が先に来るかも知れないが、できることはやってみる主義である。
11/26 スパークキラー装着
スパークキラー装着を装着した。純正はスパークキラーなく0.001μF 630Vのフィルムコンデンサが0-105Vの1次側に入っている。スパークキラーは接点が開いた時の逆起電力をすみやかに吸収するものなので、コンデンサだけだと、ズドーンとチャージされるので、コンデンサ+抵抗のスパークキラーとすべきだろう。今回選んだのは、岡谷電機産業 S1201 150VAC 0.1μF 楽天で106円だった。今回、電源スイッチも生かしたので、活躍してくれるだろう。今まではゼロクロススイッチで入り切りしてたので、たぶん活躍してなかったはず。
11/25 エッジ軟化剤 その2
11/25 エッジ軟化剤の結果が出た。確かに柔らかくなります。ふにゃふにゃまでは行かないが、感じとしてはノーマルの50%ぐらいまで復活した感じである。押すと軽くへこむようになる。聞くとベースの音圧は上がっている。効果は低域よりも高域で顕著で微小レベルの再現性が増す。やったほうがいいか?と聞かれればイエスである。ただし自分がやり過ぎたと思うのが、エッジにしわが出来てしまった。エッジのへこみ全体に塗布したのが悪かったようだ。あくまでエッジの頂点部に薄く塗布するのが良いようだ。ただし音に違和感は、全くないです。今回は試しにFLAT-10でやってみた。次は本番、BETA-10でやってみる。1200円の買い物にしては、良いと思う。エッジを替えたくない人には、オススメします。あくまで薄く塗るのがコツです。
11/23 サンバレーのアンプは買ってはいけないのか?
11/23 他のサイトで「サンバレーの真空管アンプは買ってはいけない」との記事を見つけた。この方の主張は、スイッチがしょぼい、スパークキラーが付いてない、コンデンサが85℃、などなどであるが、本当にそうだろうか?自分はサンバレーの社員でも回し者でもない。自分の考えは、むしろ「買うべし」である。理由はシンプルで「キット」だからである。キットとは自分で組み立ててその過程を含め「自己責任」で遊ぶツールである。つまりより多くの人が入手しやすい価格にするのが目的である。だから価格を押さえるために高価がパーツは使えない。当たり前のことである。では「製品」とは何か?製品とは会社が品質保証するものである。会社の品質管理基準をパスし「保証期間」も付けられる。よって価格も重要であるが、壊れないことも重要である。だから高性能なパーツも使える。この方の主張は、キットに対してか、会社に対してか不明だが、キットとは「自己責任」で楽しむものだ。自分もサンバレーのキットを作ったことがある。作ること自体が楽しかった。そうさせるのは、価格が安く手に入るからである。自分は今、SV-2PPをいじっている。確かに高価なパーツは使ってない。容量、電圧ギリギリのものもある。スパークキラーもない。だから自分でスパークキラーも勉強できたし、コンデンサの平滑度合も確認できた。このように自分のスキルを上げることができるのもサンバレーのおかげである。すべてが揃っているものが欲しい人は、ラックスマンやエアタイトを買えばいいだけである。でもそれらは、サンバレーの値段ではシャーシも買えないでしょう。製品とは、そういうものを指す。何も考えてない指導者が目先の利益のため、技術者にコストダウンを要求し、結果として製品寿命が短くなり、最後に会社のイメージを落とす、自分はそういう経験をしてきた。壊れないものを作るのが「メイド イン ジャパン」である。キットとは、あくまで自分のスキルを上げてくれるもの、と理解すれば良いと思う。自分のダメなところは、好きなだけ時間をかけて、好きなパーツを実装できる。これは製品にはない喜びである。キットで楽しむことが大切だと思う。
エッジ軟化剤
CORAL BETA-10は、吉田SRSでダブルコーンの修理と着色の修理中。エッジが硬いのをどうするか迷ったあげく、ヤフオクでエッジ軟化剤を手に入れた。ソースのビンのような容器に液体が2つ。「洗」とあるほうが洗浄剤、無記名が軟化剤だろう。説明書には、洗が洗浄剤でピンク色が軟化剤とは書かれていない。エッジ軟化剤+維持継続剤と書いてあるので混乱する。作業は「最初に水拭き等清掃」と書いてあったので、水で洗浄してから洗浄剤を塗布した。「乾いてから軟化剤を塗布しろ」とあるので今晩、乾いていたら実施する。ネットのコメントには、良いことしか書いてないものだ。ちなみに開封前に栓が緩んでいたのか、ビニールの袋の中には、溶けたマジックと液体が水滴のようになってました。ただし出品者は親切で取引ナビに使い方を書いてくれましたし、わざわざ電話をくれて説明してくれました。この手の作業は、前処理で決まるので、自分は洗浄作業をじっくり2度やりました。綿棒の先が黒くなり、目で見てもわからない汚れがついていたことが、わかります。
本の中身で自分が知らなかったテクニックがあった。ダイオードをドリルの刃などに巻き付けて、クルっと足を丸めるテクニックである。今まで思いつかなかったし、いい方法だ。早速実践してみよう。もう1つは、今時の真空管アンプの電源回路には「スパークキラー」なるものを、当たり前に付けるようだ。図の右の0.1μF+120Ωと記載されている部分である。ここで自分なりに少し調べた。スパークキラーは図のようにスイッチに並列に入れる場合と、トランス1次側に並列に入れる場合の2種類があることがわかった。疑問に思ったのは、スパークキラー自体はコンデンサと抵抗を直列に接続したものなので、図のようにスイッチと並行に入れたら「いつも少しは電気が入ってる状態じゃないの?」と言うことである。計算した人によるとAC100Vで3mAぐらい流れているとのこと。予想が当たった。つまり常に電流が流れており、待機電力を消費していることになる。電流が小さいので、音が出るまでは行かないと思うが、高電圧を扱う真空管アンプが通電状態になるのは、精神的に良くない。なので自分は電源トランスと並列に入れることにする。そうすれば、スイッチが切れている場合は、電流は流れないので安心である。
世の中、親切な人がいるもんで、自分がこんなことをやってるのを知って本を無料で送ってくれた。「彩りの管球アンプ」「魅惑のオーディオレシピ」で2冊で5000円ぐらいになる。ありがたや。表紙だけ見ると、アニメオタクの本のようで娘が「ママ、パパがオタクの本読んでるよ」と言っていた。中身はいたって真面目で真空管アンプの作り方や、簡単な工作集が載っている。
SV-2PP 修理 その13
11/19 B電源遅延回路を考えていて、市販の10X10X10mmぐらいの2端子ターミナルを使うことを考えていたが、良く考えたらこれは信号線レベルの電圧にしか耐えられないらしく、キチンとした耐電圧が明記されてなかった。調べるとターミナルは普通は250Vが標準らしく自分の欲しい350Vはなく、600Vになってしまう。600Vになると外形寸法が大きくて基板に載らなくなる。結果、アマゾンでH2519-2 600V 36A品を見つけた。たぶん中国製で怪しげだが、耐圧が記載されているだけましだ。ダメもとで買ってみることにした。これなら21X21X21mmなので、なんとか基板に載るだろう。B電源は350V 0.8Aなので十分もつ。いろいろ考えるのも楽しいものだ。今度は、トライアックからターミナルまでのケーブルもきちんとしたものを使わねば。あくまで自己責任なのできちんと検討することが大切だ。人の仕事は信用しない。そうやってこれまで生き抜いて来たから。
11/18 メインスイッチを復活させようと思って点検したら、裏フタがグラグラする。前オーナーが固定用のツメを折ったため、ONすると浮き上がる状態になっている。このままだと動作中に電源が落ちる可能性がある。探したらまだ同じものがマルツで買えることがわかった。スイッチ 波動タイプ 黒 ON-OFF表示【DS060KSON-K】156円です。しかし接点が小さいな。このアンプは本当にいじりまくられていて、信用できない。
SV-2PP 修理 その11
11/17 2号機の修理が完成した。やはり2台目のほうがコンデンサ周りがうまくできる。最終的はバイアス値は0.900Vと0.898V 残留ノイズは0.1mV。試聴結果も良好。最初は、ボロボロだったが、うまく行って良かった。今度であるが、次はB電源の遅延回路を作って実装する。マイコン制御でトライアックを使用する。前オーナーは、電源スイッチを切り離して、ケーブル直出しで、ゼロクロススイッチで電源入り切りしてた。たぶん目指したのは、845を少しでも優しく起動したかったからだと思う。確かにゼロクロススイッチも悪くはないが、最初の1波長目がゼロ電位から立ち上がるだけで、フィラメントとヒータに同時に電圧がかかることには変わりない。正しい真空管の使い方は、まずフィラメントに通電し温まってから、B電源を入れヒータに高電圧をかけることである。昔は整流管を使っていたので、自動的にできていたが、半導体の進化で、人為的に何かやらないとB電源を遅延することができなくなっている。最新の真空管アンプは。B電源遅延回路が組み込まれているが、こいつにはない。高価な845には少しでも活躍してもらいたい。そのためにも作りたい。回路部を見ると、フィラメントとB電源の2次側トランスは別巻きになっているので、B電源側の350V部分に回路を組み込めば良い。ついでに電源インレットも追加して、本来の電源スイッチで入り切りしてパイロットランプはB電源が入るまで点滅、入ったら点灯にすればカッコいいと思う。パイロットランプはKRELLと同じブルーのLEDにしよう。
SV-2PP 修理 その10
左が追加したグリッド電圧調整用のボリューム部。本来の2.4KΩの固定抵抗を取り払い5KΩの可変抵抗を実装。これでバイアス値の微調整が簡単にできるようになった。電源ONから30分後の値で両方のバイアス値はピッタリ一致している。規定は0.9V(90mA)。残留ノイズも0.0mV。へたなトランジスタアンプより優秀です。さて、音を聞いてみよう。
11/16 やっと1号機が完成した。1発で煙も出ずうまく行ったのは、うれしいものだ。左が入荷時、右が修理後。余計なフィルムコンデンサを取り払い、抵抗やコンデンサを最新パーツに交換、AC線の引き回し変更、入力線と電力線の干渉低減、グリッド電圧調整用ボリューム追加などを実施した。部品点数は増えているが、以前よりスッキリしているのがわかると思う。ブリッジダイオードと放熱板、放熱板とシャーシの間には、放熱用シリコンも塗った。
SV-2PP 修理 その9
11/15 同じ部分を写したが、全く印象が違う。配線、配置の工夫でこれだけ違う結果になる。十分な空間ができることは、電気的な干渉が少なくなるし、空気ボリュームもあるので放熱も有利になる。入力線がストレートに処断に入ることが重要だ。本当は入力線も交換したいが、どうやら5C2V線を使っているようで、ボリューム側もいじるのが怖いので、このままにした。明日フィラメント用の電解コンデンサが来れば完成する予定だ。
ごちゃごちゃしていたWE抵抗を全部外して、KOAの金属皮膜抵抗に交換した。一番の違いは無駄のない配線の実施。どことどこがつながっているかと、最短接続を実施した。電解コンデンサは、指定が100μFで25V の所、50μFで60Vが付いていたので F&Tの100μFで100Vに替えた。抵抗の配置だけで、ずいぶん印象が変わるものだ。綺麗な配線なら、いい音がするが、汚い配線からいい音は生まれ無い。
SV-2PP 修理 その8
11/13 いろいろ考えた結果、ウエスタンの抵抗を全部取り外し、パーツを入れ替えることにした。抵抗値が合わないからと、2ケを直列にしてたり、見たこともないコンデンサを使っていたり、蜘蛛の巣のような配線、団子のようなハンダ付けでは、どんなにいいパーツを使ってもいい音がするはずない。普通の抵抗を使って最短で配線するほうが、絶対いい音するはずだ。今日からリスタートする。
SV-2PP 修理 その7
11/12 これを最後に誰が組み立てたか知るよしもないが、おかしなことがたくさんある。ウエスタンのパーツを使いたかったのは理解できるが、フィラメント電源部に全く異質なパーツが使われている。なんとファストン端子仕様のダイオードだ。通常のハンダ付けタイプのものならいくらでもあるのに、何故これを選んだのか理解できない。ファストン端子自体も仕様が合ってなく、抵抗はわざわざハンダで固定している。ファストン端子は圧着で使うもので、製作者は基本的なことを理解していない。規格の合わないファストン端子は、良くて線接触、悪いと点接触になり、少しの振動で接触不良になる。フィラメントの点火が時々切れるなんて、想像するだけで恐ろしい。当然、ここはきっちり直します。
SV-2PP 修理 その6
11/11 左が完成図。上からSPマイナス端子、SP8Ω端子、グリッド電圧調整ボリュームの順。ボリュームの軸をシャーシの外に出したので調整が楽にできる。内蔵型も考えたが、上でDCバランスをいじりながら、シャーシの底板が開いた状態で、見えないグリッド電圧ボリュームをいじるのは危険を伴うのでやめた。ついでにAC線と出力線が束ねられていたので、配線をやり直した。こういう細かいことの積み重ねが大切である。最終的にバイアス値は綺麗に規定値に調整できた。自分で考えて思った通りにできたのは、素直にうれしいものだ。1号機もがんばろう!
いろいろ考えて16ΩのSP端子をつぶして、そこにボリュームを付けることにした。今時16Ωなんて使わないし必要ない。前ユーザは16Ωユーザらしくここだけ大型の端子に替えてある。ただしWBTではなく中国製だろう。穴を開ける前にマスキングする。当たり前だが、重要な作業のひとつだ。16Ω端子に10mmの穴と位置決め用の穴を開ける。シャーシは薄いので簡単に開けられます。
SV-2PP 修理 その5
11/11 昨日、マルツパーツに注文した可変ボリュームがもう届いた。以前、マルツは発送が遅かったので使ってなかったが、RSだけでなく使ってみようと思う。入手したのは、東京コスモス電機のRA30Y20SB502 5KΩ 2.5W 耐圧500V仕様である。正規が2.4KΩ 1Wなので十分な余裕がある。回した感じもネバリのある通好みの感触だ。これをグリッド電圧の調整用に使用する。直径が30mmなので、まずはどこに実装できるかから、検討する。今までいじってない1号機も、昨日みたらバイアス電流が100mAを越えていた。もともとギリギリの状態だったんだろう。今回、1,2号機まとめて、完調を目指します。
SV-2PP 修理 その4
2.15KΩの抵抗が届いたので、さっそく試してみた。結果は逆だった。規定の2.4KΩでグリッド電圧が-130V。規定値は-116V。2.15KΩでは-134Vに上がってしまった。ついでに1KΩだと-144V。間違いなく抵抗値を上げることが必要だ。試しに5KΩだと-115V。良い感じだが、これだとバイアス電流が100mA流れてしまう。845の規定値は90mAだ。そこで4.3KΩに減らすと-120.7Vになりバイアスを調整すると最終的に90.8mAに左右共に調整できた。シロートなので、いろいろわからなかったが、この回路は電圧が-116Vの時、90mAになりますよ、というものだが、DCバランス調整しかないので、真空管やパーツがへたってくると、電圧を変えないとバイアス調整ができなくなるようだ。今回2号機と呼んでいるバイアスが出なかったほうの真空管を1号機に付けると、バイアスが100mAを越えてしまった。真空管的には、まだまだ使えそうだし、真空管も高価なものなので、グリッド電圧を決める抵抗は可変抵抗に改造しようと思う。そうすれば常に最適な状態で真空管が使えるし、大切に扱えると思う。このアンプはもう出力トランスが手に入らないので、大事に使いたい。ちなみに以前、新品未使用の845PP用トランスは40万でした。驚き!
結局、バイアス値は上がらなかった。調べたら845の場合、プレートに1000Vをかけ、グリッドに100KΩを接続し-145Vを流すとバイアス電流が90mA流れる設計になっている。SV-2PPの場合、プレート電圧865Vでグリッドに-112Vかけるようになっているが、現状-122Vかかっている。グリッド電圧の元はC1,C2電源でここは-116Vが規定値の所、-130Vと異常に高い。この電圧がすべての問題の根源だと思う。もう片方アンプは-114Vと規定値どおりだ。電圧調整用の抵抗2.4KΩを2.15KΩにすると計算上は、ぴったり合うはずだ。V=I・Rで、現状130V=I・2400Ω 電流:Iは 0.0542A流れているはず。ここで電圧を116Vにするには 116=0.0542・R R=2140Ω よって2.15KΩの抵抗に替えればいける。これでダメなら可変抵抗にします。バイアスは高いより低いほうがヤバいらしい。規定値の-5%~+10%ぐらいが狙い目だ。現状66mAなので規定の73%しかかかってない。85~99mAが適正値だろう。
SV-2PP 修理 その3
左がコンデンサを追加した様子。ちょうどラグ端子が余っていた。中央が立ち上がり波形。波形が細くなっている。右が拡大。ギザギザがずいぶん少なくなった。規定電圧は最初の状態で規定値:9.8Vの所8.9Vしか出てなかった。ダイオードをS10VB60、コンデンサを1万μF 25Vに変更して9.3V。コンデンサを2段にして9.7Vとほぼ規定値まで来た。さてこれで少しでもバイアス値が上がればいいのだが。
左が現状。中央が立ち上がり波形。綺麗に立ち上がっていて10Vちょっと。規定の耐圧16Vで十分だったが25Vに交換している。右が拡大波形。一応直流だが、結構リップルは残っているのがわかる。
11/8 これは845のフィラメント点火用電源部の回路図である。ダイオードのあとに1万μFのコンデンサ、両極に0.1Ωの抵抗が入っている。他の同じ845の回路図を見ると、抵抗の後にもう1つのコンデンサがあった。理由はリップル電流で過熱が心配だから、と書いてあった。フィラメントは直流点火であるが、どのくらい平滑化されているので、調べてみた。
SV-2PP 修理 その2
11/5 次は845のフィラメント用の電源部。写真左が変更前。ブリッジダイオードはなんと入手困難なウエスタン エレクトリック WE 487Cが付いている。もちろん前オーナーの改造だ。それにセメント抵抗と10000μF 16V 85℃の電解コンデンサを使っている。ここの2次電圧は10V 5A。ダイオードは素性がわからないのでS10VB60 600V 10Aに交換する。セメント抵抗も0.1Ω 5W 1%に交換。電解Cは容量同じで耐圧を25V 105℃に替える。写真右が変更後。見た目もスッキリした。
SV-2PP 修理 その1
11/5 SV-2PPの修理を開始する。片方のバイアス値が規定値0.9Vより低い0.7Vにしかならないので、原因を探りながら修理する。回路図を見ながら、電圧を測るとバイアス電源電圧の-116Vが-130Vと高い。ほかはほぼ10%以内のズレだ。ダイオードとコンデンサを交換したが変わらず。仕方ないので電圧調整用の抵抗を変えて、変化するか見るとする。パーツを集めている間に、各部を点検、交換する。まずはヒータ電圧の867Vを作る電源から。ここのダイオードは、トランスの2次電圧が350V 0.8Aに対し1800V 0.7Aが付いている。電圧は5倍以上の耐圧があるが、電流値がトランスの能力より低いのは、おかしい。これでは余裕がないので1000V 3Aに変更した。これなら電圧は約3倍 電流は約4倍の余裕が出る。写真右が交換後。
コーラル BETA-10 VS FLAT-10
ユニットをBETA-10からFLAT-10に交換するため、外してみた。箱の作りは良い。がっちり作ってある。SPケーブルを交換したかったが、ギリギリのスキマを通しているので断念した。写真中央の下がFLAT-10 同じ25センチなので付くだろうと思ったがこちらのほうが外径がやや大きくバッフルの内側からは固定できないことが判明。仕方ないのでバッフルの表面にネジ止め固定することにした。FLAT-10はBETA-10より能率も102dBと高く(BETA-25は97dB)レンジ的にはほぼ同じなので、同じような音がするんだろうと期待したが、さにあらず。どう聞いてもBETA-10の方が能率が高い。下も力強いし上のエネルギーもある。FLAT-10だけ聞けば、これはこれでいいユニットだが、BETA-10を聴いたら絶対こっちのほうがいい。バカでかいマグネットの差だと思う。BETA-10の修理が可能か問い合わせてみようと思う。
コーラル BL-25 バックロードホーン
11/5 新しいスピーカーを導入した。フルレンジ一発のバックロードホーン コーラル BL-25。珍しい25センチのフルレンジである。このスピーカーは内部に吸音材を使ってない。ホーンは複雑な折り曲げ式を採用している。ユニットはBETA-25。フェライトマグネットながら強力が磁界を発生する。SV-2PPを買った人の家で、こいつが抜群にいい音でなっていたので、手に入れた。 SV-2PPとの相性は抜群に良い。下は十分厚みがあるし、高域の抜けもいい。問題はこのボロボロの見た目だけだ。
再現試験開始。まずはダミー抵抗+サイン波 1Vを直接パワーアンプのモノラル入力に入力。40分連続運転しダミー抵抗はチンチンになるが再現せず。ステレオじゃないとダメか。L02Tを直接接続。これも45分運転し再現なし。最後にプリCL32を繋がないとダメか。これも再現せず。結局、元のシステムに組み込んでエージング中。何ともない。結局、いろいろ動かしていたので、ケーブルがきちんと刺さってなかった、と言う気がする。なんとも締まらない話だが、用意したパーツはあとで組み込んでみる予定だ。
再現試験を開始する前にもう一度整理する。プロテクトがかかるのは、オーバーロード、DCオフセット、ACオフセットの3つ。オーバーロードは1Wにも満たない状況なので、あり得ない。ACオフセットはダイオードがいかれてない限りあり得ない。残るはDCオフセット。回路図を見るとオフセット調整回路にヒューズ抵抗が使われている。これが実動作時に温度変化で抵抗値が変化するなら可能性がある。さて、予想は当たるか?
TA-N330ES 修理 その3
11/1 実際の動作中のデータを取るには、スピーカーをつなぐ必要があるが、それでは音が出るのと、万一、本当に壊れたら大変なことになる。なので「ダミー抵抗」をスピーカーの代わりにつなぐ。これなら音は出ないし、壊れても心配ない。今回買ったのは「メタルクラッド抵抗」で8Ω 100W品である。測定時にこんな出力は出さないが、これくらいの余裕があったほうが良い。以前、サンスイのB2301Lを修理したときは、300Wのフルパワーをかけて、メーターの0dBを調整したので、300Wのホーロー抵抗を準備した。今、ホーロー抵抗はだんだん手に入りづらくなってきたようだ。
TA-N330ES 修理 その2
写真左がB電源の波形。上下対象に直線を描いているので、きちんと平滑化されている。ぴったり15V出ている。写真中央が回路図にあるもう1つのB電源。ダイオード:D310とD311の中間地点の波形。このB電源はコンデンサで平滑化されてないので、ギザギザで正しい。写真右がその拡大図。良くわからない波形だ。最初の4波形を同時に取ったときのピンクの波形は上側にも、デコボコがあるが、おおむね同じ信号がプロテクトICまで行っていると考えていいだろう。いずれにせよ無負荷では、本当の挙動にならないと常々教えられている。ダミーロードが届くのを待って、再測定する。プロテクトがかかるのは、オーバーロード、DCオフセット、ACオフセットの3つしかないから、現象発生時が見られれば、原因の糸口はつかめるはずだ。ただしDCオフセットは調整用のボリュームがないので、DCオフセットが原因だと直らないかも知れない。
時間軸とスケールを変えたものを見ると、オーバーロードとDCオフセットは動いてない。ACオフセットと出力は振幅が大きいので、2Vレンジにしたが、ほかも2Vにしてしまったので、埋もれているかも知れない。いつもながらトリガーとレンジを最適にするのは、難しいと感じる。
プロテクトICの動作を捉えた。これは無負荷の起動時の画像。緑がオーバーロード、黄色がDCオフセット、ピンクがACオフセット、水色が正常出力である。電源ONと同時に一斉に動き始めてる。これを見るとオーバーロード、DCオフセットもちょっと動いている。ACオフセットの波形がこれでいいのか疑問。出力は正方向に振れてるが、逆方向にも振れている。
TA-N330ES 修理 その1
10/27 自分は機械のエンジニアだったので、電気回路図は読めない。仕事で直せなかったクレームは無いので、壊れているものは直したい。シロートでもがんばればなんとかなると思っている。今回は現象は再現するし、回路図もあるので、スタート時点での条件は良い。まずはプロテクトのかかる原因から探っていく。このアンプはIC302:μPC1237HAがプロテクトICとして使用されている。入力条件は、オーバーロード:PIN1、DCオフセット:PIN2、ACオフセット?:PIN4の3つ。出力が正常:PIN6で、異常がPIN8だと思う。PIN8に電流が流れると、回路図からプロテクトのLEDが点灯するようになっている。電源ONでPIN6が出力され、プロテクトがかかる時、1,2,4のどれかの値が上がって、8が出力されるはずである。
下の写真は、底板を外しIC302にジャンパー線を飛ばし、デジタルオシロで観測するための準備です。仕事でこんなことはしょっちゅうやってたので簡単にできる。万一、このICが壊れている可能性もあるので、予備を樫木総業 から買った。1ケ165円と超良心的だ。ありがたい。またヒューズ抵抗の劣化、ダイオードの劣化も考慮して、海神無線からヒューズ抵抗、ダイオードは若松通商、ダミー抵抗も8Ω 100Wを準備中。
サンバレー SV-2PP モノラルアンプ
10/26 真空管の1つの頂点は、845である。有名な300Bに比べても1周りは大きい。サンバレー SV-2PPを手に入れた。現物だけあっても修理できないので、マニュアルをサンバレー社から実費で分けてもらった。煌々と光る玉は、何とも言えない雰囲気を醸し出す。フタを開けたらビックリ。前所有者が大幅に改造している。まずインプットの100KΩボリュームを取り外し、大型のものを別筐体を外付けして実装。電源スイッチは形だけで配線されてなく、ACコードは直出し。中身がもっと凄くて、今はなかなか手に入らないウエスタンエレクトリックの487Cと言うブリッジダイオード、金属皮膜抵抗はGAと書いてあるので、おそらく軍用の物と思われるものを使っている。その他回路図にないフィルムコンデンサを多用している。音は正常に出るが片側のバイアスが0.9Vまで上がらず0.7V止まり。バイアス用の電圧が規定値の-116Vに対して、-131Vも出ているが、ブリッジダイオードと電解コンデンサを交換したが直らない。これから、少しづつ直してみたいと思います。音は当たり前だが、トランジスタとは違う。ゆったりとして、深い音がする。今はケンウッド L02T→ラックスマン CL32→テクニクス SH8075→SV-2PP→JBL C5で聞いている。スピーカーをELACかDALI、コーラルのバックロード当たりに替えると面白いだろう。
10/26 世の中、うまく行かないようで、アイドル状態では何も起こらないが、音楽信号を入れると10分でプロテクトが動作するようになった。最初からそうだったのか、自分がいじったからかは、わからない。プロテクトには、オーバーロード、DCオフセット、AC遮断の3つがあるが、少なくとも大音量は出してないので、オーバーロードはあり得ないし、ヒートシンク自体の温度は40℃にも達していないので、オーバーヒートでもない。音楽信号を入れないで10Ωのダミー抵抗をつけて、1時間後のDCオフセットは、Lch:9.6mV Rch:-5.4mVであった。ACも遮断してないし、誰か助けて!他のHPで「15分後に6mV近辺、1時間後に5mVを切ったので、まあまあ許容範囲である」と書いてあった。自分のは1時間後に9.6mVだったので、明らかにLchは何かある。
シャーシ構造が素晴らしい。出力段の素子と底板との間に十分なエアボリュームがある設計になっている。ここに空気の塊があることで、十分な放熱性能を維持できる。大抵はヒートシンクと底板には10ミリ程度のスキマしかいない。このことは当時のSONYには優れた機構設計者がいた証拠だ。アンプは回路設計だけで、音が決まるわけではない。すぐれた筐体、機構設計があって初めていい音が出る。もうSONYは、オーディオ分野には復活しないのだろうか。テクニクスがターンテーブルで頑張っているのでSONYにも頑張って欲しい。ゲームじゃ本当の心の満足感は得られませんよ。音楽は心を豊かにしてくれます。
このアンプの最大の弱点は、STK3102Ⅲ と言うハイブリッドICが放熱不足でチンチンになる。これがいかれると音が出ない。すでに廃番だが運よくネットで新品が見つかったので、高かったが購入した。¥2600なり。そこで放熱対策をする。アマゾンで見つけた銅製のヒートシンクを貼り付けます。これで放熱はまともになり、触れるぐらいまで下がりました。その他、電解コンデンサは、ニチコンのオーディオグレードやビシェイに交換し完成。無事、音出し成功で楽しい時間でした。
出力リレーを交換する。純正は廃番なので、互換性のあるものを用意した。OMRON G2R-2A4-AUL DC24V ¥910でした。アスカ情報システムさんから購入できます。右側が取り外してバラしたもの。接点が黒くなっているのがわかると思います。一応、接点が2枚あるのがわかりますが、両方とも真っ黒では、音は出ないですね。
10/25 まずはバイアスチェック。基板上にチェックピンが出てて、さらに調整値:7mVと印刷してある。さすがSONY!早速測ってみると、全然調整が狂っている。こりゃダメだわ。
TA-N330ES SONYの技術者魂の塊
10/25 サラウンド用のパワーアンプ SONY TA-N330ESのジャンク品を1万円で入手した。ジャンク品と言っても、リレーの切り替えで音が出たり出なかったりなので、接点が真っ黒なんだと思う。内部は素晴らしい!電源トランスとの接続はコネクタ。ドライバー段、ヒートシンク、整流部は一体だが、これもコネクタ接続でメンテが楽。なんと言ってもコスト度外視のでっかいEIトランスにジブラルタルシャーシ。エルナの電解コンデンサのマウントまで赤いベルベットを使う気の入れようには恐れ入る。音も手持ちのN110とは、低域のどっしり感が違う。これからメンテを開始します。
クランプメータ
10/19 ジャンクのクランプメータを6380円で買った。予想は当たり問題なく動作する。何故、こんなものを買ったかと言うと、オーディオルームでたまに漏電ブレーカが漏電表示で落ちるからである。これは微小な漏れ電流を測ることができるので、大きな漏れ電流があれば、それが原因と言うことになる。このメータは最小レンジが10mAと非常に高性能。同じ性能の新品は5万はします。オーディオルーム専用ブレーカは定格感度電流が30mAなので、15~20mAぐらい流れていたら、ヤバいと考えてもいいだろう。さてどうなるか、楽しみだ。
BRIAN MAY RED SPECIAL
どこかでブライアンメイが「レッドスペシャルでなく、グレコのBM900でプロモに出てる」と聞いたことがあったが、偶然発見した。Good Old Fashioned Lover Boyと言う曲で本当に弾いていた。写真左は、ぱっと見、レスペに見えるが、見る人が見ればレスペでない。スイッチがレスペはスライドスイッチ、これはスナップスイッチ。ボディーの形も違う。写真右が自分の持っているBM900。絶対間違いない。自分は今までいろんなエファクターを使ってみたが、どうやってもあのサウンドが出なかったので、ギターのせいにしていたが、ブライアンが使うと、やっぱりあの音が出ることが分かった。やる気が出たぞ!!!自分のは最初期型。リペアマンに依頼しネックの反り、フレット打ち直し、内部配線交換、センターピックアップの逆相接続などをやってもらった。リペアマンに「40年以上も経てば、レックも乾燥しきってもう反りも出ないし、大変貴重なギターをリペア出来て光栄だ」と言ってもらった。まだ指は動くので、精進せねば。センターピックアップの逆相接続は、3つのピックアップで1つのハムバッキングピックアップになるので、音がより太くなりブライアンサウンドに近づきます。お試しあれ。
CELLO ENCORE 1MΩ 電源部メンテ
自分のは2世代目。1MΩでフォノ付き。1MΩでフォノ付きは、なかなか見つからなかった。初代、2代目の電源部はチョークコイル+フィルムコンデンサ仕様。このあとは効率化とコストダウンが計られ、トロイダル+電解Cになった。確かにこんな贅沢な電源部は見たことがなかった。これはメンテ後の写真で、中央上の電解Cを4本、ケーブルをはさんで反対側のメタルクラッド抵抗ほぼ中央部のノイズフィルターコンデンサを交換した。長く大切に使うには、日頃のメンテが重要だ。
取り外したノイズフィルターコンデンサ。ケースが割れている。もう入手不可能。1つのケースの中にコンデンサが3つ入っている。結線と容量の実測値は以下。0.1μFと4.7nFのはずだが、大きくズレていた。ケースも割れて膨らんでいるので、このままの使うのは危険と判断し、代替品で交換することにした。0.1μFは耐圧を250Vから400Vにあげた。
取り外したパーツの実測値と交換用パーツの実測値
交換後の状態。
これは同時に交換した560Ω抵抗。高温で基板が焼けてたので、メタルクラッド抵抗に交換した。空中に浮かせて放熱させている。
コンセットBOXの製作
10/15 今日は電源タップを2つ作った。4口は以前買ったプラケース製。6口は今回買った鋳鉄ケース製。内部配線は直径2mmの単線。ライブとノーマルは黒、白で色分けしてある。プラケース製は日本製なのですんなり組めたが、鋳鉄ケースは中国製。ケースの精度は悪いし、十字ネジは頭の中心からズレてるし、なかなかやっかいだ。日本のネジならどこで作ってもこんなネジはできないだろう。GNPが2番目でも、裾野の技術力は知れているのが中国だ。コンセントはレビトン製。鋳鉄ケースについてきたコンセントもレビトン製だが、アースがコンセントの金属部に落ちているタイプで何かあったら怖いので、オレンジの物に交換した。こちらはアースがアースピンにしか落ちてない。プラグはフルテックのFM11。銅の無メッキ品。これらは、ある問題を解決するために、製作した。それは次回で。
オーディオの部屋
オーディオは、もう40年以上やってるが、飽きない趣味のひとつだ。
良く聞くのは、ロックとJポップ。昔はクラシックも聞いた。JAZZも少しだけ聞く。トランペットのパラパラは苦手。どっちかと言うとフージョンに近いか。でもマイルスのso whatは良く聞く。
システムは以下。
アナログ系 マイクロ1500+砲金TT+SME3012R EMPIRE 4000DⅢ
トランスローター DARKSTAR ENTRE ET-15
デジタル系 STUDER D730 AYRE D1X dcs954/2
TASCAM CG1000 SYBERSHAFT OP-14
アンプ系 cello encore1MΩ フォノ付き KRELL KBA+KPA
cello encorePOWER MONOⅢ DUET350
LUXMAN A3000 8045Gオリジナル仕様
SP系 B&W ノーチラス801
スピーカーはバイワイヤ端子があるので、celloのencolePOWER MONOⅢを高域、DUET350を低域につないでバイアンプ駆動している。たぶんゲインが違うが気にならない。
サイバーシャフト マスタークロック
サイバーシャフトのマスタークロックを購入した。10MHzを発振する。palladium OP14である。こいつは位相雑音が-114dB以下の驚異的な性能を誇る。測定データによるとアラン分散はOP20相当の優れた個体だ。本体の左側が専用の低雑音安定化電源部。DC15Vを供給する。DCケーブルも自作し、線径の太いものに替えた。クロックケーブルもサイバーシャフト社の50Ω品を使用。
驚きの高性能
自分は自作のルビジウムクロックも持っている。周波数カウンターも校正済みである。
写真はルビジウム発振器の測定結果。御覧の通りズレている。ただしルビジウムはエッジの聞いた音がする。
下はサイバーシャフトのマスタークロック。こちらは水晶。この写真は電源ON直後のもの。誤差ゼロ。驚きの高性能だ。音は確実に違う。
どこまでも透明。どこまでも自然。これがサーバーシャフト。恐るべし!!!